リバイズド・エディション

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
 
(17人の利用者による、間の34版が非表示)
1行: 1行:
 +
'''リバイズド・エディション'''(英:''Revised Edition''、略号:'''RV'''、'''3E'''、'''3ED'''、略称:'''リバイズド'''、俗称:'''第3版'''、'''改訂版''')は、3番目の[[基本セット]]。
  
=リバイズド/Revised Edition=
+
収録[[カード]]は全306種類で、[[1994年]]4月1日に発売が開始された。同年にイタリア語、ドイツ語およびフランス語で初のセットとなる限定版が発売され、同年末にはフランス語の、[[1995年]]にはイタリア語とドイツ語の通常版も発売されている。
  
3番目の[[基本セット]]。
+
== 概要 ==
初めて収録カードの改定が行われた。
+
史上3番目の[[基本セット]]。
とは言うものの、[[アンリミテッド]]とリバイズドの間には[[アラビアンナイト]]と[[アンティキティー]]しか存在しないので、枚数で見るとそれほど多くの変更はない。
+
[[デュアルランド]]など、今から考えると強力過ぎるカードも多く再録されている。
+
ただし、あまりに強すぎた[[パワー9]]は当然[[再録]]されていないし、他にもあまりに変なカードや[[Berserk]]のような壊れているカードも再録されていない。
+
  
*[[タップ・シンボル]]が初めて採用された。当時は灰色の円の中に傾いた「T」が描かれたものだった。
+
[[アンリミテッド]]後に2つの[[エキスパンション]]([[アラビアンナイト]]と[[アンティキティー]])が発売されたことを受けて、基本セットとして初めて収録[[カード]]の改定が行われた。これにより[[パワー9]]などのあまりに強力なカードやあまりに複雑な[[効果]]を持つカードは除外されることとなったが、[[太陽の指輪/Sol Ring]]や[[悪魔の教示者/Demonic Tutor]]、[[Wheel of Fortune]]など、現在の基準からすればかなり強力なカードも多く[[再録]]された。
  
*カードの色調が全体的に薄く、白枠と内側の境にある立体表現が省略されている。
+
英語版のカードの色調が全体的に淡く、他のセットにある外枠と内枠の境の立体表現が省略されているのが印刷上の特徴であり、この版の[[基本土地]]などを好んで使う[[プレイヤー]]も多い。
**この淡い色合いは独特の「味」となっており、[[基本土地]]などリバイズド版を好んで使用するプレイヤーも多い。
+
  
*[[アラビアンナイト]]から収録された[[Serendib Efreet]]のイラストが[[Ifh-Biff Efreet]]のものになってしまっており、背景も緑のカードのものになっている。
+
最も長い間販売されていた基本セットであったため、生産枚数も多く、一部の[[レア]]カードなどは[[第4版]]以降のものよりも安く取り引きされている。
**このエラーは[[サマーマジック]]で修正されている(しかしアーティスト名は直っていなかったりする)が、皮肉にもサマーマジックは存在自体がエラーである。
+
  
*[[Plateau]]の絵がトラブルにより差し替えられている。しかし、アーティスト名が変更されていない。
+
カードデザインに関した変更も行われており、マジック初の[[タップ・シンボル]](○内に斜めのT字)が採用された。これにともない、アーティファクトから[[モノ・アーティファクト]]、[[ポリ・アーティファクト]]、[[コンティニュアス・アーティファクト]]の表記が廃止され、全体的にカードテキストがより短く解りやすくなった。
**このエラーは[[サマーマジック]]でも修正されていない。ただし、他言語版のカード(ドイツ語など)では修正されている。
+
  
*実は最も長い期間に渡って販売されていた[[基本セット]]である。
+
リバイスドは英語版では第三版に相当するが、イタリア語版では黒枠の限定版と白枠の第二版という名称になっており、改訂版の名称は用いられていない。
そのため、一部のレアカードなどは[[第4版]]以降のものよりも安い。それだけダブついているということである。日本人などには言ってみれば「紀元前」(日本語版発売前)のセットなので「古いカードほど高い」のが当たり前だと思っているが、そうでない場合もある訳だ。
+
ドイツ・フランス語版に於いても、特には改訂版の名前が使われず、単純にその国初の基本セットという扱いになっている。
  
*日本人がデュアルランドを新品で購入するには、[[シングルカード]]以外では実質的にはこのリバイズドを買うより他に無い。アンリミテッドやベータの未開封パックなどこの時点で万単位の値が付いていた。
+
イタリア語版では英語版と同様のビニール製の[[ブースターパック]]だが、フランス語版とドイツ語版では[[第4版]]と同様のアルミパックとなっている。
そこで重宝されていたのが英語版よりも安価な「イタリア語版リバイズド」である。
+
[[テンペスト]]発売当時でも英語版の[[第4版]]よりも若干割高程度の額で購入出来た。当時のカードショップには大抵イタリア語版リバイズドの在庫がうなっており、貴重なはずの絶版エキスパンションがこうもやすやすと手に入ることをいぶかしんだデュエリスト達は「イタリアでは未だにリバイズドが印刷され続けているに違いない」などと噂をしたものである。
+
**イタリア語版リバイズドには「1997」の印刷日付があり、カード枠は4版に準拠している。販売期間も英語版のそれより長い。
+
**フランス語版などでは、ひとつのパックに複数の年代のカードが入っていることがある。
+
*デュアルランドは全10種類と数が多いので、ブースター36パックで構成されるディスプレイボックスを1箱開封すれば、最低でも3枚、多ければ5枚は引くことが出来たし、[[神の怒り/Wrath of God]]や[[ハルマゲドン/Armageddon]]、[[ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk]]などの「当たりレア」に相当するカードが数枚は混ざるのが普通だった。エクステンデッドを視野にいれなくてもおいしい買い物だったと言える。
+
**ブースターにも[[基本土地]]が含まれているため、大抵開封すると大量に基本土地が溢れることになる。
+
  
1994年4月発売。全306種類([[基本土地]]の絵違い含む)。
+
== レアリティ ==
 +
英語版の[[スターターデッキ]]は前期生産ロットと後期生産ロットで[[レア]]の封入数に差がある。前期生産ロットはアンリミテッドを踏襲し、レア枠は2枚、[[アンコモン]]枠は13枚である。後期生産ロットではレア枠は3枚、アンコモン枠は12枚に変更された。([[ブースターパック]]に関しては、レア枠は1枚、アンコモン枠は3枚と変更は無い)
  
==参考==
+
[[基本土地]]枠は存在せず、アンコモン枠とコモン枠に一定の確率で基本土地が印刷されていた。
 +
*アンリミテッドとは違い、レア枠に関しては基本土地が出なくなった。
 +
*封入確率の詳細については[[ブースターパック#基本土地カード|こちら]]。
 +
 
 +
== ラインナップ ==
 +
*2プレイヤー・ギフトボックス(英語版のみ)
 +
 
 +
スターターデッキ相当のデッキ2つ(中身はスターターデッキと同じランダム)・[[ライフカウンター]]用おはじき(青と水色で全30個)・おはじき用の巾着・大きくして読みやすくしたルールブックが同梱されたギフトボックス。(当時の定価は19.95アメリカドル)
 +
 
 +
パッケージ外観はリバイズド・エディションのスターターをそのまま大きくしたデザイン。同様の物が第4版でも発売されておりパッケージ概観が酷似しているが、リバイズド版は裏箱に[[機械仕掛けの獣/Clockwork Beast]]、[[サバンナ・ライオン/Savannah Lions]]のイラストが載っている事で見分ける事が出来る。
 +
 
 +
== 国内におけるイタリア語版の役割 ==
 +
リバイズドは安価であったため、国内では新品の[[デュアルランド]]を入手する手段として重宝された。
 +
 
 +
他言語版よりもさらに長い間(1997年まで)販売されたイタリア語版白枠は特に安く、[[テンペスト]]発売当時でも、英語版の[[第4版]]より若干割高という程度の価格で購入することができた。このため、国内の[[プレイヤー]]の間では「イタリアではいまだにリバイズドが印刷され続けている」という噂がささやかれたという。
 +
 
 +
デュアルランドは全10種類と多いため、[[ブースターパック|ブースター]]36パックから構成されるディスプレイボックスを1箱開封すれば3~5枚程度得ることができたし、その他にも[[神の怒り/Wrath of God]]や[[ハルマゲドン/Armageddon]]、[[ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk]]が数枚手に入る可能性が高かったため、[[エクステンデッド]]以外のために購入しても得をすることができた。当時はブースターにも[[基本土地]]が含まれていたため、大量に開封した後は基本土地の山ができたという逸話もある。
 +
 
 +
イタリア語版白枠リバイズドの色調やカード枠、タップシンボル、[[白]][[マナ・シンボル]]、権利表示は[[第4版]]のものに準拠している。おまけに年度表示まで[[1995年]]と第4版と同じなため見分ける事が非常に難しい。
 +
なお、ドイツ語版白枠も同じフォーマット、フランス語版白枠は1994年表記で白マナ・シンボルが古いものになっている。
 +
 
 +
== エラー ==
 +
*[[セレンディブのイフリート/Serendib Efreet]]の[[絵|イラスト]]が[[Ifh-Biff Efreet]]のものになっており、[[カード]]の内枠も[[緑]]のものになっている。このエラーは[[サマーマジック]]では修正されていたが、[[アーティスト]]名は変更されなかった。
 +
*[[Plateau]]のイラストがトラブル(該当カード記事を参照)により他のアーティストのものに差し替えられているが、アーティスト名が変更されていない。このエラーはドイツ語版などの他言語版では修正されていたが、[[サマーマジック]]では修正されていなかった。
 +
 
 +
==関連リンク==
 +
*[http://whisper.wisdom-guild.net/cardlist/RevisedEdition/ リバイズド・エディション カードリスト - Wisdom Guild]
 +
*[https://mtg-jp.com/products/0000130/ 『リバイズド』製品情報](マジック日本語公式サイト)
 +
 
 +
== 参考 ==
 +
*[[カード個別評価:リバイズド・エディション]]
 +
*[[サマーマジック]]
 
*[[カードセット一覧]]
 
*[[カードセット一覧]]
*[[カード個別評価:リバイズド(3rd)]]
+
 
*[[http://whisper.wisdom-guild.net/cardlist/RevisedEdition/|(リバイズド・エディション) カードリスト - Wisdom Guild]]
+
{{基本セット}}

2023年12月3日 (日) 10:42時点における最新版

リバイズド・エディション(英:Revised Edition、略号:RV3E3ED、略称:リバイズド、俗称:第3版改訂版)は、3番目の基本セット

収録カードは全306種類で、1994年4月1日に発売が開始された。同年にイタリア語、ドイツ語およびフランス語で初のセットとなる限定版が発売され、同年末にはフランス語の、1995年にはイタリア語とドイツ語の通常版も発売されている。

目次

[編集] 概要

史上3番目の基本セット

アンリミテッド後に2つのエキスパンションアラビアンナイトアンティキティー)が発売されたことを受けて、基本セットとして初めて収録カードの改定が行われた。これによりパワー9などのあまりに強力なカードやあまりに複雑な効果を持つカードは除外されることとなったが、太陽の指輪/Sol Ring悪魔の教示者/Demonic TutorWheel of Fortuneなど、現在の基準からすればかなり強力なカードも多く再録された。

英語版のカードの色調が全体的に淡く、他のセットにある外枠と内枠の境の立体表現が省略されているのが印刷上の特徴であり、この版の基本土地などを好んで使うプレイヤーも多い。

最も長い間販売されていた基本セットであったため、生産枚数も多く、一部のレアカードなどは第4版以降のものよりも安く取り引きされている。

カードデザインに関した変更も行われており、マジック初のタップ・シンボル(○内に斜めのT字)が採用された。これにともない、アーティファクトからモノ・アーティファクトポリ・アーティファクトコンティニュアス・アーティファクトの表記が廃止され、全体的にカードテキストがより短く解りやすくなった。

リバイスドは英語版では第三版に相当するが、イタリア語版では黒枠の限定版と白枠の第二版という名称になっており、改訂版の名称は用いられていない。 ドイツ・フランス語版に於いても、特には改訂版の名前が使われず、単純にその国初の基本セットという扱いになっている。

イタリア語版では英語版と同様のビニール製のブースターパックだが、フランス語版とドイツ語版では第4版と同様のアルミパックとなっている。

[編集] レアリティ

英語版のスターターデッキは前期生産ロットと後期生産ロットでレアの封入数に差がある。前期生産ロットはアンリミテッドを踏襲し、レア枠は2枚、アンコモン枠は13枚である。後期生産ロットではレア枠は3枚、アンコモン枠は12枚に変更された。(ブースターパックに関しては、レア枠は1枚、アンコモン枠は3枚と変更は無い)

基本土地枠は存在せず、アンコモン枠とコモン枠に一定の確率で基本土地が印刷されていた。

  • アンリミテッドとは違い、レア枠に関しては基本土地が出なくなった。
  • 封入確率の詳細についてはこちら

[編集] ラインナップ

  • 2プレイヤー・ギフトボックス(英語版のみ)

スターターデッキ相当のデッキ2つ(中身はスターターデッキと同じランダム)・ライフカウンター用おはじき(青と水色で全30個)・おはじき用の巾着・大きくして読みやすくしたルールブックが同梱されたギフトボックス。(当時の定価は19.95アメリカドル)

パッケージ外観はリバイズド・エディションのスターターをそのまま大きくしたデザイン。同様の物が第4版でも発売されておりパッケージ概観が酷似しているが、リバイズド版は裏箱に機械仕掛けの獣/Clockwork Beastサバンナ・ライオン/Savannah Lionsのイラストが載っている事で見分ける事が出来る。

[編集] 国内におけるイタリア語版の役割

リバイズドは安価であったため、国内では新品のデュアルランドを入手する手段として重宝された。

他言語版よりもさらに長い間(1997年まで)販売されたイタリア語版白枠は特に安く、テンペスト発売当時でも、英語版の第4版より若干割高という程度の価格で購入することができた。このため、国内のプレイヤーの間では「イタリアではいまだにリバイズドが印刷され続けている」という噂がささやかれたという。

デュアルランドは全10種類と多いため、ブースター36パックから構成されるディスプレイボックスを1箱開封すれば3~5枚程度得ることができたし、その他にも神の怒り/Wrath of Godハルマゲドン/Armageddonネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskが数枚手に入る可能性が高かったため、エクステンデッド以外のために購入しても得をすることができた。当時はブースターにも基本土地が含まれていたため、大量に開封した後は基本土地の山ができたという逸話もある。

イタリア語版白枠リバイズドの色調やカード枠、タップシンボル、マナ・シンボル、権利表示は第4版のものに準拠している。おまけに年度表示まで1995年と第4版と同じなため見分ける事が非常に難しい。 なお、ドイツ語版白枠も同じフォーマット、フランス語版白枠は1994年表記で白マナ・シンボルが古いものになっている。

[編集] エラー

[編集] 関連リンク

[編集] 参考

QR Code.gif