リアニメイト

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'''リアニメイト'''(''Reanimater'' / ''Reanimation'')は、[[墓地]]から[[クリーチャー]](まれに、他の[[パーマネント]])を直接[[戦場に出す]]こと。または、そのような[[呪文]]や[[能力]]、[[デッキ]]の総称。'''アニメイト'''、'''リアニ'''、'''リアニメイター'''とも呼ばれる。語源は英語の「Re(再び)」「Animate(魂を吹き込む)」から。[[再活性/Reanimate]]というそのまんまなカードもある。
 
'''リアニメイト'''(''Reanimater'' / ''Reanimation'')は、[[墓地]]から[[クリーチャー]](まれに、他の[[パーマネント]])を直接[[戦場に出す]]こと。または、そのような[[呪文]]や[[能力]]、[[デッキ]]の総称。'''アニメイト'''、'''リアニ'''、'''リアニメイター'''とも呼ばれる。語源は英語の「Re(再び)」「Animate(魂を吹き込む)」から。[[再活性/Reanimate]]というそのまんまなカードもある。
*なお、この直接戦場に出すことを'''釣る'''、戦場に出す効果の発生源を'''釣り竿'''という。
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{{#card:Reanimate}}
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*なお、この直接戦場に出すことを俗に'''釣る'''、戦場に出す効果の発生源を'''釣り竿'''などともいう。
 
*[[修繕/Tinker]]などで[[ライブラリー]]から、[[エルフの笛吹き/Elvish Piper]]などで[[手札]]から戦場に出す場合には用いない。
 
*[[修繕/Tinker]]などで[[ライブラリー]]から、[[エルフの笛吹き/Elvish Piper]]などで[[手札]]から戦場に出す場合には用いない。
  
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リアニメイトの魅力は、[[クリーチャー]]の[[マナ・コスト]]と[[色]]を完全に無視しながら比較的早い段階で[[戦場に出す|戦場に出せる]]ことにある。普通「出れば強いけど[[重い|重く]]て使えない」と見向きもされないクリーチャーを使えるというわけである。
 
リアニメイトの魅力は、[[クリーチャー]]の[[マナ・コスト]]と[[色]]を完全に無視しながら比較的早い段階で[[戦場に出す|戦場に出せる]]ことにある。普通「出れば強いけど[[重い|重く]]て使えない」と見向きもされないクリーチャーを使えるというわけである。
  
古えの[[動く死体/Animate Dead]]しか無かった頃から存在する[[デッキタイプ]]だが、実戦的な[[デッキ]]へと仕上がっていったのは、[[ウェザーライト]]にて[[生き埋め/Buried Alive]]が出てきてから。弱点の多いデッキだが、早い[[ターン]]から大型クリーチャーで殴れる快感に取り憑かれた者は多い。
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古えの[[動く死体/Animate Dead]]しか無かった頃から存在する[[デッキタイプ]]だが、実戦的な[[デッキ]]へと仕上がっていったのは、[[ウェザーライト]]にて[[生き埋め/Buried Alive]]が出てきてから。弱点の多いデッキだが、早い[[ターン]]から[[大型クリーチャー]]で殴れる快感に取り憑かれた者は多く、その後も定期的にこのタイプのデッキが登場したこともあって、現在ではメジャーなデッキタイプの一つとして認識されていることが多い。
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[[デッキカラー]]は時代によって様々だが、リアニメイトの軸となる釣り竿、墓地[[肥やす|肥やし]]手段を最も擁しているのは[[黒]]なので、何らかの形で黒は混ざっていることが多い。
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==特徴==
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古典的なリアニメイトは、軸となる機構が釣り竿、大型クリーチャー、墓地[[肥やす|肥やし]]手段の3つのみで成立し、[[コンボデッキ]]のような大がかりな準備は必要ないことが多いが、他方でコンボデッキのように決まれば勝ちという必殺性を持ち得ないことが多い。そのため他のデッキタイプ([[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]や[[コントロール (デッキ)|コントロール]])の要素を併せ持つことも多い。大量リアニメイトのようにより必殺性を高めることも可能だが、その場合はデッキ全体がそれに向けた構成となりやすく、コンボデッキに近い性質を持つようになる(実際、瞬殺型のリアニメイトデッキはコンボデッキにも分類されることが多い)。
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素早く大型クリーチャーや大量のクリーチャーを展開するという性質から、[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウンデッキ]]に対しては後半からの逆転が容易であり相性が良い。釣り上げるクリーチャーは色を問わないため選択肢は幅広く、[[ボードコントロール]]に長けたクリーチャー、[[除去]]に強いクリーチャーなど、[[メタゲーム]]に応じたクリーチャーを選ぶことで、その時代のデッキに的確に対応できるのもリアニメイトの魅力の一つ。他方、釣り竿自体を封じられるとどうしようもないので、[[打ち消す|カウンター]]には弱い傾向にある。また、少数の大型クリーチャーを釣るようなタイプの場合、(色が合わない、普通に唱えるのでは重すぎるなどの理由で)[[手札]]から[[唱える]]ことが不可能なクリーチャーが使われることも多いので、釣り上げたクリーチャーを[[バウンス]]されると相当厳しくなる。バウンスの利用が想定される環境なら、バウンスに強いクリーチャーを使うなど、対策は必須である。
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古典的なリアニメイトと異なり、自身をリアニメイトする[[能力]]を持ったクリーチャーを利用するタイプのリアニメイトデッキも存在する。タイプとしてビートダウンデッキ寄りとなるかコントロールデッキ寄りとなるかはそのリアニメイトクリーチャーの性質によるところが大きいが、いずれにしても、釣り竿が必要ない代わりに釣り上げるクリーチャーは限定されるので、古典的リアニメイトとは特性が相当に異なることが多い。
  
(色が合わないなどで)[[手札]]から[[唱える]]ことが不可能なクリーチャーが使われることも多いので、[[バウンス]]に非常に弱い。逆に[[墓地]]に落ちてもリアニメイト手段が残っていれば何度でも戦場に出すことができるので、[[打ち消す|カウンター]]や[[除去]]には若干耐性がある。
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リアニメイトデッキにおいて最大の天敵といえるのは、[[墓地対策]]である。リアニメイトの定義が「墓地からクリーチャーを利用する」というものである以上、ほとんどのリアニメイトデッキは墓地対策に弱い。墓地対策は[[軽い|軽量]]かつどの色でも使えることが多い上、「墓地対策への対策」はカウンターや「墓地対策への対策」に特化した一部のカードなど、かなり尖った手段しか存在しないので、一度墓地対策をとられてしまうとリアニメイトデッキ側では対処しづらいというのも大きい。
  
===リアニメイト防止===
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==リアニメイト防止==
 
一部の強力なカードは、リアニメイトによって容易に戦場に出すことを防ぐために、墓地に[[カード]]を残さないようにする[[能力]]を備えている場合がある。そのような能力を、俗に'''リアニメイト防止策'''(''anti-reanimation clause'')と呼ぶ。
 
一部の強力なカードは、リアニメイトによって容易に戦場に出すことを防ぐために、墓地に[[カード]]を残さないようにする[[能力]]を備えている場合がある。そのような能力を、俗に'''リアニメイト防止策'''(''anti-reanimation clause'')と呼ぶ。
  
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:このパターンの場合、[[もみ消し/Stifle]]などで能力を打ち消したり、[[イクスリッドの看守/Yixlid Jailer]]で能力を[[失う|失わせ]]たりすることによって墓地に残せるほか、'''その能力が[[スタック]]に置かれている間は墓地にある'''ため、[[インスタント・タイミング]]のリアニメイト[[呪文]]・能力があればリアニメイトが可能である。
 
:このパターンの場合、[[もみ消し/Stifle]]などで能力を打ち消したり、[[イクスリッドの看守/Yixlid Jailer]]で能力を[[失う|失わせ]]たりすることによって墓地に残せるほか、'''その能力が[[スタック]]に置かれている間は墓地にある'''ため、[[インスタント・タイミング]]のリアニメイト[[呪文]]・能力があればリアニメイトが可能である。
 
:;これを持つカード
 
:;これを持つカード
::[[セラのアバター/Serra Avatar]]、[[清純/Purity]]、[[狡知/Guile]]、[[戦慄/Dread]]、[[敵愾/Hostility]]、[[活力/Vigor]]、[[真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth]]、[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]、[[無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre]]
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::[[セラのアバター/Serra Avatar]]、[[清純/Purity]]、[[狡知/Guile]]、[[戦慄/Dread]]、[[敵愾/Hostility]]、[[活力/Vigor]]、[[真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth]]、[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]、[[無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre]]、[[世界棘のワーム/Worldspine Wurm]]
 
;[[常在型能力]]によるリアニメイト防止
 
;[[常在型能力]]によるリアニメイト防止
 
:「墓地に置かれる」ことを「そのカードを公開し、ライブラリーに加えて[[切り直す]]」に置き換える[[置換効果]]を生成するパターン。
 
:「墓地に置かれる」ことを「そのカードを公開し、ライブラリーに加えて[[切り直す]]」に置き換える[[置換効果]]を生成するパターン。
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:*[[虚空の力線/Leyline of the Void]]などの「墓地に置かれる場合、代わりに[[追放]]する」の置換効果の影響下でこの能力を持つカードが戦場や[[スタック]]から墓地に置かれる場合、そのカードの[[コントローラー]]がライブラリーに戻すか追放するかを選択することができる。戦場・スタック以外から墓地に置かれる場合は[[オーナー]]が選ぶ。[[置換効果]]の項目を参照。
 
:*[[虚空の力線/Leyline of the Void]]などの「墓地に置かれる場合、代わりに[[追放]]する」の置換効果の影響下でこの能力を持つカードが戦場や[[スタック]]から墓地に置かれる場合、そのカードの[[コントローラー]]がライブラリーに戻すか追放するかを選択することができる。戦場・スタック以外から墓地に置かれる場合は[[オーナー]]が選ぶ。[[置換効果]]の項目を参照。
 
:;これを持つカード
 
:;これを持つカード
::[[レガシーの兵器/Legacy Weapon]]、[[ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus]]、[[大祖始/Progenitus]]、[[荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus]]
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::[[レガシーの兵器/Legacy Weapon]]、[[ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus]]、[[大祖始/Progenitus]]、[[荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus]]、[[運命のきずな/Nexus of Fate]]
 
::*[[セラのアバター/Serra Avatar]]も一時期はこちらの能力を持っていた。
 
::*[[セラのアバター/Serra Avatar]]も一時期はこちらの能力を持っていた。
  
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*'''瞬殺コンボタイプ''' : [[アングリーハーミット2]]、[[セファリッド・ブレックファースト]]、[[ワールドゴージャー]]など
 
*'''瞬殺コンボタイプ''' : [[アングリーハーミット2]]、[[セファリッド・ブレックファースト]]、[[ワールドゴージャー]]など
 
*'''クリーチャーではなく、[[エンチャント]]や[[アーティファクト]]をリアニメイトするタイプ''' : [[補充]]、[[スタックス]] 
 
*'''クリーチャーではなく、[[エンチャント]]や[[アーティファクト]]をリアニメイトするタイプ''' : [[補充]]、[[スタックス]] 
*'''[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]''' : [[ベリード・アライブ]]、[[フリゴリッド]]
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*'''[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]''' : [[ベリード・アライブ]]、[[フリゴリッド]]、[[ドレッジ]]
  
詳細は[[デッキ集]]の項目を参照のこと。
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詳細は各項目を参照のこと。
  
==ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期==
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==スタンダード==
[[イニストラード・ブロック]]で[[墓地]]が大きくフィーチャーされたことで、墓地活用を重視した様々な[[デッキ]]が組まれるようになった。特に[[堀葬の儀式/Unburial Rites]]を用いたリアニメイト戦略は[[環境]]に大きな影響を与えている。
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下記の時期の[[スタンダード]]においても、活躍を見せる。
  
{{#card:Unburial Rites}}
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*[[戦慄衆の指揮|イクサラン・ブロック~基本セット2020期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期|テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期|イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期|ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期|アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期‎|時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期|ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期|神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期|オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロック期|オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/ウルザ・ブロック+マスクス・ブロック期|ウルザ・ブロック+マスクス・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/テンペスト・ブロック+ウルザ・ブロック期|テンペスト・ブロック+ウルザ・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/ミラージュ・ブロック+テンペスト・ブロック期|ミラージュ・ブロック+テンペスト・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/アイスエイジ・ブロック+ミラージュ・ブロック期|アイスエイジ・ブロック+ミラージュ・ブロック期]]
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*[[リアニメイト/スタンダード/黎明期|黎明期]]
  
[[ローテーション]]直後には、[[青白黒コントロール#ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期|青白黒コントロール]]に[[禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy]]で墓地を[[肥やす|肥やし]]堀葬の儀式で[[フィニッシャー]]を[[釣る]][[ギミック]]を搭載した[[太陽拳#ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期|太陽拳]]が登場。
+
==ブロック構築==
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下記の時期の[[ブロック構築]]においても、活躍を見せる。
  
また、[[闇の隆盛]]参入後は[[Frites]]と呼ばれる純正のリアニメイトデッキも活躍している。闇の隆盛で加わった[[信仰無き物あさり/Faithless Looting]][[追跡者の本能/Tracker's Instincts]][[根囲い/Mulch]]で[[ライブラリー]]を掘り進め、掘葬の儀式でリアニメイトする。
+
*[[リアニメイト/ブロック構築/テーロス|テーロス・ブロック構築]]
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*[[リアニメイト/ブロック構築/イニストラード|イニストラード・ブロック構築]]
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*[[リアニメイト/ブロック構築/オンスロート‎|オンスロート・ブロック構築]]
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*[[リアニメイト/ブロック構築/テンペスト|テンペスト・ブロック構築]]
  
詳細は各項目を参照。
+
==エクステンデッド==
 +
下記の時期の[[エクステンデッド]]においても、活躍を見せる。
  
==アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期==
+
*[[リアニメイト/エクステンデッド/時のらせん期|時のらせん期]]
[[エルドラージ覚醒]]で自己再生[[能力]]を持つ[[復讐蔦/Vengevine]]が登場、これを利用した[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]がいくつか生まれた。
+
*[[リアニメイト/エクステンデッド/ミラディン期|ミラディン期]]
 +
*[[リアニメイト/エクステンデッド/オンスロート期|オンスロート期]]
 +
*[[リアニメイト/エクステンデッド/インベイジョン期|インベイジョン期]]
 +
*[[リアニメイト/エクステンデッド/テンペスト期|テンペスト期]]
 +
*[[リアニメイト/エクステンデッド/アイスエイジ期|アイスエイジ期]]
 +
*[[リアニメイト/エクステンデッド/黎明期|黎明期]]
  
{{#card:Vengevine}}
+
==モダン==
{{#card:Fauna Shaman}}
+
当初は、エクステンデッドに続いて[[死せる生/Living End]]と[[サイクリング]]を軸にした[[死せる生]]が代表。
  
特に[[基本セット2011]]で相性抜群の[[獣相のシャーマン/Fauna Shaman]]が加わったことが大きい。[[バントアグロ#アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期|バントアグロ]]や[[赤緑白ビートダウン#アラーラの断片ブロック期|ナヤビートダウン]]にこの[[ギミック]]が採用されたほか、[[面晶体のカニ/Hedron Crab]]などにより墓地利用に特化した[[ドレッジ・ヴァイン]]などのデッキも存在する。
+
{{#card:Living End}}
  
{{#card:Hedron Crab}}
+
各種[[コンボパーツ]]や[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]の[[禁止カード|禁止]]指定により[[環境]]が低速化してからは、[[掘葬の儀式/Unburial Rites]]によるリアニメイト戦略も姿を見せるようになった。
  
==時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期==
+
{{#card:Gifts Ungiven}}
 +
{{#card:Unburial Rites}}
  
強力な[[フィニッシャー]][[リアニメイトカード]]の追加された[[ローウィン]]後の[[スタンダード]]において、[[The Finals07]]で優勝し復活を果たす。使用者は[[藤田修]]で、ほぼ同じデッキを使用した[[黒田正城]]もベスト8に入った。
+
主な[[フィニッシャー]][[エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria]][[大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite]]など。[[けちな贈り物/Gifts Ungiven]]で掘葬の儀式とフィニッシャーの2枚だけを選ぶことにより、確実に両方を[[墓地]]に落とすことができる。[[青白トロン#モダン|青白トロン]]などの[[けちコントロール#モダン|けちコントロール]]において勝ち手段を務めるだけでなく、手軽な瞬殺[[ギミック]]であることから、[[白青]]を含む[[デッキ]]の[[アグレッシブ・サイドボーディング]]として採用されることもしばしば。
  
{{#card:Makeshift Mannequin}}
+
また[[グリセルブランド/Griselbrand]]の登場後は、フィニッシャーの居座りではなく高速[[召喚]]を目的とした[[御霊の復讐/Goryo's Vengeance]]型のデッキも現れた。追加の踏み倒し手段として[[裂け目の突破/Through the Breach]]が併用されることが多い。
{{#card:Bogardan Hellkite}}
+
  
主に[[マーフォークの物あさり/Merfolk Looter]]などの[[ルーター]]で[[手札]]を回転させ、[[戦慄の復活/Dread Return]]などで[[釣る]]のが基本。[[怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath]]・[[ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite]]辺りがリアニメイト対象になる。
+
*[[戦慄の復活/Dread Return]][[フォーマット]]制定当初からの禁止カード。
  
[[その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin]]でボガーダンのヘルカイトを使いまわす[[シナジー]]が採用されており、[[マネキンコントロール]]同様[[想起]]持ち[[クリーチャー]]再利用エンジンも搭載される。
+
==レガシー==
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[[発掘]]を使用した[[ドレッジ#レガシー|ドレッジ]]が長期に渡って活躍を続けている。
  
また、[[共鳴者]]である[[ウーナのうろつく者/Oona's Prowler]]や[[難問のスフィンクス/Vexing Sphinx]]からの[[ダメージ]][[クロック]]により序盤からプレッシャーをかけることも可能であるため非常に[[ビートダウン (ゲーム用語)|ビートダウン]]要素が抜きん出ている。
 
 
[[サイドボード]]後は[[思考囲い/Thoughtseize]]で墓地対策カードやカウンターに対処する。
 
 
*[[The Finals07]]の段階では[[メタ外]]だったため[[墓地対策]]がほとんど存在せず、さらに[[ファッティ]]を高速召喚する性質から当時[[メタゲーム]]の中心にあった[[黒緑ビートダウン#時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期|黒緑ビートダウン]]に有利であることも追い風となった。
 
*これ以外にも同大会には[[高橋純也]]製作の新型[[ナルコブリッジ#時のらせんブロック+ローウィン・ブロック期|ナルコブリッジ]]が登場し、こちらもベスト8進出者を一名輩出している。
 
*リアニメイトの性質上[[バウンス]]に弱い。[[モーニングタイド]]参入後は[[ヒバリブリンク]]隆盛により[[裂け目翼の雲間を泳ぐもの/Riftwing Cloudskate]]が幅を利かせるようになり衰退した。
 
 
===サンプルレシピ===
 
 
*備考
 
**[[The Finals07]] 優勝・[[スタンダード]]部門5戦全勝([http://mtg.takaratomy.co.jp/tc/finals/2007/index.html 参考])
 
**使用者:[[藤田修]]
 
*[[フォーマット]]
 
**[[スタンダード]]([[第10版]]+[[コールドスナップ]]+[[時のらせんブロック]]+[[ローウィン]])
 
 
{{#MagicFactory:df300295}}
 
 
==ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期==
 
 
[[ラヴニカ・ブロック]]+[[時のらせんブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[神河ブロック]]の退場で[[伝説の]][[ドラゴン]]を失ったが、[[時のらせん]]で[[怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath]]が[[再録]]されたため[[太陽拳]]は健在。[[小悪疫/Smallpox]]を使用する'''[[ソーラーポックス]]'''も登場する。
 
 
{{#card:Smallpox}}
 
 
また、[[時のらせん]]での[[蘇生/Resurrection]]の[[再録]]を受けて、黒を使用しない構成も可能となった。[[ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite]]を使用した[[トリコロール]]タイプのデッキ、'''[[昇竜拳]]'''が代表的。
 
 
{{#card:Bogardan Hellkite}}
 
 
[[未来予知]]参入後は[[発掘 (デッキ)|発掘デッキ]]に[[ナルコメーバ/Narcomoeba]]などを入れた'''[[ナルコブリッジ#ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期|ナルコブリッジ]]'''が活躍した。
 
 
{{#card:Narcomoeba}}
 
 
==神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期==
 
 
[[スタンダード]]ではしばらくなりを潜めていたリアニメイトデッキだが、[[神河ブロック]]で[[墓地]]に落ちたときに能力が[[誘発]]する[[伝説の]][[ドラゴン]]、[[ギルドパクト]]で強力な[[CIP]]能力を持つ[[絶望の天使/Angel of Despair]]などを得、これらを[[債務者の弔鐘/Debtors' Knell]]で立ち上げ[[戦場]]を制圧する[[白黒コントロール]]・'''[[誰がために鐘は鳴る]]'''が登場。
 
 
{{#card:Debtors' Knell}}
 
{{#card:Angel of Despair}}
 
 
墓地に素早く[[ファッティ]]を送る手段に乏しく、[[ゾンビ化/Zombify]]は殆ど使われない。
 
 
これに[[青]]の[[引く|ドロー]]兼[[墓地]]増強を加え、[[債務者の弔鐘/Debtors' Knell]]に替わって[[ゾンビ化/Zombify]]による高速リアニメイトを実現したものが[[ヤマコン]](特に'''[[太陽拳]]''')である。<!-- 誰がために鐘は鳴るに青を加えたのではなく、ラヴニカ発売直後に作られた白青黒デッキがオルゾフの登場により強化されたのだと聞いたのですが…。誰か正確な情報を知りませんか? -->
 
 
{{#card:Compulsive Research}}
 
{{#card:Zombify}}
 
 
また[[日本選手権06]]ではよりリアニメイトに特化した'''[[リアルジャパニメイション]]'''というタイプも登場した。
 
 
{{#card:Protean Hulk}}
 
 
==オンスロート・ブロック期==
 
 
[[オンスロート]]で強化された[[部族]]デッキに[[総帥の召集/Patriarch's Bidding]]を組み込んだものが登場。
 
 
{{#card:Patriarch's Bidding}}
 
 
[[ゴブリン]]を使う[[ゴブリン召集]]や[[ゾンビ]]を利用する'''[[ゾンビ召集]]'''などが当時の[[スタンダード]]や[[オンスロート・ブロック構築]]で活躍した。
 
 
==オデッセイ・ブロック期==
 
 
[[墓地]]をテーマにした[[オデッセイ・ブロック]]の登場で日の目を見る。
 
 
{{#card:Entomb}}
 
{{#card:Akroma, Angel of Wrath}}
 
 
[[納墓/Entomb]]や[[生き埋め/Buried Alive]]で[[ファッティ]]を墓地に送り[[ゾンビ化/Zombify]]で釣る典型的な構成である。
 
 
この時期の代表的な[[デッキリスト]]は[[World Championship Decks 2003]]を参照。また、[[エンドレスリアニメイト]]などのバリエーションもある。
 
 
 
==ウルザ・ブロック+マスクス・ブロック期==
 
 
この時期のリアニメイトはかなり特殊であり、通常のクリーチャーではなく[[エンチャント]]をリアニメイトする'''[[補充]]デッキ'''が登場する。
 
 
{{#card:Replenish}}
 
 
特にパララクス・[[エンチャント]]と組み合わされた'''[[パララクス補充]]'''は当時の[[スタンダード]]を席巻するほどの力を誇った。
 
 
==テンペスト・ブロック期==
 
 
[[テンペスト・ブロック]]で強力な[[リアニメイトカード]]が数多く登場したため注目を集める。この時期は、[[ファッティ]]を[[マナ・コスト]]を踏み倒して高速[[召喚]]するタイプではなく、大量蘇生の[[生ける屍/Living Death]]や使い回せる[[繰り返す悪夢/Recurring Nightmare]]で[[187クリーチャー]]により戦場を[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]するタイプが登場した(→'''[[リビングデス]]'''、'''[[ナイトメア・サバイバル]]''')。
 
 
{{#card:Living Death}}
 
{{#card:Recurring Nightmare}}
 
 
それ以外にも、[[再活性/Reanimate]]を使った通常の高速型('''[[ゴジラ]]'''、'''[[ミニオンシュート]]'''など)や[[生ける屍/Living Death]]を利用した瞬殺コンボデッキ('''[[ターボリビングデス]]'''や'''[[波動機リアニメイト]]''')も登場した。
 
 
==ミラージュ・ブロック期==
 
 
[[ミラージュ・ブロック]]期には主に2種類のデッキが存在する。
 
 
1つは、[[生き埋め/Buried Alive]]と自力で墓地から復活できる[[灰燼のグール/Ashen Ghoul]]、[[冥界の影/Nether Shadow]]を何度も再利用する'''[[ベリード・アライブ]]'''。
 
 
{{#card:Buried Alive}}
 
{{#card:Ashen Ghoul}}
 
 
もう1つは、[[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]]を[[葬送の魔除け/Funeral Charm]]と[[浅すぎる墓穴/Shallow Grave]]で1ターン目に[[対戦相手]]に撃ち込む、'''[[ニコル・シュート]]'''という名の凶悪なコンボ・デッキ。
 
 
{{#card:Nicol Bolas}}
 
 
==アイスエイジ・ブロック期==
 
 
[[アイスエイジ・ブロック]]期では、当時[[サイズ]]が最大の[[クリーチャー]]だった[[Polar Kraken]]を用いた'''[[クラーケンバーン]]'''が登場。Polar Krakenは[[累加アップキープ]]により維持が大変なため、1〜2回殴った後で[[Burnt Offering]]で[[マナ]]に換えて[[火の玉/Fireball]]などの[[X火力]]を唱えて勝負を決める。
 
 
{{#card:Polar Kraken}}
 
{{#card:Burnt Offering}}
 
 
理論上3[[ターン]]キルが可能という魅力があり、リアニメイトの人気と認知度を高めるのに一役買った。
 
 
==黎明期==
 
 
初期のリアニメイトは[[動く死体/Animate Dead]]が主に使われる。[[トリスケリオン/Triskelion]]の使い回しによる[[アドバンテージ]]を軸にした[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]が主流だった。
 
 
{{#card:Triskelion}}
 
{{#card:Animate Dead}}
 
 
[[Animate Mix]]と呼ばれる[[白黒]]のデッキが中心で、[[釣る]]ためにトリスケリオンの3発目で、それを自爆させるようなプレイングがあった。
 
 
またタッチ黒の[[バーン]]で、使用済み[[ボール・ライトニング/Ball Lightning]]を釣り、動く死体を5点の本体[[火力]]として使うデッキも存在した。このデッキにもトリスケリオンが搭載される事が多い。
 
 
またシンプルに[[巨大クリーチャー]]を釣るタイプも存在し、[[先攻]][[引く|ドロー]]ありだった時代は、ドローしてそのままターンを終わらせ余剰カードを[[捨てる|捨てた]]後、次のターン釣り上げるといったことも行われた。先攻ドローなしになってからは、自ら[[後攻]]を選ぶことで同様のことをしていた。
 
 
==エクステンデッド(ラヴニカ:ギルドの都後)==
 
 
[[エクステンデッド]]では、[[ローテーション]]で[[再活性/Reanimate]]や[[死体発掘/Exhume]]などの主力[[リアニメイトカード]]を失い、一時期勢力は急激に衰退。
 
 
しかし[[ラヴニカ:ギルドの都]]の新メカニズム・[[発掘]]に自力でリアニメイトできる[[イチョリッド/Ichorid]]を組み合わせた'''[[フリゴリッド]]'''が登場、[[メタゲーム|メタ]]の中心を担うことになる。
 
 
{{#card:Ichorid}}
 
 
{{#card:Golgari Grave-Troll}}
 
{{#card:Golgari Grave-Troll}}
 +
{{#card:Dread Return}}
  
また一部では、[[再活性/Reanimate]]などを[[生+死/Life+Death]]で代用する古典的なリアニメイトデッキも使用されている。
+
また、2009年10月に[[納墓/Entomb]][[禁止カード|禁止]]解除されたため、オーソドックスな[[ファッティ]]高速[[召喚]]型も活躍するようになった。
 
+
{{#card:Life+Death}}
+
 
+
==エクステンデッド(オデッセイ後)==
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リアニメイトは[[オデッセイ]]参入以降、[[エクステンデッド]]でも強力な[[アーキタイプ]]として君臨することとなった。
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まずは、[[納墓/Entomb]][[再活性/Reanimate]]の黄金パターンを有する'''[[ベンツォ]]'''が[[環境]]を席巻。
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{{#card:Entomb}}
 
{{#card:Entomb}}
 
{{#card:Reanimate}}
 
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{{#card:Griselbrand}}
  
初期には[[ゾンビの横行/Zombie Infestation]][[Krovikan Horror]]を合わせた[[ゾンビ]][[トークン]]量産エンジンが搭載され、'''[[ワイルドゾンビ]]''''''[[ゾンビプリズン]]'''へと派生していった。
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基本的な動きは[[#エクステンデッド(オデッセイ後)|旧エクステンデッドのもの]]とほぼ同じ。納墓や[[入念な研究/Careful Study]][[フィニッシャー]][[墓地]]に落とし、[[再活性/Reanimate]]や[[死体発掘/Exhume]]、[[動く死体/Animate Dead]]でリアニメイトする。
  
また[[縫合グール/Sutured Ghoul]]登場後は、[[隠遁ドルイド/Hermit Druid]]をパートナーに据えた'''[[アングリーハーミット2]]'''が驚異的な瞬殺力を見せつけた。
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1枚でゲームエンドに持ち込めるフィニッシャーを利用するため、初手に4枚程度のパーツがあればコンボが完結することもあり、[[手札]][[事故]]による[[マリガン]]にも比較的強い。
  
{{#card:Hermit Druid}}
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初期は[[神秘の教示者/Mystical Tutor]]により高い安定性と柔軟性を得ていたが、これが禁止されたことで一時勢いを落としていた。その後大量[[引く|ドロー]][[能力]]を持つ[[核の占い師、ジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxias, Core Augur]]が登場、リアニメイトの二の矢と[[ピッチスペル|ピッチ]][[打ち消す|カウンター]]を常に構え続ける戦略によって復権を果たす。さらにより速効性の高い[[グリセルブランド/Griselbrand]]が登場し、この戦略を継承する形で再び[[メタゲーム]]の上位に食い込むようになっている。
  
[[納墓/Entomb]]や[[隠遁ドルイド/Hermit Druid]][[禁止カード]]になった後は、[[入念な研究/Careful Study]][[実物提示教育/Show and Tell]]のために[[]]を足した高速型(→[[#後期型|*1]])、また[[縫合グール/Sutured Ghoul]]型は[[生き埋め/Buried Alive]][[クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper]]をパートナーに据えた[[アングリーグール]]などが登場した。
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その他のフィニッシャー候補は様々で、[[除去]]や[[コンボ]]を封じる[[エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria]][[展開]]済みの盤面を止める[[鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind]][[大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite]][[魅力的な執政官/Blazing Archon]]、万能[[パーマネント]]対策となる[[灰燼の乗り手/Ashen Rider]][[潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant]]などから数枚を採用し、状況に応じて[[シルバーバレット]]する。
  
また、[[ミラディン]]で超[[重い|重量]]級の[[アーティファクト]]が数多く登場したため、それらを[[ゴブリンの溶接工/Goblin Welder]]でリアニメイトする[[デッキ]]もあらわれた(→'''[[ティンカースタックス]]'''、'''[[ウェルダー・リアニメイト]]''')。
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また[[2016年]]には従来の[[青黒]]型に加え、スピードに特化した[[黒赤]]のタイプも結果を残すようになった。
  
{{#card:Goblin Welder}}
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{{#card:Dark Ritual}}
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{{#card:Faithless Looting}}
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{{#card:Chancellor of the Annex}}
  
===後期型===
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[[水蓮の花びら/Lotus Petal]]や[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]で[[マナ加速]]を行い、納墓か[[信仰無き物あさり/Faithless Looting]]経由で最序盤にフィニッシャーを釣り上げることを狙う。対戦相手の妨害手段は[[暴露/Unmask]]などの[[手札破壊]]で取り除くか、フィニッシャーを兼ねる[[別館の大長/Chancellor of the Annex]]の能力で封じ込める。
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===初期型===
 
*備考
 
*備考
**[[プロツアーコロンバス04]] ベスト4([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/ptcol05ja/welcome 参考])
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**[[グランプリマドリード10]] 優勝 ([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpmad10/welcome 参考])
**使用者:[[Gadiel Szleifer]]
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**使用者:[[Andreas Muller]]
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
**[[エクステンデッド]][[第6版]]〜[[第8版]]、[[テンペスト]]〜[[神河物語]])
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**[[レガシー]](~[[ワールドウェイク]])
  
{{#MagicFactory:df300296}}
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{{#MagicFactory:df302634}}
  
*[[納墓/Entomb]][[禁止カード|禁止]]後の後期型。
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*神秘の教示者禁止前の青黒型。
  
===中期型===
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===アヴァシンの帰還後===
 
*備考
 
*備考
**[[プロツアーヒューストン02]]準優勝([http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/pthou02/welcomeja 参考])
+
**[[グランプリパリ14]] ベスト4 ([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gppar14/welcome 参考])
**使用者:[[Rob Dougherty]]
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**使用者:[[Loïc Le Briand]]
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
**[[エクステンデッド]][[第6版]]〜[[第7版]]、[[テンペスト]]〜[[オンスロート]])
+
**[[レガシー]](~[[神々の軍勢]])
  
{{#MagicFactory:df300297}}
+
{{#MagicFactory:df312877}}
  
*チーム[[YMG]]の製作したバージョン。
+
*グリセルブランド登場後の青黒型。
*前の環境の[[ベンツォ]]と異なり、黒[[単色デッキ|単色]]の純粋な速攻デッキに仕上がっている。
+
*[[墓地対策]]をかわすため、[[Show and Tell]]とのハイブリッドになっている。
  
==エクステンデッド(デュアルランド期)==
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===黒赤===
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*備考
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**[[グランプリルイビル17]] 準優勝 ([http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gplou17 参考])
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**使用者:[[Andrew Sullano]]
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*[[フォーマット]]
 +
**[[レガシー]](~[[統率者2016]])
  
[[デュアルランド]]時代の[[エクステンデッド]]にもいくつかのデッキが存在した。
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{{#MagicFactory:df317597}}
  
ひとつは、[[適者生存/Survival of the Fittest]][[繰り返す悪夢/Recurring Nightmare]][[シナジー]][[187クリーチャー]]を使いまわす'''[[ナイトメア・サバイバル]]'''。
+
*黒赤型。[[サイドボード]][[恭しき沈黙/Reverent Silence]][[突然の衰微/Abrupt Decay]]のために[[]][[タッチ]]されている。
  
{{#card:Survival of the Fittest}}
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==ヴィンテージ==
{{#card:Recurring Nightmare}}
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[[ヴィンテージ]]においても、リアニメイトは有力なデッキの一角である。[[引く|ドロー]]と[[捨てる|ディスカード]]を両立させる[[Bazaar of Baghdad]]の存在が大きい。
  
動きは[[テンペスト・ブロック]]期のものと変わらないが、[[メルカディアン・マスクス]]で相性抜群の[[ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob]]を獲得、さらに凶悪化している。
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1つは、[[世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon]][[ナイトメア]]能力を逆手に取った[[無限コンボ]]デッキ、'''[[ワールドゴージャー]]'''。
  
もうひとつは[[はじける子嚢/Saproling Burst]]と[[伏魔殿/Pandemonium]]の2枚を[[補充/Replenish]]で揃える[[補充]]デッキの一種、'''[[パンデバースト]]'''。
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{{#card:Worldgorger Dragon}}
  
{{#card:Replenish}}
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もう1つは、[[ゴブリンの溶接工/Goblin Welder]]で強力な[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]力を持つ[[アーティファクト]]を使い回す[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]、'''[[スタックス]]'''である。
  
しかし、これらはいずれも[[キーカード]]([[適者生存/Survival of the Fittest]]と[[補充/Replenish]])が[[禁止カード]]に指定されてしまい、エクステンデッドからの退場を余儀なくされた。
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{{#card:Goblin Welder}}
  
==レガシー==
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これ以外にも様々なデッキが存在しており、ヴィンテージでは[[墓地対策]]は必須とされる。
  
[[発掘]]を使用した[[フリゴリッド#レガシー|フリゴリッド]]が長期に渡って活躍を続けている。
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==パウパー==
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[[パウパー]]でも少数が存在している。
  
{{#card:Golgari Grave-Troll}}
+
{{#card:Exhume}}
{{#card:Ichorid}}
+
{{#card:Ulamog's Crusher}}
  
また、2009年10月に[[納墓/Entomb]][[禁止カード|禁止]]解除されたため、オーソドックスな[[ファッティ]]高速召喚型もレガシーにおいても活躍するようになった。
+
[[大あわての捜索/Frantic Search]][[入念な研究/Careful Study]]で[[ウラモグの破壊者/Ulamog's Crusher]]を墓地に落とし、[[死体発掘/Exhume]]でリアニメイトするのが基本的な動き。また、[[ドラゴンエンチャント]]もしばしば採用される。
 
+
{{#card:Entomb}}
+
  
基本的な動きは[[#エクステンデッド(オデッセイ後)|旧エクステンデッドのもの]]とほぼ同じであるが、[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]が使用可能なため、より高速に[[ファッティ]]をリアニメイトすることが可能である。
+
死体発掘以外のリアニメイト手段が大型クリーチャーには使えない[[発掘/Unearth]]程度しか環境に存在しないこと、強力な大型クリーチャーがコモンには乏しいこと、また各種打ち消しや[[大祖始の遺産/Relic of Progenitus]]、[[ボジューカの沼/Bojuka Bog]]といった墓地対策が環境に多いことなどの欠点もあってかなかなか[[トップメタ]]には食い込めてない[[地雷]]デッキ止まりであるのが現状である。
  
釣り上げる対象は[[エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria]]、[[鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind]]などである。
+
{{#card:Striped Riverwinder}}
  
===サンプルレシピ===
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[[破滅の刻]]では自分で墓地に落とせ、[[呪禁]]で単体除去も効かない[[縞カワヘビ/Striped Riverwinder]]が登場。[[Delver-Go|青黒アンコウ・デルバー]]とのハイブリッドタイプも少数だが結果を残している。
  
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===大あわての捜索禁止前===
 
*備考
 
*備考
**[[グランプリマドリード10]] 優勝([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpmad10/welcome 参考])
+
**Pauper Daily #2152331 on 03/12/2011 4-0 ([http://archive.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/2152331 参考])
**使用者:[[Andreas Muller]]
+
**使用者:DArnold131
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
**[[レガシー]](~[[ワールドウェイク ]])
+
**[[パウパー]](~[[ミラディン包囲戦]])
  
{{#MagicFactory:df302634}}
+
{{#MagicFactory:df313660}}
 +
*[http://mtg-jp.com/reading/formats/001311/ 公式コラム]で紹介されたデッキ。
 +
*墓地に落とす手段として大あわての捜索、入念な研究、[[巧みな軍略/Strategic Planning]]、[[トレイリアの風/Tolarian Winds]]の4種類が採用されている。
  
==ヴィンテージ==
+
===青黒コントロール===
 +
*備考
 +
**Pauper Premier #6767329 on 02/22/2014 5th Place ([http://archive.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/6767329 参考])
 +
**使用者:Shaffawaffa5
 +
*[[フォーマット]]
 +
**[[パウパー]](~[[神々の軍勢]])
  
[[ヴィンテージ]]においても、リアニメイトは有力なデッキの一角である。[[引く|ドロー]]と[[捨てる|ディスカード]]を両立させる[[Bazaar of Baghdad]]の存在が大きい。
+
{{#MagicFactory:df313391}}
 +
*[[青黒コントロール#Pauper|青黒コントロール]]に近いタイプ。墓地に落とす手段は[[調査/Probe]]と[[強迫的な研究/Compulsive Research]]に絞られ、除去や打ち消しが多く採用されている。
  
1つは、[[世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon]]の[[ナイトメア]]能力を逆手に取った[[無限コンボ]]デッキ、'''[[ワールドゴージャー]]'''。
+
=== アンコウ・デルバー型 ===
 
+
*備考
{{#card:Worldgorger Dragon}}
+
**Pauper Challenge #10798972 on 08/06/2017 優勝([http://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pauper-challenge-2017-08-07 参考])
 
+
**使用者:SamuelBeckett
もう1つは、[[ゴブリンの溶接工/Goblin Welder]]で強力な[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]力を持つ[[アーティファクト]]を使い回す[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]、'''[[スタックス]]'''である。
+
*[[フォーマット]]
 
+
**[[パウパー]](~[[破滅の刻]]
{{#card:Goblin Welder}}
+
 
+
これ以外にも様々なデッキが存在しており、ヴィンテージでは[[墓地対策]]は必須とされる。
+
  
 +
{{#MagicFactory:df318062}}
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[World Championship Decks 2003]]
 
*[[World Championship Decks 2003]]
 +
*[[Premium Deck Series: Graveborn]]
 
*[[デッキ集]]
 
*[[デッキ集]]
 
*[[リアニメイトカード]]
 
*[[リアニメイトカード]]
 +
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{{DEFAULTSORT:りあにめいと}}
 +
[[Category:コンボデッキ|*]]
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[[Category:リアニメイトデッキ|*]]
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[[Category:ブロック構築デッキ]]
 +
[[Category:スタンダードデッキ]]
 +
[[Category:エクステンデッドデッキ]]
 +
[[Category:レガシーデッキ]]
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[[Category:ヴィンテージデッキ]]
 +
[[Category:パウパーデッキ]]

2019年11月24日 (日) 15:55時点における版

リアニメイト(Reanimater / Reanimation)は、墓地からクリーチャー(まれに、他のパーマネント)を直接戦場に出すこと。または、そのような呪文能力デッキの総称。アニメイトリアニリアニメイターとも呼ばれる。語源は英語の「Re(再び)」「Animate(魂を吹き込む)」から。再活性/Reanimateというそのまんまなカードもある。


Reanimate / 再活性 (黒)
ソーサリー

墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたのコントロール下で戦場に出す。あなたは、そのマナ総量に等しい点数のライフを失う。


目次

概要

リアニメイトの魅力は、クリーチャーマナ・コストを完全に無視しながら比較的早い段階で戦場に出せることにある。普通「出れば強いけど重くて使えない」と見向きもされないクリーチャーを使えるというわけである。

古えの動く死体/Animate Deadしか無かった頃から存在するデッキタイプだが、実戦的なデッキへと仕上がっていったのは、ウェザーライトにて生き埋め/Buried Aliveが出てきてから。弱点の多いデッキだが、早いターンから大型クリーチャーで殴れる快感に取り憑かれた者は多く、その後も定期的にこのタイプのデッキが登場したこともあって、現在ではメジャーなデッキタイプの一つとして認識されていることが多い。

デッキカラーは時代によって様々だが、リアニメイトの軸となる釣り竿、墓地肥やし手段を最も擁しているのはなので、何らかの形で黒は混ざっていることが多い。

特徴

古典的なリアニメイトは、軸となる機構が釣り竿、大型クリーチャー、墓地肥やし手段の3つのみで成立し、コンボデッキのような大がかりな準備は必要ないことが多いが、他方でコンボデッキのように決まれば勝ちという必殺性を持ち得ないことが多い。そのため他のデッキタイプ(ビートダウンコントロール)の要素を併せ持つことも多い。大量リアニメイトのようにより必殺性を高めることも可能だが、その場合はデッキ全体がそれに向けた構成となりやすく、コンボデッキに近い性質を持つようになる(実際、瞬殺型のリアニメイトデッキはコンボデッキにも分類されることが多い)。

素早く大型クリーチャーや大量のクリーチャーを展開するという性質から、ビートダウンデッキに対しては後半からの逆転が容易であり相性が良い。釣り上げるクリーチャーは色を問わないため選択肢は幅広く、ボードコントロールに長けたクリーチャー、除去に強いクリーチャーなど、メタゲームに応じたクリーチャーを選ぶことで、その時代のデッキに的確に対応できるのもリアニメイトの魅力の一つ。他方、釣り竿自体を封じられるとどうしようもないので、カウンターには弱い傾向にある。また、少数の大型クリーチャーを釣るようなタイプの場合、(色が合わない、普通に唱えるのでは重すぎるなどの理由で)手札から唱えることが不可能なクリーチャーが使われることも多いので、釣り上げたクリーチャーをバウンスされると相当厳しくなる。バウンスの利用が想定される環境なら、バウンスに強いクリーチャーを使うなど、対策は必須である。

古典的なリアニメイトと異なり、自身をリアニメイトする能力を持ったクリーチャーを利用するタイプのリアニメイトデッキも存在する。タイプとしてビートダウンデッキ寄りとなるかコントロールデッキ寄りとなるかはそのリアニメイトクリーチャーの性質によるところが大きいが、いずれにしても、釣り竿が必要ない代わりに釣り上げるクリーチャーは限定されるので、古典的リアニメイトとは特性が相当に異なることが多い。

リアニメイトデッキにおいて最大の天敵といえるのは、墓地対策である。リアニメイトの定義が「墓地からクリーチャーを利用する」というものである以上、ほとんどのリアニメイトデッキは墓地対策に弱い。墓地対策は軽量かつどの色でも使えることが多い上、「墓地対策への対策」はカウンターや「墓地対策への対策」に特化した一部のカードなど、かなり尖った手段しか存在しないので、一度墓地対策をとられてしまうとリアニメイトデッキ側では対処しづらいというのも大きい。

リアニメイト防止

一部の強力なカードは、リアニメイトによって容易に戦場に出すことを防ぐために、墓地にカードを残さないようにする能力を備えている場合がある。そのような能力を、俗にリアニメイト防止策(anti-reanimation clause)と呼ぶ。

リアニメイト防止策は、主に以下の2パターンがある。

誘発型能力によるリアニメイト防止
元いた領域を問わず墓地に置かれることで誘発し、その解決時に効果としてライブラリーに戻すパターン。真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truthなど、自身だけでなく墓地のカードすべてを戻すものもある。
このパターンの場合、もみ消し/Stifleなどで能力を打ち消したり、イクスリッドの看守/Yixlid Jailerで能力を失わせたりすることによって墓地に残せるほか、その能力がスタックに置かれている間は墓地にあるため、インスタント・タイミングのリアニメイト呪文・能力があればリアニメイトが可能である。
これを持つカード
セラのアバター/Serra Avatar清純/Purity狡知/Guile戦慄/Dread敵愾/Hostility活力/Vigor真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre世界棘のワーム/Worldspine Wurm
常在型能力によるリアニメイト防止
「墓地に置かれる」ことを「そのカードを公開し、ライブラリーに加えて切り直す」に置き換える置換効果を生成するパターン。
誘発型能力ではなく、また墓地に存在する期間が存在しないので、もみ消しなどで打ち消すことはできず、インスタント・タイミングでのリアニメイトも不可能である。墓地に置かれる前に能力を失わせることで墓地に残すことはできるが、エルドラージ覚醒現在、戦場・墓地以外の領域にあるカードの能力を失わせるカードは存在せず、墓地に置くには一度戦場を経由する必要があるため、リアニメイトに利用するのは非常に難しい。
  • イクスリッドの看守/Yixlid Jailerではこの能力を妨害することはできない。置換効果は、それが置換するべきイベントが起こる直前の段階で有効かどうかを見るからである。つまり、墓地に置かれるというイベントの直前=まだ以前の領域にある段階で能力を失わせないと意味が無い。
  • 虚空の力線/Leyline of the Voidなどの「墓地に置かれる場合、代わりに追放する」の置換効果の影響下でこの能力を持つカードが戦場やスタックから墓地に置かれる場合、そのカードのコントローラーがライブラリーに戻すか追放するかを選択することができる。戦場・スタック以外から墓地に置かれる場合はオーナーが選ぶ。置換効果の項目を参照。
これを持つカード
レガシーの兵器/Legacy Weaponダークスティールの巨像/Darksteel Colossus大祖始/Progenitus荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus運命のきずな/Nexus of Fate

どの領域からもライブラリーに戻る性質から、リアニメイト防止策を持つカードはライブラリーアウト防止として用いられる場合もある(キメラ、対ライブラリー破壊など)。また、ライブラリーから直接出すタイプのデッキ(Pro Bantなど)にとってはメリットにもなり得る。

主なデッキ

このジャンルの主なデッキには以下のタイプが存在する。

詳細は各項目を参照のこと。

スタンダード

下記の時期のスタンダードにおいても、活躍を見せる。

ブロック構築

下記の時期のブロック構築においても、活躍を見せる。

エクステンデッド

下記の時期のエクステンデッドにおいても、活躍を見せる。

モダン

当初は、エクステンデッドに続いて死せる生/Living Endサイクリングを軸にした死せる生が代表。


Living End / 死せる生
〔黒〕 ソーサリー

待機3 ― (2)(黒)(黒)
各プレイヤーは自分の墓地にあるすべてのクリーチャー・カードを追放する。その後自分がコントロールするすべてのクリーチャーを生け贄に捧げる。その後自分がこれにより追放したすべてのカードを戦場に出す。


各種コンボパーツ野生のナカティル/Wild Nacatl禁止指定により環境が低速化してからは、掘葬の儀式/Unburial Ritesによるリアニメイト戦略も姿を見せるようになった。


Gifts Ungiven / けちな贈り物 (3)(青)
インスタント

対戦相手1人を対象とする。あなたのライブラリーから異なる名前のカードを最大4枚まで探し、それらを公開する。そのプレイヤーはそれらのカードから2枚を選ぶ。選ばれたカードをあなたの墓地に置き、残りをあなたの手札に加える。その後ライブラリーを切り直す。



Unburial Rites / 掘葬の儀式 (4)(黒)
ソーサリー

あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。
フラッシュバック(3)(白)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)


主なフィニッシャーエメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobiteなど。けちな贈り物/Gifts Ungivenで掘葬の儀式とフィニッシャーの2枚だけを選ぶことにより、確実に両方を墓地に落とすことができる。青白トロンなどのけちコントロールにおいて勝ち手段を務めるだけでなく、手軽な瞬殺ギミックであることから、白青を含むデッキアグレッシブ・サイドボーディングとして採用されることもしばしば。

またグリセルブランド/Griselbrandの登場後は、フィニッシャーの居座りではなく高速召喚を目的とした御霊の復讐/Goryo's Vengeance型のデッキも現れた。追加の踏み倒し手段として裂け目の突破/Through the Breachが併用されることが多い。

レガシー

発掘を使用したドレッジが長期に渡って活躍を続けている。


Golgari Grave-Troll / ゴルガリの墓トロール (4)(緑)
クリーチャー — トロール(Troll) スケルトン(Skeleton)

ゴルガリの墓トロールは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき、その上に+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
(1),ゴルガリの墓トロールから+1/+1カウンターを1個取り除く:ゴルガリの墓トロールを再生する。
発掘6(あなたがカードを1枚引くなら、代わりにあなたはカードを6枚切削してもよい。そうしたなら、あなたの墓地にあるこのカードをあなたの手札に戻す。)

0/0


Dread Return / 戦慄の復活 (2)(黒)(黒)
ソーサリー

あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。
フラッシュバック ― クリーチャーを3体生け贄に捧げる。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)


また、2009年10月に納墓/Entomb禁止解除されたため、オーソドックスなファッティ高速召喚型も活躍するようになった。


Entomb / 納墓 (黒)
インスタント

あなたのライブラリーからカードを1枚探し、それをあなたの墓地に置き、その後ライブラリーを切り直す。



Reanimate / 再活性 (黒)
ソーサリー

墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたのコントロール下で戦場に出す。あなたは、そのマナ総量に等しい点数のライフを失う。



Griselbrand / グリセルブランド (4)(黒)(黒)(黒)(黒)
伝説のクリーチャー — デーモン(Demon)

飛行、絆魂
7点のライフを支払う:カードを7枚引く。

7/7

基本的な動きは旧エクステンデッドのものとほぼ同じ。納墓や入念な研究/Careful Studyフィニッシャー墓地に落とし、再活性/Reanimate死体発掘/Exhume動く死体/Animate Deadでリアニメイトする。

1枚でゲームエンドに持ち込めるフィニッシャーを利用するため、初手に4枚程度のパーツがあればコンボが完結することもあり、手札事故によるマリガンにも比較的強い。

初期は神秘の教示者/Mystical Tutorにより高い安定性と柔軟性を得ていたが、これが禁止されたことで一時勢いを落としていた。その後大量ドロー能力を持つ核の占い師、ジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxias, Core Augurが登場、リアニメイトの二の矢とピッチカウンターを常に構え続ける戦略によって復権を果たす。さらにより速効性の高いグリセルブランド/Griselbrandが登場し、この戦略を継承する形で再びメタゲームの上位に食い込むようになっている。

その他のフィニッシャー候補は様々で、除去コンボを封じるエメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria展開済みの盤面を止める鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite魅力的な執政官/Blazing Archon、万能パーマネント対策となる灰燼の乗り手/Ashen Rider潮吹きの暴君/Tidespout Tyrantなどから数枚を採用し、状況に応じてシルバーバレットする。

また2016年には従来の青黒型に加え、スピードに特化した黒赤のタイプも結果を残すようになった。


Dark Ritual / 暗黒の儀式 (黒)
インスタント

(黒)(黒)(黒)を加える。



Faithless Looting / 信仰無き物あさり (赤)
ソーサリー

カードを2枚引き、その後カードを2枚捨てる。
フラッシュバック(2)(赤)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)



Chancellor of the Annex / 別館の大長 (4)(白)(白)(白)
クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) 天使(Angel)

あなたはあなたのゲーム開始時の手札にあるこのカードを公開してもよい。そうした場合、各対戦相手がこのゲームで最初の呪文を唱えたとき、そのプレイヤーが(1)を支払わないかぎり、その呪文を打ち消す。
飛行
対戦相手が呪文を1つ唱えるたび、そのプレイヤーが(1)を支払わないかぎり、それを打ち消す。

5/6

水蓮の花びら/Lotus Petal暗黒の儀式/Dark Ritualマナ加速を行い、納墓か信仰無き物あさり/Faithless Looting経由で最序盤にフィニッシャーを釣り上げることを狙う。対戦相手の妨害手段は暴露/Unmaskなどの手札破壊で取り除くか、フィニッシャーを兼ねる別館の大長/Chancellor of the Annexの能力で封じ込める。

初期型

Reanimater [1]
土地 (16)
2 血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
2 島/Island
4 汚染された三角州/Polluted Delta
2 沼/Swamp
4 Underground Sea
2 新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
クリーチャー (7)
1 魅力的な執政官/Blazing Archon
1 浄火の大天使/Empyrial Archangel
2 墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathan
2 エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria
1 鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind
呪文 (37)
4 渦まく知識/Brainstorm
4 入念な研究/Careful Study
1 暗黒の儀式/Dark Ritual
4 目くらまし/Daze
1 残響する真実/Echoing Truth
4 納墓/Entomb
4 死体発掘/Exhume
4 意志の力/Force of Will
4 神秘の教示者/Mystical Tutor
4 再活性/Reanimate
1 実物提示教育/Show and Tell
2 思考囲い/Thoughtseize
サイドボード (15)
1 動く死体/Animate Dead
1 蒸気の連鎖/Chain of Vapor
1 残響する真実/Echoing Truth
1 ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall
1 エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria
1 誤った指図/Misdirection
2 非業の死/Perish
1 実物提示教育/Show and Tell
3 呪文貫き/Spell Pierce
1 鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind
1 拭い捨て/Wipe Away
1 森滅ぼしの最長老/Woodfall Primus


  • 神秘の教示者禁止前の青黒型。

アヴァシンの帰還後

Reanimate(Legacy) [2]
土地 (15)
1 血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
2 溢れかえる岸辺/Flooded Strand
1 島/Island
1 霧深い雨林/Misty Rainforest
4 汚染された三角州/Polluted Delta
1 沼/Swamp
4 Underground Sea
1 新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
クリーチャー (7)
1 灰燼の乗り手/Ashen Rider
1 大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite
4 グリセルブランド/Griselbrand
1 エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria
呪文 (38)
4 渦まく知識/Brainstorm
4 入念な研究/Careful Study
3 目くらまし/Daze
4 納墓/Entomb
4 死体発掘/Exhume
4 意志の力/Force of Will
4 水蓮の花びら/Lotus Petal
2 思案/Ponder
4 再活性/Reanimate
2 実物提示教育/Show and Tell
3 思考囲い/Thoughtseize
サイドボード (15)
1 灰燼の乗り手/Ashen Rider
2 裏切り者の都/City of Traitors
4 強迫/Duress
1 残響する真実/Echoing Truth
1 浄火の大天使/Empyrial Archangel
1 狼狽の嵐/Flusterstorm
3 真髄の針/Pithing Needle
2 実物提示教育/Show and Tell


  • グリセルブランド登場後の青黒型。
  • 墓地対策をかわすため、Show and Tellとのハイブリッドになっている。

黒赤

BR Reanimator [3]
土地 (12)
4 血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
3 汚染された三角州/Polluted Delta
1 Bayou
2 Badlands
2 沼/Swamp
クリーチャー (10)
4 グリセルブランド/Griselbrand
4 別館の大長/Chancellor of the Annex
1 狂気の種父/Sire of Insanity
1 潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant
呪文 (38)
4 信仰無き物あさり/Faithless Looting
4 思考囲い/Thoughtseize
4 暴露/Unmask
4 死体発掘/Exhume
4 再活性/Reanimate
4 納墓/Entomb
4 暗黒の儀式/Dark Ritual
4 水蓮の花びら/Lotus Petal
2 金属モックス/Chrome Mox
4 動く死体/Animate Dead
サイドボード (15)
4 恭しき沈黙/Reverent Silence
3 突然の衰微/Abrupt Decay
1 墓所のタイタン/Grave Titan
1 エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria
1 大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite
1 墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathan
4 集団的蛮行/Collective Brutality


ヴィンテージ

ヴィンテージにおいても、リアニメイトは有力なデッキの一角である。ドローディスカードを両立させるBazaar of Baghdadの存在が大きい。

1つは、世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragonナイトメア能力を逆手に取った無限コンボデッキ、ワールドゴージャー


Worldgorger Dragon / 世界喰らいのドラゴン (3)(赤)(赤)(赤)
クリーチャー — ナイトメア(Nightmare) ドラゴン(Dragon)

飛行、トランプル
世界喰らいのドラゴンが戦場に出たとき、あなたがコントロールする他のパーマネントをすべて追放する。
世界喰らいのドラゴンが戦場を離れたとき、世界喰らいのドラゴンが追放したカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。

7/7

もう1つは、ゴブリンの溶接工/Goblin Welderで強力なコントロール力を持つアーティファクトを使い回すコントロールデッキスタックスである。


Goblin Welder / ゴブリンの溶接工 (赤)
クリーチャー — ゴブリン(Goblin) 工匠(Artificer)

(T):プレイヤー1人がコントロールするアーティファクト1つと、そのプレイヤーの墓地にあるアーティファクト・カード1枚を対象とする。両方の対象がこの能力の解決時に適正である場合、そのプレイヤーはそのアーティファクトを生け贄に捧げると同時にそのアーティファクト・カードを戦場に戻す。

1/1

これ以外にも様々なデッキが存在しており、ヴィンテージでは墓地対策は必須とされる。

パウパー

パウパーでも少数が存在している。


Exhume / 死体発掘 (1)(黒)
ソーサリー

各プレイヤーは、自分の墓地からクリーチャー・カードを1枚、戦場に出す。



Ulamog's Crusher / ウラモグの破壊者 (8)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)

滅殺2(このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントを2つ生け贄に捧げる。)
各戦闘で、ウラモグの破壊者は可能なら攻撃する。

8/8

大あわての捜索/Frantic Search入念な研究/Careful Studyウラモグの破壊者/Ulamog's Crusherを墓地に落とし、死体発掘/Exhumeでリアニメイトするのが基本的な動き。また、ドラゴンエンチャントもしばしば採用される。

死体発掘以外のリアニメイト手段が大型クリーチャーには使えない発掘/Unearth程度しか環境に存在しないこと、強力な大型クリーチャーがコモンには乏しいこと、また各種打ち消しや大祖始の遺産/Relic of Progenitusボジューカの沼/Bojuka Bogといった墓地対策が環境に多いことなどの欠点もあってかなかなかトップメタには食い込めてない地雷デッキ止まりであるのが現状である。


Striped Riverwinder / 縞カワヘビ (6)(青)
クリーチャー — 海蛇(Serpent)

呪禁(このクリーチャーは、あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。)
サイクリング(青)((青),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)

5/5

破滅の刻では自分で墓地に落とせ、呪禁で単体除去も効かない縞カワヘビ/Striped Riverwinderが登場。青黒アンコウ・デルバーとのハイブリッドタイプも少数だが結果を残している。

大あわての捜索禁止前

UB Exhume(Pauper) [4]
土地 (18)
3 進化する未開地/Evolving Wilds
6 島/Island
5 沼/Swamp
4 広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse
クリーチャー (4)
4 ウラモグの破壊者/Ulamog's Crusher
呪文 (38)
4 渦まく知識/Brainstorm
4 入念な研究/Careful Study
2 目くらまし/Daze
3 ドラゴンの息/Dragon Breath
4 強迫/Duress
1 残響する真実/Echoing Truth
4 死体発掘/Exhume
4 大あわての捜索/Frantic Search
4 交錯の混乱/Muddle the Mixture
3 思案/Ponder
4 巧みな軍略/Strategic Planning
1 トレイリアの風/Tolarian Winds
サイドボード (15)
4 払拭/Dispel
1 ドラゴンの息/Dragon Breath
2 残響する真実/Echoing Truth
3 ファングレンの匪賊/Fangren Marauder
3 水流破/Hydroblast
2 虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb

青黒コントロール

Exhume Control(Pauper) [5]
土地 (22)
3 ボジューカの沼/Bojuka Bog
4 ディミーアの水路/Dimir Aqueduct
9 島/Island
2 沼/Swamp
4 広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse
クリーチャー (7)
4 熟考漂い/Mulldrifter
3 ウラモグの破壊者/Ulamog's Crusher
呪文 (31)
2 苦悶のねじれ/Agony Warp
4 強迫的な研究/Compulsive Research
2 対抗呪文/Counterspell
2 悪魔の布告/Diabolic Edict
1 破滅の刃/Doom Blade
4 死体発掘/Exhume
2 無垢の血/Innocent Blood
1 虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb
4 定業/Preordain
2 調査/Probe
4 禁制/Prohibit
2 鋸刃の矢/Serrated Arrows
1 悲劇的な過ち/Tragic Slip
サイドボード (15)
2 破滅の刃/Doom Blade
2 強迫/Duress
2 エヴィンカーの正義/Evincar's Justice
3 水流破/Hydroblast
2 海賊の魔除け/Piracy Charm
1 調査/Probe
1 ウラモグの破壊者/Ulamog's Crusher
1 屍賊の嘆き/Wail of the Nim
1 木立を歩むもの/Walker of the Grove

アンコウ・デルバー型

UB Exhume Delver [6]
土地 (17)
3 灰のやせ地/Ash Barrens
4 陰鬱な僻地/Dismal Backwater
9 島/Island
1 沼/Swamp
クリーチャー (12)
4 秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
4 グルマグのアンコウ/Gurmag Angler
4 縞カワヘビ/Striped Riverwinder
呪文 (31)
4 死体発掘/Exhume
3 思案/Ponder
4 渦まく知識/Brainstorm
4 対抗呪文/Counterspell
2 払拭/Dispel
2 噴出/Gush
3 留意/Mental Note
4 思考掃き/Thought Scour
3 蒸気の絡みつき/Vapor Snag
1 虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb
1 吸血の絆/Vampiric Link
サイドボード (15)
2 虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb
1 吸血の絆/Vampiric Link
2 無効/Annul
1 綿密な分析/Deep Analysis
1 ファングレンの匪賊/Fangren Marauder
1 水流破/Hydroblast
2 減縮/Shrivel
3 突発的変化/Spontaneous Mutation
2 嵐縛りの霊/Stormbound Geist

参考

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