土地事故

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*上記はあくまで均等にばらけた状態を前提にした目安に過ぎない。前述通り、無作為とは必ずしも均等にばらけた状態ばかりではないので、マナスクリューやマナフラッドにぶれることは当然ある。
 
*上記はあくまで均等にばらけた状態を前提にした目安に過ぎない。前述通り、無作為とは必ずしも均等にばらけた状態ばかりではないので、マナスクリューやマナフラッドにぶれることは当然ある。
**ちなみに上記の計算は「単純に考える」だけで、実際に「安定して(80%の確率)」となると、フラッドが多くなることを許容してでもスクリューを防ぐため「3ターン目までに3枚'''以上'''土地を引く」場合、80%の確率では25枚、85%だと27枚入れないといけない。最終的に「安定して」ではなく「確実に(100%)」土地を出したいとなると、「3ターン目までに3枚土地を引く」場合、9枚中3枚の土地(逆に言えば呪文が6枚)となるので60-6=54枚あれば100%出せる。モチロンほとんどのゲームでは「土地しか引かない」マナフラッド祭りは避けられないため、どこかで妥協することが肝心。
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**ちなみに思考実験として、上記の例で「3ターン目までに3枚“以上”の土地を'''高確率で'''引く」ことを考える場合、60枚中25枚で80%、27枚で85%、さらに言えば'''54枚'''にすれば'''100%'''となる。そこまで行くと「マナスクリューを避けた末にマナフラッドが確定したデッキになった」というジョークにしかなっていないわけで、どこかで妥協することが肝心。
 
<!--Nターン目にX枚の土地が欲しい、という計算はやや複雑になるので注意。-->
 
<!--Nターン目にX枚の土地が欲しい、という計算はやや複雑になるので注意。-->
 
<!--*ちなみに、20枚にした場合は4枚目の土地を引く期待値は12枚中に4枚となる6ターン目となりそうな気もするが、9枚中3枚の3ターン目から1/3の確率(厳密には違うが)で土地を引くので5ターン目である。N枚中のX枚をそのまま分母、分子にした数とXを引く確率はイコールでないので注意。上のデッキ構築の目安は手札から土地が尽きるターンの期待値であり、これはそれに土地を引く期待値を加算したものなので体感的な違いがでる。-->
 
<!--*ちなみに、20枚にした場合は4枚目の土地を引く期待値は12枚中に4枚となる6ターン目となりそうな気もするが、9枚中3枚の3ターン目から1/3の確率(厳密には違うが)で土地を引くので5ターン目である。N枚中のX枚をそのまま分母、分子にした数とXを引く確率はイコールでないので注意。上のデッキ構築の目安は手札から土地が尽きるターンの期待値であり、これはそれに土地を引く期待値を加算したものなので体感的な違いがでる。-->

2024年5月6日 (月) 07:32時点における最新版

土地事故(Land Flood/Land Screw)とは、土地ばかり引いて呪文がまったく来ない。または、土地がまったく引けず呪文が使えないという事故。俗に前者は「マナフラッド」、後者は「マナスクリュー」と呼ぶ。


Land Grant / 土地譲渡 (1)(緑)
ソーサリー

あなたの手札に土地カードが1枚も無いなら、あなたは、この呪文のマナ・コストを支払うのではなく、あなたの手札を公開することを選んでもよい。
あなたのライブラリーから、森(Forest)カードを1枚探す。そのカードを公開し、あなたの手札に加え、その後ライブラリーを切り直す。


土地事故を起こさないようにするには、デッキに入れる土地のバランスが重要である。どのような構成が理想であるかは、マジックの歴史の中で様々に研究されており、マナカーブゼロックスなどの理論が提唱されている。現代ではおおよそデッキ総枚数のうち40%前後を基準とし、デッキ全体の戦略や各パーツの特徴などで増減させるのがよいとされる。詳しくは後述。

マジックの本質(の一部)が確率により成り立っている以上、事故が完全になくなるということはありえないため、ある程度は諦めて受け入れるほかない。一方で、土地事故は一方的でつまらないゲーム展開の原因となるため、マジックの歴史と共に土地事故は取り除かれ、減らされていった。具体的にはマリガンのルール改良、土地破壊の弱体化、レジェンド・ルールの改良に伴う伝説の土地の使い勝手の向上などである。詳細は各項目を参照。

  • 黎明期には「土地は20枚、その他40枚」という構成を(関連書籍にも記載されていたため)よく見かけたが、現在では平均的には少ない数である。ウィニーのような軽い構成でなければ、まずマナスクリューに陥るだろう。
  • 俗に「同じ土地事故でも、マナスクリューよりはマナフラッドのほうがよい」とも言われる。スクリュー状態からようやく土地を1枚引いてもさほど展開が進まないのに対し、フラッド状態であれば1枚の重いカードで一気に展開を進めることが可能であるため。戦場の状況次第であるためひとくくりにはできないが、理屈として覚えておく価値はある。
    • 2マナあれば事足りるウィニーは勿論、3ターンキル以下ができる超速攻デッキ(特にマナ加速が入ったデッキ)なら土地を1枚引けば一気に展開できるのでスクリューの方がマシである。
  • 「無作為なシャッフル」というのは「デッキ内が均等にバラけている」という意味ではないので、本当に無作為であれば、土地がやけに固まったり、同じカードばかり妙に連続して引く場合もあり得る。
    • 完全に無作為で60枚中土地24枚の場合、平均すると「土地が2枚連続している箇所は(3枚以上を含めて)6~7、3枚は(4枚を含めて)1~2、4枚は0~1」とそこそこ多い。
  • 「事故にならないシャッフル」はいくつか存在するが、もれなく積み込みによる違反行為であり、失格にもなりかねない。絶対に行わないこと。
  • Magic Onlineでは、実際のカードを使ったゲームより頻繁に起こると囁かれている。
    • しかし大抵の場合は、様々なゲームの記憶と同じく印象の問題である。実カードで事故を起こして負けても「自分のシャッフルのせいだな」で笑い飛ばす事もできる(そしてその手の記憶はあまり残らない)が、Magic Onlineだとシャッフルに人為的な不確定要素が無いことよりも、他人(プログラム)のシャッフルが原因で事故を起こしていることから、「プログラムのせいで負けた」という悪印象の方が残りやすい。
      • シャッフルの過程が視覚化されていないというのも、悪印象(不信感)が残りやすい理由の一つだろう。
    • 実カードとMagic Onlineのシャッフルで事故率の乖離が激しい場合、まず自分のシャッフルに問題がないか疑うべきだろう。故意でなくとも、無意識的に多少の積み込みが生じている例は珍しくない。
      • たとえばゲームの終了後に、そのゲームで使っていた土地を均一間隔でデッキに戻す、などは無意識にやってしまいがちであるが、その後のシャッフルが不十分だと、土地が固まりにくいのは当然である。
      • シャッフル前に無意識で行われる程度の操作なら十分なシャッフルで解消できることがほとんどであるが、デッキ調整のためのソリティアや身内での対戦などの場合、大会などに比して(意識的・無意識的を問わず)シャッフルが不十分になってしまうのはよくあることである。機械的に確実に無作為化しているMagic Onlineでは、このような「不十分さ」が出ることはない。
      • カジュアルプレイが中心でMagic Onlineのシャッフルに不信感のある人は、大会の動画や切り直すの項で、大会ではどのようなシャッフルがなされているのかを見るのも参考になるだろう。
  • Magic: The Gathering Arenaの1本先取試合 (BO1)では、初期手札で土地事故が起こりにくくなるような操作がバックグラウンドで行われている。
    • その内容は「7枚の手札を2つ作り、手札の土地比率がデッキ内の土地比率に近い方を初期手札とする」というもの。さらに2019年2月14日のアップデートで、2つではなく3つの手札候補から選ばれるよう上方修正された。
      • 背景に、土地事故による「ゲームにならないゲーム」を減らす目的がある。

[編集] 構築時の目安

[編集] 基本枚数

端的に言って、土地の枚数はデッキの30〜45%がよい。軽めのカードが多い速攻型デッキであれば少なめに、重めのカードを重視した中速~低速デッキならば多めにするとよい。

具体的に、60枚のデッキなら速攻型の18〜コントロール型の26枚前後が妥当である。いわゆる「マナ食い虫」なデッキなら、28枚ほど入れることも。リミテッドの40枚デッキならば17枚前後、が基本となる。

[編集] 補助カードの有無による増減

マナ基盤の補助をするカードによって、土地の枚数も影響を受ける。

具体的に、マナ・クリーチャーマナ・アーティファクトなどのマナ加速手段、土地用サーチカード、土地をアンタップしたり土地を一度手札に戻して出し直したりする手段、あるいはドローカードなどがあれば、そのぶん土地の枚数を少なくすることができる。ただし一般的に、土地を減らした枚数よりも多くの補助カードを入れないと、土地を減らしすぎてマナスクリュー気味になる。

  • ヴィンテージではSoloMoxenがフル投入されるため、土地12~18枚程度が標準となっている。
  • 軽量ドローカードについての目安はゼロックス理論と呼ばれる。これを突き詰めたデッキであるミラクルグロウは、土地の枚数自体は10枚であるが、0~1マナで使用できるドローやサーチを20枚以上投入している。

[編集] 戦略による目安

土地事故というのは基本的に序盤戦に起きるものである。よってゲーム開始から数ターンの動きを特に綿密に考えておく必要がある。

具体的に、「デッキの主戦力が何マナ域であるか」、言い換えれば「ゲームが開始してから何ターン目まで安定して土地を出したいか」を考えると、土地の枚数が定めやすい。

例えば、いわゆるウィニー型のデッキであれば2~3マナあれば基本的に事足りるため、「3ターン目までに3枚土地を引く」ことができれば事故は回避できると言える。つまり、初期手札7枚+3ターン目までに引くカード2枚、あわせて9枚の中に3枚の土地があればよい。単純に割合で計算すれば、9枚中3枚、つまり1/3が土地であればいいのだから、デッキ全体で言えば60枚中20枚が土地であればよい、という計算になる。同じように、4ターン目までなら合計10枚中4枚、つまり土地の割合は40%なので60枚中24枚という計算になる。(いわゆる期待値)

統率者戦においては統率者マナ総量を参考にすると良いだろう。

もちろん、タップインの土地の有無やマナ・クリーチャーなどのマナ加速の有無、デッキのアーキタイプの数やバランス、対戦相手手札破壊土地破壊…など、影響を与える要因はまだまだ大量にあるため、厳密に計算していくともっと複雑になる。これ以上は計算で求めていくよりも、テストプレイや対戦を繰り返して体感で調整していくのがいいだろう。

  • 上記はあくまで均等にばらけた状態を前提にした目安に過ぎない。前述通り、無作為とは必ずしも均等にばらけた状態ばかりではないので、マナスクリューやマナフラッドにぶれることは当然ある。
    • ちなみに思考実験として、上記の例で「3ターン目までに3枚“以上”の土地を高確率で引く」ことを考える場合、60枚中25枚で80%、27枚で85%、さらに言えば54枚にすれば100%となる。そこまで行くと「マナスクリューを避けた末にマナフラッドが確定したデッキになった」というジョークにしかなっていないわけで、どこかで妥協することが肝心。

[編集] 参考

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