ペインランド

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'''ペインランド'''(''Pain Land'')とは、[[無色マナ]]を出すほか、1点[[ダメージ]]を受ける事で、2[[色]]のうち好きな色の[[マナ]]を出せる[[土地]]の俗称。「痛い土地/苦痛を伴う土地」くらいの意味。日本では'''ダメージ・ランド'''(略して'''ダメラン''')とも。
'''ペインランド'''(''Pain Land'')とは、1点[[ダメージ]]を受けることによって、2[[色]]のうち好きな色の[[マナ]]を出せる[[土地]]の俗称。「痛い土地/苦痛を伴う土地」くらいの意味。日本では'''ダメージ・ランド'''(略して'''ダメラン''')とも。
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{{#card:Adarkar Wastes}}
 
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==解説==
 
==解説==
[[アイスエイジ]][[友好色]]のものが登場し、[[第5版]]から[[第7版]]まで[[再録]]された。[[対抗色]]のものは[[アポカリプス]]にて収録。[[第9版]][[第10版]]ではこれら10枚がまとめて再録され、話題となった。
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[[再録]]期間の長さや使用実績などから、[[2色地形]]の中でも知名度の高い代表格[[サイクル]]の1つと言える。[[真鍮の都/City of Brass]]のような(厳密には異なるが)同じく[[ライフ]][[リソース]]にするタイプの[[5色地形]]に比べると、出せる[[色マナ]]の幅が狭まった代わりに、ノーダメージで無色マナを出せるといった調整が施されているのが特徴。
  
再録されている期間の長さや使用実績などから、[[2色地形]]を代表するサイクルと言える。
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ノーリスクで確実に[[アンタップイン]]できることが最大の長所であり、速攻性が重視される[[ウィニー]]や[[アグロ]]では優先されることが多かった。逆に[[コントロール (デッキ)|コントロール]]のような低速型[[デッキ]]では使うたびに受けるダメージが響くため、敬遠される傾向にある。
  
*[[色マナ]]を出したときにダメージを受けるのは[[マナ能力]]の一部なので、即座にダメージを受ける。
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[[アイスエイジ]]に[[友好色]]のサイクルが登場し、[[第5版]]から[[第7版]]まで再録された。[[対抗色]]のサイクルは[[アポカリプス]]にて収録。[[第9版]]や[[第10版]]ではこれら10枚がまとめて再録され、話題となった。[[基本セット2015]]と[[マジック・オリジン]]では対抗色の5枚のみが再録。収録間隔が大きかったのと、後述する2色地形としての相対的な価値の低下もあって賛否を呼んだが、これは[[スタンダード]]において[[ゲートウォッチの誓い]]で実装される無色マナへの布石だった事が後に明かされた([http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0016289/ 参考])。
*[[テンペスト]]にも[[タップイン]]で対抗色のものが存在するが、現在ペインランドと言えばまずこれら5枚は考慮されていないと思ってよい。[[タップインペインランド]]の項も参照。
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*また、[[真鍮の都/City of Brass]]や[[スレッショルドランド]]も広い意味ではこれに属するが、通常ペインランドとは呼ばない。
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かつてはトップクラスの使用実績を誇ったが、2色地形の向上著しい現在では対抗馬も多い。[[フェッチランド]]など[[基本土地タイプ]]を参照するカードと[[シナジー]]を形成し、多色化の安定性に貢献する[[ショックランド]]を筆頭に、早期[[プレイ]]でアンタップインかつダメージも受けない[[ファストランド]]、アンタップイン条件が非常に緩い[[チェックランド]]、[[タップイン]]だが[[クリーチャー]]として種々のメリットを備える[[天界の列柱/Celestial Colonnade|デュアルミシュラランド]]といった優秀な土地の台頭により、[[モダン]]以下の[[フォーマット]]での採用率は([[デッキカラー]]にもよるが)それらに比べて水を開けられている事が多かった。
*当初、[[ラヴニカ:ギルドの都]]に再録する予定だったが、[[ラヴニカ/Ravnica|ラヴニカ]]に無い地名を含むものが存在したため、[[同型再版]]を検討した。しかし、それだと[[エクステンデッド]]に多大な影響を及ぼすため、代わりに第9版への再録が決定された。→[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/af75 参考](英語)
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**このようなことを避けるためか、近年新たに登場した汎用的な土地のサイクルの多くは地名(固有名詞)を含まない[[カード名]]になっている。当てはまらないのは、[[バウンスランド]]や[[全景]]など、[[レアリティ]]の低いものに多い。
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しかし、[[ゲートウォッチの誓い]]発売に際し無色マナ・[[マナ・シンボル|シンボル]]が導入されたことで事情が一変。多くの場合[[色マナ]]しか生み出せない[[多色地形]]の中で、これは2色+無色マナを必要とするデッキにとって事実上「アンタップインの[[3色地形]]」になるという新たな強みを獲得した。主として多色型の[[エルドラージ (デッキ)|エルドラージデッキ]]および無色マナを[[コスト]]に含むカードを入れたデッキでの採用が増えている。[[メタゲーム]]においても一定の勢力を保持する[[アーキタイプ]]という事もあり、以前よりも評価が向上している。
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*ダメージを受けるのは[[マナ能力]]の一部なので、[[スタック]]に乗らずに即座にダメージを受ける。
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**[[マナの合流点/Mana Confluence]]のようなライフを[[支払う]]タイプの土地に比べると、「ダメージなので[[軽減]]できる」、「何らかの理由でライフが0以下の状態でも[[起動]]できる」、などの差がある。
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*[[フィルターランド]]・[[印鑑]]などの[[マナフィルター]]とは、デメリットを緩和できるため相性がいい。
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*[[テンペスト]]にもタップインかつ対抗色のサイクルが存在するが、現在ペインランドと言えば、それら5枚はまず考慮されていないと思ってよい。[[タップインペインランド]]の項も参照。
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**[[真鍮の都/City of Brass]]や[[スレッショルドランド]]なども広い意味ではこれに属するが、通常ペインランドとは呼ばない。
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*[[隠れ家]]サイクルの別称「ゲインランド」や「[[シェフェトの砂丘/Shefet Dunes|ペイン砂漠]]」サイクルの名称の元ネタにもなった。
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*当初、[[ラヴニカ:ギルドの都]]に再録される予定だったが、舞台となる[[ラヴニカ/Ravnica]]には存在し得ない[[ドミナリア/Dominaria]]の地名を含むものが存在したため、[[名前]]を変えた[[同型再版]]を検討した。しかし、それだと[[エクステンデッド]][[環境]]に多大な影響を及ぼすため、代わりに第9版への再録が決定された([http://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/rainbow-pain-2005-07-15 参考])。
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**これを教訓としてか、それ以降に登場した新規の汎用的な土地サイクルの多くは地名(固有名詞)を含まない[[カード名]]になっている。当てはまらないのは、[[バウンスランド]]や[[全景]]など、[[稀少度|レアリティ]]の低いものに多い。
  
 
==ペインランド一覧==
 
==ペインランド一覧==
===アイスエイジ(友好色)===
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===アイスエイジ (友好色)===
 
*[[アダーカー荒原/Adarkar Wastes]]
 
*[[アダーカー荒原/Adarkar Wastes]]
 
*[[地底の大河/Underground River]]
 
*[[地底の大河/Underground River]]
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*[[低木林地/Brushland]]
 
*[[低木林地/Brushland]]
  
===[[アポカリプス]](対抗色)===
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===[[アポカリプス]] (対抗色)===
 
*[[コイロスの洞窟/Caves of Koilos]]
 
*[[コイロスの洞窟/Caves of Koilos]]
 
*[[ラノワールの荒原/Llanowar Wastes]]
 
*[[ラノワールの荒原/Llanowar Wastes]]
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*[[戦場の鍛冶場/Battlefield Forge]]
 
*[[戦場の鍛冶場/Battlefield Forge]]
  
===[[テンペスト]](対抗色、タップイン)===
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===[[テンペスト]] (対抗色、[[タップインペインランド]])===
 
*[[塩の干潟/Salt Flats]]
 
*[[塩の干潟/Salt Flats]]
 
*[[松のやせ地/Pine Barrens]]
 
*[[松のやせ地/Pine Barrens]]
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==参考==
 
==参考==
 
*[[カードの俗称]]
 
*[[カードの俗称]]
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2019年11月3日 (日) 00:33時点における版

ペインランド(Pain Land)とは、無色マナを出すほか、1点ダメージを受ける事で、2のうち好きな色のマナを出せる土地の俗称。「痛い土地/苦痛を伴う土地」くらいの意味。日本ではダメージ・ランド(略してダメラン)とも。


Adarkar Wastes / アダーカー荒原
土地

(T):(◇)を加える。
(T):(白)か(青)を加える。アダーカー荒原はあなたに1点のダメージを与える。


解説

再録期間の長さや使用実績などから、2色地形の中でも知名度の高い代表格サイクルの1つと言える。真鍮の都/City of Brassのような(厳密には異なるが)同じくライフリソースにするタイプの5色地形に比べると、出せる色マナの幅が狭まった代わりに、ノーダメージで無色マナを出せるといった調整が施されているのが特徴。

ノーリスクで確実にアンタップインできることが最大の長所であり、速攻性が重視されるウィニーアグロでは優先されることが多かった。逆にコントロールのような低速型デッキでは使うたびに受けるダメージが響くため、敬遠される傾向にある。

アイスエイジ友好色のサイクルが登場し、第5版から第7版まで再録された。対抗色のサイクルはアポカリプスにて収録。第9版第10版ではこれら10枚がまとめて再録され、話題となった。基本セット2015マジック・オリジンでは対抗色の5枚のみが再録。収録間隔が大きかったのと、後述する2色地形としての相対的な価値の低下もあって賛否を呼んだが、これはスタンダードにおいてゲートウォッチの誓いで実装される無色マナへの布石だった事が後に明かされた(参考)。

かつてはトップクラスの使用実績を誇ったが、2色地形の向上著しい現在では対抗馬も多い。フェッチランドなど基本土地タイプを参照するカードとシナジーを形成し、多色化の安定性に貢献するショックランドを筆頭に、早期プレイでアンタップインかつダメージも受けないファストランド、アンタップイン条件が非常に緩いチェックランドタップインだがクリーチャーとして種々のメリットを備えるデュアルミシュラランドといった優秀な土地の台頭により、モダン以下のフォーマットでの採用率は(デッキカラーにもよるが)それらに比べて水を開けられている事が多かった。

しかし、ゲートウォッチの誓い発売に際し無色マナ・シンボルが導入されたことで事情が一変。多くの場合色マナしか生み出せない多色地形の中で、これは2色+無色マナを必要とするデッキにとって事実上「アンタップインの3色地形」になるという新たな強みを獲得した。主として多色型のエルドラージデッキおよび無色マナをコストに含むカードを入れたデッキでの採用が増えている。メタゲームにおいても一定の勢力を保持するアーキタイプという事もあり、以前よりも評価が向上している。

ペインランド一覧

アイスエイジ (友好色)

アポカリプス (対抗色)

テンペスト (対抗色、タップインペインランド)

参考

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