神話レア
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神話レア(Mythic rare)はアラーラの断片以降、最も高い稀少度、またその稀少度に属するカードのことである。基本的に15枚入りのブースターパック1つに1/8の確率でレアの代わりに1枚封入されている。エキスパンション・シンボルの色は赤みがかったオレンジ。
プレミアム・カードを示す語ではない。
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概要
神話レアの導入は、稀少度の種類をTCGの業界標準に合わせて増やすことで、新規プレイヤー獲得を図ったためとされる。ユーザーを考慮した慎重な調整が行われており、結果として、稀少度は4種類に増えると共にセットのカード収録総数は減ることになった。収録数が減ったことにより、神話レアの出にくさは過去のレア並に落ち着き、通常のレアカードの入手率上昇にも成功している。
神話レアのカード
神話レアのカテゴリーには「特別」と感じさせるカードが選ばれる。これがレアと神話レアの境界線となっている。
したがって、神話レアにはそれがまさに特別で独特だと感じさせるようなフレイバーが持たされており、神話レアのカードには、一般的にはプレインズウォーカー・カードや多くの伝説のカード、叙事詩的(英雄的・神話的)なクリーチャーや呪文といったものが該当するとされる。
反対に、神話レアとしない種類のカードも決められている。その中でも最大のカテゴリーは多目的カード(utility cards: ある種の汎用的機能を備えたカードと定義)とされる。例えば、2色地形のサイクルや変わり谷/Mutavault、黒焦げ/Charが多目的カードである。つまり、低い稀少度で定番となっている単純で平凡なものを、より軽く、より強力にしただけのカードを神話レアにしないということである(例えば、緑1マナ版の帰化/Naturalizeといった神話レアは作られない)。
また、神話レアであることとカードパワーの強さには直接的な関連性はない。強力なだけで神話レアになることはなく、カード・セットでは強力なカードが各稀少度にほぼ均等に割り振られるように意図を持って制作されている。
ただし、レアと神話レアを区別する厳密な分類方法は存在していない。以上のような指針に従い、マジックを改善する方向性の元でユーザーの反応なども取り入れた討論や見直しが行われ、神話レアは決定されている。
出現頻度
神話レアはブースターパック1つに1/8の確率でレアの代わりに1枚封入されており、神話レア自体は同セットのレアに比べて7倍の出にくさである。しかし、カード1種類当たりで見ると、神話レアはレアの2倍程度の出にくさになるように種類数が設定されている。神話レアの出現頻度は以前の基本セットや大型エキスパンションのレア相当、レアの出現頻度は以前の小型エキスパンションのレア相当という位置づけになっている。
- アラーラの断片ではレア53枚に対し神話レアは15枚。レアの出やすさは、60種類あるイーブンタイドのレアとほぼ同等、神話レアの出やすさは、121種類ある第10版のレアとほぼ同等である(レア:神話レア=(53×8÷7):(15×8)≒60.57:120≒1:2)。
- コンフラックスではレア35枚に対し神話レアは10枚。レアの出やすさは、40種類あるコールドスナップのレアと同等、神話レアの出やすさは、80種類あるシャドウムーアのレアと同等である(レア:神話レア=(35×8÷7):(10×8)=40:80=1:2)。
- 他の稀少度のカードと比べ、Foilカードが出る確率がわずかに高いとされる。
その他
神話レア導入に際してマーク・ローズウォーターは記事変化の年/The Year of Living Changerouslyにおいてその時点での考え方と指針を表明した。しかし、神話レアのラインナップに不満を持った者によってこの記事が引用されるなど、記事内容を誤読・曲解して批判する者が多かったことから、ローズウォーターはFour Hundred and Countingで再び神話レアについて、それまでの反応やユーザー意見などもフィードバックした上での補足説明を行った。誤解・曲解の例は、「神話レアは強力ではない、トーナメントでの使用に耐えられない、低マナ・コストにはしない」といったものである。「The Year of Living Changerously」原文は元々このような読み間違いがないように丁寧に書かれているが、その一方で、日本語訳とされる「変化の年」は誤解が生じても仕方の無い文章であり、誤訳も含まれている。
- 「レアを超える希少度」という概念はアンヒンジドでSuper Secret Techとして登場していた。
参考
- 変化の年/The Year of Living Changerously(神話レア導入時の公式発表)
- Four Hundred and Counting(神話レアについて補足)
- 稀少度