「授与」を編集中
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− | '''授与'''(じゅよ)/''Bestow''は、[[テーロス]]で初登場した[[キーワード能力]]。これを持つ[[カード]] | + | '''授与'''(じゅよ)/''Bestow''は、[[テーロス]]で初登場した[[キーワード能力]]。これを持つ[[カード]]が[[スタック]][[領域]]にある間と、スタックと[[戦場]]の両方で機能する2つの[[常在型能力]]を表す。 |
{{#card:Observant Alseid}} | {{#card:Observant Alseid}} | ||
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==定義== | ==定義== | ||
− | '''授与'''<nowiki>[</nowiki>[[コスト]]<nowiki>]</nowiki>/''Bestow'' [コスト]は、「[[あなた]] | + | '''授与'''<nowiki>[</nowiki>[[コスト]]<nowiki>]</nowiki>/''Bestow'' [コスト]は、「[[あなた]]はこのカードを、その[[マナ・コスト]]を[[支払う]]のではなく、[コスト]を支払って[[唱える|唱えて]]もよい。」および「あなたがこの[[呪文]]の授与コストを支払うことを選択したなら、これは[[オーラ]]・[[エンチャント]]となり、[[エンチャント(クリーチャー)]]を[[得る]]。これらの[[効果]]は、この呪文が[[解決]]される時点で[[不正な対象|不適正な対象]]を[[対象]]としていたか、またはこの呪文がなった[[パーマネント]]が[[はずす|外れる]]かのどちらかが起こるまで残る。」を意味する。授与コストの支払いは[[代替コスト]]の[[総合ルール|ルール]]に従う。 |
− | + | 呪文の[[コントローラー]]がその授与コストを支払うことを選択した場合、その[[プレイヤー]]はオーラ呪文の適正な対象を選ぶ。適正な対象を選ぶことができないかぎり、授与コストを支払うことを選択することはできない。 | |
− | + | 授与を持つオーラ呪文の解決時にその対象が不適正だった場合、それをオーラ呪文にする効果は終了する。それは[[クリーチャー]]呪文として引き続き解決され、その呪文のコントローラーの[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]下で[[戦場に出る]]。これは{{CR|608.3a}}の例外である。 | |
− | + | 授与を持つオーラが不正な[[オブジェクト]]やプレイヤーに[[つける|ついている]]場合、それははずれる。これは{{CR|704.5n}}の例外である。 | |
==解説== | ==解説== | ||
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==ルール== | ==ルール== | ||
;唱えるとき | ;唱えるとき | ||
− | * | + | *授与コストを支払うことが選択された場合、授与を持つ呪文は直ちに「オーラの[[サブタイプ]]を持つエンチャント」になり、能力「エンチャント(クリーチャー)」を得る。この時、それまで持っていた[[カード・タイプ]]は上書きされ、それによりその呪文は[[クリーチャー・タイプ]]を失う。({{CR|205.1a}}) |
− | ** | + | **例:[[希望の幻霊/Hopeful Eidolon]]を授与コストを支払って唱えた場合、[[スピリットクラフト]]は[[誘発]]しない。([[誘発条件]]をチェックする時点で、それはすでに[[スピリット]]呪文でないため。) |
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*また、これによりクリーチャーでなくなったなら、その呪文は[[パワー]]と[[タフネス]]を失う。({{CR|208.3}}) | *また、これによりクリーチャーでなくなったなら、その呪文は[[パワー]]と[[タフネス]]を失う。({{CR|208.3}}) | ||
− | * | + | *授与コストの支払いの選択をした後で、唱えることが適正であるかどうかチェックされる。授与コストを支払うことにした場合、チェックする段階で既にオーラ・エンチャントになっている。 |
− | ** | + | **登場時からルールが変更されているため注意が必要。 |
**例:「あなたはクリーチャー呪文を唱えられない」という効果がある場合、あなたは授与を持つクリーチャー・カードをマナ・コストを支払って唱えることはできないが、授与コストを支払ってエンチャント呪文として唱えることはできる。 | **例:「あなたはクリーチャー呪文を唱えられない」という効果がある場合、あなたは授与を持つクリーチャー・カードをマナ・コストを支払って唱えることはできないが、授与コストを支払ってエンチャント呪文として唱えることはできる。 | ||
<!--**例2:「あなたは、クリーチャー・カードを、それが[[瞬速]]を持っているかのように唱えてもよい。」という効果は、授与を持つクリーチャー・カードを[[インスタント・タイミング]]でオーラ呪文として唱えることを可能とする。--> | <!--**例2:「あなたは、クリーチャー・カードを、それが[[瞬速]]を持っているかのように唱えてもよい。」という効果は、授与を持つクリーチャー・カードを[[インスタント・タイミング]]でオーラ呪文として唱えることを可能とする。--> | ||
+ | *授与コストを支払うことが選択された場合、オーラの対象を選ぶ段階ではそれはすでにクリーチャー呪文ではない。したがって、[[プロテクション]](クリーチャー)を持つクリーチャーも対象として適正である。 | ||
+ | *授与コストを支払うことが選択された場合、呪文の[[総コスト]]を支払う段階ではそれはすでにクリーチャー呪文ではない。したがって、[[ソンバーワルドの賢者/Somberwald Sage]]などによって生み出された、クリーチャー呪文にしか支払えない[[マナ]]で授与コストを支払うことはできない。 | ||
+ | *呪文を唱えることで誘発する[[誘発型能力]]は、唱える過程が完了した段階で誘発する。[[原始の報奨/Primeval Bounty]]をコントロールしている場合、マナ・コストを支払って唱えたときには1番目の能力が、授与コストを支払って唱えたときには2番目の能力が誘発する。 | ||
;唱えた後、スタック上にあるとき | ;唱えた後、スタック上にあるとき | ||
*授与を持つクリーチャー・エンチャント・カードは、スタック上ではクリーチャー・エンチャント呪文またはオーラ・エンチャント呪文のいずれかである。同時に両方であることはない。 | *授与を持つクリーチャー・エンチャント・カードは、スタック上ではクリーチャー・エンチャント呪文またはオーラ・エンチャント呪文のいずれかである。同時に両方であることはない。 | ||
− | ** | + | **例1:授与コストで唱えられた場合、[[否認/Negate]]の対象として適正である。 |
**例2:クリーチャー呪文であってもオーラ呪文であっても、[[無効/Annul]]の対象として適正である。 | **例2:クリーチャー呪文であってもオーラ呪文であっても、[[無効/Annul]]の対象として適正である。 | ||
− | * | + | *他のオーラ呪文と異なり、授与を持つオーラ呪文は対象不適正で[[立ち消え]]することはない。授与を持つオーラ呪文の'''解決時'''にその対象が不適正だった場合、それをオーラ・エンチャントにする効果とエンチャント(クリーチャー)を持たせる効果が終了し、失っていた各[[特性]]が戻る。それはクリーチャー・エンチャント呪文として引き続き解決され、クリーチャー・エンチャントとして戦場に出る。 |
− | ** | + | **例1:授与を持つオーラ呪文を対象に否認を唱えられた場合、それに[[対応して]]オーラの対象を[[除去]]しても、授与を持つ呪文は否認によって打ち消される。授与を持つ呪文がクリーチャー呪文になるのはその解決時であり、否認の解決はそれよりも前だからである。 |
− | ** | + | **例2:授与を持つオーラ呪文の解決前にその対象を除去しても、[[本質の散乱/Essence Scatter]]の対象にすることはできない。授与を持つ呪文の解決時までそれはクリーチャー呪文にならず、一度解決に入ったら、解決が完了してそれがスタックを離れるまでプレイヤーが[[優先権]]を得るタイミングはないからである。 |
;戦場にあるとき | ;戦場にあるとき | ||
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**例1:オーラであるときには[[殺害/Murder]]の対象にできず、[[オドリックの十字軍/Crusader of Odric]]でクリーチャーとして数えられず、[[呪文裂き/Spell Rupture]]でパワーを参照できない。 | **例1:オーラであるときには[[殺害/Murder]]の対象にできず、[[オドリックの十字軍/Crusader of Odric]]でクリーチャーとして数えられず、[[呪文裂き/Spell Rupture]]でパワーを参照できない。 | ||
**例2:クリーチャーであってもオーラであっても、[[解消の光/Ray of Dissolution]]の対象として適正である。 | **例2:クリーチャーであってもオーラであっても、[[解消の光/Ray of Dissolution]]の対象として適正である。 | ||
− | * | + | *他のオーラと異なり、授与を持つオーラははずれたときに[[オーナー]]の[[墓地に置く|墓地に置かれる]]ことはない。授与を持つオーラがはずれた場合、それをオーラ・エンチャントにする効果とエンチャント(クリーチャー)を持たせる効果が終了し、失っていた各特性が戻る。それはクリーチャー・エンチャントとして戦場に残る。 |
− | * | + | *授与を持つオーラが[[破壊]]されたり、[[追放]]されたり、[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げられ]]たりする場合、それは「はずれた」ことにはならず、通常通り[[戦場を離れる]]。 |
− | * | + | *授与を持つオーラがクリーチャーになっても、それはクリーチャーが戦場に出たことにはならない。 |
*[[召喚酔い]]に関しては[[召喚酔い#クリーチャーでないパーマネントがクリーチャーになった時]]を参照。 | *[[召喚酔い]]に関しては[[召喚酔い#クリーチャーでないパーマネントがクリーチャーになった時]]を参照。 | ||
*オーラでありクリーチャーでないときでも、[[悪意の幻霊/Baleful Eidolon]]の持つ[[接死]]や希望の幻霊・[[彩色マンティコア/Chromanticore]]の持つ[[絆魂]]、[[水晶オウムガイ/Crystalline Nautilus]]の持つ自身を生け贄に捧げる能力が失われているわけではない。 | *オーラでありクリーチャーでないときでも、[[悪意の幻霊/Baleful Eidolon]]の持つ[[接死]]や希望の幻霊・[[彩色マンティコア/Chromanticore]]の持つ[[絆魂]]、[[水晶オウムガイ/Crystalline Nautilus]]の持つ自身を生け贄に捧げる能力が失われているわけではない。 | ||
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*授与を持つカードは、スタックでも戦場でもない領域ではオーラのサブタイプを持たない。 | *授与を持つカードは、スタックでも戦場でもない領域ではオーラのサブタイプを持たない。 | ||
*授与を持つカードを「唱える」以外の方法で[[戦場に出す]]場合、それをオーラとして戦場に出すことはできない。それは単にクリーチャー・エンチャントとして戦場に出る。 | *授与を持つカードを「唱える」以外の方法で[[戦場に出す]]場合、それをオーラとして戦場に出すことはできない。それは単にクリーチャー・エンチャントとして戦場に出る。 | ||
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==その他== | ==その他== | ||
− | *ルール上はエンチャントでないカードが持っていても機能する能力であるが、[[ | + | *ルール上はエンチャントでないカードが持っていても機能する能力であるが、[[ニクスへの旅]]現在、授与を持つカードはすべてクリーチャー・エンチャントであり、またオブジェクトに授与を与えるカードは存在しない。 |
*同様のコンセプトを持つ過去のカードとして[[リシド]]や[[象の導き/Elephant Guide]]などが存在する。オーラではないが、[[生体武器]]にも似ている。 | *同様のコンセプトを持つ過去のカードとして[[リシド]]や[[象の導き/Elephant Guide]]などが存在する。オーラではないが、[[生体武器]]にも似ている。 | ||
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==参考== | ==参考== |