ライブラリーアウト

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(《書庫の守り手、オルモス》)
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=ライブラリーアウト (Library Out/Decked)=
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'''ライブラリーアウト''' (''Library Out/Decked'')とは、[[敗北条件]]の1つ、『[[カード]]がない[[ライブラリー]]からカードを[[引く|引こう]]とした[[プレイヤー]]は、次にいずれかのプレイヤーが[[優先権]]を得る時に[[ゲーム]]に負ける。これは[[状況起因処理]]である。』の呼称。俗に'''デッキ切れ、山札切れ'''とも言われる。
  
[[敗北条件]]の1つ。
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*[[研究室の偏執狂/Laboratory Maniac]]および[[神秘を操る者、ジェイス/Jace, Wielder of Mysteries]]は、自分のライブラリーアウトを[[勝利]]に変えてくれる。[[書庫の守り手、オルモス/Ormos, Archive Keeper]]は、ライブラリーアウトを自己[[強化]]に[[置換効果|置換]]する。
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**研究室の偏執狂が登場する以前のカードでは、[[片意地な使い魔/Obstinate Familiar]]や[[あざみの使い魔、明日歌/Tomorrow, Azami's Familiar]]などの「ドローを置換する能力」によって、この敗北条件を回避することができる。
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*ライブラリーのカードが0枚になった時ではなく、'''カードがないライブラリーからカードを引こうとしたとき'''なので注意。つまり、ただひたすら対戦相手のライブラリーを[[墓地]]に置いたり、[[追放]]したりするだけのデッキは、通常勝利するには対戦相手の[[ドロー・ステップ]]まで待たなくてはならない。相手にドロー呪文を撃つタイプならOK。
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*"run out"(使い果たす)と呼ぶこともある。
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*珍しい所では[[フルバーン]]の[[ミラーマッチ]]で、双方が[[神聖の力線/Leyline of Sanctity]]を設置したためにダメージを通せなくなり、そのまま手の打ちようがなくライブラリーアウト…ということが実際に起こったことがある。→([[グランプリ神戸14]]、[https://mtg-jp.com/coverage/gpkob14/article/011136/# カバレージ])
  
[[ライブラリー]]から求められた枚数の[[カード]]を引けない場合、ライブラリーにある全てのカードを引いた上で次に[[優先権]]が発生する時に[[ゲーム]]に敗北する。
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== 対戦相手のライブラリーアウトを狙うデッキ ==
これは[[状況起因効果]]である。([[CR:102.3c]])
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対戦相手をライブラリーアウトさせることをメインに据えて勝つ[[デッキ]]もあり、主に次の2つのパターンに分かれる。
  
これをメインに据えて勝つ[[デッキ]]もあり、主に次の2つのパターンに分かれる。
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#[[ライブラリー破壊]](ライブラリーのカードを[[切削]]したり[[追放]]したりする[[効果]])の[[呪文]]や[[能力]]、もしくは[[引く|ドロー]]呪文を[[対戦相手|相手]]に撃つ。
*「ライブラリーのカードを上から○枚墓地に置く」という[[効果]][[ライブラリー破壊]])の[[呪文]]や[[能力]]、もしくは[[ドロー]]呪文を相手に撃つ。
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#自分だけドローを[[飛ばす]]手段を用意するか、ライブラリーを修復する手段を用意するかして、相手のライブラリーが自然に尽きるのを待つ([[ロック]]を極めて[[投了]]させる)。
*自分だけドローを飛ばす手段を用意するか、ライブラリーを修復する手段を用意するかし、相手のライブラリーが自然に尽きるのを待つ([[ロック]]を決めて[[投了]]させる)。
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ライブラリーを使わないデッキは存在しないし、ライブラリーアウトは相手の[[ライフ]]や[[]]の状況に関係なく勝利できる手段である。
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ライブラリーを使わないデッキは存在しないし、ライブラリーアウトは相手の[[ライフ]]や[[戦場]]の状況に関係なく[[勝利]]できる手段である。そのため相手のデッキや動きに影響を受けづらいことが利点。
そのため相手のデッキや動きに影響を受けづらいことが利点。
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弱点は、その到達までのハードルがライフを削る勝ち方よりも高いところ。
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弱点は、その到達までのハードルがライフを削る勝ち方よりも高いところ。[[開始時のライフの総量|初期ライフ]]は誰でも20点なのに対して、[[構築]]ならば、削らなければならないライブラリーはどんなに少なくても40枚以上。相手のドローなどである程度は自動的に削られるとは言っても、相当遠い。[[バベル]]のように極端に分厚いデッキの存在も厳しい点。
初期ライフは誰でも20点なのに対して、[[構築]]ならば、削らなければならないライブラリーはどんなに少なくても40枚以上。相手のドローなどである程度は自動的に削られるとは言っても、相当遠い。
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[[バベル]]のように極端に分厚いデッキの存在も厳しい点。
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勝ち手段をこの方法に決めた場合、たとえ通常サイズのデッキ相手であっても持久戦になるので、生き残るための高い防御力を必要とする。
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上記1のみで勝つことを目指すデッキ([[MoMa]][[玉虫アルター]]など、[[無限コンボ]]やそれに準ずるコンボによりライブラリーを一挙に削る)でない場合、たとえ通常サイズのデッキ相手であっても持久戦になるので、生き残るための高い防御力を必要とする(面倒臭くなった相手が投了するのを期待するならともかく)。大抵はどれも[[ロック]]か[[パーミッション]]の形を取っているのは「高い防御力」を得るための必然だろう。[[トーナメント]]の場合は残り時間に注意。
たまに[[MoMa]]とか[[玉虫アルター]]のような、一瞬でライブラリーがすべて消し飛ぶ派手なデッキもあるが、大抵はどれも[[ロック]]か[[パーミッション]]の形を取っているのは「高い防御力」を得るための必然だろう。
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[[トーナメント]]の場合は残り時間に注意。
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<!-- -[[ローウィン]]登場現在のスタンダードでは[[クリーチャー]]の質の向上もあり、あまり有効な勝ち手段とはいえなくなっている。
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ライブラリーアウトは、もともとライフを削るより効率の悪い勝利手段です。それでも使われたのには、それなりの理由があります。その理由を考慮せずに、有効でないとは言えないでしょう。 -->
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*[[片意地な使い魔/Obstinate Familiar]]や[[あざみの使い魔、明日歌/Tomorrow, Azami's Familiar]]などによってこの敗北条件を回避することができる。
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*単に"run out"(使い果たす)と言うことも。
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*ライブラリーのカードが0枚になった時ではなく、カードを引くように要求されてカードを引けない時なので注意。
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つまりただひたすら対戦相手のライブラリーを[[ゲームから取り除く|墓地]]に置いたり、[[ゲームから取り除いたり]]するだけのデッキは、通常勝利するには対戦相手の[[ドロー・ステップ]]まで待たなくてはならない。
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相手にドロースペルを撃つタイプならOK。
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==参考==
 
==参考==
 
*[[用語集]]
 
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*[[状況起因効果]]
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*[[状況起因処理]]
 
*[[ルーリング]]
 
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2022年1月9日 (日) 10:02時点における版

ライブラリーアウト (Library Out/Decked)とは、敗北条件の1つ、『カードがないライブラリーからカードを引こうとしたプレイヤーは、次にいずれかのプレイヤーが優先権を得る時にゲームに負ける。これは状況起因処理である。』の呼称。俗にデッキ切れ、山札切れとも言われる。

対戦相手のライブラリーアウトを狙うデッキ

対戦相手をライブラリーアウトさせることをメインに据えて勝つデッキもあり、主に次の2つのパターンに分かれる。

  1. ライブラリー破壊(ライブラリーのカードを切削したり追放したりする効果)の呪文能力、もしくはドロー呪文を相手に撃つ。
  2. 自分だけドローを飛ばす手段を用意するか、ライブラリーを修復する手段を用意するかして、相手のライブラリーが自然に尽きるのを待つ(ロックを極めて投了させる)。

ライブラリーを使わないデッキは存在しないし、ライブラリーアウトは相手のライフ戦場の状況に関係なく勝利できる手段である。そのため相手のデッキや動きに影響を受けづらいことが利点。

弱点は、その到達までのハードルがライフを削る勝ち方よりも高いところ。初期ライフは誰でも20点なのに対して、構築ならば、削らなければならないライブラリーはどんなに少なくても40枚以上。相手のドローなどである程度は自動的に削られるとは言っても、相当遠い。バベルのように極端に分厚いデッキの存在も厳しい点。

上記1のみで勝つことを目指すデッキ(MoMa玉虫アルターなど、無限コンボやそれに準ずるコンボによりライブラリーを一挙に削る)でない場合、たとえ通常サイズのデッキ相手であっても持久戦になるので、生き残るための高い防御力を必要とする(面倒臭くなった相手が投了するのを期待するならともかく)。大抵はどれもロックパーミッションの形を取っているのは「高い防御力」を得るための必然だろう。トーナメントの場合は残り時間に注意。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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