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− | {{ノート参照}}
| + | '''稀少度/Rarity'''とは、[[ブースターパック]]からの[[カード]]の出やすさのこと。カタカナ語で'''レアリティ'''とも。 |
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− | {{Otheruses|用語|[[Ponies: The Galloping]]初出の[[クリーチャー]]・[[カード]]|Rarity}}
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− | '''稀少度'''/''Rarity''とは、[[ブースターパック]]からの[[カード]]の出やすさのこと。カタカナ語で'''レアリティ'''とも。 | + | |
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| ==概要== | | ==概要== |
− | 稀少度が高い順(珍しい順)に'''[[神話レア]]'''・'''[[レア]]'''・'''[[アンコモン]]'''・'''[[コモン]]'''という4段階になっており、パックごとにそれぞれ一定枚数ずつ封入されている。稀少度の高いカードほど流通量が少なく、稀少度の低いカードほど流通量が多い。他にも'''[[基本土地]]'''や'''[[トークン・カード]]'''などはそれぞれ稀少度が独立している。さらに特定のセットにおいては、'''[[スペシャル]]'''と呼ばれる特殊な稀少度が設定されている場合がある。 | + | 稀少度が高い順(珍しい順)に'''[[神話レア]]'''・'''[[レア]]'''・'''[[アンコモン]]'''・'''[[コモン]]'''という4段階になっており、パックごとにそれぞれ一定枚数ずつ封入されている。稀少度の高いカードほど少なく、稀少度の低いカードほど多い。[[エクソダス]]以降のカードは[[エキスパンション・シンボル]]の色で区別できるようになっている。さらに特定のセットにおいては、'''[[スペシャル]]'''と呼ばれる特殊な希少価値が設定されている場合がある。 |
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− | [[エクソダス]]以降のカードは[[エキスパンション・シンボル]]の色で区別できるようになっている({{CR|206.2}})。[[新枠#基本セット2015以降のカード枠|基本セット2015以降のカード枠]]ではさらに[[コレクター番号]]の横にアルファベットでの略号も記載されるようになった({{CR|213.1b}})。 | + | パックに含まれる稀少度ごとのカードの枚数はあくまで「目安」であり、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|WotC]]社は必ずその枚数が含まれているということを保証していない。 |
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− | {| class="wikitable"
| + | *訴訟社会であるアメリカでは、うかつに明言や保証をしてしまうとエラーがあったときにクレームをつけられて大損害を蒙ることがあるため、「明言しないように」しているようだ<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/unanswered-questions-innistrad-2011-10-10 Unanswered Questions: Innistrad]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004003/ 未回答問題:イニストラード](Feature [[2011年]]10月10日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 |
− | ! 稀少度 !! シンボル色 !! 略号 !!一般的なプレイ・ブースターにおける主な封入枚数!! 一般的なドラフト・ブースターにおける主な封入枚数
| + | *実際、封入エラーによってこの比率通りにカードが入っていないこともままある。その場合にもショップや[[トーナメント]]主催者に交換を求めることはできない。 |
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− | |[[神話レア]]/Mythic Rare||赤橙||[[M]]||rowspan="2" colspan="2" style="text-align:center"|いずれか1枚
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− | |[[レア]]/Rare||金||[[R]]
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− | |[[アンコモン]]/Uncommon||銀||[[U]]||colspan="2" style="text-align:center"|3枚
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− | |[[コモン]]/Common||rowspan="4"|黒||[[C]]||7枚(うち1枚は稀に[[ザ・リスト]]/[[スペシャルゲスト]]化)||10枚
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− | |[[基本土地]]/(Basic) Land||[[L]]||colspan="2" style="text-align:center"|1枚
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− | |[[トークン・カード]]/Token<!-- Card-->||[[T]]||rowspan="6" colspan="2" style="text-align:center"|いずれか0~1枚
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− | |[[紋章]]/Emblem||[[E]]
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− | |[[差し替えカード]]<!--Substitute Card-->||なし、黒||F
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− | |広告カード/Ad Card||rowspan="3"|なし||[[A]]
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− | |[[フォーマット#ミニゲーム|マジックミニゲーム]]||A、[[G]]
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− | |[[パンチアウト・カード]]<!--Punch-out Card-->||X
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− | |[[スペシャル]]/Special||さまざま||[[S]]||colspan="2" style="text-align:center"|なし(一部のセットのみ封入)
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− | |[[プロモーション・カード|プロモーション]]/Promotion||さまざま||[[P]]||colspan="2" style="text-align:center"|なし
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− | *[[プレイ・ブースター]]ではこれに加え、不特定な稀少度が封入されるスロットが2枠存在する。
| + | なお、ブースターパック内に含まれているカードの枚数が同じでも、「特定のカードがパックに封入されている確率」はセットごとに微妙に変化している。たとえば大型[[エキスパンション]]は、かつては全350枚構成であったが、現在は250枚前後の構成が一般的になっている。分母が小さくなったぶん、特定の[[レア]]の封入確率は高くなっていることになる。 |
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− | 稀少度と[[構築]]における[[カードパワー]]は比例するわけではない。[[カスレア]]も多数存在するし、トーナメントで多用される強力なコモンも多数存在する。また、同一カード・セットの中で[[上位互換]]・[[下位互換]]になるレアとコモンのカードが収録されることが珍しくないため、構築の観点や一般的な[[トレーディングカードゲーム]]の基準で見れば稀少度と強さの関係は露骨に思えるが、これはマジックの特徴的な遊び方の一つである[[リミテッド]]の存在に依るところが大きい。稀少度によるカードパワーの調整はリミテッドのゲームバランスを考慮して決定されている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/nuts-bolts-higher-rarities-2012-02-27-0 Nuts & Bolts: Higher Rarities]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/基本根本:より高いレアリティ-2012-02-27 「基本根本」:より高いレアリティ](Making Magic [[2012年]]2月27日 Mark Rosewater著)</ref>。 | + | 稀少度と[[構築]]における[[カードパワー]]は比例するわけではない。[[カスレア]]も多数存在するし、トーナメントで多用される強力なコモンも多数存在する。また、同一[[カード・セット]]の中で[[上位互換]]・[[下位互換]]になるレアとコモンの[[クリーチャー]]が収録されることが珍しくないため、構築の観点や一般的な[[トレーディングカードゲーム]]の基準で見れば稀少度と強さの関係は露骨に思えるが、これはマジックの特徴的な遊び方の一つである[[リミテッド]]の存在に依るところが大きい。稀少度によるカードパワーの調整はリミテッドのゲームバランスを考慮して決定されている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/nuts-bolts-higher-rarities-2012-02-27-0 Nuts & Bolts: Higher Rarities]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/基本根本:より高いレアリティ-2012-02-27 「基本根本」:より高いレアリティ](Making Magic [[2012年]]2月27日 Mark Rosewater著)</ref>。 |
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− | [[アン・カード]]などの[[カジュアルプレイ]]用カード([[Rare-B-Gone]]など)を除き、カードの稀少度が[[ゲーム]]中で参照されることはない。[[再録]]に際して稀少度が変更されるカードもあるが、機能に違いはない。ただし、[[デッキ]][[構築]]に使用できるカードの稀少度を限定している[[フォーマット]]もあり、それらでは稀少度変更の影響も受ける。[[フォーマット#公式フォーマット|公式フォーマット]]では'''[[パウパー]]'''が、[[デジタルゲーム]]専用フォーマットや[[非公式フォーマット]]では[[職工]]、[[Peasant Magic]]、[[ミドルインカム]]などが該当する。
| + | *[[BOX特典カード]]や[[構築済みデッキ]]限定カードのように、ブースターパックからは出てこないカードにも原則として通常のカード同様に4段階の希少度が設定されている(他の[[トレーディングカードゲーム]]では専用の希少度が設定されている例があるが、マジックでは区別しない)。 |
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− | *[[BOX特典カード]]や[[構築済みデッキ]]限定カードのように、ブースターパックには封入されていないカードにも原則として通常のカード同様に4段階の稀少度が設定されている(他の[[トレーディングカードゲーム]]では専用の稀少度が設定されている例があるが、マジックでは区別しない)。 | + | |
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− | ==封入率==
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− | かつては、「[[ブースターパック]]に含まれる稀少度ごとのカードの枚数はあくまで『目安』であり、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|ウィザーズ社]]は必ずその枚数が含まれているということを保証しない」というスタンスが取られていた。このため、公式サイトやブースターパックのパッケージには封入枚数(原則として[[ドラフト・ブースター|15枚]])のみしか明記されない時代が長く続いた。しかし近年になり、[[ドミナリア]]以降高度な封入照合技術が用いられるようになった事や、多様な種類のブースターパックの製品展開([[エルドレインの王権#プロジェクト・ブースター・ファン|プロジェクト・ブースター・ファン]])が行われるようになった事に伴って、パックに含まれる各稀少度の枚数が公式サイトやパッケージに明記されるようになった。
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− | *訴訟社会であるアメリカでは、うかつに明言や保証をしてしまうとエラーがあったときにクレームをつけられて大損害を蒙ることがあるため、あえて「明言しないように」していたようだ<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/unanswered-questions-innistrad-2011-10-10 Unanswered Questions: Innistrad]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004003/ 未回答問題:イニストラード](Feature [[2011年]]10月10日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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− | *実際、封入エラーによってこの比率通りにカードが入っていないこともままある。その場合にもショップや[[トーナメント]]主催者に交換を求めることはできない。
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− | なお、ブースターパック内に含まれているカードの枚数が同じでも、「特定のカードがパックに封入されている確率」は[[カード・セット]]ごとに微妙に変化している。たとえば全350枚のセット(かつて[[ブロック (総称)|ブロック]]制の存在していた頃の大型[[エキスパンション]]の基準)と全260枚のセット(ブロック制廃止後の[[本流のセット]]の基準)を比べたとき、分母が小くなるぶん、特定の[[レア]]の封入確率は後者のほうが高くなっていることになる。
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| ==封入率の沿革== | | ==封入率の沿革== |
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| :*[[時のらせん]]以降の[[エキスパンション]]では、[[プレミアム・カード]]がコモン枠扱いになったことから、1パックにプレミアム・カードと合わせて2枚のレアが出ることがある。 | | :*[[時のらせん]]以降の[[エキスパンション]]では、[[プレミアム・カード]]がコモン枠扱いになったことから、1パックにプレミアム・カードと合わせて2枚のレアが出ることがある。 |
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− | ;[[アラーラの断片]]~[[ダブルマスターズ]] | + | ;[[アラーラの断片]]以降 |
| :[[アラーラの断片]]以降は新たな稀少度として[[神話レア]]が作られ、確率としては8パックに1つ、レアの代わりに封入される。また、基本セット同様ブースターパックにも基本土地が必ず収録されるようになった。それにより、レア(もしくは神話レア)1枚・アンコモン3枚・コモン10枚・基本土地1枚・おまけカード1枚の16枚構成になった。 | | :[[アラーラの断片]]以降は新たな稀少度として[[神話レア]]が作られ、確率としては8パックに1つ、レアの代わりに封入される。また、基本セット同様ブースターパックにも基本土地が必ず収録されるようになった。それにより、レア(もしくは神話レア)1枚・アンコモン3枚・コモン10枚・基本土地1枚・おまけカード1枚の16枚構成になった。 |
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− | ;[[ゼンディカーの夜明け]]以降
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− | :[[ゼンディカーの夜明け]]以降は神話レアの封入率が従来の1/8から1/7.4に引き上げられた。
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− | ;[[カルロフ邸殺人事件]]以降
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− | :カルロフ邸殺人事件でドラフト・ブースターがプレイ・ブースターへ移行すると、レア(もしくは神話レア)1枚・アンコモン3枚・コモン6枚・コモンまたはザ・リスト/スペシャルゲスト1枚、不特定レアリティ2枚(片方は[[プレミアム・カード|Foil]])、基本土地1枚・おまけカード1枚の15枚構成になった。
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| ==脚注== | | ==脚注== |
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| *[[スペシャル]] | | *[[スペシャル]] |
| *[[変則的な稀少度]] | | *[[変則的な稀少度]] |
− | *[[コレクター]]
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− | {{#cr:206.2}}
| + | *[[コレクター]] |
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