引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn

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[[唱える]]ことさえできれば相当な支配力を持つが、それまでがとても大変。[[コスト]]の[[重い|重さ]]が何よりの問題である。
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場に出すことさえできれば相当な支配力を持つが、それまでがとても大変。[[コスト]]の[[重い|重さ]]が何よりの問題である。
  
 
[[構築]]では「大量に[[マナ]]が出せる構成にする」「[[コスト]]を踏み倒す」という二種類のアプローチが基本。後者では基本的には唱えたときの能力を無視することになるが、それでも十分に[[戦場]]を支配できる。
 
[[構築]]では「大量に[[マナ]]が出せる構成にする」「[[コスト]]を踏み倒す」という二種類のアプローチが基本。後者では基本的には唱えたときの能力を無視することになるが、それでも十分に[[戦場]]を支配できる。
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**何らかのペナルティを得る代わりに低コストで戦場に出せるカードと[[コンボ]]。特に[[騙し討ち/Sneak Attack]]や[[御霊の復讐/Goryo's Vengeance]]などの「[[速攻]]を与える代わりに使い捨てにする」タイプのものは、[[滅殺]]と高[[パワー]]のおかげで1回[[攻撃]]すればほぼ勝負が決まることからペナルティはないも同然の運用が可能。(→[[スニークアタック]])
 
**何らかのペナルティを得る代わりに低コストで戦場に出せるカードと[[コンボ]]。特に[[騙し討ち/Sneak Attack]]や[[御霊の復讐/Goryo's Vengeance]]などの「[[速攻]]を与える代わりに使い捨てにする」タイプのものは、[[滅殺]]と高[[パワー]]のおかげで1回[[攻撃]]すればほぼ勝負が決まることからペナルティはないも同然の運用が可能。(→[[スニークアタック]])
 
**[[大渦の大天使/Maelstrom Archangel]]や[[秘匿]]などで[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]。この方法なら追加のターンも得られる。(→[[全知実物提示教育]]、[[吹き荒れる潜在能力コンボ]])
 
**[[大渦の大天使/Maelstrom Archangel]]や[[秘匿]]などで[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]。この方法なら追加のターンも得られる。(→[[全知実物提示教育]]、[[吹き荒れる潜在能力コンボ]])
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唱えた時に追加のターンを得る能力や、場に出た後の支配力に目が行きがちだが、墓地からライブラリーに戻ってしまう能力も上手く使えば利点となりうる。同様のリアニメイト抑止能力を持つ[[荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus]]と違い、戻すカードが墓地のカード全てのため、ライブラリー修復として使える。これを活かしたのが[[グリセルシュート#レガシー|Tin Fins]]で、このカード1枚がライブラリー修復によるコンボ継続と[[フィニッシャー]]を兼ねる。
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2017年3月26日 (日) 19:43時点における版


Emrakul, the Aeons Torn / 引き裂かれし永劫、エムラクール (15)
伝説のクリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)

この呪文は打ち消されない。
あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンに続いて追加の1ターンを行う。
飛行、プロテクション(1色以上の呪文)、滅殺6
引き裂かれし永劫、エムラクールがいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。

15/15

歴代最高のパワー/タフネス銀枠トークンは除く)をはじめとした過剰なまでの性能を備えた伝説のエルドラージ。最も巨大な世界の終末。

唱えることで追加のターンを得られるため、実質的に速攻を持ち、唱えた際に生じた隙まで埋めることが可能である。さらに打ち消されることもなく、プロテクションによる除去耐性まで備え、15/15という驚異的なサイズ飛行によって戦闘力も圧倒的、そして滅殺6によって一度でも攻撃すれば対戦相手パーマネントに甚大な被害を与えていく。

もちろん、そのマナ・コストも圧倒的。通常のデッキでは唱えられる可能性は皆無であり、専門に特化したデッキ編成は必須である。

利用

場に出すことさえできれば相当な支配力を持つが、それまでがとても大変。コスト重さが何よりの問題である。

構築では「大量にマナが出せる構成にする」「コストを踏み倒す」という二種類のアプローチが基本。後者では基本的には唱えたときの能力を無視することになるが、それでも十分に戦場を支配できる。

唱えた時に追加のターンを得る能力や、場に出た後の支配力に目が行きがちだが、墓地からライブラリーに戻ってしまう能力も上手く使えば利点となりうる。同様のリアニメイト抑止能力を持つ荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossusと違い、戻すカードが墓地のカード全てのため、ライブラリー修復として使える。これを活かしたのがTin Finsで、このカード1枚がライブラリー修復によるコンボ継続とフィニッシャーを兼ねる。


実績

スタンダードでは、登場時にはエルドラージ変身で単独採用、基本セット2011原始のタイタン/Primeval Titanが登場してからはエルドラージ・ランプの切り札として採用されている。中盤の召喚の罠/Summoning Trapから突然現れる他、ウギンの目/Eye of Uginエルドラージの寺院/Eldrazi Templeから唱えられて勝負を決めることも珍しくない。

エクステンデッドではTrap Rampの切り札。秘匿土地風立ての高地/Windbrisk Heights苔汁の橋/Mosswort Bridge)の爆発力を最大限に生かすことができる。同じく決定力のあるファッティとしてエメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeriaと使い分けられるが、こちらは素出しがほぼ不可能な代わりに打ち消されず、ほぼ確実に勝利を決められるのが強み。

開始初期のモダンでは12postフィニッシャーとして猛威を振るった。雲上の座/Cloudpostの大量マナから素出しするただけでなく、裂け目の突破/Through the Breachを利用して高速で戦場に出し対戦相手の場を壊滅させるギミックも搭載されていた。雲上の座の禁止後は赤緑トロン青白トロンウルザランドの大量マナを有効利用するために採用されている。吹き荒れる潜在能力コンボにおけるフィニッシャーにもなった。

レガシーでは実物提示教育/Show and Tell騙し討ち/Sneak Attack全知/Omniscienceなどによって高速で戦場に現れる。特に速攻が付加される騙し討ちとの相性は最高で、Show and Tellスニーク・ショー)をトップメタに押し上げる原動力になった。また、食物連鎖でも、霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffin食物連鎖/Food Chainによって生み出された無限マナによって唱えられている。

ヴィンテージではドルイドの誓い/Oath of Druidsなどでコストを踏み倒して使用される。環境の主流除去剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどの単体除去呪文に偏っているため、プロテクションによってそれらを防げる点も大きな強み。カウンターオースではライブラリーを修復する能力もメリットとして働く。

一方でリミテッドでは、エルドラージ覚醒の環境は全体的に低速であるため、唱えられる可能性がないわけではない。ただし当然ながら土地だけで15マナを賄うのは非現実的なので、落とし子トークンなどのサポートカードを狙ってピックしていく必要はあるだろう。

ルール

プロテクション有色呪文)は、プロテクション(インスタント呪文かソーサリー呪文かオーラ呪文)とほぼ同等であり、言い換えるとわかりやすくなる。

「プロテクション(すべての色)」(玉虫色の天使/Iridescent Angelなど)と比べると、有色のパーマネントによるダメージや能力を防ぐことができないという点で異なる。

  • 忘却の輪/Oblivion Ringなどは全体エンチャントとして戦場に出た後の「能力」で対象を取るため、「有色の呪文」としての特性は持っていない。よってエムラクールを対象に取れる。
  • オーラ呪文は唱える際に対象を取る必要があるため、有色のオーラを呪文として唱えてつけることはできない。唱えずに直接戦場に出したり、オーラの移植/Aura Graftなどのつけ替え手段を使ったりすればつけることも可能。
  • タッパーなどのシステムクリーチャーが苦手。
  • 滅殺はされてしまうものの、ブロックは(飛行をブロックできるのであれば)普通にできるし、戦闘ダメージも普通に受ける。15/15を倒せるクリーチャーはそう多くはないが、接死持ちのクリーチャーが相手では当然破壊されてしまう。
  • 登場時期の関係で相対する事はあまり無いだろうが、欠色を持つ呪文には全くの無意味である。エルドラージ側の呪文なら倒せると言うのは一見奇妙だが、同質の存在なら干渉が可能と見れば、エルドラージの異質さを良く表現しているともいえる。

関連カード

サイクル

エルドラージ覚醒神話レア伝説のエルドラージクリーチャーサイクル。いずれも無色で、唱えたときに誘発する誘発型能力と、墓地に置かれたときに墓地をライブラリーに加えて切り直す誘発型能力を持つ。

ストーリー

エムラクール/Emrakul多元宇宙/Multiverse全体の脅威であるエルドラージ/Eldraziのうちの1体。

詳細はエムラクール/Emrakulを参照。

その他

参考

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