「フェイズ・アウト」を編集中
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==概要== | ==概要== | ||
− | + | [[ミラージュ・ブロック]]、[[統率者2017]]、[[基本セット2021]]で扱われた。蜃気楼のような幻や、時間や空間を操る魔法によって存在が隠された状態を表す。 | |
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+ | パーマネントは通常[[フェイズ・イン]]状態で戦場に出る。フェイズ・アウト状態となったパーマネントは[[戦場]]に存在していないかのように扱われる。フェイズ・アウト状態のパーマネントは、その[[コントローラー]]の[[アンタップ・ステップ]]の開始時にフェイズ・イン状態へ戻る。 | ||
これが発生するケースには、大きく2つのパターンがある。 | これが発生するケースには、大きく2つのパターンがある。 | ||
− | # | + | #フェイジングの能力によってアンタップ・ステップに自動的に発生するパターン。 |
#[[起動型能力]]や[[呪文]]によって、[[プレイヤー]]の意思の元引き起こされるパターン。 | #[[起動型能力]]や[[呪文]]によって、[[プレイヤー]]の意思の元引き起こされるパターン。 | ||
− | + | 一般に、前者はデメリットとして扱われる。この振る舞いの結果、そのパーマネントは「1ターンおき」にしか活動できないため。逆に後者はメリットとして扱われる。そのパーマネントに対する何らかの悪影響(直接ダメージや除去など)に対してフェイズ・アウトすることで、それを無効化できるため。 | |
− | * | + | *「戦場に存在するが、戦場に存在するものとは扱われない」というややこしい効果であり、機能的変更も含め何度もルール変更が行われている。過去のルール[[#フェイズ・アウト領域 (廃語)]]を参照。 |
− | + | ||
==フェイズ・アウトする== | ==フェイズ・アウトする== | ||
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**フェイズ・アウトすることによって戦場を離れることが[[誘発条件]]の[[誘発型能力]]は誘発しない。 | **フェイズ・アウトすることによって戦場を離れることが[[誘発条件]]の[[誘発型能力]]は誘発しない。 | ||
**フェイズ・アウトすることによってパーマネントの上の[[カウンター (目印)|カウンター]]が取り除かれることはない。 | **フェイズ・アウトすることによってパーマネントの上の[[カウンター (目印)|カウンター]]が取り除かれることはない。 | ||
− | **フェイズ・アウトした[[トークン]] | + | **フェイズ・アウトした[[トークン]]が消滅することはない。かつては[[状況起因処理]]により消滅していたが、[[統率者2017]]発売に伴う総合ルール更新によって消滅しなくなった。 |
*フェイズ・アウトしたパーマネントは、[[戦闘]]から取り除かれる。 | *フェイズ・アウトしたパーマネントは、[[戦闘]]から取り除かれる。 | ||
*フェイズ・アウトするパーマネントに[[つける|ついて]]いる[[オーラ]]や[[装備品]]、[[城砦]]は、そのパーマネントと同時にフェイズ・アウトする。これを「'''間接的にフェイズ・アウトする'''」と言う。間接的にフェイズ・アウトしているパーマネントは、それ単体ではフェイズ・インせず、そのついているパーマネントがフェイズ・インする際に同時にフェイズ・インする。 | *フェイズ・アウトするパーマネントに[[つける|ついて]]いる[[オーラ]]や[[装備品]]、[[城砦]]は、そのパーマネントと同時にフェイズ・アウトする。これを「'''間接的にフェイズ・アウトする'''」と言う。間接的にフェイズ・アウトしているパーマネントは、それ単体ではフェイズ・インせず、そのついているパーマネントがフェイズ・インする際に同時にフェイズ・インする。 | ||
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**[[誘惑蒔き/Sower of Temptation]]がフェイズ・アウトしたなら「 誘惑蒔きが戦場に出続けているかぎり、そのコントロールを得る。」という継続的効果は終了する。 | **[[誘惑蒔き/Sower of Temptation]]がフェイズ・アウトしたなら「 誘惑蒔きが戦場に出続けているかぎり、そのコントロールを得る。」という継続的効果は終了する。 | ||
**[[エイヴンの擬態術士/Aven Mimeomancer]]の能力によって、「それの上に[[羽根カウンター]]が置かれている限り、そのクリーチャーは3/1であるとともに[[飛行]]を持つ」という継続的効果を受けているクリーチャーがフェイズ・アウトした場合、効果は終了する。クリーチャーは依然として羽根カウンターが置かれた状態でフェイズ・インするが、効果は再開しない。 | **[[エイヴンの擬態術士/Aven Mimeomancer]]の能力によって、「それの上に[[羽根カウンター]]が置かれている限り、そのクリーチャーは3/1であるとともに[[飛行]]を持つ」という継続的効果を受けているクリーチャーがフェイズ・アウトした場合、効果は終了する。クリーチャーは依然として羽根カウンターが置かれた状態でフェイズ・インするが、効果は再開しない。 | ||
− | **[[放逐する僧侶/Banisher Priest]]のような「 | + | **[[放逐する僧侶/Banisher Priest]]のような「 持続期間を持つ領域変更」は扱いが異なる。これらは戦場を離れるというイベントを必要とするため、放逐する僧侶がフェイズ・アウトしても追放したクリーチャーが戦場に戻ることはない。({{CR|610.3}}) |
*パーマネントがフェイズ・アウトすることで[[誘発]]する[[誘発型能力]]([[アーテイの使い魔/Ertai's Familiar]]の能力)は、フェイズ・アウトの直前の状態を基準に誘発する({{CR|603.10b}})。 | *パーマネントがフェイズ・アウトすることで[[誘発]]する[[誘発型能力]]([[アーテイの使い魔/Ertai's Familiar]]の能力)は、フェイズ・アウトの直前の状態を基準に誘発する({{CR|603.10b}})。 | ||
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*[[呪文]]や[[能力]]が[[対象]]を選ぶ際、フェイズ・アウトしているパーマネントを対象に選ぶことはできない。呪文や能力が[[解決]]される際、対象に選んだパーマネントがフェイズ・アウト状態だったなら、それは[[不正な対象]]となりそのパーマネントには何もしないしその情報を参照しない。 | *[[呪文]]や[[能力]]が[[対象]]を選ぶ際、フェイズ・アウトしているパーマネントを対象に選ぶことはできない。呪文や能力が[[解決]]される際、対象に選んだパーマネントがフェイズ・アウト状態だったなら、それは[[不正な対象]]となりそのパーマネントには何もしないしその情報を参照しない。 | ||
*[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]がフェイズ・アウトしている場合、「[[あなた]]がコントロールする[[クリーチャー]]は+1/+1の[[修整]]を受ける。」という能力も機能しない。 | *[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]がフェイズ・アウトしている場合、「[[あなた]]がコントロールする[[クリーチャー]]は+1/+1の[[修整]]を受ける。」という能力も機能しない。 | ||
− | * | + | *「 すべてのクリーチャーを破壊する。」という効果では、フェイズ・アウトしているクリーチャーは[[破壊]]されない。 |
− | *[[集団潜在意識/Collective Unconscious]] | + | *[[集団潜在意識/Collective Unconscious]]のような「 あなたがコントロールするクリーチャー1体につき、カードを1枚引く。」という効果では、フェイズ・アウトしているクリーチャーは数えない。 |
*[[遅延誘発型能力]]や[[置換効果]]がフェイズ・アウトしているパーマネントに何かをしようとする場合、その部分に失敗する。 | *[[遅延誘発型能力]]や[[置換効果]]がフェイズ・アウトしているパーマネントに何かをしようとする場合、その部分に失敗する。 | ||
*何らかの効果が、フェイズ・アウトしてしまったパーマネントの情報を参照しようとした場合、それは代わりにそのパーマネントの[[最後の情報]]を参照する。 | *何らかの効果が、フェイズ・アウトしてしまったパーマネントの情報を参照しようとした場合、それは代わりにそのパーマネントの[[最後の情報]]を参照する。 | ||
− | * | + | *間接的な関係でなくフェイズ・アウトしているカードが複数あり、それが片方にあるいは相互に影響を与えるカードだったとしても、フェイズ・アウトしている限りは影響を及ぼし合うことはない。 |
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*フェイズ・アウトしているパーマネントは、そのオーナーが[[ゲーム]]を離れた場合、一緒にゲームを離れる。これは領域変更誘発を誘発させない。 | *フェイズ・アウトしているパーマネントは、そのオーナーが[[ゲーム]]を離れた場合、一緒にゲームを離れる。これは領域変更誘発を誘発させない。 | ||
*[[多人数戦]]でプレイヤーが[[敗北]]した場合、そのプレイヤーがコントロールしていた他のプレイヤーがオーナーであるパーマネントについて、コントロール変更効果が終わって誰もコントロールしていない状態になったパーマネントは、フェイズ・アウト中であっても[[追放]]される。コントローラーが存在するパーマネントは、本来フェイズ・インするはずだったターンが始まるべきタイミングの、次のアンタップ・ステップにフェイズ・インする。 | *[[多人数戦]]でプレイヤーが[[敗北]]した場合、そのプレイヤーがコントロールしていた他のプレイヤーがオーナーであるパーマネントについて、コントロール変更効果が終わって誰もコントロールしていない状態になったパーマネントは、フェイズ・アウト中であっても[[追放]]される。コントローラーが存在するパーマネントは、本来フェイズ・インするはずだったターンが始まるべきタイミングの、次のアンタップ・ステップにフェイズ・インする。 | ||
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*アンタップ・ステップが[[飛ばす|飛ばされた]]場合、その時起きるはずだったフェイズ・インは起きない。 | *アンタップ・ステップが[[飛ばす|飛ばされた]]場合、その時起きるはずだったフェイズ・インは起きない。 | ||
*アンタップ・ステップ以外でも、[[時空の満ち干/Time and Tide]]の[[効果]]でフェイズ・インする。 | *アンタップ・ステップ以外でも、[[時空の満ち干/Time and Tide]]の[[効果]]でフェイズ・インする。 | ||
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==フェイズ・アウト領域 (廃語)== | ==フェイズ・アウト領域 (廃語)== | ||
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**これにより、(アンタップ・ステップに)フェイズ・インしたパーマネントが[[エコー]]を持っている場合、直後の[[アップキープ]]に[[コスト]]を[[支払う]]必要が合った。なぜなら、フェイズ・アウト中は継続してコントロールしているわけでなかったし、フェイズ・インはエコーの支払いを免除しないからである(→[[コントローラー]])。 | **これにより、(アンタップ・ステップに)フェイズ・インしたパーマネントが[[エコー]]を持っている場合、直後の[[アップキープ]]に[[コスト]]を[[支払う]]必要が合った。なぜなら、フェイズ・アウト中は継続してコントロールしているわけでなかったし、フェイズ・インはエコーの支払いを免除しないからである(→[[コントローラー]])。 | ||
**これにより、クリーチャーがフェイズ・インしたターン中に、それを[[揺り籠から墓場まで/Cradle to Grave]]で破壊することができた。 | **これにより、クリーチャーがフェイズ・インしたターン中に、それを[[揺り籠から墓場まで/Cradle to Grave]]で破壊することができた。 | ||
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==その他== | ==その他== | ||
*他の位相と異なり、フェイズアウト位相・フェイズイン位相は「特定の物理的な状態」が定義されていない。これはフェイジングを処理する際、数々の例外処理を行わざるを得なかった領域移動に関するルールを、定義上「位相」として処理することで簡便化を図ったためである。ルール上は位相だが物理的な状態を持たないため、直感的に理解しづらいものとなっている。 | *他の位相と異なり、フェイズアウト位相・フェイズイン位相は「特定の物理的な状態」が定義されていない。これはフェイジングを処理する際、数々の例外処理を行わざるを得なかった領域移動に関するルールを、定義上「位相」として処理することで簡便化を図ったためである。ルール上は位相だが物理的な状態を持たないため、直感的に理解しづらいものとなっている。 | ||
**ゲーム中これらのカードを扱う際は、フェイズアウト位相をどのように表すか取り決めをし、進行に支障が出ないようにしたい。 | **ゲーム中これらのカードを扱う際は、フェイズアウト位相をどのように表すか取り決めをし、進行に支障が出ないようにしたい。 | ||
− | **かつては[[裏向き]]にしてフェイズアウト状態(フェイズアウト領域へ移動)を表すことが多かったが、裏向きの[[カード]] | + | **かつては[[裏向き]]にしてフェイズアウト状態(フェイズアウト領域へ移動)を表すことが多かったが、裏向きの[[カード]]に関するルールが明確に整備された現在では不適切。 |
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==参考== | ==参考== |