繰り返す悪夢/Recurring Nightmare

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(ギックスの僧侶とのコンボを記述。これでもMoMAよりマシ。)
 
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[[エクソダス]]の強力な[[エンチャント]]の1つ。「[[戦場]]にいる[[クリーチャー]]1体を、[[墓地]]の1体と入れ替える」ような[[効果]]を持つ。[[起動コスト]]の性格上、再利用可能な[[リアニメイト]]手段として非常に対処しづらい(詳しくは[[#ルール|後述]])。
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[[エクソダス]]の強力な[[エンチャント]]の1つ。「[[戦場]]にいる[[クリーチャー]]1体を、[[墓地]]の1体と入れ替える」ような[[効果]]を持つ。再利用可能な[[リアニメイト]]手段であると同時に、[[起動コスト]]の性格上[[対戦相手]]から対処されづらい優秀な[[カード]](詳しくは[[#ルール|後述]])。
  
 
同じエクソダスで作られたもう一つの強力なエンチャント、[[適者生存/Survival of the Fittest]]との[[コンボ]]を形成し、[[ナイトメア・サバイバル]]という[[デッキ]]を生み出した。文字通り悪夢の様な威力を発揮し、[[世界選手権98]]で[[Brian Selden]]を、世界の頂点に君臨させた。
 
同じエクソダスで作られたもう一つの強力なエンチャント、[[適者生存/Survival of the Fittest]]との[[コンボ]]を形成し、[[ナイトメア・サバイバル]]という[[デッキ]]を生み出した。文字通り悪夢の様な威力を発揮し、[[世界選手権98]]で[[Brian Selden]]を、世界の頂点に君臨させた。
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[[ウルザズ・サーガ]]で[[巨大鯨/Great Whale]]が出た途端、2枚での[[無限マナ]]コンボが可能となり一世を風靡した。当時はすぐに[[エラッタ]]が出てコンボは成立しなくなったが、現在は再びのエラッタにより元の動きが可能となっている。→[[フリー・ホエリイ]]
 
[[ウルザズ・サーガ]]で[[巨大鯨/Great Whale]]が出た途端、2枚での[[無限マナ]]コンボが可能となり一世を風靡した。当時はすぐに[[エラッタ]]が出てコンボは成立しなくなったが、現在は再びのエラッタにより元の動きが可能となっている。→[[フリー・ホエリイ]]
  
現在の主な使われ方は[[永遠の証人/Eternal Witness]]2体とのコンボ。1体を墓地に落とし、戦場にいるもう1体をこの[[コスト]]に当てることで、2体の[[CIP]][[能力]]を3マナで使い回せる。墓地[[回収]]により[[アドバンテージ]]を稼ぐことができ、例えば[[Time Walk]]を毎[[ターン]]使う事での[[ロック]]など用途は様々。上記のナイトメア・サバイバルの他、一時期の[[エクステンデッド]]における[[The Rock]]等にこの[[ギミック]]が組み込まれた。
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現在の主な使われ方は[[永遠の証人/Eternal Witness]]2枚とのコンボ。1枚を墓地、1枚を戦場に用意し、ぐるぐる入れ替えて[[ETB]][[能力]]を使い回すことで、3マナで1枚[[回収]]できる高効率[[アドバンテージ]]装置となる。回収するカードによって応用が利き、例えば[[Time Walk]]を毎[[ターン]]使って[[ロック]]などが可能。上記のナイトメア・サバイバルの他、一時期の[[エクステンデッド]]における[[The Rock]]等にこの[[ギミック]]が組み込まれた。
  
 
*[[霊の鏡/Spirit Mirror]]や[[錯乱した隠遁者/Deranged Hermit]]など[[トークン]]を生成できる[[カード]]群と強力な[[シナジー]]を形成する。
 
*[[霊の鏡/Spirit Mirror]]や[[錯乱した隠遁者/Deranged Hermit]]など[[トークン]]を生成できる[[カード]]群と強力な[[シナジー]]を形成する。
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*[[ギックスの僧侶/Priest of Gix]]2体が戦場と墓地にいれば無限に唱えられ、かつクリーチャーを無限に出し入れできる。あとは適当な[[ストーム]]や[[星座]]持ち、[[生け贄に捧げる]]ことやクリーチャーが[[戦場に出る]]ことで[[誘発]]される[[能力]](登場時の[[スタンダード]]なら[[魂の管理人/Soul Warden]]や[[伏魔殿/Pandemonium]]が存在していた)と組み合わせれば危険な[[コンボ]]がたやすく作れる。
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1999年4月1日より、[[スタンダード]]で[[禁止カード]]に指定された。また、[[統率者戦]]でも禁止されている。
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==ルール==
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[[ソーサリー・タイミング]]でしか[[起動]]できないものの、「これ自身を[[手札]]に[[戻す]]」ことが[[起動コスト]]であるため、[[解呪/Disenchant]]などの[[エンチャント]][[破壊]]では対処が難しい。
  
1999年4月1日より、[[スタンダード]][[禁止カード]]に指定された。
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これの[[能力]][[対応して]][[割る|割ろう]]としても、その時点では起動コストの[[支払う|支払い]]は既に完了しており、もう[[戦場]]には存在しない。かといって起動の前に割ろうにも、[[優先権]]のルール上、「[[唱える|唱えた]]繰り返す悪夢を[[解決]]して[[戦場に出す]]→すぐに起動する」と一気に処理できるため、戦場にある間に割り込みようがない。
  
==ルール==
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エンチャント破壊で対処するには、繰り返す悪夢を唱えたのに対応して[[中断/Abeyance]]を唱えたり、[[インスタント]]のクリーチャー[[除去]][[生け贄に捧げる|生け贄]]用クリーチャーをすべて除去することで起動コストを支払えない状態にしたりして、起動できずにぽつんと戦場に残っている状態を作ってやるしかない。
[[起動コスト]]は「クリーチャー1体の[[生け贄]]」と「これ自身を[[手札]][[戻す]]」ことで、[[ソーサリー・タイミング]]でしか[[起動]]できない。
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;手札に戻る
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なお、これが戦場に出た際、起動される前に、何らかの能力が[[誘発]]もしくは[[起動]]した場合、話が変わってくる。優先権の受け渡しが行なわれるため、ここで割り込むことが可能になる。特にこのケースが問題になるのは、使用者の[[プレイング]]ミスである。例えば[[スパイクの飼育係/Spike Feeder]][[生け贄に捧げる]]前に、せっかくだからと[[ライフ]][[回復]][[能力]]を起動してしまうと、自ら対戦相手に除去の機会を与えることになる。
:手札に戻すことが起動コストであるため、[[対戦相手]]は起動に[[対応して]]これを[[対象]]に取ることができない(起動に除去が割り込む隙がない)。
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;ソーサリー・タイミング
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エンチャント破壊以外の方法、例えば[[打ち消す]][[手札破壊]]するなどの方法でならもっと簡単に対処できる。しかしそれらの手段を利用できる[[]]は限られているし、またその手の呪文を活用する[[コントロール (デッキ)|コントロール・デッキ]]は繰り返す悪夢を採用するような[[リアニメイト]]デッキ自体に対して相性が若干悪いという問題もあった。
#ソーサリー・タイミングに限定された能力であるため、他の能力に対応してこれを起動できない。特に対戦相手の除去に対応して起動できない点に注意(同じ起動型エンチャントでも[[浄化の印章/Seal of Cleansing|印章]]とは異なる)。
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#これを戦場に出した後、対戦相手に[[優先権]]が渡る前に起動すれば対戦相手の妨害を受けない([[インスタント]]であっても優先権が無ければ対戦相手は割り込めない。つまり、これを出してすぐに起動すればよい)。この性質のため非常に除去に強い。
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以上のように、対処の方法が極めて限られていたことも、このカードの凶悪さを増幅させていたといえるだろう。
##これが戦場に出たときに生け贄に捧げるクリーチャーが存在しなければ当然起動はできない。見方を変えると、これが呪文として[[唱える|唱え]]られた際に対戦相手はクリーチャーを除去することで、これの起動に割り込む機会を作り出せる。
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##これが出た際に何らかの能力が[[誘発]]した場合、これの能力を起動できるタイミングの前に対応する機会が生じる。
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*現代では[[サイドボード]]の定番である[[翻弄する魔道士/Meddling Mage]][[真髄の針/Pithing Needle]]で「繰り返す悪夢」と[[カード名|指名]]するだけでシャットアウトできるので、対処がかなり容易になったと言えるだろう。
##[[プレイング]]ミスに注意。例えば、[[スパイクの飼育係/Spike Feeder]][[生け贄に捧げる]]前に「折角だから[[ライフ]][[回復]]を」と[[カウンター (目印)|カウンター]]を取り除いてしまうと、自ら対戦相手に除去の機会を与えることになる。
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このように戦場に出してから直ちに起動する場合、対戦相手からしてみると自分が優先権を得る間もなく手札に戻ってしまうため、[[打ち消す|打ち消し]]を擁する[[]][[手札破壊]]を擁する[[黒]]でなければ対処は非常に難しかった(もっとも黒はエンチャントを破壊できないため戦場に置きっ放しにされると除去できない)。呪文として唱えられた繰り返す悪夢に対応して、[[中断/Abeyance]]を唱えたり、インスタントのクリーチャー除去で生け贄用クリーチャーをすべて除去したりした後に[[破壊]]するなどの限られた方法しかなかった。
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==参考==
 
==参考==
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**[[ナイトメア・サバイバル]]
 
**[[ナイトメア・サバイバル]]
 
*[[フリー・ホエリイ]]
 
*[[フリー・ホエリイ]]
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*[[リアニメイトカード]]
 
*[[再録禁止カード一覧]]([[再録禁止カード]])
 
*[[再録禁止カード一覧]]([[再録禁止カード]])
 
*[[カード個別評価:エクソダス]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:エクソダス]] - [[レア]]
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*[[カード個別評価:Tempest Remastered]] - [[神話レア]]
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*[[カード個別評価:Vintage Masters]] - [[レア]]
  
 
[[Category:エクソダスの再録禁止カード|くりかえすあくむ]]
 
[[Category:エクソダスの再録禁止カード|くりかえすあくむ]]

2021年12月5日 (日) 21:29時点における最新版


Recurring Nightmare / 繰り返す悪夢 (2)(黒)
エンチャント

クリーチャーを1体生け贄に捧げる,繰り返す悪夢をオーナーの手札に戻す:あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。起動はソーサリーとしてのみ行う。


エクソダスの強力なエンチャントの1つ。「戦場にいるクリーチャー1体を、墓地の1体と入れ替える」ような効果を持つ。再利用可能なリアニメイト手段であると同時に、起動コストの性格上対戦相手から対処されづらい優秀なカード(詳しくは後述)。

同じエクソダスで作られたもう一つの強力なエンチャント、適者生存/Survival of the Fittestとのコンボを形成し、ナイトメア・サバイバルというデッキを生み出した。文字通り悪夢の様な威力を発揮し、世界選手権98Brian Seldenを、世界の頂点に君臨させた。

ウルザズ・サーガ巨大鯨/Great Whaleが出た途端、2枚での無限マナコンボが可能となり一世を風靡した。当時はすぐにエラッタが出てコンボは成立しなくなったが、現在は再びのエラッタにより元の動きが可能となっている。→フリー・ホエリイ

現在の主な使われ方は永遠の証人/Eternal Witness2枚とのコンボ。1枚を墓地、1枚を戦場に用意し、ぐるぐる入れ替えてETB能力を使い回すことで、3マナで1枚回収できる高効率アドバンテージ装置となる。回収するカードによって応用が利き、例えばTime Walkを毎ターン使ってロックなどが可能。上記のナイトメア・サバイバルの他、一時期のエクステンデッドにおけるThe Rock等にこのギミックが組み込まれた。

1999年4月1日より、スタンダード禁止カードに指定された。また、統率者戦でも禁止されている。

[編集] ルール

ソーサリー・タイミングでしか起動できないものの、「これ自身を手札戻す」ことが起動コストであるため、解呪/Disenchantなどのエンチャント破壊では対処が難しい。

これの能力対応して割ろうとしても、その時点では起動コストの支払いは既に完了しており、もう戦場には存在しない。かといって起動の前に割ろうにも、優先権のルール上、「唱えた繰り返す悪夢を解決して戦場に出す→すぐに起動する」と一気に処理できるため、戦場にある間に割り込みようがない。

エンチャント破壊で対処するには、繰り返す悪夢を唱えたのに対応して中断/Abeyanceを唱えたり、インスタントのクリーチャー除去生け贄用クリーチャーをすべて除去することで起動コストを支払えない状態にしたりして、起動できずにぽつんと戦場に残っている状態を作ってやるしかない。

なお、これが戦場に出た際、起動される前に、何らかの能力が誘発もしくは起動した場合、話が変わってくる。優先権の受け渡しが行なわれるため、ここで割り込むことが可能になる。特にこのケースが問題になるのは、使用者のプレイングミスである。例えばスパイクの飼育係/Spike Feeder生け贄に捧げる前に、せっかくだからとライフ回復能力を起動してしまうと、自ら対戦相手に除去の機会を与えることになる。

エンチャント破壊以外の方法、例えば打ち消す手札破壊するなどの方法でならもっと簡単に対処できる。しかしそれらの手段を利用できるは限られているし、またその手の呪文を活用するコントロール・デッキは繰り返す悪夢を採用するようなリアニメイトデッキ自体に対して相性が若干悪いという問題もあった。

以上のように、対処の方法が極めて限られていたことも、このカードの凶悪さを増幅させていたといえるだろう。

[編集] 参考

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