アーキタイプ

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(「開発部による分類」節の「コントロール」のリンク先をより適切と思われる「コントロール (デッキ)」に変更。)
(リミテッドの項目に指標アンコモンの名称を追加、また近年の傾向を反映して青黒/赤緑/緑青のアーキタイプを変更)
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近年、各[[カードセット]]の[[リミテッド]](特に[[ドラフト]])環境ではセット内のグループ(2色の[[色の組み合わせ]]であることが多い)ごとに共通のテーマが存在し、そのテーマに沿った[[ピック]]を行うと[[シナジー]]に満ちた[[デッキ]]となる傾向がある。このテーマのことを(ドラフト・)'''アーキタイプ'''と呼び、これに沿ったドラフトを'''アーキタイプ・ドラフト'''と呼ぶ<ref>[https://mtg-jp.com/reading/watanabe/0004637/ 基本セット2013 ドラフト分析編?アーキタイプ・新基準?] (渡辺雄也の「リミテッドのススメ」 [[2012年]]8月3日 [[渡辺雄也]]著)</ref>。これが好評を博してデファクトスタンダードになったことに伴い、過去のセットで行われていた所謂'''[[ドラフト点数表|点数表ドラフト]]'''は廃れてきている。
 
近年、各[[カードセット]]の[[リミテッド]](特に[[ドラフト]])環境ではセット内のグループ(2色の[[色の組み合わせ]]であることが多い)ごとに共通のテーマが存在し、そのテーマに沿った[[ピック]]を行うと[[シナジー]]に満ちた[[デッキ]]となる傾向がある。このテーマのことを(ドラフト・)'''アーキタイプ'''と呼び、これに沿ったドラフトを'''アーキタイプ・ドラフト'''と呼ぶ<ref>[https://mtg-jp.com/reading/watanabe/0004637/ 基本セット2013 ドラフト分析編?アーキタイプ・新基準?] (渡辺雄也の「リミテッドのススメ」 [[2012年]]8月3日 [[渡辺雄也]]著)</ref>。これが好評を博してデファクトスタンダードになったことに伴い、過去のセットで行われていた所謂'''[[ドラフト点数表|点数表ドラフト]]'''は廃れてきている。
  
[[テーロス]]以降、各2色アーキタイプを分かりやすく示す[[アンコモン]]の2色カード10枚[[サイクル]]が多くのセットで定番となっている。ドラフトで[[色]]を決定するための「錨」になるだけでなく、[[ピック]]方針が掴み切れない初心者[[プレイヤー]]に道を示す役割も果たしている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004153/ リミテッドでの色のペア・パート1]([[Latest Developments -デベロップ最先端-]] [[2013年]]10月7日 [[Sam Stoddard]]著/[[益山拓也]]・[[米村薫]]訳)</ref>。
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[[テーロス]]以降、'''[[指針アンコモン]]'''と呼ばれる各2色アーキタイプを分かりやすく示す[[アンコモン]]の2色カード10枚[[サイクル]]が多くのセットで定番となっている。ドラフトで[[色]]を決定するための「錨」になるだけでなく、[[ピック]]方針が掴み切れない初心者[[プレイヤー]]に道を示す役割も果たしている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004153/ リミテッドでの色のペア・パート1]([[Latest Developments -デベロップ最先端-]] [[2013年]]10月7日 [[Sam Stoddard]]著/[[益山拓也]]・[[米村薫]]訳)</ref>。
  
 
2色の組み合わせに設定されるアーキタイプの例として以下のようなものがあり、いずれも複数のセットで採用されている。それぞれの[[色の役割]]を組み合わせたものであるため[[ラヴニカ/Ravnica]]の[[ギルド/Guild]]と近いものがあるが、セット毎の全体テーマとの兼ね合いもあり実際には多種多様。
 
2色の組み合わせに設定されるアーキタイプの例として以下のようなものがあり、いずれも複数のセットで採用されている。それぞれの[[色の役割]]を組み合わせたものであるため[[ラヴニカ/Ravnica]]の[[ギルド/Guild]]と近いものがあるが、セット毎の全体テーマとの兼ね合いもあり実際には多種多様。
 
*[[白青]] - [[飛行]]
 
*[[白青]] - [[飛行]]
*[[青黒]] - [[墓地]]
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*[[青黒]] - [[切削]]
 
*[[黒赤]] - [[生け贄]]
 
*[[黒赤]] - [[生け贄]]
*[[赤緑]] - [[土地]]
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*[[赤緑]] - パワー参照([[獰猛]])
 
*[[緑白]] - [[+1/+1カウンター]]
 
*[[緑白]] - [[+1/+1カウンター]]
 
*[[白黒]] - [[ライフ]]
 
*[[白黒]] - [[ライフ]]
 
*[[青赤]] - [[インスタント]]と[[ソーサリー]]
 
*[[青赤]] - [[インスタント]]と[[ソーサリー]]
*[[黒緑]] - [[墓地]]
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*[[黒緑]] - [[墓地]]利用
 
*[[赤白]] - [[ウィニー]]
 
*[[赤白]] - [[ウィニー]]
*[[緑青]] - [[瞬速]]
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*[[緑青]] - [[ランプ]]
  
 
==脚注==
 
==脚注==

2022年2月11日 (金) 22:26時点における版

アーキタイプ(Archetype)とは、原型、雛形の意。転じてマジックにおいては、デッキのコンセプトや動きを加味した“根本の構成”のことを指す。

意味がデッキタイプと似通っているが、こちらの方がより固定的または根幹的な意味合いが強い。例えばビートダウンといえばその中には白単色白ウィニー赤緑ステロイドも含まれるし、コントロールといえば青白コントロール黒コントロールも含まれる。言い換えれば、コントロールというアーキタイプの中に青白コントロールや黒コントロールといった様々なデッキタイプが存在する、といったところか。

アーキタイプの分類・相性は絶対的なものではなく、分類には諸説があるし、また相性についても、デッキの組み方やメタゲームによってはコントロールに強いコンボデッキ、コンボの完成速度を上回る圧倒的速さで粉砕するビートダウンなど、強弱が逆転することも少なくない。 それでもアーキタイプを分類するメリットとしては、プレイヤーにおいては新たな環境におけるデッキ構築の指標としたり、原則的な相性関係を把握してメタゲームを素早く攻略することに寄与する点などが挙げられる。またはデベロップに対しても、大きな洞察力を与えメタゲームのバランスを保つことに寄与している。

アーキタイプの用法は近年多様化してきており、より広い意味で用いられることも多くなってきている。特にリミテッドスタンダードなどのカードプールが狭いフォーマットにおいて、特定の機能やメカニズムを持つカード群をかき集めた、“勝ちに行けるデッキレシピ”に非常に近い意味で用いられることも多い(#リミテッド)。この用法は当wikiや公式サイトのイベントカバレージなどでもまま見られる。

目次

主な分類

開発部による分類

2012年の公式記事Zero to Sixty/ゼロからのデッキ構築Ah Yes. Very Standard./まさしくスタンダードだにおいて、6つのアーキタイプによる分類が示された。

この6つには以下の相性関係が成立する。特にスタンダードでは、「アグロ」「ミッドレンジ」「コンボとランプ」「コントロールと撹乱的アグロ」がそれぞれメタゲームの1/4ずつを占めるのが理想とされている。

  • アグロは、遅いコントロールに強く、またクリーチャーの量と質で勝るため撹乱的アグロに強い。
  • コントロールと撹乱的アグロは、少数の遅い脅威を妨害できることからコンボとランプに強い。
  • コンボとランプは、速度も妨害手段も不足しているミッドレンジに強い。
  • ミッドレンジは、クリーチャー戦において1体1体の性能差で分があるためアグロに強い。

3大アーキタイプ

過去には長い間、主にビートダウンコントロールコンボデッキの3タイプに分類されてきた。この分類にもそれぞれ得意な相手と苦手な相手が存在する。レガシーメタの一巡として挙げられる。

  • ビートダウンは、妨害される前に優位に立てるためコントロールに強い。
  • コントロールは、コンボパーツを狙い撃ちできるためコンボデッキに強い。
  • コンボデッキは、コンボパーツ対策が少ないビートダウンに強い。

Floresによる分類

Mike Floresいわく[1]、マジックのアーキタイプとして挙げられるのは以下の9つであり、新たに作られるデッキもこの9つのアーキタイプのうちのどれかに属する。

リミテッド

近年、各カードセットリミテッド(特にドラフト)環境ではセット内のグループ(2色の色の組み合わせであることが多い)ごとに共通のテーマが存在し、そのテーマに沿ったピックを行うとシナジーに満ちたデッキとなる傾向がある。このテーマのことを(ドラフト・)アーキタイプと呼び、これに沿ったドラフトをアーキタイプ・ドラフトと呼ぶ[2]。これが好評を博してデファクトスタンダードになったことに伴い、過去のセットで行われていた所謂点数表ドラフトは廃れてきている。

テーロス以降、指針アンコモンと呼ばれる各2色アーキタイプを分かりやすく示すアンコモンの2色カード10枚サイクルが多くのセットで定番となっている。ドラフトでを決定するための「錨」になるだけでなく、ピック方針が掴み切れない初心者プレイヤーに道を示す役割も果たしている[3]

2色の組み合わせに設定されるアーキタイプの例として以下のようなものがあり、いずれも複数のセットで採用されている。それぞれの色の役割を組み合わせたものであるためラヴニカ/Ravnicaギルド/Guildと近いものがあるが、セット毎の全体テーマとの兼ね合いもあり実際には多種多様。

脚注

  1. Finding the Tinker Deck(Internet Archive)/Tinkerデッキへの探究WotC、文:Mike Flores
  2. 基本セット2013 ドラフト分析編?アーキタイプ・新基準? (渡辺雄也の「リミテッドのススメ」 2012年8月3日 渡辺雄也著)
  3. リミテッドでの色のペア・パート1Latest Developments -デベロップ最先端- 2013年10月7日 Sam Stoddard著/益山拓也米村薫訳)

参考

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