祭殿

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(御神体サイクル(神河:輝ける世界)について記載)
 
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'''祭殿'''/''Shrine''とは、
 
'''祭殿'''/''Shrine''とは、
  
#[[エンチャント・タイプ]]の1つ。本項で解説する。
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#[[オデッセイ]]で登場した[[エンチャント]]の[[サイクル]]。詳しくは[[エイヴンの祭殿/Aven Shrine]]参照。
#[[オデッセイ]]で登場した[[エンチャント]]の[[サイクル]]の1つ。詳しくは[[エイヴンの祭殿/Aven Shrine]]参照。
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#[[神河物語]]で登場した[[エンチャント・タイプ]]。本項で解説する。
#[[新たなるファイレクシア]]で登場した[[アーティファクト]]の[[サイクル]]の1つ。詳しくは[[忠実な軍勢の祭殿/Shrine of Loyal Legions]]参照。
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#[[新たなるファイレクシア]]で登場した[[アーティファクト]]の[[サイクル]]。詳しくは[[忠実な軍勢の祭殿/Shrine of Loyal Legions]]参照。
  
 
==解説==
 
==解説==
 
{{#card:Honden of Cleansing Fire}}
 
{{#card:Honden of Cleansing Fire}}
 
{{#card:Sanctum of Shattered Heights}}
 
{{#card:Sanctum of Shattered Heights}}
{{#card:Sanctum of All}}
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{{#card:Go-Shintai of Life's Origin}}
  
 
'''祭殿'''/''Shrine''は[[エンチャント・タイプ]]の一つ。[[神河物語]]の本殿[[サイクル]]5枚が初出で、[[基本セット2021]]では聖域サイクル6枚が、[[神河:輝ける世界]]と[[神河:輝ける世界統率者デッキ]]で御神体サイクル6枚が追加された。この[[サブタイプ]]自体に特別な[[ルール]]は存在しない。
 
'''祭殿'''/''Shrine''は[[エンチャント・タイプ]]の一つ。[[神河物語]]の本殿[[サイクル]]5枚が初出で、[[基本セット2021]]では聖域サイクル6枚が、[[神河:輝ける世界]]と[[神河:輝ける世界統率者デッキ]]で御神体サイクル6枚が追加された。この[[サブタイプ]]自体に特別な[[ルール]]は存在しない。
  
いずれも[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]している祭殿の数を参照する[[能力]]を持つ、[[伝説のエンチャント]]である。通常は[[レジェンド・ルール]]により、同一のものを複数コントロールしておくことはできず、複数種類の祭殿を合わせて使うデザインになっている。
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すべての祭殿[[カード]][[伝説のエンチャント]]であるため、通常は[[レジェンド・ルール]]により、同一のものを複数コントロールしておくことはできないが、[[生命起源の御神体/Go-Shintai of Life's Origin]]以外は[[コントロール]]している祭殿の数を参照して強力になる[[能力]]を持つので、なるべく沢山の種類の祭殿を使うことを推奨するデザインとなっている。
  
神河物語のサイクルはいずれも[[誘発型能力]]だったが、基本セット2021では[[起動型能力]]を持つものが登場した。また、祭殿を[[サーチ]]する[[5色カード]]である[[万物の聖域/Sanctum of All]]も登場した。
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祭殿・[[トークン]][[生成]]できるカードとして[[生命起源の御神体/Go-Shintai of Life's Origin]]が存在する。このトークンは伝説ではない。
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祭殿以外でこの[[タイプ]]を参照する[[カード]]として、祭殿を[[サーチ]]できる[[神社の世話役/Shrine Steward]]および[[信仰の記録者/Chronicler of Worship]]([[MTGアリーナ]]専用カード)が存在する。
  
 
*[[鏡の画廊/Mirror Gallery]]などを使うことで、無理やり同一のものを複数出すこともできる。例えば、[[浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire]]を2つコントロールしていれば、合計で8点[[回復]]できる。
 
*[[鏡の画廊/Mirror Gallery]]などを使うことで、無理やり同一のものを複数出すこともできる。例えば、[[浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire]]を2つコントロールしていれば、合計で8点[[回復]]できる。
*神河物語の本殿サイクルに描かれた[[絵|イラスト]]は、各色の[[明神]]と関係している。[[ずべら]][[フレイバー・テキスト]]によるとそれらの住処でもあり、また[[神の乱/Kami War]]の最中に本殿は破壊されてしまったようだ。
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*[[固有色]][[単色]]のものはすべて[[アンコモン]]であるため、上手くいけば[[リミテッド]]でも祭殿[[デッキ]]が作れる。祭殿を揃えないと[[コスト・パフォーマンス]]が良くないものが多いため[[ブースター・ドラフト]]でも流れてきやすい。ただし、必然的に使用[[色]]の多いデッキになるので[[事故]]には注意。
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*他の[[カード・セット]]にもShrineと名の付くカードやサイクルが存在するが、それらとは無関係でありこれとの相互作用もない({{WHISPER検索/カード名|Shrine}})。
 
*神河物語の本殿サイクルの[[カード名]]から「本殿」と呼ばれることが多いが、エンチャント・タイプは「祭殿」なので一応注意しておこう。[[接合]]と「電結」の関係などと同様である。
 
*神河物語の本殿サイクルの[[カード名]]から「本殿」と呼ばれることが多いが、エンチャント・タイプは「祭殿」なので一応注意しておこう。[[接合]]と「電結」の関係などと同様である。
*他の[[カード・セット]]にもShrineと名の付く[[カード]][[サイクル]]が存在するが、それらとは無関係でありこれとの相互作用もない({{WHISPER検索/カード名|Shrine}})。
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*下記の通り、固有色が単色のサイクルはそれぞれ[[フレイバー・テキスト]]に何らかの共通点がある。固有色が[[5色]]のものはフレイバー・テキストを持たない。
*基本セット2021版の単色5枚にもよく見ると鳥居が描かれており、[[神河/Kamigawa]][[次元/Plane]]を示唆している。
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**同じく、[[フレイバー・テキスト]]は俳句になっている。英語俳句のルールに準じ5-7-5の3行17音節で構成されており、日本語でも俳句の形で訳されている。
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==[[カード・セット]]ごとのデザイン==
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===神河物語===
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いずれも'''本殿'''/''Honden''を[[名前]]に含み、あなたの[[アップキープ]]の開始時に[[誘発]]する[[誘発型能力]]を持つ。[[能力]]はすべて強制である。
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*誘発タイミングの都合上、[[万物の聖域/Sanctum of All]]で[[サーチ]]してもその[[ターン]]は能力が使えないことには注意したい。
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*いずれも[[エターナルマスターズ]]で[[再録]]された。
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**[[MTGアリーナ]]では[[ヒストリック・アンソロジー|ヒストリック・アンソロジー3]]で揃って実装された。これにより[[ヒストリック]]でも使用可能となった。
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*[[イラスト]]や名前は神河物語に収録された各色の[[明神]]と対応している({{Gatherer|id=414053|浄火の本殿のイラスト}}、{{Gatherer|id=86578|浄火明神のイラスト}})。[[ずべら]]のフレイバー・テキストによるとそれらの住処でもあり、また[[神河/Kamigawa#神の乱/The Kami War|神の乱/The Kami War]]の最中に本殿は破壊されてしまったようだ。
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**フレイバー・テキストは「すべての悲しみから、その〇〇は自分を…」という形になっており、明神たちがかつて自分たちと関わっていた定命の者へ牙を剥いたことが示されている。
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{{フレイバーテキスト|すべての悲しみから、その炎はかつて自分を崇拝した者どもに向いた。||[[浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire]]}}
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===基本セット2021===
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いずれも'''聖域'''/''Sanctum''を名前に含む。単色のもののうち[[白]]の[[穏やかな光の聖域/Sanctum of Tranquil Light]]と[[赤]]の[[廃れた高地の聖域/Sanctum of Shattered Heights]]は起動型能力を持ち、残りの三種は[[戦闘前メイン・フェイズ]]の開始時に誘発する誘発型能力を持つ。5色の[[万物の聖域/Sanctum of All]]はアップキープの誘発型能力で祭殿のサーチを行える。
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*よく見るとイラストには鳥居が描かれており({{Gatherer|id=486651|穏やかな光の聖域のイラスト}})、[[神河/Kamigawa]]を示唆している。
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*フレイバー・テキストは俳句になっている。英語俳句のルールに準じ5-7-5の3行17音節で構成されており、日本語でも俳句の形で訳されている。
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{{フレイバーテキスト|曇りなき<br/>静けき心<br/>調和せむ||[[穏やかな光の聖域/Sanctum of Tranquil Light]]}}
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===神河:輝ける世界およびその統率者デッキ===
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いずれも'''御神体'''/''Go-Shintai''を名前に含む、[[クリーチャー・タイプ]]を持たない伝説の[[クリーチャー・エンチャント]]である。[[本流のセット]]である神河:輝ける世界に単色のサイクル5枚が、統率者デッキに[[緑]]単色だが固有色が5色の[[生命起源の御神体/Go-Shintai of Life's Origin]]が収録されている。本流のセットのものは[[キーワード能力]]1つに加え、[[終了ステップ]]の開始時に(1)を[[支払う]]ことで祭殿の数に応じた恩恵を発生させる[[誘発型能力]]を持つ。
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*クリーチャー・タイプを持たないのは[[タイプ行]]にそれを入れるだけの余白が無かったからである<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/odds-and-ends-kamigawa-neon-dynasty-2022-02-28 Odds and Ends – Kamigawa: Neon Dynasty]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035832/ こぼれ話:『神河:輝ける世界』]([[Making Magic]] 2022年2月28日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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*背景設定上は社と一体化した[[神/Kami]]であり、その神の名前が御神体としての名称に組み込まれている。例えば[[共同目的の御神体/Go-Shintai of Shared Purpose]]に宿る神は"共同目的の神/Kami of Shared Purpose"である。
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*フレイバー・テキストは「~者を探し、…をもたらす。」の形となっている。
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{{フレイバーテキスト|思いやりをもって行動する者を探し、友情をもたらす。||[[共同目的の御神体/Go-Shintai of Shared Purpose]]}}
  
 
==該当カード==
 
==該当カード==
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;[[神河:輝ける世界統率者デッキ]]
 
;[[神河:輝ける世界統率者デッキ]]
 
*[[生命起源の御神体/Go-Shintai of Life's Origin]]
 
*[[生命起源の御神体/Go-Shintai of Life's Origin]]
 
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==脚注==
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<references />
 
==参考==
 
==参考==
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/honden-and-myojin-2005-03-24 Honden and Myojin](Arcana [[2005年]]3月24日 [[Wizards of the Coast]]著)
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/honden-and-myojin-2005-03-24 Honden and Myojin](Arcana [[2005年]]3月24日 [[Wizards of the Coast]]著)
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/wait-theres-core-2020-06-15 But Wait, There's Core]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0034077/ 『基本』はここまで、ではなくて]([[Making Magic]] [[2020年]]6月15日 [[Mark Rosewater]]著)
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/wait-theres-core-2020-06-15 But Wait, There's Core]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0034077/ 『基本』はここまで、ではなくて]([[Making Magic]] [[2020年]]6月15日 [[Mark Rosewater]]著)
 +
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/legends-kamigawa-neon-dynasty-2022-02-11 The Legends of Kamigawa: Neon Dynasty]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0035793/ 『神河:輝ける世界』の伝説たち](Feature 2022年2月11日 [[Ari Zirulnik]], [[Grace Fong]], [[Emily Teng]], and [[Gerritt Turner]]著)
 
*{{WHISPER検索/サブタイプ|Shrine|祭殿(Shrine)}}
 
*{{WHISPER検索/サブタイプ|Shrine|祭殿(Shrine)}}
 
*{{WHISPER検索/カードテキスト|{Shrine}|祭殿(Shrine)}}
 
*{{WHISPER検索/カードテキスト|{Shrine}|祭殿(Shrine)}}
 +
*[[エンチャント]]
 
*[[サブタイプ]]
 
*[[サブタイプ]]
 +
**[[エンチャント・タイプ]]
 +
*[[ルーリング]]
 
{{#CR:205.3h}}
 
{{#CR:205.3h}}

2022年8月21日 (日) 23:42時点における最新版

祭殿/Shrineとは、

  1. オデッセイで登場したエンチャントサイクル。詳しくはエイヴンの祭殿/Aven Shrine参照。
  2. 神河物語で登場したエンチャント・タイプ。本項で解説する。
  3. 新たなるファイレクシアで登場したアーティファクトサイクル。詳しくは忠実な軍勢の祭殿/Shrine of Loyal Legions参照。

目次

[編集] 解説


Honden of Cleansing Fire / 浄火の本殿 (3)(白)
伝説のエンチャント — 祭殿(Shrine)

あなたのアップキープの開始時に、あなたがコントロールする祭殿(Shrine)1つにつきあなたは2点のライフを得る。



Sanctum of Shattered Heights / 廃れた高地の聖域 (2)(赤)
伝説のエンチャント — 祭殿(Shrine)

(1),土地カード1枚か祭殿(Shrine)カード1枚を捨てる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象とする。廃れた高地の聖域はそれにX点のダメージを与える。Xは、あなたがコントロールしている祭殿の総数に等しい。



Go-Shintai of Life's Origin / 生命起源の御神体 (3)(緑)
伝説のクリーチャー エンチャント — 祭殿(Shrine)

(白)(青)(黒)(赤)(緑),(T):あなたの墓地にあるエンチャント・カード1枚を対象とする。それを戦場に戻す。
生命起源の御神体か、これでもトークンでもない祭殿(Shrine)1つがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、無色の1/1の祭殿クリーチャー・エンチャント・トークン1体を生成する。

3/4

祭殿/Shrineエンチャント・タイプの一つ。神河物語の本殿サイクル5枚が初出で、基本セット2021では聖域サイクル6枚が、神河:輝ける世界神河:輝ける世界統率者デッキで御神体サイクル6枚が追加された。このサブタイプ自体に特別なルールは存在しない。

すべての祭殿カード伝説のエンチャントであるため、通常はレジェンド・ルールにより、同一のものを複数コントロールしておくことはできないが、生命起源の御神体/Go-Shintai of Life's Origin以外はコントロールしている祭殿の数を参照して強力になる能力を持つので、なるべく沢山の種類の祭殿を使うことを推奨するデザインとなっている。

祭殿・トークン生成できるカードとして生命起源の御神体/Go-Shintai of Life's Originが存在する。このトークンは伝説ではない。

祭殿以外でこのタイプを参照するカードとして、祭殿をサーチできる神社の世話役/Shrine Stewardおよび信仰の記録者/Chronicler of WorshipMTGアリーナ専用カード)が存在する。

[編集] カード・セットごとのデザイン

[編集] 神河物語

いずれも本殿/Honden名前に含み、あなたのアップキープの開始時に誘発する誘発型能力を持つ。能力はすべて強制である。

すべての悲しみから、その炎はかつて自分を崇拝した者どもに向いた。

[編集] 基本セット2021

いずれも聖域/Sanctumを名前に含む。単色のもののうち穏やかな光の聖域/Sanctum of Tranquil Light廃れた高地の聖域/Sanctum of Shattered Heightsは起動型能力を持ち、残りの三種は戦闘前メイン・フェイズの開始時に誘発する誘発型能力を持つ。5色の万物の聖域/Sanctum of Allはアップキープの誘発型能力で祭殿のサーチを行える。

  • よく見るとイラストには鳥居が描かれており(穏やかな光の聖域のイラスト)、神河/Kamigawaを示唆している。
  • フレイバー・テキストは俳句になっている。英語俳句のルールに準じ5-7-5の3行17音節で構成されており、日本語でも俳句の形で訳されている。
曇りなき
静けき心
調和せむ

[編集] 神河:輝ける世界およびその統率者デッキ

いずれも御神体/Go-Shintaiを名前に含む、クリーチャー・タイプを持たない伝説のクリーチャー・エンチャントである。本流のセットである神河:輝ける世界に単色のサイクル5枚が、統率者デッキに単色だが固有色が5色の生命起源の御神体/Go-Shintai of Life's Originが収録されている。本流のセットのものはキーワード能力1つに加え、終了ステップの開始時に(1)を支払うことで祭殿の数に応じた恩恵を発生させる誘発型能力を持つ。

  • クリーチャー・タイプを持たないのはタイプ行にそれを入れるだけの余白が無かったからである[1]
  • 背景設定上は社と一体化した神/Kamiであり、その神の名前が御神体としての名称に組み込まれている。例えば共同目的の御神体/Go-Shintai of Shared Purposeに宿る神は"共同目的の神/Kami of Shared Purpose"である。
  • フレイバー・テキストは「~者を探し、…をもたらす。」の形となっている。
思いやりをもって行動する者を探し、友情をもたらす。

[編集] 該当カード

神河物語
基本セット2021
神河:輝ける世界
神河:輝ける世界統率者デッキ

[編集] 脚注

  1. Odds and Ends – Kamigawa: Neon Dynasty/こぼれ話:『神河:輝ける世界』Making Magic 2022年2月28日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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