「フェルドン/Feldon」を編集中
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− | '''フェルドン' | + | '''フェルドン'''は、[[兄弟戦争]]時代の[[ドミナリア]]の[[工匠]]・考古学者・魔道士。男性。ストーリー的に最も有名な[[アーティファクト]]の一つとされる「[[Golgothian Sylex|ゴーゴスの酒杯]]」の発見者である。 |
− | + | 初出は[[アンティキティー]]の「[[フェルドンの杖/Feldon's Cane]]」の[[フレイバー・テキスト]]。カードとしては、[[統率者2014]]の[[第三の道のフェルドン/Feldon of the Third Path]]が初出。 | |
− | [[ | + | |
− | == | + | ==概要== |
− | + | テリジア大陸の[[ロノム氷河/Ronom Glacier]]地域に生まれる。考古学者となった後は氷河からのアーティファクト発掘・回収に携わる。「フェルドンの杖」や「ゴーゴスの酒杯」を発見したのもこの頃である。 | |
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− | + | 兄弟戦争の激化に伴い、テリジア市の学者たちを中心とした人々は[[ウルザ/Urza]]・[[ミシュラ/Mishra]]のどちらの勢力にも与することなく、戦火に耐えながら2人の魔法と技術の間隙からの発明により新たな道筋を刻み、あわよくば兄弟双方を倒そうという「第三の道」を選んだ。彼らに合流したフェルドンは、アルゴス人のロランと出会い、やがて恋に落ちる。 | |
− | だが、「第三の道」に潜伏していた[[ギックス/Gix]]の信奉者たちが裏切り、ミシュラに与する。[[巨大戦車/Juggernaut]]と[[ドラゴン・エンジン/Dragon Engine]] | + | だが、「第三の道」に潜伏していた[[ギックス/Gix]]の信奉者たちが裏切り、ミシュラに与する。[[巨大戦車/Juggernaut]]と[[ドラゴン・エンジン/Dragon Engine]]の集団がテリジア市を攻撃するも、「第三の道」の一員だった[[ハーキル/Hurkyl]]が[[ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall|呪文]]を用いて[[アーティファクト・クリーチャー]]の大群を召還する。 これにより、本拠地である[[象牙の塔/Ivory Tower]]こそ破壊されたものの「第三の道」のメンバーの多数が市街地脱出に成功、これを嚆矢としてフェルドンを含めた生存者達もハーキルが実際に効果を示してみせた強力な魔法群を使用し始める。 |
しかしながら、この脱出戦の最中、フェルドンとロランは離れ離れになってしまう。「ゴーゴスの酒杯」の危険性を危惧したロランはこれを非活性化しようと考えていたが、[[アシュノッド/Ashnod]]に捕まり、酒杯の秘密を吐かせるための拷問を受け続ける。 | しかしながら、この脱出戦の最中、フェルドンとロランは離れ離れになってしまう。「ゴーゴスの酒杯」の危険性を危惧したロランはこれを非活性化しようと考えていたが、[[アシュノッド/Ashnod]]に捕まり、酒杯の秘密を吐かせるための拷問を受け続ける。 | ||
− | アシュノッドの不在を突いてなんとか脱出したロランはフェルドンと再会、ロノム氷河近くの邸宅で平穏な生活を営む、が、酒杯の秘密はアシュノッドから[[タウノス/Tawnos]]、タウノスからウルザへと伝わり、遂にアルゴスで[[ウルザの殲滅破/Urza's Ruinous Blast|酒杯の力が解放されてしまう。]]続いての[[The Devastation|影響]] | + | アシュノッドの不在を突いてなんとか脱出したロランはフェルドンと再会、ロノム氷河近くの邸宅で平穏な生活を営む、が、酒杯の秘密はアシュノッドから[[タウノス/Tawnos]]、タウノスからウルザへと伝わり、遂にアルゴスで[[ウルザの殲滅破/Urza's Ruinous Blast|酒杯の力が解放されてしまう。]]続いての[[The Devastation|影響]]からテリジア大陸もまた[[アイスエイジ|氷河期]]へと移行する。 |
− | + | アシュノッドの拷問によって負った、片腕の喪失を含む治療不能の創傷に加え、氷河期到来による寒波はロランの命脈を大きく縮め、結果死へと至らしめた。大荒廃より10年過ぎての出来事であった。なんとかロランを取り戻そうとするフェルドンは様々な試行錯誤を重ね、半年以上の時間を費やしてロランに酷似した自動人形を制作することに成功する。けれども、二ヶ月の間一緒に暮らした末にそれがロランとは程遠い事を悟り、自動人形から動力源のパワーストーンを取り外すと、亡き妻の墓標の脇に守護像のようにそれを飾った。 | |
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「第三の道」の実践者たるフェルドンは、「失われた妻の命と愛も魔法によって取り戻せる」と信じていた。だが、山育ちの彼が扱える魔法は赤の呪文のみ。どんな猛火を生み出そうと、雷撃を降り注がせようと、大地をも揺るがそうと、死者を蘇らせることは今のままでは決してできないことを理解した。一週間が過ぎた後、教えを請うべき先人を求め、フェルドンは旅立つことにした。 | 「第三の道」の実践者たるフェルドンは、「失われた妻の命と愛も魔法によって取り戻せる」と信じていた。だが、山育ちの彼が扱える魔法は赤の呪文のみ。どんな猛火を生み出そうと、雷撃を降り注がせようと、大地をも揺るがそうと、死者を蘇らせることは今のままでは決してできないことを理解した。一週間が過ぎた後、教えを請うべき先人を求め、フェルドンは旅立つことにした。 | ||
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フェルドンが最後に訪れたのは西の町にある廃神殿の書庫跡に住まう学者だった。二週間の世話と「彼とその弟子たちに自宅の書庫を自由に使わせる」ことを代償に、学者はフェルドンに白の魔法を教授した。「──魔法は特定の人間の複製を生み出すのみに過ぎず、蘇生させることはできない」という言葉とともに。自宅に戻ったフェルドンはまず妻の墓所が荒らされていないことに安心すると、己の記憶から若き日のロランを複製した。「なぜ呼び出したのか」と問いかける妻に対し、「さよならが言いたかった」とフェルドンは伝えると、彼女が世を去った際に言えなかった言葉を告げ、維持するための魔力を解放した。最後に残ったのは、見知った彼女の微笑みであった。 | フェルドンが最後に訪れたのは西の町にある廃神殿の書庫跡に住まう学者だった。二週間の世話と「彼とその弟子たちに自宅の書庫を自由に使わせる」ことを代償に、学者はフェルドンに白の魔法を教授した。「──魔法は特定の人間の複製を生み出すのみに過ぎず、蘇生させることはできない」という言葉とともに。自宅に戻ったフェルドンはまず妻の墓所が荒らされていないことに安心すると、己の記憶から若き日のロランを複製した。「なぜ呼び出したのか」と問いかける妻に対し、「さよならが言いたかった」とフェルドンは伝えると、彼女が世を去った際に言えなかった言葉を告げ、維持するための魔力を解放した。最後に残ったのは、見知った彼女の微笑みであった。 | ||
− | + | 悲しみを乗り越えたフェルドンは学者との契約通り書庫を解放し、ときに訪れる学者や見習い魔道士の相手をしながら余生を送り、テリジア大陸での氷河期初期における魔法研究の第一人者として名を残した。訪れた弟子たちのうちには、夜半にひとり暖炉の前に腰掛け、微笑む女性の似姿を炎を操って形作るフェルドンの満足げな姿を見た者もいるという。 | |
− | + | なお、フェルドンの死後、魔法使いたちの間では、暗闇の中で「フェルドンの杖と松葉杖!」と敬意に満ちた悪態をつくことが流行した。 | |
==登場== | ==登場== | ||
===登場カード=== | ===登場カード=== | ||
− | + | *[[第三の道のフェルドン/Feldon of the Third Path]] | |
===[[名前|カード名]]に登場=== | ===[[名前|カード名]]に登場=== | ||
;[[アンティキティー]] | ;[[アンティキティー]] | ||
− | + | *[[フェルドンの杖/Feldon's Cane]] | |
===[[フレイバー・テキスト]]に登場=== | ===[[フレイバー・テキスト]]に登場=== | ||
;アンティキティー | ;アンティキティー | ||
− | + | *フェルドンの杖/Feldon's Cane | |
− | + | ||
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− | + | ||
===登場作品・登場記事=== | ===登場作品・登場記事=== | ||
*[[The Brothers' War]](小説) | *[[The Brothers' War]](小説) | ||
− | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/lorans-smile-2014-10-27 | + | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/lorans-smile-2014-10-27 LORAN'S SMILE](Magic Story [[2014年]]10月27日 [[R&D]] [[Jeff Grubb]]著) |
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/love-letter-vorthos-2014-10-24 A Love Letter to Vorthos]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0011446/ ヴォーソスへのラブレター](Feature 2014年10月24日 [[Ethan Fleischer]] and [[Ian Duke]]著) | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/love-letter-vorthos-2014-10-24 A Love Letter to Vorthos]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0011446/ ヴォーソスへのラブレター](Feature 2014年10月24日 [[Ethan Fleischer]] and [[Ian Duke]]著) | ||
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==その他== | ==その他== | ||
− | * | + | *名前はテストプレイヤーのうち一人の名前の[[アナグラム]]。 |
*[[Magic: The Gathering Arena|M:TG ARENA]]では[[2020年]]2月~同年7月の毎週月曜・火曜(太平洋夏時間)に行われていた'''作業場'''/''Workshop''イベントの案内係として抜擢されていた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-digital/mtg-arena-state-game-february-2020-06 MTG Arena: State of the Game – February 2020]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0033793/ MTGアリーナ:ゲーム更新情報(2020年2月)](Magic Digital [[2020年]]2月6日 [[Wizards of the Coast]]著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-digital/mtg-arena-state-game-july-2020-07-15 MTG Arena: State of The Game – July 2020]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034162/ MTGアリーナ:ゲーム更新情報(2020年7月)](Magic Digital 2020年7月15日 Wizards of the Coast著)</ref>。新規メカニズムを組み込んだり4枚制限を無視したり[[バベル]]にしたりと様々な[[デッキ]]を作り、MTGアリーナプレイヤーにフリーダムなキャラという印象を残した。 | *[[Magic: The Gathering Arena|M:TG ARENA]]では[[2020年]]2月~同年7月の毎週月曜・火曜(太平洋夏時間)に行われていた'''作業場'''/''Workshop''イベントの案内係として抜擢されていた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-digital/mtg-arena-state-game-february-2020-06 MTG Arena: State of the Game – February 2020]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0033793/ MTGアリーナ:ゲーム更新情報(2020年2月)](Magic Digital [[2020年]]2月6日 [[Wizards of the Coast]]著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-digital/mtg-arena-state-game-july-2020-07-15 MTG Arena: State of The Game – July 2020]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034162/ MTGアリーナ:ゲーム更新情報(2020年7月)](Magic Digital 2020年7月15日 Wizards of the Coast著)</ref>。新規メカニズムを組み込んだり4枚制限を無視したり[[バベル]]にしたりと様々な[[デッキ]]を作り、MTGアリーナプレイヤーにフリーダムなキャラという印象を残した。 | ||
==脚注== | ==脚注== |