メグリムジャー

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'''メグリムジャー'''(''Megrim Jar'')は、強力な[[マナ加速]]を生かし、[[記憶の壺/Memory Jar]]と[[偏頭痛/Megrim]]の[[コンボ]]によって14点[[ダメージ]]を与える[[デッキ]]。基本的に[[青黒]]で構成される。
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'''メグリムジャー'''(''Megrim Jar'')は、[[記憶の壺/Memory Jar]]と[[偏頭痛/Megrim]][[キーカード]]とする[[コンボデッキ]]。基本的に[[青黒]]で構成される。
  
 
==概要==
 
==概要==
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このデッキが凶悪な点はふたつ。まず、記憶の壺が[[コンボパーツ]]であると同時に、コンボパーツを集めるための[[引く|ドロー]][[カード]]でもあるという点。そしてもうひとつは、記憶の壺と偏頭痛のどちらを先に戦場に出しても、どちらが2枚でどちらが1枚であっても最終的にダメージ期待値が28点に達するという、[[コンボ]]成立条件のゆるさである。
 
このデッキが凶悪な点はふたつ。まず、記憶の壺が[[コンボパーツ]]であると同時に、コンボパーツを集めるための[[引く|ドロー]][[カード]]でもあるという点。そしてもうひとつは、記憶の壺と偏頭痛のどちらを先に戦場に出しても、どちらが2枚でどちらが1枚であっても最終的にダメージ期待値が28点に達するという、[[コンボ]]成立条件のゆるさである。
  
[[Type1]](現[[ヴィンテージ]])にて関連カードが制限される前のこのデッキは悪夢であった。[[Mana Crypt]]や各種教示者も制限されていなかったため[[Time Walk]]による追加[[ターン]]を含めた1ターンキル率は90%を超えたという。そのため、初期手札よりも先攻後攻決定のコイントスの結果の方が重要であった。[[MoMa]]や[[ロング・デック]]ですらこの領域には達してなかったと考えると何かがおかしい。その結果、Type1では1999年10月1日、一挙に18枚ものカードが[[制限カード]]入りするのである。
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[[タイプ1]](現[[ヴィンテージ]])にて関連カードが制限される前のこのデッキは悪夢であった。[[魔力の墓所/Mana Crypt]]や各種[[教示者]]も制限されていなかったため[[Time Walk]]による[[追加のターン|追加ターン]]を含めた1ターンキル率は90%を超えたという。そのため、初期手札よりも先攻後攻決定のコイントスの結果の方が重要であった。[[MoMa]]や[[ロング・デック]]ですらこの領域には達してなかったと考えると何かがおかしい。その結果、タイプ1では1999年10月1日、一挙に18枚ものカードが[[制限カード]]入りするのである。
  
ちなみに、このデッキが生まれてしまったことと、記憶の壺自体が壊れていたため、記憶の壺は登場後2週間で[[禁止カード]]リスト入りした。これは後に[[精神の願望/Mind's Desire]]に抜かれるまで史上最速での禁止入りだった。そのおかげで、このデッキももっとも早いスピードでスタンダードから消え去ることになった。
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ちなみに、このデッキが生まれてしまったことと、記憶の壺自体が[[壊れ]]ていたため、記憶の壺は登場後2週間で[[禁止カード]]リスト入りした。これは後に[[精神の願望/Mind's Desire]]に抜かれるまで史上最速での禁止入りだった。そのおかげで、このデッキももっとも早いスピードでスタンダードから消え去ることになった。
  
 
*[[対戦相手]]に偏頭痛を出されると、かなり動きにくくなる大きな欠点がある。
 
*[[対戦相手]]に偏頭痛を出されると、かなり動きにくくなる大きな欠点がある。
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==スタンダード型==
 
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*備考
 
*備考
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*戦績、使用者、[[サイドボード]]などが空欄なのは、禁止指定が早すぎて大きな大会で活躍する暇もなかったためである。[[カード]]1枚1枚を見ていくと、どれもブッ壊れているほど強力なものばかり。この当時の環境の歪さがよく分かる。
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*使用者や[[サイドボード]]は不明。禁止指定が早すぎて大きな大会で活躍する暇もなかった。[[カード]]1枚1枚を見ていくと、どれもブッ壊れているほど強力なものばかり。[[土地]]を除く[[カード]]のうちいずれかの[[フォーマット]]で禁止されたことのないカードは[[偏頭痛/Megrim]]3枚と[[直観/Intuition]]4枚しか無い。この当時の環境の歪さがよく分かる。
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*詳しい1ターンキルについては[[すべての人類を破壊する。それらは再生できない。]]で描写されている。
  
 
==エクステンデッド型==
 
==エクステンデッド型==
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**使用者:[[Erik Lauer]]
 
**使用者:[[Erik Lauer]]
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
**[[エクステンデッド]]([[リバイズド]]~[[第5版]]、[[ザ・ダーク]]~[[ウルザズ・レガシー]])
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**[[エクステンデッド]]([[リバイズド・エディション]]~[[第5版]]、[[ザ・ダーク]]~[[ウルザズ・レガシー]])
  
 
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*こちらは[[エクステンデッド]]バージョン。
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*こちらは[[エクステンデッド]]バージョン。同大会では[[Randy Buehler]]もメグリムジャーでベスト8に入賞している。
 
*デッキの構成は[[スタンダード]]のものとそれほど変わらないが、[[記憶の壺/Memory Jar]]や[[ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will]]と相性のよい[[ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond]]が使用されているのが印象的。
 
*デッキの構成は[[スタンダード]]のものとそれほど変わらないが、[[記憶の壺/Memory Jar]]や[[ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will]]と相性のよい[[ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond]]が使用されているのが印象的。
*当時のエクステンデッドの[[メタゲーム]]は[[ハイタイド]]が主流だったため、[[防御の光網/Defense Grid]]が[[メインデッキ]]に4枚採用されている。また、[[サイドボード]]の4枚の[[Force of Will]]は[[ミラーマッチ]]の2ゲーム目以降において、[[先攻]]1ターンキルに対抗できる数少ない手段である。
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*当時のエクステンデッドの[[メタゲーム]]は[[ハイタイド]]が主流だったため、[[防御の光網/Defense Grid]]が[[メインデッキ]]に4枚採用されている。また、[[サイドボード]]の4枚の[[意志の力/Force of Will]]は[[ミラーマッチ]]の2ゲーム目以降において、[[先攻]]1ターンキルに対抗できる数少ない手段である。
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[デッキ集]]
 
*[[デッキ集]]
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[[Category:青黒デッキ|めくりむしやあ]]
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[[Category:コンボデッキ|めくりむしやあ]]
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[[Category:青黒コンボデッキ|めくりむしやあ]]
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[[Category:テンペスト・ブロックを含むスタンダードデッキ|めくりむしやあ]]
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[[Category:ウルザ・ブロックを含むスタンダードデッキ|めくりむしやあ]]
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[[Category:黎明期のエクステンデッドデッキ|めくりむしやあ]]

2022年5月16日 (月) 15:08時点における最新版

メグリムジャー(Megrim Jar)は、記憶の壺/Memory Jar偏頭痛/Megrimキーカードとするコンボデッキ。基本的に青黒で構成される。

目次

[編集] 概要


Memory Jar / 記憶の壺 (5)
アーティファクト

(T),記憶の壺を生け贄に捧げる:各プレイヤーは、自分の手札のカードを裏向きのまま追放し、カードを7枚引く。次の終了ステップの開始時に、各プレイヤーは自分の手札のカードをすべて捨て、これにより自分が追放した各カードを自分の手札に戻す。



Megrim / 偏頭痛 (2)(黒)
エンチャント

対戦相手がカードを1枚捨てるたび、偏頭痛はそのプレイヤーに2点のダメージを与える。


当時、土地以外のマナ基盤が充実していたため、スタンダードでさえも1ターンキルを可能にしたデッキである。

暗黒の儀式/Dark Ritual魔力の櫃/Mana Vault厳かなモノリス/Grim Monolithのバックアップを受けつつ、修繕/Tinkerから記憶の壺/Memory Jar戦場に出す偏頭痛/Megrimと記憶の壺を1枚ずつ戦場に出せば14点のダメージが、さらにそのどちらかもう1つあれば28点のダメージが期待できる。

このデッキが凶悪な点はふたつ。まず、記憶の壺がコンボパーツであると同時に、コンボパーツを集めるためのドローカードでもあるという点。そしてもうひとつは、記憶の壺と偏頭痛のどちらを先に戦場に出しても、どちらが2枚でどちらが1枚であっても最終的にダメージ期待値が28点に達するという、コンボ成立条件のゆるさである。

タイプ1(現ヴィンテージ)にて関連カードが制限される前のこのデッキは悪夢であった。魔力の墓所/Mana Cryptや各種教示者も制限されていなかったためTime Walkによる追加ターンを含めた1ターンキル率は90%を超えたという。そのため、初期手札よりも先攻後攻決定のコイントスの結果の方が重要であった。MoMaロング・デックですらこの領域には達してなかったと考えると何かがおかしい。その結果、タイプ1では1999年10月1日、一挙に18枚ものカードが制限カード入りするのである。

ちなみに、このデッキが生まれてしまったことと、記憶の壺自体が壊れていたため、記憶の壺は登場後2週間で禁止カードリスト入りした。これは後に精神の願望/Mind's Desireに抜かれるまで史上最速での禁止入りだった。そのおかげで、このデッキももっとも早いスピードでスタンダードから消え去ることになった。

[編集] スタンダード型

メインデッキ (60)
クリーチャー (0)
呪文 (39)
4 モックス・ダイアモンド/Mox Diamond
4 魔力の櫃/Mana Vault
4 厳かなモノリス/Grim Monolith
4 記憶の壺/Memory Jar
3 偏頭痛/Megrim
4 ネクロポーテンス/Necropotence
4 ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will
4 修繕/Tinker
4 暗黒の儀式/Dark Ritual
4 直観/Intuition
土地 (21)
9 沼/Swamp
4 真鍮の都/City of Brass
4 地底の大河/Underground River
4 ルートウォーターの深淵/Rootwater Depths

[編集] エクステンデッド型

メインデッキ (60) サイドボード
クリーチャー (0) 1 中断/Abeyance
呪文 (44) 1 解呪/Disenchant
4 修繕/Tinker 4 意志の力/Force of Will
4 渦まく知識/Brainstorm 1 神秘の教示者/Mystical Tutor
1 神秘の教示者/Mystical Tutor 1 寒け/Chill
4 吸血の教示者/Vampiric Tutor 1 ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will
4 暗黒の儀式/Dark Ritual 1 憂鬱/Gloom
2 ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will 1 非業の死/Perish
1 偏頭痛/Megrim 2 紅蓮破/Pyroblast
4 魔力の櫃/Mana Vault 2 砂のゴーレム/Sand Golem
4 ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond
4 モックス・ダイアモンド/Mox Diamond
4 防御の光網/Defense Grid
4 記憶の壺/Memory Jar
4 水蓮の花びら/Lotus Petal
土地 (16)
4 Underground Sea
4 真鍮の都/City of Brass
3 地底の大河/Underground River
3 古えの墳墓/Ancient Tomb
2 宝石鉱山/Gemstone Mine

[編集] 参考

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