ネクロポーテンス/Necropotence

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*[[アイスエイジ]]版(英語版)しか存在しなかった頃には、初心者泣かせのカードだった。とにかく物凄い長さの[[ルール文章|テキスト]]で、文字数を詰め込むためにフォントサイズも小さくなっているため、虫眼鏡を使わないと読めないような大きさの英文とにらめっこするという苦行を強いられた。({{Gatherer|id=2478|カード画像}})
 
*[[アイスエイジ]]版(英語版)しか存在しなかった頃には、初心者泣かせのカードだった。とにかく物凄い長さの[[ルール文章|テキスト]]で、文字数を詰め込むためにフォントサイズも小さくなっているため、虫眼鏡を使わないと読めないような大きさの英文とにらめっこするという苦行を強いられた。({{Gatherer|id=2478|カード画像}})
**その上「カードを[[脇に置く]]」(set aside)などと初心者には意味不明なことが書かれており、強さどころか何をするカードなのかさえ分かりにくかった。また、「ライフを[[失う]]ことは[[ダメージ]]とは違う」といった趣旨のことが延々書かれており、この時代にありがちな無駄に丁寧な記述が本文を圧迫していたのである。
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**その上「カードを[[脇に置く]]」(set aside)などと初心者には意味不明なことが書かれており、強さどころか何をするカードなのかさえ分かりにくかった。また、「この効果はライフを[[失う]](ので軽減できない)上に対応して何かをすることもできない」といった趣旨のことが延々書かれており、この時代にありがちな無駄に丁寧な記述が本文を圧迫していたのである。
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***アイスエイジ時代の原文は以下の通り。
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Skip your draw phase. If you discard a card from your hand, remove that card from the game.
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0: Pay 1 life to set aside the top card of your library. At the beginning of your next discard phase, put that card into your hand.
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Effects that prevent or redirect damage cannot be used to counter this loss of life.
 
**実際、後の日本ランカーなどでも「初心者時代、ネクロは訳がわからんから使わなかった」という証言をしている例もあるという。
 
**実際、後の日本ランカーなどでも「初心者時代、ネクロは訳がわからんから使わなかった」という証言をしている例もあるという。
 
**ルールの整備が進んだ現在では比較的シンプルな記述になっている。
 
**ルールの整備が進んだ現在では比較的シンプルな記述になっている。

2017年2月2日 (木) 17:12時点における版


Necropotence / ネクロポーテンス (黒)(黒)(黒)
エンチャント

あなたのドロー・ステップを飛ばす。
あなたがカードを捨てるたび、あなたの墓地にあるそのカードを追放する。
1点のライフを支払う:あなたのライブラリーの一番上のカードを裏向きのまま追放する。あなたの次の終了ステップの開始時に、そのカードをあなたの手札に加える。


アイスエイジ初出、第5版再録された、マジック史上でもトップクラスのドローエンジンの1つ。ライフ1点を手札1枚に変換する能力を持つ。

解説

手札に加えるタイミングが終了ステップに限られており、それゆえに引いたカードを即使用したり、また引いた内容を確認しながら枚数調整したりという柔軟性こそないものの、ハンド・アドバンテージ獲得の効率は非常に高い。マナ・コストも3マナ軽いことから、爆発力に優れている。

極めて強力だが通常のドローが止まるデメリットも大きく、手札とライフを使い切ってしまうとそのまま「ハマリ」になって自滅してしまうので、デッキ構成とプレイングによる運用の両面で気を遣ってやる必要がある。主に、

といった手段が組み合わせられる。

これを対戦相手に出された時は、これを割るべきか否かの判断は重要である。割ろうとしたところで対応して起動できるので一定以上のアドバンテージを取られることは確定している(下記#ルールも参照)ため、ドローがなくなるデメリットをなくしてあげるだけに終わりかねない。パーミッションなどがこれを打ち消せなかった場合は、逆にネクロポーテンスを「守ってやる」ことでデメリットを継続させ、ライフ不足のハマリ状態に追い込んで勝つというプレイングが取られることも少なくない。

利用

ドロー・ステップスキップとライフの損失、ディスカード・フェイズ(現在は終了ステップの開始時に)にならないと手札に加えられないといったマイナス要素から、登場した当時はカスレア扱いされていた。当時は天敵の黒の万力/Black Viseが健在だったことも、使用されなかった理由の1つである。

後に登場したネクロディスクが、1996年の大会において凄まじい使用率と戦績を収めて以来、その強力な利用方法が広まり、名実共にトップレアの1つとなった。その年の夏が、後に"ネクロの夏"とまで呼ばれるようになる。ちなみにその夏を制したのは、ネクロデッキを徹底的にメタった白ウィニー12Knightsだった。

その後も、環境を問わず様々なデッキに投入された。これによる、ライフ→ドローのリソース変換の強さが世に広まることになり、ネクロ・ドネイトなどのコンボデッキを生み出す一因ともなった。現在でも、ヴィンテージストームデッキを中心に活躍している。

2000年10月1日より、タイプ1(現ヴィンテージ)で制限カードタイプ1.5禁止カードに指定される。2001年4月1日より、エクステンデッドでも禁止カード。2004年9月20日より、タイプ1.5から移行したレガシーでも続けて禁止カード。

ルール

  • 多くのプレイヤーが、「アンタップアップキープドロー」という一連の流れが身に染み付いてしまっているため、ネクロポーテンスをコントロールしていながらドロー・ステップに思わずカードを引いてしまうことも少なからずあった。もちろんペナルティの対象となる。
    • これを防ぐために、ネクロポーテンスを戦場に出した後、ライブラリーの上に直接置いてしまい、「手くせ」で勝手に引くことを防止しているプレイヤーもいた。ただし現在のルールでは、ライブラリーの上にカードを置くことは認められていない。ダイスやコインなど、ライブラリーを覆い隠さないサイズのマーカーならば認められているのでそういった物を置くことになるだろう。
  • これによってライフを支払い追放したカードは、その後ネクロポーテンスが戦場からなくなっても、終了ステップの開始時に手札に加えることになる。これは「1点のライフを~手札に加える。」までが1つの能力であるためである。
  • 登場時は、ボガーダンの金床/Anvil of Bogardanが天敵であった。これは、当時のネクロポーテンスは手札に加えるタイミングがディスカード・フェイズであり、また当時のボガーダンの金床はディスカード・フェイズを飛ばす能力を持っていたため。第6版におけるルール変更とボガーダンの金床のテキスト変更により、現在では天敵ではなくなってしまった。

その他

  • アイスエイジ版(英語版)しか存在しなかった頃には、初心者泣かせのカードだった。とにかく物凄い長さのテキストで、文字数を詰め込むためにフォントサイズも小さくなっているため、虫眼鏡を使わないと読めないような大きさの英文とにらめっこするという苦行を強いられた。(カード画像
    • その上「カードを脇に置く」(set aside)などと初心者には意味不明なことが書かれており、強さどころか何をするカードなのかさえ分かりにくかった。また、「この効果はライフを失う(ので軽減できない)上に対応して何かをすることもできない」といった趣旨のことが延々書かれており、この時代にありがちな無駄に丁寧な記述が本文を圧迫していたのである。
      • アイスエイジ時代の原文は以下の通り。
Skip your draw phase. If you discard a card from your hand, remove that card from the game.
0: Pay 1 life to set aside the top card of your library. At the beginning of your next discard phase, put that card into your hand.
Effects that prevent or redirect damage cannot be used to counter this loss of life.
    • 実際、後の日本ランカーなどでも「初心者時代、ネクロは訳がわからんから使わなかった」という証言をしている例もあるという。
    • ルールの整備が進んだ現在では比較的シンプルな記述になっている。
  • ネクロポーテンスには全身像があり、外見は骸骨の騎士で手にエネルギー球とエネルギーの剣を持っている(デュエリスト・ジャパン vol.6(P90)より)。(→参考
  • Necropotenceとは「死の力」という意味。
  • From the Vault:Exiled新規イラストで収録された。
  • 2013年4月27日~28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、1995年を代表するカードとして展示された。(参考

関連カード

参考

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