開封比
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開封比/As-Fanとは、R&D内の用語で、「ブースターパック1つから、特定の性質を持つカードが何枚排出されるか」を示す数値。
例えば「このセットのクリーチャーの開封比は3.5である」と言った場合、「ブースターを開封した際、クリーチャー・カードが(確率論的に)3.5枚含まれている」という意味になる。極端な例ではクリーチャー・カードしか収録されていないレギオンでは、「クリーチャーの開封比は15」「それ以外のカード・タイプの開封比は0」と言えるだろう。
ここで言う「特定の性質」とは、カード・タイプのみならず、色やマナ・コストやP/Tなどでもよいし、キーワード能力、クリーチャー・タイプ、特定サイクルなどなど、とにかくあらゆる性質において算出することができる。
セット内の「カード収録数」と密接な関係があるが、必ずしもイコールではない。レアや神話レアなどの「排出されにくい」カードばかりであれば開封比は低いが、コモンが含まれる割合が高ければ開封比はぐっと高くなる。またセット全体の枚数にも左右され、種類数が同じであれば総数が少ない小型エキスパンションのほうが開封比が高くなる。
特に影響を受けるのはリミテッドであるが、他にも、パックを少数ずつ購入して楽しむカジュアルプレイヤーや、初めてパックを購入して開封する初心者プレイヤーに与える印象にもつながる。そのため、そのセットのテーマ・目玉となるシステムは、一目でこれがテーマだと強く伝わるように、開封比が高めに設定されている。
- デザイナーのMark Rosewaterは常々「コモンに存在しないテーマは、テーマではない」と述べている[1][2]。
- 例えばミシュラランドは機械的に分類すれば土地であるが、実質的にはクリーチャーとしても扱われるなど、見方によって分類が若干変わるカードもあり、それをどう集計するかは状況によって使い分けられる。
- 「ある性質のカードを、ゲームバランス的にはこれ以上増やせないが、テーマ的・フレイバー的にはもっと増やしたい」という状況において、その性質を利用して開封比を「水増し」することがある。例えばタルキール龍紀伝における龍王の碑サイクルは、マナ・アーティファクトの枠でドラゴンに関連するカードの水増しに貢献している。
脚注
- ↑ New World Order/新世界秩序(Making Magic 2011年12月5日 Mark Rosewater著)
- ↑ Common Knowledge/コモンの常識(Making Magic 2011年4月18日 Mark Rosewater著)
参考
- A Few More Words from R&D/開発部語辞典・増強版(公式コラム「Making Magic」 著:Mark Rosewater)
- Volume Control/量の調整(同上)
- 用語集