白単鍛えられた鋼

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'''白単鍛えられた鋼'''(''Tempered Steel'')は、[[鍛えられた鋼/Tempered Steel]]を軸とした[[アーティファクト・クリーチャー]]を主戦力とする[[白単色デッキ|白単色]]の[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウンデッキ]]。[[ミラディンの傷跡ブロック構築]]で活躍する。
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'''白単鍛えられた鋼'''(''Tempered Steel'')は、[[鍛えられた鋼/Tempered Steel]]を軸とした[[アーティファクト・クリーチャー]]を主戦力とする[[白単色デッキ|白単色]]の[[ビートダウンデッキ]]。[[ミラディンの傷跡ブロック構築]]で登場後、[[スタンダード]]でも結果を残した。
  
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[[世界選手権10]]の時点で[[エクステンデッド]]でも登場していた(ただし[[タッチ]][[黒]])。→[[http://mtg-jp.com/reading/translated/001091/ 参考]]
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'''白単鋼'''(''Mono-White Steel'')、あるいは単に'''鋼'''とも呼ばれる。同[[環境]]で'''[[白茶単]]'''と言った場合も、大抵この[[デッキ]]を指す。
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==概要==
 
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3[[マナ]]にして+2/+2という高い[[修整]]を付加できる鍛えられた鋼を背景に、[[メムナイト/Memnite]]などの[[ミラディンの傷跡ブロック]]の優良アーティファクト・クリーチャーによって[[ビートダウン (ゲーム用語)|ビートダウン]]する。
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3[[マナ]]にして+2/+2という高い[[修整]]を付加できる[[鍛えられた鋼/Tempered Steel]]を背景に、[[メムナイト/Memnite]]などの[[ミラディンの傷跡ブロック]]の優良[[アーティファクト・クリーチャー]]によって[[ビートダウン (ゲーム用語)|ビートダウン]]する。
  
[[ミラディン包囲戦]]の時点で既に有力な[[デッキタイプ]]だったが、[[新たなるファイレクシア]]参入によって[[脊柱の飛行機械/Spined Thopter]]などの[[ファイレクシア・マナ]]を[[マナ・コスト]]に含むアーティファクト・クリーチャーが追加され、さらに[[除去]]として[[急送/Dispatch]]と[[四肢切断/Dismember]]も獲得したことによってさらに強化され、ミラディンの傷跡ブロック構築の[[トップメタ]]となった。
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高い爆発力を持つ[[デッキ]]だが、クリーチャーの素の[[サイズ]]の低さから、鍛えられた鋼(ないしそれに準ずる[[全体強化]]手段)を[[引く|引け]]ない、あるいは対処されると厳しい戦いを強いられる。
  
基本的には[[白ウィニー]]の構成を取っており、アーティファクト・クリーチャーではない[[白]]の[[クリーチャー]]も何体か採用される。鍛えられた鋼がないときでも有力な戦力となる[[刃砦の英雄/Hero of Bladehold]]や[[ミラディンの十字軍/Mirran Crusader]]、[[ミラーマッチ]]に強い[[レオニンの遺物囲い/Leonin Relic-Warder]]などがよく使われる。
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それを甘受した一撃必殺的な構成から、安定性を意識し単体での[[カードパワー]]をある程度高めた構成まで幅広い。
  
==サンプルレシピ==
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どちらにせよ相当以上のスピードはデッキの前提であり、[[墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus]]を初めとする「普段はクリーチャーでない」[[パーマネント]]によって[[全体除去]]を有する[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]にも一定の耐性がある。
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==ミラディンの傷跡ブロック構築==
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[[ミラディンの傷跡ブロック構築]]では、[[ミラディン包囲戦]]の時点で既に有力な[[デッキタイプ]]だったが、[[新たなるファイレクシア]]参入によって[[脊柱の飛行機械/Spined Thopter]]などの[[ファイレクシア・マナ]]を[[マナ・コスト]]に含む[[アーティファクト・クリーチャー]]が追加され、さらに[[除去]]として[[急送/Dispatch]]と[[四肢切断/Dismember]]も獲得したことで、同[[環境]]の[[トップメタ]]となった。
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基本的には[[白ウィニー]]の構成を取っており、アーティファクト・クリーチャーではない[[白]]の[[クリーチャー]]も何体か用いられる。鍛えられた鋼がないときでも有力な戦力となる[[刃砦の英雄/Hero of Bladehold]]や[[ミラディンの十字軍/Mirran Crusader]]の他、[[ミラーマッチ]]に強い[[レオニンの遺物囲い/Leonin Relic-Warder]]も[[メインデッキ]]からよく採用されている。
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===サンプルレシピ===
 
*備考
 
*備考
**[[プロツアー名古屋11]] ベスト8(ミラディンの傷跡ブロック構築部門 9-0-1) ([http://coverage.mtg-jp.com/PTNagoya11/ 参考])
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**[[プロツアー名古屋11]] ベスト8、ミラディンの傷跡ブロック構築部門 9-0-1 ([http://coverage.mtg-jp.com/PTNagoya11/ 参考])
 
**使用者:[[Luis Scott-Vargas]]
 
**使用者:[[Luis Scott-Vargas]]
 
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*このチーム[[Channel Fireball]]製のレシピは、[[サイドボード]]に4枚[[積む|積み]]された[[変異原性の成長/Mutagenic Growth]]が最大の特徴。同[[環境]]で最高の[[除去]]の一つである[[四肢切断/Dismember]]から自軍の[[刃砦の英雄/Hero of Bladehold]]を守れれば勝てるという読みが光っている。同レシピを使用したChannel Fireball勢のほぼ全員が構築ラウンドを勝ち越す好成績をおさめている。
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==スタンダード==
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[[ミラディンの傷跡ブロック構築]]に遅れて、[[スタンダード]]でも次第に数を増していった。追加されるのはさらなる[[強化]]手段である[[鋼の監視者/Steel Overseer]]や、[[メムナイト/Memnite]]に続く0[[マナ]][[アタッカー]]である[[羽ばたき飛行機械/Ornithopter]]など。また[[審判の日/Day of Judgment]]などの[[全体除去]]が増えることから、[[忠実な軍勢の祭殿/Shrine of Loyal Legions]]や[[きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol]]の枚数が増やされる傾向にある。
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スタンダードでは、[[ファストランド]]に加えて[[チェックランド]]も使えるため、[[白単色デッキ]]以外にも、[[青]]や[[黒]]を[[タッチ]]するものも存在する。青を足す場合には[[定業/Preordain]]により安定性を上げ、[[マナ漏出/Mana Leak]]や[[統一された意思/Unified Will]]などの[[打ち消す|カウンター]]により全体除去への耐性を高めている。黒を足す場合には[[強迫/Duress]]などの[[手札破壊]]が全体除去対策を務める。
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[[イニストラード]]が参入し、[[ゼンディカー・ブロック]]および[[基本セット2011]]が退場したことで、鋼の監視者や羽ばたき飛行機械を失った。それでも依然として高い速度があり、[[月皇ミケウス/Mikaeus, the Lunarch]]を追加するなどして引き続き存在している。
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*[[白単アーマー]]と[[ハイブリッドデッキ|ハイブリッド]]したタイプも存在する。
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===サンプルレシピ1===
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*備考
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**[[日本選手権11]] 優勝 ([http://coverage.mtg-jp.com/jpnats11/ 参考])
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**使用者:[[石田龍一郎]]
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*[[フォーマット]]
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**[[スタンダード]]([[基本セット2011]]+[[基本セット2012]]+[[ゼンディカー・ブロック]]+[[ミラディンの傷跡ブロック]])
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*[[ゼンディカー・ブロック]]+[[ミラディンの傷跡ブロック]]の[[白単色デッキ|白単色]]バージョン。
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===サンプルレシピ2===
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*備考
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**[[世界選手権11]] ベスト4 ([http://coverage.mtg-jp.com/worlds11/ 参考])
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**使用者:[[Conley Woods]]
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*[[フォーマット]]
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**[[スタンダード]]([[基本セット2012]]+[[ミラディンの傷跡ブロック]]+[[イニストラード]])
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{{#MagicFactory:df306220}}
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*[[イニストラード]]参入後のバージョン。
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*チーム[[Channel Fireball]]のメンバーがそろって持ち込み、全く同じリストで他に3人がベスト8入りしている。
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[http://mtg-jp.com/reading/formats/001526/ 高橋優太の『このフォーマットを極めろ!』第20回]/[http://mtg-jp.com/reading/formats/001570/ 第22回](日本語公式、[[高橋優太]])
 
*[http://mtg-jp.com/reading/formats/001526/ 高橋優太の『このフォーマットを極めろ!』第20回]/[http://mtg-jp.com/reading/formats/001570/ 第22回](日本語公式、[[高橋優太]])
 
*[http://coverage.mtg-jp.com/PTNagoya11/article/001665/ Deck Tech: 《鍛えられた鋼》](日本語公式、[[鍛冶友浩]])
 
*[http://coverage.mtg-jp.com/PTNagoya11/article/001665/ Deck Tech: 《鍛えられた鋼》](日本語公式、[[鍛冶友浩]])
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*[http://mtg-jp.com/reading/tsumura/001779/ 津村健志の『先取り!』スタンダード・アナライズ 第62回](日本語公式、[[津村健志]])
 
*[[白ウィニー]]
 
*[[白ウィニー]]
 
*[[デッキ集]]
 
*[[デッキ集]]
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{{DEFAULTSORT:しろたんきたえられたはかね}}
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[[Category:アーティファクトデッキ]]
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[[Category:白単色デッキ]]
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[[Category:ウィニーデッキ]]
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[[Category:ビートダウンデッキ]]
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[[Category:白単ウィニーデッキ]]
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[[Category:白単ビートダウンデッキ]]
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[[Category:ミラディンの傷跡ブロック構築デッキ]]
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[[Category:ミラディンの傷跡ブロックを含むスタンダードデッキ]]

2023年12月31日 (日) 23:31時点における最新版

白単鍛えられた鋼(Tempered Steel)は、鍛えられた鋼/Tempered Steelを軸としたアーティファクト・クリーチャーを主戦力とする白単色ビートダウンデッキミラディンの傷跡ブロック構築で登場後、スタンダードでも結果を残した。

世界選手権10の時点でエクステンデッドでも登場していた(ただしタッチ)。→[参考]

白単鋼Mono-White Steel)、あるいは単にとも呼ばれる。同環境白茶単と言った場合も、大抵このデッキを指す。

目次

[編集] 概要


Tempered Steel / 鍛えられた鋼 (1)(白)(白)
エンチャント

あなたがコントロールするアーティファクト・クリーチャーは+2/+2の修整を受ける。



Memnite / メムナイト (0)
アーティファクト クリーチャー — 構築物(Construct)

1/1

3マナにして+2/+2という高い修整を付加できる鍛えられた鋼/Tempered Steelを背景に、メムナイト/Memniteなどのミラディンの傷跡ブロックの優良アーティファクト・クリーチャーによってビートダウンする。

高い爆発力を持つデッキだが、クリーチャーの素のサイズの低さから、鍛えられた鋼(ないしそれに準ずる全体強化手段)を引けない、あるいは対処されると厳しい戦いを強いられる。

それを甘受した一撃必殺的な構成から、安定性を意識し単体でのカードパワーをある程度高めた構成まで幅広い。

どちらにせよ相当以上のスピードはデッキの前提であり、墨蛾の生息地/Inkmoth Nexusを初めとする「普段はクリーチャーでない」パーマネントによって全体除去を有するコントロールデッキにも一定の耐性がある。

[編集] ミラディンの傷跡ブロック構築

ミラディンの傷跡ブロック構築では、ミラディン包囲戦の時点で既に有力なデッキタイプだったが、新たなるファイレクシア参入によって脊柱の飛行機械/Spined Thopterなどのファイレクシア・マナマナ・コストに含むアーティファクト・クリーチャーが追加され、さらに除去として急送/Dispatch四肢切断/Dismemberも獲得したことで、同環境トップメタとなった。

基本的には白ウィニーの構成を取っており、アーティファクト・クリーチャーではないクリーチャーも何体か用いられる。鍛えられた鋼がないときでも有力な戦力となる刃砦の英雄/Hero of Bladeholdミラディンの十字軍/Mirran Crusaderの他、ミラーマッチに強いレオニンの遺物囲い/Leonin Relic-Warderメインデッキからよく採用されている。

[編集] サンプルレシピ

Tempered Steel [1]
土地 (22)
4 墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus
18 平地/Plains
クリーチャー (20)
4 メムナイト/Memnite
4 信号の邪魔者/Signal Pest
1 大霊堂のスカージ/Vault Skirge
3 刃の接合者/Blade Splicer
4 刃砦の英雄/Hero of Bladehold
4 レオニンの遺物囲い/Leonin Relic-Warder
呪文 (18)
4 急送/Dispatch
4 きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol
2 オパールのモックス/Mox Opal
4 起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb
4 鍛えられた鋼/Tempered Steel
サイドボード (15)
2 激戦の戦域/Contested War Zone
1 四肢切断/Dismember
2 エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel
2 不退転の大天使/Indomitable Archangel
2 骨髄の破片/Marrow Shards
4 変異原性の成長/Mutagenic Growth
2 存在の破棄/Revoke Existence


[編集] スタンダード


Steel Overseer / 鋼の監視者 (2)
アーティファクト クリーチャー — 構築物(Construct)

(T):あなたがコントロールする各アーティファクト・クリーチャーの上に+1/+1カウンターを1個置く。

1/1

ミラディンの傷跡ブロック構築に遅れて、スタンダードでも次第に数を増していった。追加されるのはさらなる強化手段である鋼の監視者/Steel Overseerや、メムナイト/Memniteに続く0マナアタッカーである羽ばたき飛行機械/Ornithopterなど。また審判の日/Day of Judgmentなどの全体除去が増えることから、忠実な軍勢の祭殿/Shrine of Loyal Legionsきらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idolの枚数が増やされる傾向にある。

スタンダードでは、ファストランドに加えてチェックランドも使えるため、白単色デッキ以外にも、タッチするものも存在する。青を足す場合には定業/Preordainにより安定性を上げ、マナ漏出/Mana Leak統一された意思/Unified Willなどのカウンターにより全体除去への耐性を高めている。黒を足す場合には強迫/Duressなどの手札破壊が全体除去対策を務める。

イニストラードが参入し、ゼンディカー・ブロックおよび基本セット2011が退場したことで、鋼の監視者や羽ばたき飛行機械を失った。それでも依然として高い速度があり、月皇ミケウス/Mikaeus, the Lunarchを追加するなどして引き続き存在している。

[編集] サンプルレシピ1

白単鍛えられた鋼 [2]
土地 (18)
11 平地/Plains
4 墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus
3 激戦の戦域/Contested War Zone
クリーチャー (27)
4 メムナイト/Memnite
4 羽ばたき飛行機械/Ornithopter
4 信号の邪魔者/Signal Pest
4 きらめく鷹/Glint Hawk
4 大霊堂のスカージ/Vault Skirge
4 鋼の監視者/Steel Overseer
3 磁器の軍団兵/Porcelain Legionnaire
呪文 (15)
4 オパールのモックス/Mox Opal
4 急送/Dispatch
3 きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol
4 鍛えられた鋼/Tempered Steel
サイドボード (15)
3 呪文滑り/Spellskite
4 コーの火歩き/Kor Firewalker
2 精神的つまづき/Mental Misstep
2 天界の粛清/Celestial Purge
4 忠実な軍勢の祭殿/Shrine of Loyal Legions


[編集] サンプルレシピ2

Tempered Steel [3]
土地 (19)
9 平地/Plains
4 墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus
4 金属海の沿岸/Seachrome Coast
2 ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt
クリーチャー (21)
4 きらめく鷹/Glint Hawk
1 月皇ミケウス/Mikaeus, the Lunarch
4 メムナイト/Memnite
4 信号の邪魔者/Signal Pest
4 大霊堂のスカージ/Vault Skirge
4 刻まれた勇者/Etched Champion
呪文 (20)
4 急送/Dispatch
4 オパールのモックス/Mox Opal
4 起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb
4 鍛えられた鋼/Tempered Steel
4 きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol
サイドボード (15)
1 氷河の城砦/Glacial Fortress
2 四肢切断/Dismember
4 忠実な軍勢の祭殿/Shrine of Loyal Legions
3 刃砦の英雄/Hero of Bladehold
3 呪文滑り/Spellskite
1 忘却の輪/Oblivion Ring
1 機を見た援軍/Timely Reinforcements


  • イニストラード参入後のバージョン。
  • チームChannel Fireballのメンバーがそろって持ち込み、全く同じリストで他に3人がベスト8入りしている。

[編集] 参考

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