開発部

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開発部/R&D(アール・アンド・ディ)は、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の事業部の1つ。カードセットやゲームシステム、背景世界など、マジックの中核となる部分の制作を行っている。

  • R&Dという名称は、Research and Development(研究開発部)の略称として一般的に用いられる用語である。マジックのR&Dも元々はResearch and Developmentを意味していたが、デベロップ・チームもデザインに深く関わるようになったことに伴い、DはDevelopment(デベロップ)からDesign(デザイン)に改められることになった。
    • IT業界ではものづくり全般を「デベロップ(開発)」と呼ぶが、ここでの「デベロップ」は「既存のものを伸ばす(発展)」といった意味合いが大きい。
    • 「RND」と表記されることもある。英語圏では「and」という英単語を「N」と略すため。

目次

[編集] 部門

たびたび部内で新しい部署が作られたり、部門名が変更されたりする。

1993年のマジック最初のエキスパンションであるアラビアンナイトから2017年イクサランまでの長らくの間、各セットはデザイン・チーム (初期コンセプト&ゲーム・デザイン)により作られたファイルがデベロップ・チーム (最終ゲーム・デザイン&デベロップ)に受け渡される形式で開発されていた。これは元々、最初の2年間のエキスパンションは社外のグループによって作成されていたため、それをチェックするためのチームが必要だったことに由来する。また、遅くとも2004年神河物語の頃には、引き継ぎのための「デヴァイン/Devign」期間を設けるという手法も取られるようになっていた。

しかし、デベロップ・チームが短い締め切りの中で多すぎる仕事をこなさなければならなくなっていた構造的問題を解決するべく、イクサランの相克およびドミナリアからはシステムが大きく変更されることとなった[1]

チームはそれぞれのセットごとに結成される(セットの制作は同時進行で行われるため、1人の人物が複数のチームに所属することも多い)。各チームは協力関係にあり、例えば展望デザインには「セット・デザイン代理」や「クリエイティブ代理」が参加することになっているなど、意思疎通のための工夫がなされている。

[編集] 現在の部門構成

展望デザイン・チーム/Vision Design Team
3ヶ月の「先行デザイン」期間から4ヶ月の「展望デザイン」期間を通じてメカニズムの焦点を定め、コモンアンコモン全体、必要なだけのレア神話レアを引き渡す。通常のセットでは、Mark Rosewaterがリード/Lead Visionを務める。
セット・デザイン・チーム/Set Design Team
展望デザイン・チームから引き渡されたファイルを6ヶ月にわたりチェックし、カードの修正・追加・差し替えを行う。その後3ヶ月の中断期間を挟み、残り3ヶ月はプレイ・デザイン・チームと共同でカードの数字を仕上げる。
プレイ・デザイン・チーム/Play Design Team
セットのデザイン過程においてプレイ環境(主にスタンダード、ドラフト、シールドデッキ)に集中し、全ての工程でトーナメントを意識して判断できるようにする。
デルタ・チーム/Delta Team
編集チーム、ルール・マネージャー、グラフィック・デザイナー、コーディネーター、プロデューサーによって構成され、文章欄のチェックなど、カードを実際の商品として成り立たせるための作業を行う。
ブランド/Brand & marketing
マーケティングや宣伝、生産、ウェブサイト、組織化プレイなどを担当する。
クリエイティブ・チーム/Creative Team
ストーリー・チームとアート・チームによって構成され、背景世界を、カード名クリーチャー・タイプフレイバー・テキストといったフレイバー部分の制作を担当する。社外のアーティストも多く所属する。クレジットでは、Worldbuilding(世界観構築)とCreative & Production Studiosに分けて表記される。
デジタル・チーム/Digital Team
Magic Online』や『デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ』といったコンピューターゲームなどのデジタルコンテンツに関するデザインを担当する。Magic Onlineの開発チームとは別である。

[編集] 関連カード

[編集] 脚注

  1. VISION DESIGN, SET DESIGN, AND PLAY DESIGN/展望デザイン、セット・デザイン、プレイ・デザイン(Making Magic -マジック開発秘話- 2017年10月23日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

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