ブラストダーム/Blastoderm
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*また、当時の[[青]]使いには「ダームは1匹は[[通し|通せ]]」という格言まで生まれた。消散のおかげで15[[ダメージ]]で済んだためである。ただし前述のヤヴィマヤの火の登場によって1匹も通せなくなることもあった。 | *また、当時の[[青]]使いには「ダームは1匹は[[通し|通せ]]」という格言まで生まれた。消散のおかげで15[[ダメージ]]で済んだためである。ただし前述のヤヴィマヤの火の登場によって1匹も通せなくなることもあった。 | ||
*登場した初期は、「3回しか殴れない」という悪印象を持たれていたことがある。しかし[[公式ハンドブック]]にて[[鶴田慶之]]が「では、全盛期の[[アーナム・ジン/Erhnam Djinn]]は何回攻撃したというのか?」として[[アタッカー]]としての性能の高さを強調した。 | *登場した初期は、「3回しか殴れない」という悪印象を持たれていたことがある。しかし[[公式ハンドブック]]にて[[鶴田慶之]]が「では、全盛期の[[アーナム・ジン/Erhnam Djinn]]は何回攻撃したというのか?」として[[アタッカー]]としての性能の高さを強調した。 | ||
− | ** | + | **ただし、被覆持ちのダームとそうでないアーナム・ジンでは3ターン後の生存率は全く異なるし、殴れる回数(生存時間)の重要性も環境によって大きく異なるものであるため、その点には留意が必要である。 |
− | *** | + | ***実際ブラストダームが本格的に台頭した[[ファイアーズ]]初期においては、ダームが死ぬ前にゲームが終わるか、アドバンテージの損失を覚悟しての相打ちとなるかがほとんどであり、「3回殴れれば十分」という認識が強かった。しかしファイアーズの対策が進み、上記の「ダームを殺せなくても止められるクリーチャー」が[[環境]]に増えると、立ち往生して勝手に死亡ということも多く、「3回しか殴れない」というデメリットとしての認識が強くなった。 |
*2005年4月の[[フライデー・ナイト・マジック]]で、[[プロモーション・カード]]になった。 | *2005年4月の[[フライデー・ナイト・マジック]]で、[[プロモーション・カード]]になった。 | ||
*[[次元の混乱]]にて、[[白]]の[[カルシダーム/Calciderm]]として[[タイムシフト]]。そちらは[[アンコモン]]になっており、Pauperで使用することはできない。 | *[[次元の混乱]]にて、[[白]]の[[カルシダーム/Calciderm]]として[[タイムシフト]]。そちらは[[アンコモン]]になっており、Pauperで使用することはできない。 |
2012年5月29日 (火) 15:33時点における版
クリーチャー — ビースト(Beast)
被覆(このクリーチャーは呪文や能力の対象にならない。)
消散3(このクリーチャーは、その上に消散(fade)カウンターが3個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、それから消散カウンターを1個取り除く。できない場合、それを生け贄に捧げる。)
ファイアーズをはじめとする、当時のスタンダードにおける緑系デッキの主力クリーチャーの1つ。
消散で基本的に3回しか殴れない、回避能力がないので被覆がかえってデメリットになりうるなどの欠点もあるが、4マナ5/5で除去耐性持ちは当時としては破格の性能。当時のスタンダード、エクステンデッドなどで、ビートダウン、コントロールデッキ問わず活躍していた。
一種の「使い捨てクリーチャー」であるため、何らかの形で再利用するギミックが組まれることも多い。例えば「墓地からの回収」、「開門能力によるバウンス(→ファイアーズ)」、「夢で忍び寄るもの/Dream Stalkerや忍術によるバウンス(→Pauper)」など。普通に何の工夫もせず使い捨てで使っても強く、アングリーノンハーミットなどでは除去耐性のあるアタッカーとしてそのまま使われた。
ファイアーズではヤヴィマヤの火/Fires of Yavimayaによる速攻付加や、シヴのワーム/Shivan Wurmなどの開門能力、火炎舌のカヴー/Flametongue Kavuによるブロッカーの排除など、デメリットを軽減して使われる。マスクス・ブロック構築では、限られた攻撃回数をフルに生かすべく黒の各種除去を豊富に積んだデッキも成立した(→スナフ・オ・ダーム)。
コモンであるため、リミテッドでの影響力も高い。チャンプブロックなどを強制させ、アドバンテージを得ることもできるだろう。Pauperでも緑系ビートダウンやクロック・パーミッションの主力を担っている。
- その活躍ぶりは、一時期のスタンダードにおいて「ダームを止められる」というのが大きなステータスになったほど。再生持ち、プロテクション(緑)持ち、タフネス6以上のクリーチャーなど、消散が切れるまで凌げるだけでも重宝された。
- また、当時の青使いには「ダームは1匹は通せ」という格言まで生まれた。消散のおかげで15ダメージで済んだためである。ただし前述のヤヴィマヤの火の登場によって1匹も通せなくなることもあった。
- 登場した初期は、「3回しか殴れない」という悪印象を持たれていたことがある。しかし公式ハンドブックにて鶴田慶之が「では、全盛期のアーナム・ジン/Erhnam Djinnは何回攻撃したというのか?」としてアタッカーとしての性能の高さを強調した。
- 2005年4月のフライデー・ナイト・マジックで、プロモーション・カードになった。
- 次元の混乱にて、白のカルシダーム/Calcidermとしてタイムシフト。そちらはアンコモンになっており、Pauperで使用することはできない。
ストーリー
ブラストダーム/Blastodermはラース/Rathに生息する体長10メートルを超える大型の獣(イラスト)。黄褐色の胴と尾を有し、群青色の四肢に、物を掴める指がそれぞれ3本、頭部・顔面は白く、突き出た下あごに発達した牙2本、後頭部は板状に張り出している。
背部一面や足の一部はパララクス/Parallaxの影響によりまるで泡立っているかのような状態(→パララクス/Parallax#パララクスと消散参照)。ただし、はじける子嚢/Saproling Burstのイラスト右下を考慮すると、背中の“泡立ち”は苗木の詰まった“嚢”との解釈も成り立つ。
一方、シャンダラー/Shandalarのオナッケ/Onakkeを舞台とした設定のデュエルデッキでも登場している。外見はラースのものより丸みを帯び、体色は緑がほぼ全体を占めている(イラスト)。
- 「Blastoderm」は「blast-(胚・卵子・芽、発芽する・芽生える)」と「-derm(皮膚)」による合成語。「(パララクス効果で泡立ち)胚のように分裂を繰り返しているような皮膚を持つ者」あるいは「苗木が芽生える皮膚を持つ者」くらいの意か。一方、「Blastoderm」は発生学では「胚盤葉」のことを指す。