呆然/Stupor

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明らかに[[アドバンテージ]]が取れるカード。
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1枚を[[無作為に]]、1枚を任意に、合計2枚[[捨てる|捨てさせる]][[手札破壊]][[呪文]][[精神腐敗/Mind Rot]][[上位互換]]
[[捨てる]]2枚のうち1枚は[[無作為に]]選ぶため、他の3[[マナ]]で2枚捨てさせる[[カード]]とは大きな差がある。
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[[黒コントロール#Urza|第6版]]で[[再録]]された際は[[フローレスブラック]]などの[[黒コントロール]]を中心に結構な頻度で使われていた。
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明らかに[[ハンド・アドバンテージ]]を稼げるうえ、無作為に捨てさせることができるため危険な[[カード]]を排除できる確率も高い。[[第6版]]で[[再録]]された際は[[フローレスブラック]]などの[[黒コントロール#ウルザ・ブロック期|黒コントロール]]を中心に結構な頻度で使われていた。
  
しかし、狙って好きなカードを捨てさせられるわけではないため、[[メタ]]次第では他の[[手札破壊]]を優先させる必要がある。
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しかし、狙って好きなカードを捨てさせられるわけではないため、[[メタゲーム]]次第では他の手札破壊を優先させる必要がある。特に[[ビジョンズ]]直後は[[プロスブルーム]]が登場したので、当時の[[プロツアーパリ97]]では[[コンボ]]阻害として優秀な[[強要/Coercion]]を優先した[[ブードゥー]]などの[[デッキ]]のほうがよい成績をおさめた。このとき日本勢はプロスブルームを想定していなかったので呆然を使い、痛い目を見た。
特に[[ミラージュ]]登場直後は[[プロスブルーム]]が登場したので、当時の[[プロツアーパリ97]]では[[コンボ]]阻害として優秀な[[強要/Coercion]]を優先した[[ブードゥー]]などの[[デッキ]]のほうが良い成績をおさめた。
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このとき日本勢はプロスブルームを想定していなかったので呆然を使い、痛い目を見た。
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*[[精神腐敗/Mind Rot]][[上位互換]]である。
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*[[ルール文章]]に書いてある通り、まず先に1枚無作為に選んで捨てて、それからもう1枚対戦相手が選んで捨てる。
*こんなに強いのに[[精神錯乱/Mind Twist]][[下位互換]]である。
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**合計2枚捨てることが一連の[[効果]]であり、間に割り込むことはできない。例えば1枚目で[[マッドネス]]などが[[誘発]]した場合、[[スタック]]に置かれるのは呆然の解決が終了した後(2枚目を捨てた後)になる。
**同様の理由で、作られた直後はかなり控えめな評価を受けていたカード。
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**余談だが、「無作為→任意」という捨て方よりも「任意→無作為」の方が概ね強力な場合が多い。無作為に選ぶ際、手札の総数が少ないほど「対戦相手にとって捨てたくないカード(=こちらにとって捨てさせたいカード)」に当たる確率が上がるため。特に枚数が少なくなるほど差が顕著に現れ、手札が7枚の時は前者の「最も捨てたくないカード」への命中率は14.2%、後者なら16.6%とわずかな差だが、手札が3枚しかない場合は前者なら33.3%、後者なら50%と大きく差が開く(手札が2枚以下の場合は、どのみち全て捨てるので関係ない)。残念ながら、このカードは前者である。
もちろん、これと入れ替わるように[[落ちる|Type2]][[落ち]]した[[Hymn to Tourach]]が強すぎたせい。
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*[[対象]]が「[[プレイヤー]]」ではなく「[[対戦相手]]」である点も精神腐敗に勝る利点。
 
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**手札破壊を[[あなた|自分]][[チームメイト]]に向かって撃ちたい場面では劣るが、まあ普通はそんな場面にはならないので、[[対象の変更]]をされない利点のほうが大きい。
*余談だが、「無作為→任意」という捨て方よりも「任意→無作為」の方が、相手にとっては嫌な場合が多い。
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*[[精神錯乱/Mind Twist]][[下位互換]]であり、[[トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach]]にも[[色拘束]]以外で全面的に見劣る。というより、強力すぎるそれらを調整した[[リメイク]]という言い方が正しいだろう。
無作為に捨てるときの手札の枚数が多いほど「最も厄介なカード」に当たりづらくなるので、先に任意ディスカード(=どの道一番無害なカードが捨てられる)をさせておいて、手札の枚数を減らした方が当たりやすくなる。
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*[[時のらせん]]で[[タイムシフト]]カードとして再録。それに伴い「呆然はもう無いんだから」と辛うじて保っていた精神腐敗の面目が丸潰れに。
手札が少なくなるにつれ差は開く。手札が7枚の時は前者の「厄介なカード」への命中率は14.2%、後者なら16.6%と僅かな差だが、手札が3枚しかない場合は前者なら33.3%、後者なら50%である(2枚以下の場合は全て捨てるので関係ない)。
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*[[サイドボード]]後の、相手の[[手札破壊対策カード]]の影響をもろに受けるのが一つの弱点。[[ミラージュ]]収録時の[[砂のゴーレム/Sand Golem]]、[[時のらせん]]収録時の[[十二足獣/Dodecapod]]など。
残念ながら、このカードは前者。
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<!-- 削除理由が無いので復活
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--ただし、コンボデッキのように「特定の組み合わせのカードを守りたい」といった相手には、この順番の方がタチが悪い場合もある。
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例えばコンボパーツが2枚、他が2枚の計4枚だった場合は前者だと50%、後者なら66.7%でコンボパーツを捨てさせることができる。 -->
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*[[時のらせん]][[タイムシフト]]カードとして[[再録]]
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それに伴い「呆然はもう無いんだから」と辛うじて保っていた[[精神腐敗/Mind Rot]]の面目が丸潰れに。
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<!-- [[レアリティ]]の差として諦めよう。
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《灰毛皮の熊》と《灰色熊》の様に上級者向けと初心者向けの差ではないでしょうか。
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《呆然》のレアリティは《従者》と同じですし…。 -->
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*[[サイドボード]]後の、相手の[[手札破壊]]対策カードの影響をもろに受けるのが一つの弱点。
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[[ミラージュ]]収録時の[[砂のゴーレム/Sand Golem]]、[[時のらせん]]収録時の[[十二足獣/Dodecapod]]など。
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==参考==
 
==参考==
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*[[手札破壊カード]]
 
*[[カード個別評価:時のらせんタイムシフト]]
 
*[[カード個別評価:時のらせんタイムシフト]]
*[[カード個別評価:ミラージュブロック]]
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*[[カード個別評価:ミラージュ]] - [[アンコモン]]
*[[カード個別評価:クラシック(6th)]]
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*[[カード個別評価:第6版]] - [[アンコモン]]

2016年5月28日 (土) 23:08時点における最新版


Stupor / 呆然 (2)(黒)
ソーサリー

対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを1枚無作為に選んで捨てる。その後そのプレイヤーはカードを1枚捨てる。


1枚を無作為に、1枚を任意に、合計2枚捨てさせる手札破壊呪文精神腐敗/Mind Rot上位互換

明らかにハンド・アドバンテージを稼げるうえ、無作為に捨てさせることができるため危険なカードを排除できる確率も高い。第6版再録された際はフローレスブラックなどの黒コントロールを中心に結構な頻度で使われていた。

しかし、狙って好きなカードを捨てさせられるわけではないため、メタゲーム次第では他の手札破壊を優先させる必要がある。特にビジョンズ直後はプロスブルームが登場したので、当時のプロツアーパリ97ではコンボ阻害として優秀な強要/Coercionを優先したブードゥーなどのデッキのほうがよい成績をおさめた。このとき日本勢はプロスブルームを想定していなかったので呆然を使い、痛い目を見た。

  • ルール文章に書いてある通り、まず先に1枚無作為に選んで捨てて、それからもう1枚対戦相手が選んで捨てる。
    • 合計2枚捨てることが一連の効果であり、間に割り込むことはできない。例えば1枚目でマッドネスなどが誘発した場合、スタックに置かれるのは呆然の解決が終了した後(2枚目を捨てた後)になる。
    • 余談だが、「無作為→任意」という捨て方よりも「任意→無作為」の方が概ね強力な場合が多い。無作為に選ぶ際、手札の総数が少ないほど「対戦相手にとって捨てたくないカード(=こちらにとって捨てさせたいカード)」に当たる確率が上がるため。特に枚数が少なくなるほど差が顕著に現れ、手札が7枚の時は前者の「最も捨てたくないカード」への命中率は14.2%、後者なら16.6%とわずかな差だが、手札が3枚しかない場合は前者なら33.3%、後者なら50%と大きく差が開く(手札が2枚以下の場合は、どのみち全て捨てるので関係ない)。残念ながら、このカードは前者である。
  • 対象が「プレイヤー」ではなく「対戦相手」である点も精神腐敗に勝る利点。
    • 手札破壊を自分チームメイトに向かって撃ちたい場面では劣るが、まあ普通はそんな場面にはならないので、対象の変更をされない利点のほうが大きい。
  • 精神錯乱/Mind Twist下位互換であり、トーラックへの賛歌/Hymn to Tourachにも色拘束以外で全面的に見劣る。というより、強力すぎるそれらを調整したリメイクという言い方が正しいだろう。
  • 時のらせんタイムシフトカードとして再録。それに伴い「呆然はもう無いんだから」と辛うじて保っていた精神腐敗の面目が丸潰れに。
  • サイドボード後の、相手の手札破壊対策カードの影響をもろに受けるのが一つの弱点。ミラージュ収録時の砂のゴーレム/Sand Golem時のらせん収録時の十二足獣/Dodecapodなど。

[編集] 参考

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