ズルゴ/Zurgo

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2019年12月30日 (月) 18:54時点におけるTaxin (トーク | 投稿記録)による版
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ズルゴ/Zurgoタルキール覇王譚ブロックのキャラクター。カードとしてはタルキール覇王譚兜砕きのズルゴ/Zurgo Helmsmasherが初出。

目次

解説

タルキール/Tarkirに住むオークの男性。

歴史改変前

タルキールの氏族/Clanマルドゥ族/The Mardu Hordeカン/Khanイラスト)。

兜砕き/Helmsmasher戦名/War nameを持つ巨大なオークのズルゴは、古のの頭蓋骨[1]でできた翼の玉座/Wingthroneに座し、氏族を統べている。彼は略奪隊の動きを指揮し、斥候や予見者の助言を受けて部隊を配置し、マルドゥの「迅速さ」を活かして他の氏族の準備が整わないうちに攻撃を行う。

歴史改変後

新たなタルキールの氏族、コラガン氏族/The Kolaghan clanにおけるコラガン/Kolaghanの従者(イラスト)。

彼はコラガンの近くで野営し、眠りを浅く保ち、コラガンの僅かな動きにも四六時中気を払っている。コラガンが戦いに向かうときには、彼は龍鐘/Dragonbellを大剣で打って鳴らし、戦士たちを戦いに駆り立てる。この役目から、彼は鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstrikerと呼ばれている。

ズルゴは熟達の戦士でもあり、彼自身に仕える部下の一団を抱えている――彼が部下を殺さなければ、もしくは忠誠心を試すという理由だけで忠実な部下を惨たらしい戦に送り込まなければ、その数はもっと多かったことだろう。

経歴

サルカンの狂気/The Madness of Sarkhan

戦いの意義を見失ったマルドゥの戦士、ヴォル/Volは、氏族を離れカル・シスマ山脈/The Qal Sisma mountains囁く者/Whispererたちとともに幾月かを過ごした。ヴォルが氏族に帰還したとき、戦士たちは彼を歓迎したが、軍族長/Hordechiefのズルゴだけは違った。休息と瞑想を求めるヴォルに対し、ズルゴはイラグラの布告/The Edicts of Ilagraの言葉通り、氏族のために血を流すよう要求した。

ズルゴはヴォルをスゥルタイ群/The Sultai Broodとの戦に送り込んだ。無益な戦いに激しい怒りを覚えたヴォルに、プレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Sparkが点った。彼は燃え盛る炎の龍となって戦場を駆け、敵と味方の両方を焼き払った。

ズルゴがヴォルのいた場所に辿り着いたときには、彼はすでに他の次元/Planeへとプレインズウォークした後だった。ズルゴは勝利を我がものとして英雄になり、瞬く間にカンの地位に伸し上がったが、同時に仲間たちを殺したヴォルへの強い復讐心を抱くこととなった。

勝利/Victory

マルドゥの領土に侵攻してきたティムール境/The Temur Frontierの軍勢との戦いに勝利したズルゴは、伝令から彼らの侵攻の理由を聞かされた。「サルカン/Sarkhan」と名乗るマルドゥの者がティムールの領土内に現れた。彼らはそれを新たなマルドゥのカンと考え、敵の長が不在の間に攻撃を仕掛けることにしたのだと。彼が龍の姿に変身したという報告から、ズルゴはそれがヴォルであることを知った。

彼は決意した。仲間を殺して去ったばかりか、今もマルドゥを脅かし続けているヴォルを野放しにしておくことはできないと。賢臣ヴァルク/Varukは彼を諌めた。あの日ヴォルが見せた力は貴方よりも遥かに強く、マルドゥの馬は山道を歩くのには適しておらず、そして今やマルドゥの戦士のほとんどは貴方と同じ歴史を共有していない――ヴォルへの復讐を求めているわけではないと。しかしズルゴの決意は固く、ヴァルクも最終的には折れざるを得なかった。

翌日ズルゴはスーラク/Surrakへの報復を名目に、軍を率いてカル・シスマ山脈へ攻め入った。地の利が相手にあるのは明らかだった――彼らの馬は思うように進めず、巫師の天候魔術によるものと思われる不自然な降雪でその足取りはさらに鈍り、視界すら利かなくなった。それでもズルゴは前進を強行し、最終的にティムールの襲撃を受けて多くの死者を出すこととなった。ズルゴは柔らかな踵/Soft heelたちへ戦名を与えることで生き残った者の士気を高めようとしたが、軍勢の喝采は彼が期待したほどの音量にはならなかった。ズルゴには別の目的があると感づいたバーター/Batarは、彼にカンの座を賭けた決闘を申し込んだ。ズルゴはそれを受け、圧倒的な力でバーターを負かし、その頭を踏み潰した。ズルゴは軍勢へその力を誇示した。

覚悟を決めたヴァルクはズルゴに駆け寄り、言った。以前のマルドゥは貴方に仕えていたが、今の彼らは貴方を恐れているだけだ。それはすなわち、貴方は真のカンではないということだと。そしてマルドゥの軍勢に呼びかけた。私とともに帰りましょう、これ以上この愚かなオークの復讐のために命を危険に晒すことはないと。軍勢は同意を示す喝采を上げた。ズルゴは驚きに目を見開き、口を開けた。

ズルゴは軍勢が去るのをただ呆然と見ていた。彼は考えた、もはや自分にできることは氏族にヴォルの首を捧げることだけだと。彼はティムール側の生き残りを尋問し、「マルドゥのカン」がどこへ向かったのかを訊いた。彼女は山脈の彼方を力なく指差し、精霊龍の墓/The Spirit Dragon's tombの名を告げた。ズルゴはひたすらその地へと進み続け、乗騎の獣が動けなくなってもそれを捨て、ただ独り歩き続けた。

「きずな」への旅/Journey to the Nexus

サルカン・ヴォルはジェスカイ道/The Jeskai Wayのカン、ナーセット/Narsetに導かれ、ウギン/Uginの眠る峡谷、精霊龍の墓に辿り着いた。まさにその場で、ズルゴは復讐の怒りに吠えてサルカンに襲いかかろうとした。だが、その前にナーセットが立ち塞がった。ナーセットは怒れるズルゴの剣を防ぎ、拳を受け止めた。ナーセットに促され、サルカンは峡谷に横たわるウギンの骨へと駆けていった。ナーセットに攻撃を巧みに受け止められ、劣勢に見えたズルゴだったが、不意を突いた敏捷な一撃でもってナーセットを切り伏せた。しかしそのときにはすでにサルカンはきずな/The Nexusに現れた燃え盛る扉をくぐらんとするところであった。ナーセットが倒れたことで振り返ったサルカンは一瞬ズルゴの方へと向かおうとしたが、ウギンの囁きとナーセットの叫びが彼を堪えさせた。サルカンは燃え盛る扉をくぐってどこかへと旅立ち、その場から姿を消してしまった。そして――

龍たちのタルキール/A Tarkir of Dragons

きずなに現れた燃え盛る扉、それは過去――1280年前のタルキールに繋がっていた。そこでサルカンはヤソヴァ/Yasovaニコル・ボーラス/Nicol Bolasとの抗争の末、ウギンの命を助けることに成功した。その事実によりタルキールの過去はすべて書き換えられ、運命は再編された。過去においてマルドゥはその名を捨て、龍が支配するコラガン氏族となった。復讐に燃え、サルカンを追っていたはずのズルゴもその運命の再編の例外ではなかった。

1280年前のタルキールから「現代」のタルキールに戻ったサルカンは、「龍のいるタルキール」に感激し、龍たちとともにタルキール中を飛び回っていた。しかし彼らがある領域に入ったとき、地上の野営地で鐘が鳴らされ、それを合図にコラガン率いる龍の群れが飛び立った。

地上に降りたサルカンは、元のタルキールではマルドゥのゴブリンだった「足首裂き/Ankle Shanker」――今の名前は「薬瓶砕き/Vial Smasher」――と出会った。彼女は薬瓶を砕き、その中に封じられていた龍火/Dragonfireで侵入者サルカンを撃退しようとした。そこへ龍火の無駄遣いを咎めるオークがやって来た。その顔は間違いなくズルゴであった――しかし彼は兜砕きのズルゴ/Zurgo Helmsmasherではなく、鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstrikerと呼ばれていた。彼の持つ刃は敵を斬るためではなく鐘を打つためのものであり、サルカンは先程の鐘を鳴らしていたのが彼だったことに気づいた。彼らはサルカンのことを全く知らないようだった。自分自身の歴史が失われたことに強いショックを受けたサルカンは無意識に龍の姿を取り、その場から飛び去った。結局ズルゴは最後まであの男が何者なのか分かることはなかった。

登場

登場カード

フレイバー・テキストに登場

タルキール覇王譚
蔑み/Despiseラッパの一吹き/Trumpet Blast完全なる終わり/Utter End遊牧民の前哨地/Nomad Outpost
タルキール龍紀伝
強迫/Duress

イラストに登場

タルキール覇王譚
蔑み/Despise、完全なる終わり/Utter End
発売記念週末 プロモーション・カード
タルキールの龍の玉座/Dragon Throne of Tarkir
CHAMPSプロモ
完全なる終わり/Utter End
タルキール龍紀伝
強迫/Duress

登場作品・登場記事

歴史改変前
歴史改変後

脚注

  1. この頭蓋骨は死したコラガンのものである。歴史の改変によって、関係が完全に逆転した例と言える。

参考

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