拡張アート

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'''拡張アート枠'''(''Extended-Art Frame'')と呼ばれる、特殊なカード[[枠]]。あたかも拡張アートが施されたような印刷様式となっている。各種ブースターパックに封入される一部のカードがこの枠を持つ。
 
'''拡張アート枠'''(''Extended-Art Frame'')と呼ばれる、特殊なカード[[枠]]。あたかも拡張アートが施されたような印刷様式となっている。各種ブースターパックに封入される一部のカードがこの枠を持つ。
  
初出は[[アルティメットマスターズ]]の[[アルティメットマスターズ#Ultimate Box Topper|Ultimate Box Topper]]。その後、[[プレイヤー]]が[[ブースターパック]]を開封する楽しみを増やす目的として、[[エルドレインの王権]]以降の[[スタンダード]]向け[[カード・セット]]の各種[[ブースターパック]]にも封入されるようになった(→[[エルドレインの王権#プロジェクト・ブースター・ファン|プロジェクト・ブースター・ファン]])。
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初出は[[アルティメットマスターズ]]の[[アルティメットマスターズ#Ultimate Box Topper|Ultimate Box Topper]]。その後、[[プレイヤー]]が[[ブースターパック]]を開封する楽しみを増やす目的(→[[エルドレインの王権#プロジェクト・ブースター・ファン|プロジェクト・ブースター・ファン]])として、[[エルドレインの王権]]以降の[[本流のセット]]やブースターパック形式の[[サプリメント・セット]][[コレクター・ブースター]]に封入されるようになった。
  
*セットごとに異なるデザインが施されたカード枠については、'''[[ショーケース・フレーム]]'''の項を参照。
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[[ボーダレス]]版[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]とボーダレス版カード、および[[ショーケース・フレーム]]に該当しない、各[[レア]]と[[神話レア]]に存在する。ボーダレス版の仕様が無かったアルティメットマスターズのみ、プレインズウォーカーも拡張アート枠で印刷された。[[統率者レジェンズ]]では[[アンコモン]]と[[コモン]]にも存在する。
  
===バリエーション===
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*[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]・カードなどの縁までイラストが描かれたカードは'''[[ボーダレス]]'''、セットごとに異なるデザインが施されたカード枠については、'''[[ショーケース・フレーム]]'''の項を参照。
;拡張アート枠(''Extended-Art Frame'')
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:最も一般的な拡張アート枠。以下の拡張アート版プレインズウォーカーおよび枠無し拡張アート、そして[[ショーケース・フレーム]]に該当しない、各[[レア]]と[[神話レア]]に存在する。[[統率者レジェンズ]]では[[アンコモン]]と[[コモン]]にも存在する。初出は[[アルティメットマスターズ]]の[[アルティメットマスターズ#Ultimate Box Topper|Ultimate Box Topper]]。
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;拡張アート版プレインズウォーカー(''Borderless Planeswalker'')<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/project-booster-fun-2019-07-20 Project Booster Fun]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032718/ プロジェクト・ブースター・ファン]([[Making Magic]] [[2019年]]7月20日 [[Mark Rosewater]]著)</ref><ref group="注釈">[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032718/ プロジェクト・ブースター・ファン]のコラム中において、当初は「枠無しプレインズウォーカー」と訳されていたが、後日現在の名称に修正された。</ref>
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:単に「ボーダーレス版」とも。[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]は拡張アート枠ではなく、こちらの専用の様式が用意されている。初出は[[Guilds of Ravnica Mythic Edition]]。アルティメットマスターズのみ、プレインズウォーカーも拡張アート枠で印刷される。
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;枠無し拡張アート(''Borderless Card'')<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/collecting-core-set-2021-2020-06-05 Collecting Core Set 2021]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0034035/ 『基本セット2021』コレクター](Card Preview [[2020年]]6月5日 [[Mike Turian]]著)</ref><ref group="注釈">日本語記事[https://mtg-jp.com/reading/translated/0034035/ 『基本セット2021』コレクター]では拡張アート枠(Extended-Art Frame)と同訳になっているが、ここでは区別のため枠無し拡張アートと呼ぶ。</ref>
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:単に「ボーダーレス版」とも。上記拡張アート版プレインズウォーカーと同一仕様の非プレインズウォーカー・カード。初出は[[基本セット2021]]。セットごとに一定のテーマに沿った数枚のカードは、拡張アート枠ではなくこの枠で印刷される。[[アンコモン]]以下の[[稀少度]]のカードが選ばれることもある。
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===通常の枠デザインとの相違点===
 
===通常の枠デザインとの相違点===
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:#イラストの左右の枠([[色]]枠および外周の[[黒枠]]部分)が取り払われ、その部分までイラストが印刷されている。
 
:#イラストの左右の枠([[色]]枠および外周の[[黒枠]]部分)が取り払われ、その部分までイラストが印刷されている。
 
:#[[タイプ行]]が透明になり、イラストが透過している。また、タイプ行の文字色は通常の黒ではなく白となっている。
 
:#[[タイプ行]]が透明になり、イラストが透過している。また、タイプ行の文字色は通常の黒ではなく白となっている。
:#[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]でない[[伝説のカード]]において、[[カード名]]が印刷されたボックスを囲う装飾が通常のものとわずかに異なる。
 
 
:#一部の例外を除き、[[注釈文]]および[[フレイバー・テキスト]]は省略されている。
 
:#一部の例外を除き、[[注釈文]]および[[フレイバー・テキスト]]は省略されている。
 
:#いくつかのカードは[[ルール文章]]の記述量に合わせて、[[文章欄]]の高さが低く調整されている。
 
:#いくつかのカードは[[ルール文章]]の記述量に合わせて、[[文章欄]]の高さが低く調整されている。
 
:#いくつかのカードはルール文章が中央揃えになっている。
 
:#いくつかのカードはルール文章が中央揃えになっている。
 
;拡張アート版プレインズウォーカー/枠無し拡張アート
 
:参考カード画像:{{Gatherer|id=462260|通常枠}}/{{Gatherer|id=463943|拡張アート版プレインズウォーカー}}
 
:参考カード画像:{{Gatherer|id=486795|通常枠}}/{{Gatherer|id=488428|枠無し拡張アート}}
 
:#カード全体の枠([[色]]枠および外周の[[黒枠]]部分)は権利表記などがある最下部を除き取り払われ、その部分までイラストが印刷されている。
 
:#枠無し拡張アートは拡張アート枠と異なり、[[フレイバー・テキスト]]は省略されず、[[文章欄]]の高さも調整されていない。
 
  
 
==その他==
 
==その他==

2021年12月19日 (日) 17:30時点における版

拡張アート(Altered Art, Extended-Art)とは、

  1. カード部分など以外の部分に、絵に現れていない部分を描き加える芸術的な修正のこと。または、そのような加工が施されたカードのこと。#拡張アート (芸術的な修正)で解説する。
  2. いくつかのカードで見られる、1.の趣で制作された特殊なカードデザインのこと。#拡張アート (カード枠)で解説する。

目次

拡張アート (芸術的な修正)

シャドーアートと同様、カードを使ったゲーム以外の芸術的な楽しみ方の1つ。

本来、タイプ行文章欄などが印刷されている部分に、あたかもそこまでイラストが印刷されているかのように地続きにイラストを描き加えるのが基本(完成形はアーティファクトでない無色のカードをイメージしてもらえるとわかりやすい)。ファンによる自主制作が主だが、グランプリ会場などで行われているアーティストサイン会などで、元のイラストを手掛けたアーティスト自身が「本物の」拡張アートを施してくれる場合もある。

トーナメントでの使用

マジック・イベント規定により、拡張アートをはじめとする芸術的な修正を加えたカードは認定大会で容認され得るが、その修正が戦略的にほとんど意味をなさない場合に限られる。カードのイラストを識別できなくしていたり、戦略上意味のある情報を含んでいたり、問題のあるイラストを含んでいたりしてはならない。また、芸術的修正によってマナ・コストカード名が隠れたり変わったりしていてはならない(マジック・イベント規定3.3)。

拡張アートを使用できるかどうか、またどの程度の修正が許容されるかの最終決定権限者は、そのイベントのヘッド・ジャッジである。

  • 加工に用いられた塗料によってはカードの厚みが変化したり、吸湿による部分的な湾曲が発生し、マークド不正行為と判断される恐れがある。トラブル防止のため、認定大会で使用したい場合は、事前にヘッド・ジャッジに確認を取るべきだろう。
  • ジャッジClaire Dupréは公式記事A Practical Approach to Handling Altered Cards[1][2]において、「(拡張アートは)トーナメントでの使用には相応しくない」と述べ、同時にどのような拡張であればトーナメントで適当であるかを解説している。

拡張アート (カード枠)

拡張アート枠(Extended-Art Frame)と呼ばれる、特殊なカード。あたかも拡張アートが施されたような印刷様式となっている。各種ブースターパックに封入される一部のカードがこの枠を持つ。

初出はアルティメットマスターズUltimate Box Topper。その後、プレイヤーブースターパックを開封する楽しみを増やす目的(→プロジェクト・ブースター・ファン)として、エルドレインの王権以降の本流のセットやブースターパック形式のサプリメント・セットコレクター・ブースターに封入されるようになった。

ボーダレスプレインズウォーカーとボーダレス版カード、およびショーケース・フレームに該当しない、各レア神話レアに存在する。ボーダレス版の仕様が無かったアルティメットマスターズのみ、プレインズウォーカーも拡張アート枠で印刷された。統率者レジェンズではアンコモンコモンにも存在する。

通常の枠デザインとの相違点

拡張アート枠
参考カード画像:通常枠/拡張アート枠
  1. イラストの左右の枠(枠および外周の黒枠部分)が取り払われ、その部分までイラストが印刷されている。
  2. タイプ行が透明になり、イラストが透過している。また、タイプ行の文字色は通常の黒ではなく白となっている。
  3. 一部の例外を除き、注釈文およびフレイバー・テキストは省略されている。
  4. いくつかのカードはルール文章の記述量に合わせて、文章欄の高さが低く調整されている。
  5. いくつかのカードはルール文章が中央揃えになっている。

その他

  • Magic: The Gathering Arenaで入手できるカード・スタイル(カード個別の装飾スキン)は、拡張アート風のデザインであることに加え、立体表現的演出が施されている。

脚注

注釈

出典

  1. A Practical Approach to Handling Altered CardsDaily MTG 2009年4月14日 Claire Dupré著)
  2. 【翻訳記事】 拡張アートカードを使用する為の実用的な試み(個人ブログ「電波な日記帳」、上の記事の和訳)

参考

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