幽霊街/Ghost Quarter

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[[土地破壊]][[能力]]を持つ[[土地]]。[[ルール文章]]の途中までは、かの[[露天鉱床/Strip Mine]]と同じである。しかしその後には「その[[コントローラー]]は[[基本土地]]を探し[[戦場に出す]]」という[[ペナルティ能力|ペナルティ]]が続く。これで[[対戦相手]]の土地を[[破壊]]した場合、事実上、自分だけ土地を減らしていることになる。
 
[[土地破壊]][[能力]]を持つ[[土地]]。[[ルール文章]]の途中までは、かの[[露天鉱床/Strip Mine]]と同じである。しかしその後には「その[[コントローラー]]は[[基本土地]]を探し[[戦場に出す]]」という[[ペナルティ能力|ペナルティ]]が続く。これで[[対戦相手]]の土地を[[破壊]]した場合、事実上、自分だけ土地を減らしていることになる。
  
ペナルティの存在ゆえ、基本土地に対しては土地破壊としての意味をほとんどなさない。対戦相手の[[色マナ]][[マナ基盤|基盤]]を縛るつもりで基本土地を破壊したところで、代わりのものを出されてしまうだけである。したがってターゲットは実質的に[[基本でない土地]]のみということになる。その意味では、露天鉱床というよりも[[不毛の大地/Wasteland]]の[[劣化版]]といった方が正しいだろう。
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ペナルティの存在ゆえ、そのままだと[[ボード・アドバンテージ]][[テンポ・アドバンテージ]]を同時に失うことになるうえ、基本土地に対しては土地破壊としての意味をほとんどなさない(代わりのものを出されてしまうだけであるため)。したがってターゲットは実質的に[[基本でない土地]]のみということになる。その意味では、露天鉱床というよりも[[不毛の大地/Wasteland]]の[[劣化版]]といった方が正しいだろう。
  
[[ショックランド]]や[[バウンスランド]]が横行する[[ラヴニカ・ブロック]]に登場したのは救い。手が出しにくい[[本拠地ランド]]や[[木の葉ドレイクの休息地/Leafdrake Roost]]を潰せることを考えれば使い道は意外に多い。[[5CG]]やそれに準ずる[[多色デッキ]]が流行るようなら、対戦相手のマナ基盤を崩せるだろう。基本でない土地を揃える事が重要な[[ウルザトロン]]を妨害するならこれでも十分な効果を発揮できる。
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[[ショックランド]]や[[バウンスランド]]が横行する[[ラヴニカ・ブロック]]に登場したのは救い。手が出しにくい[[本拠地ランド]]や[[木の葉ドレイクの休息地/Leafdrake Roost]]を潰せることを考えれば使い道は意外に多い。[[5CG]]やそれに準ずる[[多色デッキ]]が流行るようなら、対戦相手のマナ基盤を崩せるだろう。基本でない土地が戦略の重要な位置を占める[[ウルザトロン]]などへの妨害なら、これでも十分な効果を発揮できる。
  
一応、土地[[サーチ]]の強い色である[[緑]]メインで他の[[色]]を[[タッチ]]している[[デッキ]]相手の場合、タッチしている土地が1枚しか入っていないこともあるため、そのような状況では基本土地を狙うのも悪くはない。
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状況によっては、基本土地を狙っても十分に効果を得られることもある。例えば土地[[サーチ]]によって[[タッチ]]カラーを賄う前提のデッキなら、タッチカラーの土地は1枚しか入れていないということも多々あり得るため、その1枚を潰せればそれで充分である。また[[モダン]][[エターナル]]では基本土地がほとんど入っていないデッキも珍しくないため、連打することで基本土地を枯らすなどの運用も可能。
 
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基本土地があまり使われない[[エターナル]]では充分な威力となる。特に[[レガシー]]での[[茶単]]に近いデッキなら(基本的に不毛の大地が優先されるが)、4枚投入もあり得る。相手が不毛の大地への対策として[[フェッチランド]]からのサーチを前提に基本土地を1~2枚程度のみ採用している場合などは連打すれば基本土地を枯らすことも可能。
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*[[モダン]]では、[[色]]指定のない[[基本でない土地]]対策として[[地盤の際/Tectonic Edge]]と枠を争う。こちらは、ボードアドバンテージを失う反面、このカード1枚のみでマナを使わず速やかに相手の危険な土地を除去することができる。また、基本土地サーチを相手に悪用されてしまう可能性はあるが、[[#利用]]の項目に記載のあるように様々な使い方ができる。
 
*[[モダン]]では、[[色]]指定のない[[基本でない土地]]対策として[[地盤の際/Tectonic Edge]]と枠を争う。こちらは、ボードアドバンテージを失う反面、このカード1枚のみでマナを使わず速やかに相手の危険な土地を除去することができる。また、基本土地サーチを相手に悪用されてしまう可能性はあるが、[[#利用]]の項目に記載のあるように様々な使い方ができる。
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==利用==
 
==利用==
*[[ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel]][[トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair]]と組み合わせるとさながら[[広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse]]のように機能する。しかも基本土地は[[アンタップ]]状態で戦場に出るため[[テンポ]]を阻害しない。
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===そのまま使う===
*対戦相手がデッキに基本土地を入れていなければ単なる土地破壊として機能する。[[世界のるつぼ/Crucible of Worlds]]や[[壌土からの生命/Life from the Loam]]で使いまわして対戦相手の[[ライブラリー]]から基本土地がなくなるまで土地を破壊し続けるデッキもある。「[[探す]]」ことを禁止する[[疑念の影/Shadow of Doubt]]などと組み合わせてもよい。
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*[[基本でない土地]]を狙う。
**[[ヘイトベアー]]では、[[レオニンの裁き人/Leonin Arbiter]][[エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor]]とともによく使われている。
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**基本でない土地が戦略の中心である[[ウルザトロン]][[ヘックスメイジ・デプス]][[12post#モダン|12post]]などには十分に有用。
*生み出せる[[マナ]]の総量は1点減ってしまうが、一応自分の土地サーチにも使える。[[リミテッド]]で[[色事故]]を起こしたときなどには有用なテクニック。
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*[[タッチ]]カラーの土地を狙う。
**先述の手法で使いまわせば、(テンポが落ちる上に効率もよくないが)自分の基本土地を増やすことも可能である。
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===なんらかの手段でペナルティを補って使う===
*「墓地に行くこと」に意味があるデッキには最適。事実、[[エクステンデッド]][[サニー・サイド・アップ]]のようなデッキがこの[[ギミック]]を利用している。
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*[[世界のるつぼ/Crucible of Worlds]]や[[壌土からの生命/Life from the Loam]]で、[[対戦相手]][[ライブラリー]]から基本土地がなくなるほど使い回す。
*[[ゼンディカー]]参入後のエクステンデッドでは、[[ヘックスメイジ・デプス]]への対策カードとして主に[[サイドボード]]に採用されている。
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*[[疑念の影/Shadow of Doubt]][[レオニンの裁き人/Leonin Arbiter]][[エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor]]などで「[[探す]]」ことを禁止・妨害する。
*上陸との相性もよい。→[[赤白上陸]]
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===自分の土地に対して使う===
*[[モダン]]では、[[雲上の座/Cloudpost]]が[[禁止カード]]指定される前は[[12post#モダン|12post]]対策としてしばしば使われた。
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*自分の基本土地サーチに使える。幽霊街+土地1枚の合計2枚を失って1枚サーチするので効率はさほどよくないが、サーチした基本土地が[[アンタップイン]]なのがうれしい。[[リミテッド]]で[[色事故]]を起こしたときなどには有用なテクニック。
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**[[ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel]][[トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair]]を対象にすれば、土地1枚を失って1枚サーチになるので[[テンポ]]損を抑えられる。
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*使い回して土地を伸ばす。上述の世界のるつぼなどの他、[[サニー・サイド・アップ]]では[[デッキ圧縮]][[マナ加速]]を兼ねる有用な[[ギミック]]
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*[[上陸]]との相性もよい。上述のトロウケアの敷石と組み合わせれば、上陸を一気に3回満たせる。→[[赤白上陸]]
  
 
==ストーリー==
 
==ストーリー==
'''幽霊街'''/''Ghost Quarter''は[[ラヴニカ/Ravnica]]に存在する地域で'''アギレム'''/''Agyrem''と呼ばれる。[[ドミナリア/Dominaria]]で発生した[[次元/Plane]]の大変動で時の裂け目が生じたが、副次的な産物として、ラヴニカ次元そのものが他の[[多元宇宙/Multiverse]]と切り離された結果、死者の魂がそこに残って溜まっていき、ついには幽霊街が作り出された([http://web.archive.org/web/20090123111318/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/yonemura/20070918/index.html 参考])。時の裂け目が修復された[[ラヴニカへの回帰ブロック]]の時代には幽霊街は消失している。
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'''幽霊街'''/''Ghost Quarter''は[[ラヴニカ/Ravnica]]に存在する地域で'''アギレム'''/''Agyrem''と呼ばれる。[[ドミナリア/Dominaria]]で発生した[[次元/Plane]]の大変動で[[時の裂け目/Time Rift]]が生じたが、副次的な産物として、ラヴニカ次元そのものが他の[[多元宇宙/Multiverse]]と切り離された結果、死者の魂がそこに残って溜まっていき、ついには幽霊街が作り出された([http://web.archive.org/web/20090123111318/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/yonemura/20070918/index.html 参考])。時の裂け目が修復された[[ラヴニカへの回帰ブロック]]の時代には幽霊街は消失している。
  
 
[[アギレム/Agyrem (次元カード)|アギレム/Agyrem]]として[[次元]]カード化もされている。
 
[[アギレム/Agyrem (次元カード)|アギレム/Agyrem]]として[[次元]]カード化もされている。

2016年1月10日 (日) 18:03時点における版


Ghost Quarter / 幽霊街
土地

(T):(◇)を加える。
(T),幽霊街を生け贄に捧げる:土地1つを対象とし、それを破壊する。それのコントローラーは「自分のライブラリーから基本土地カードを1枚探し、それを戦場に出し、ライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。


土地破壊能力を持つ土地ルール文章の途中までは、かの露天鉱床/Strip Mineと同じである。しかしその後には「そのコントローラー基本土地を探し戦場に出す」というペナルティが続く。これで対戦相手の土地を破壊した場合、事実上、自分だけ土地を減らしていることになる。

ペナルティの存在ゆえ、そのままだとボード・アドバンテージテンポ・アドバンテージを同時に失うことになるうえ、基本土地に対しては土地破壊としての意味をほとんどなさない(代わりのものを出されてしまうだけであるため)。したがってターゲットは実質的に基本でない土地のみということになる。その意味では、露天鉱床というよりも不毛の大地/Wasteland劣化版といった方が正しいだろう。

ショックランドバウンスランドが横行するラヴニカ・ブロックに登場したのは救い。手が出しにくい本拠地ランド木の葉ドレイクの休息地/Leafdrake Roostを潰せることを考えれば使い道は意外に多い。5CGやそれに準ずる多色デッキが流行るようなら、対戦相手のマナ基盤を崩せるだろう。基本でない土地が戦略の重要な位置を占めるウルザトロンなどへの妨害なら、これでも十分な効果を発揮できる。

状況によっては、基本土地を狙っても十分に効果を得られることもある。例えば土地サーチによってタッチカラーを賄う前提のデッキなら、タッチカラーの土地は1枚しか入れていないということも多々あり得るため、その1枚を潰せればそれで充分である。またモダンエターナルでは基本土地がほとんど入っていないデッキも珍しくないため、連打することで基本土地を枯らすなどの運用も可能。

  • モダンでは、指定のない基本でない土地対策として地盤の際/Tectonic Edgeと枠を争う。こちらは、ボードアドバンテージを失う反面、このカード1枚のみでマナを使わず速やかに相手の危険な土地を除去することができる。また、基本土地サーチを相手に悪用されてしまう可能性はあるが、#利用の項目に記載のあるように様々な使い方ができる。

ルール

利用

そのまま使う

なんらかの手段でペナルティを補って使う

自分の土地に対して使う

ストーリー

幽霊街/Ghost Quarterラヴニカ/Ravnicaに存在する地域でアギレム/Agyremと呼ばれる。ドミナリア/Dominariaで発生した次元/Planeの大変動で時の裂け目/Time Riftが生じたが、副次的な産物として、ラヴニカ次元そのものが他の多元宇宙/Multiverseと切り離された結果、死者の魂がそこに残って溜まっていき、ついには幽霊街が作り出された(参考)。時の裂け目が修復されたラヴニカへの回帰ブロックの時代には幽霊街は消失している。

アギレム/Agyremとして次元カード化もされている。

イニストラードにも登場。こちらは単に、死者の霊魂で溢れるイニストラード/Innistradの不気味な幽霊のはびこる街をイメージしての再登場だろう。

その他

参考

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