フェッチランド

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[[ミラージュ]]に収録された[[氾濫原/Flood Plain]]などのサイクルが初出。その後[[堆石堤/Terminal Moraine]]や[[クローサの境界/Krosan Verge]]といった亜種が登場し、[[オンスロート]]ではミラージュのものの後継とも言うべきサイクルが収録された。その後も[[広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse]]や[[全景]]サイクルが登場し(全景については該当ページ参照)、[[ゼンディカー]]で[[対抗色]]のフェッチランドが登場した。
 
[[ミラージュ]]に収録された[[氾濫原/Flood Plain]]などのサイクルが初出。その後[[堆石堤/Terminal Moraine]]や[[クローサの境界/Krosan Verge]]といった亜種が登場し、[[オンスロート]]ではミラージュのものの後継とも言うべきサイクルが収録された。その後も[[広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse]]や[[全景]]サイクルが登場し(全景については該当ページ参照)、[[ゼンディカー]]で[[対抗色]]のフェッチランドが登場した。
*[[エクステンデッド]]では[[2009年]]10月1日に[[オンスロート]]が落ち[[ゼンディカー]]が入るため友好色から対抗色へと入れ替わるようになっている。
 
  
===ミラージュ・オンスロート・ゼンディカー版===
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一度起動すると[[墓地]]が1枚増えるので、[[スレッショルド]][[渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer]]などの墓地活用手段と相性が良い。特に[[未来予知]]で登場した[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]との相性は予想を遥かに超え、「フェッチランド環境であればどんなデッキにでも入りうる強力な[[クリーチャー]]」と化してしまった。
ミラージュ版・オンスロート版のフェッチランドは[[友好色]]2色、ゼンディカー版では[[対抗色]]2色に対応する[[基本土地タイプ]]を持つ土地をライブラリーから戦場に出す。ミラージュ版では[[タップイン]]、オンスロート・ゼンディカー版では[[起動コスト]]に1点の[[ライフ]]を[[支払う]]ようになっている。
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[[色事故]]防止に[[デッキ圧縮]][[切り直す|シャッフル]]要員にと、非常に便利なカードである。また、複数の基本土地タイプを持つ[[デュアルランド]][[ショックランド]]と組み合せて使えば、10種類のデュアルランド(ショックランド)中7種類を[[サーチ]]することができるため、さながら[[5色地形]]を大量投入したかのような動きとなり、4色デッキ・[[5色デッキ]]でも非常に安定した[[マナ基盤]]を組むことが可能となる。さらに、ある特定の[[カード]]を入れるためだけに色を[[タッチ]]してみたり、1枚[[挿す|挿し]]した別色のデュアルランドや[[基本土地]]をその都度持ってきたりということもできる。
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さらに、ライブラリーが[[切り直す|切り直される]]ため、[[ライブラリー操作]]系のカードと非常に噛み合った[[シナジー]]を形成する。特に[[渦まく知識/Brainstorm]]との組み合わせが有名であり、デッキを切り直すためだけにこのカードを入れる事もある。
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*便利な割に非常に作業が面倒。待っている[[対戦相手]]のことも考え、サーチとシャッフルは迅速に行うようにしたい。
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*無意味な[[切り直す|シャッフル]]は嫌なものとして[[R&D]]は慎重であるが、[[ゼンディカー]]では[[上陸]]との相性、そして敵対色のフェッチランドが欲しいという[[プレイヤー]]の絶え間ない声から、今こそがその時だと投入された。シャッフル反対の急先鋒である[[Erik Lauer]]でさえ、それを支持した([http://archive.mtg-jp.com/reading/translated/001289/ この土地はあなたの土地])。
  
一度起動すると[[墓地]]が1枚増えるので、[[スレッショルド]]や[[渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer]]などの墓地活用手段と相性が良い。特に[[未来予知]]で登場した[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]との相性は予想を遥かに超え、「フェッチランド環境であればどんなデッキにでも入りうる強力な[[クリーチャー]]」と化してしまった。
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その他、起動に[[対応して]][[税収/Tithe]]を撃つなど、様々なシナジーや用途を持つカード群である。
  
また、起動するとライブラリーから土地が1枚減るため、後続の土地を[[引く]]確率が下がる。これは高速デッキにおいては上述の通りデッキ圧縮として機能し、デュアルランドや複数の種類の基本土地を用いない単色デッキにも採用される理由のひとつでもある。しかし、[[マナ]]が多量に必要なデッキにとっては十分な数の土地を確保しづらくなるため欠点となりやすい。この辺りは[[バウンスランド]]と対に近い関係になっていると言える。
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*強いて言うなら[[もみ消し/Stifle]][[押しつぶし/Squelch]]など、[[起動型能力]]への[[打ち消す|カウンター]]が弱点。1〜2マナの呪文が実質[[土地破壊]]として機能してしまう。
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*かつては[[単色]]デッキでもデッキ圧縮を目的としてフェッチランドを採用することもしばしばあった。しかし、その圧縮効果は非常に小さい([http://blog.livedoor.jp/thmt/archives/51063666.html 参考])。上記のような、墓地利用カードやライブラリー操作カード、[[上陸]]カードなどとのシナジーが特に存在しない場合、[[もみ消し/Stifle]]されるリスクや[[ライフロス]]の[[デメリット]]を考え、採用を控えられることもある。
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*ある意味[[Thawing Glaciers]]が祖先と言えるかも知れない。
  
さらに、起動するとライブラリーが[[切り直す|切り直される]]ため、[[ライブラリー操作]]系のカードと非常に噛み合った[[シナジー]]を形成する。特に[[渦まく知識/Brainstorm]]との組み合わせが有名であり、デッキを切り直すためだけにこのカードを入れる事もある。
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===ミラージュ・オンスロート・ゼンディカー版===
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ミラージュ版・オンスロート版のフェッチランドは[[友好色]]2色、ゼンディカー版では[[対抗色]]2色に対応する[[基本土地タイプ]]を持つ土地をライブラリーから戦場に出す。ミラージュ版では[[タップイン]]、オンスロート・ゼンディカー版では[[起動コスト]]に1点の[[ライフ]]を[[支払う]]ようになっている。
  
その他、起動に[[対応して]][[税収/Tithe]]を撃つなど、様々なシナジーや用途を持つカード群である。
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一見すると[[2色地形]]のバリエーションで、実際[[スタンダード]]や[[ブロック構築]]ではそのような使い方をされていた。しかし最大の強みは、探すものが[[基本土地]]に限定されないことである。複数の基本土地タイプを持つ[[デュアルランド]]や[[ショックランド]]と組み合せて使えば、10種類中7種類を[[サーチ]]することができるため、さながら[[5色地形]]を大量投入したかのような動きとなり、4色デッキ・[[5色デッキ]]でも非常に安定した[[マナ基盤]]を組むことが可能となる。さらに、ある特定の[[カード]]を入れるためだけに色を[[タッチ]]してみたり、1枚[[挿す|挿し]]した別色のデュアルランドや[[基本土地]]をその都度持ってきたりということもできる。
  
かつては[[単色]]デッキでもデッキ圧縮を目的としてフェッチランドを採用することもしばしばあった。しかし、その圧縮効果は非常に小さい([http://blog.livedoor.jp/thmt/archives/51063666.html 参考])。上記のような、墓地利用カードやライブラリー操作カード、[[上陸]]カードなどとのシナジーが特に存在しない場合、[[もみ消し/Stifle]]されるリスクやライフロスのデメリットを考え、採用を控えられることもある。
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特に、1ターン目にオンスロート・ゼンディカー版からショックランドを持ってきて[[アンタップ]]状態で出すことは「3点スタート」「17点でスタート」などと呼ばれ、[[ラヴニカ・ブロック]]が使えた頃のエクステンデッドでは基本アクションの一つであった。
  
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*[[エクステンデッド]]では[[2009年]]10月1日に[[オンスロート]]が落ち[[ゼンディカー]]が入るため友好色から対抗色へと入れ替わるようになっている。
 
*オンスロート版に慣れた人から見ると、タップインのミラージュ版はかなり使いづらいように見えがちだが、オンスロート参入前の[[エクステンデッド]]では当然のごとく4枚積みされていた。 もっとも、それは多色の[[コントロール (デッキ)|コントロール]]系デッキの話であり、多色の[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]の場合は[[土地譲渡/Land Grant]]や税収が替わりに用いられる事も多かった。
 
*オンスロート版に慣れた人から見ると、タップインのミラージュ版はかなり使いづらいように見えがちだが、オンスロート参入前の[[エクステンデッド]]では当然のごとく4枚積みされていた。 もっとも、それは多色の[[コントロール (デッキ)|コントロール]]系デッキの話であり、多色の[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]の場合は[[土地譲渡/Land Grant]]や税収が替わりに用いられる事も多かった。
 
*前出のようにデュアルランドやショックランドとの組み合わせの強力さから、つい癖で「何でも持ってこられる」といった使い方をしてしまうミスが時折見られる。特に基本土地を持ってくる際には注意。
 
*前出のようにデュアルランドやショックランドとの組み合わせの強力さから、つい癖で「何でも持ってこられる」といった使い方をしてしまうミスが時折見られる。特に基本土地を持ってくる際には注意。
*強いて言うなら上記の通り、[[もみ消し/Stifle]]や[[押しつぶし/Squelch]]など、[[起動型能力]]への[[打ち消す|カウンター]]が弱点。1〜2マナの呪文が実質[[土地破壊]]として機能してしまう。
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*[[エターナル]]や[[モダン]]の多色デッキではほぼ必須カードの扱いであり、デュアルランドほどではないが総じて取引価格は高額。[[プレイヤー]]から再録を熱烈に期待されているサイクルの筆頭である。青絡みのものの価値が高いのもデュアルランドに類似している傾向である。
 
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==その他==
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*1ターン目にオンスロート・ゼンディカー版からショックランドを持ってきて[[アンタップ]]状態で出すことは「3点スタート」「17点でスタート」などと呼ばれ、[[ラヴニカ・ブロック]]が使えた頃のエクステンデッドでは基本アクションの一つであった。
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*起動するたびに、必要な土地をライブラリーから探し、その後シャッフルし、と便利な割に非常に作業が面倒。待っている[[対戦相手]]のことも考え、サーチとシャッフルは迅速に行うようにしたい。
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*ある意味[[Thawing Glaciers]]が祖先と言えるかも知れない。
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*[[エターナル]]や[[モダン]]の多色デッキではほぼ必須カードの扱いであり、デュアルランドほどではないが総じて取引価格は高額。青絡みのものの価値が高いのもデュアルランドに類似している傾向である。
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==フェッチランド一覧==
 
==フェッチランド一覧==
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==参考==
 
==参考==
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*[[フェッチ]]
 
*[[カードの俗称]]
 
*[[カードの俗称]]

2014年7月15日 (火) 15:30時点における版

フェッチランド(Fetch Land、直訳すると「取ってくる土地」)とは、自身を生け贄に捧げることによって、ライブラリーから特定の基本土地タイプを持つ土地カード戦場に出す土地のこと。場合によってはさらに「自身がマナ能力を持たない」「起動マナがかからない」という条件を満たしているものを指したり、特にこれらの中で最も使用頻度が高いオンスロートゼンディカーサイクルを指したりすることもある。

目次

解説


Flood Plain / 氾濫原
土地

氾濫原はタップ状態で戦場に出る。
(T),氾濫原を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから平地(Plains)カード1枚か島(Island)カード1枚を探し、それを戦場に出し、その後ライブラリーを切り直す。



Windswept Heath / 吹きさらしの荒野
土地

(T),1点のライフを支払う,吹きさらしの荒野を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから森(Forest)カード1枚か平地(Plains)カード1枚を探し、それを戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。


ミラージュに収録された氾濫原/Flood Plainなどのサイクルが初出。その後堆石堤/Terminal Moraineクローサの境界/Krosan Vergeといった亜種が登場し、オンスロートではミラージュのものの後継とも言うべきサイクルが収録された。その後も広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse全景サイクルが登場し(全景については該当ページ参照)、ゼンディカー対抗色のフェッチランドが登場した。

一度起動すると墓地が1枚増えるので、スレッショルド渋面の溶岩使い/Grim Lavamancerなどの墓地活用手段と相性が良い。特に未来予知で登場したタルモゴイフ/Tarmogoyfとの相性は予想を遥かに超え、「フェッチランド環境であればどんなデッキにでも入りうる強力なクリーチャー」と化してしまった。

さらに、ライブラリーが切り直されるため、ライブラリー操作系のカードと非常に噛み合ったシナジーを形成する。特に渦まく知識/Brainstormとの組み合わせが有名であり、デッキを切り直すためだけにこのカードを入れる事もある。

  • 便利な割に非常に作業が面倒。待っている対戦相手のことも考え、サーチとシャッフルは迅速に行うようにしたい。
  • 無意味なシャッフルは嫌なものとしてR&Dは慎重であるが、ゼンディカーでは上陸との相性、そして敵対色のフェッチランドが欲しいというプレイヤーの絶え間ない声から、今こそがその時だと投入された。シャッフル反対の急先鋒であるErik Lauerでさえ、それを支持した(この土地はあなたの土地)。

その他、起動に対応して税収/Titheを撃つなど、様々なシナジーや用途を持つカード群である。

ミラージュ・オンスロート・ゼンディカー版

ミラージュ版・オンスロート版のフェッチランドは友好色2色、ゼンディカー版では対抗色2色に対応する基本土地タイプを持つ土地をライブラリーから戦場に出す。ミラージュ版ではタップイン、オンスロート・ゼンディカー版では起動コストに1点のライフ支払うようになっている。

一見すると2色地形のバリエーションで、実際スタンダードブロック構築ではそのような使い方をされていた。しかし最大の強みは、探すものが基本土地に限定されないことである。複数の基本土地タイプを持つデュアルランドショックランドと組み合せて使えば、10種類中7種類をサーチすることができるため、さながら5色地形を大量投入したかのような動きとなり、4色デッキ・5色デッキでも非常に安定したマナ基盤を組むことが可能となる。さらに、ある特定のカードを入れるためだけに色をタッチしてみたり、1枚挿しした別色のデュアルランドや基本土地をその都度持ってきたりということもできる。

特に、1ターン目にオンスロート・ゼンディカー版からショックランドを持ってきてアンタップ状態で出すことは「3点スタート」「17点でスタート」などと呼ばれ、ラヴニカ・ブロックが使えた頃のエクステンデッドでは基本アクションの一つであった。

  • エクステンデッドでは2009年10月1日にオンスロートが落ちゼンディカーが入るため友好色から対抗色へと入れ替わるようになっている。
  • オンスロート版に慣れた人から見ると、タップインのミラージュ版はかなり使いづらいように見えがちだが、オンスロート参入前のエクステンデッドでは当然のごとく4枚積みされていた。 もっとも、それは多色のコントロール系デッキの話であり、多色のビートダウンの場合は土地譲渡/Land Grantや税収が替わりに用いられる事も多かった。
  • 前出のようにデュアルランドやショックランドとの組み合わせの強力さから、つい癖で「何でも持ってこられる」といった使い方をしてしまうミスが時折見られる。特に基本土地を持ってくる際には注意。
  • エターナルモダンの多色デッキではほぼ必須カードの扱いであり、デュアルランドほどではないが総じて取引価格は高額。プレイヤーから再録を熱烈に期待されているサイクルの筆頭である。青絡みのものの価値が高いのもデュアルランドに類似している傾向である。

フェッチランド一覧

ミラージュ

オンスロート

アラーラの断片(全景

ゼンディカー

その他

サイクルを成さないカード。

参考

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