石田格
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石田 格(いしだ いたる)は、日本マジック界の生き証人の1人と呼ばれるマジックプレイヤー。「和の鉄人」。
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経歴
高校時代に「獨協四天王」の一人として頭角を現し、「日本最強の高校生」と評される。早くからプロツアー・世界選手権に参戦し、世界規模での経験を積んでいく。
The Finals98でアンチMoMaの赤茶単アカデミーを披露し、翌年ウルザ・ブロック構築では翌年の日本選手権00を制する青茶単の原型となったイタリックブルーを作り上げるなど、この頃からデッキビルダーとしての才能を開花させる。
日本の大転換期、そして、彼の全盛期とも言える2001年の活躍はもはや伝説である。2月マスターズ東京01準優勝、5月グランプリ台北01準優勝、1350人を超える参加者を数えた8月のグランプリ神戸01で優勝し、待望の個人戦タイトルを獲得。10月マスターズニューオーリンズ・ゲートウェイ突破。11月のグランプリ仙台01では、1週間前に行われたグランプリラスベガス01で登場したワイルドゾンビをわずか1週間で極限のレベルにまで完成させ、スイスラウンドを13勝無敗1分で突破し、優勝こそ逃したものの、その才能を存分に見せつけた。勢いそのままに年末のThe Finals01ではメタゲームを読み切り青メタステロイド般若の面を投入、観衆から「見ていて絶対負ける気がしない」と言わしめたほどの圧勝で優勝を飾る。
そして、これらの活躍の結果、インビテーショナル02にアジア太平洋地域の最多プロツアー・ポイント保有プレイヤーとして招待された。
マスターズ東京01とマスターズ大阪02では「Panzer Hunters」を2大会連続準優勝に導き、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを狙う森勝洋のために結成した「アンチャンズ」もグランプリ台北01で準優勝を果たし、森のルーキー獲得に貢献している。また「Panzer Hunters」として参戦したマスターズヴェニス03では準決勝で「P.S.2」との日本人チーム対決に敗れはしたものの、緒戦でKai Budde率いる「The Phoenix Foundation」を降し、マスターズ大阪02での雪辱を果たしている。
2000年代中盤は東名コミュニティ「マジック虎の穴」をまとめあげ、リーダー格として活躍した。
日本選手権には13年連続出場(1997年~2009年)を果たした。これは現在の最多記録である。
その後トレーディングカードゲーム製作に関わっていたが、2013年1月13日に死去。享年33。(参照:追悼 石田格さん)
- 一時期、カードショップ「フューチャー・ビー」に就職し、プロのテニスプレイヤーやスキーヤーの様に「スポンサー契約プレイヤー」として活動しており、大会賞金ではなくてスポンサー契約料にて生計を立てていた。名実共に「日本初の“プロ”プレイヤー」である。
特徴
プレイヤーとしての実力はもちろん素晴らしいが、イタリックブルーを作り上げたデッキビルダーとしての能力、ワイルドゾンビや般若の面で披露したデッキチューナーとしての能力、チーム戦での司令塔としての働き、コミュニティの統率力など、各分野で世界トップクラスの才能を持つ。
チーム戦のロチェスター・ドラフトにおける司令塔としての能力には特に定評があり、石田のチームはすべて彼1人の指示でピックが行われている。卓を掌握する能力は筆舌に尽くしがたく、対戦相手のチームのピックまでコントロールしているかのようである。グランプリ大阪05において、ドラフトのテーブルについていたあるジャッジが「彼は右脳と左脳の間に『チーム・ロチェ脳』を持っている」と言ったほどである。この能力を養うために、あるインタビューでは、チーム・ロチェスターのピックの練習を1人で(6人分のデッキを作成)1つのシーズンに100回行うと答えている。
主な戦績
プロツアー
- プロツアーシアトル04 チーム戦準優勝(www.shop-fireBall.com2)
マスターズ
- マスターズヴェニス03 チーム戦ベスト4(Panzer Hunters)
- マスターズ大阪02 チーム戦準優勝(Panzer Hunters)
- マスターズ東京01 チーム戦準優勝(Panzer Hunters)
グランプリ
- グランプリクアラルンプール06 ベスト8
- グランプリ浜松06 チーム戦ベスト4(Limit Break)
- グランプリ北九州05 ベスト8
- グランプリシンガポール05 優勝
- グランプリ大阪05 チーム戦準優勝(www.shop-Fireballpros.com)
- グランプリ岡山04 準優勝
- グランプリバンコク03 準優勝
- グランプリ京都03 ベスト8
- グランプリ札幌02 ベスト4
- グランプリ福岡02 ベスト4
- グランプリ仙台01 ベスト8
- グランプリ神戸01 優勝
- グランプリ台北01 チーム戦準優勝(Anchans)
- グランプリ東北99 ベスト4
- グランプリマニラ98 ベスト8
その他
- The Limits06 ベスト4
- The Finals01 優勝
- The Finals98 ベスト8
- アジア太平洋選手権98 ベスト4
- 日本選手権98 準優勝
- 日本選手権97 ベスト8
- インビテーショナル02 出場(APAC地区プロポイント上位)
代表的なデッキ
- オウリング・ボア (グランプリ浜松06ベスト8)
- 発掘サイカトグ
- 明神フレア
- 墨目スペシャル (サイカトグ、グランプリシンガポール05優勝)
- 般若の面 (青メタステロイド、The Finals01優勝)
- ワイルドゾンビ (グランプリ仙台01ベスト8)
- トレンチ (グランプリ神戸01優勝)
- 匂いバーン
- イタリックブルー (青茶単)
- イタリックスライ (使用者の金澤尚子がプロツアーニューヨーク99広島予選優勝)
- 赤茶単アカデミー (The Finals98ベスト8)
- 緑白オース (日本選手権98準優勝)
参考
- In Memoriam: Itaru Ishida (Daily MTG、文:森慶太)
- 追悼 石田格さん (mtg-jp.com、文:森慶太)
- Remembering Itaru Ishida (Daily MTG、The Week That Was、文:Brian David-Marshall)
- 実在の人物