遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(壁紙はDL用URLが機能していなかったのでComplete List of Wallpapers側へのリンクに変更)
 
(24人の利用者による、間の41版が非表示)
1行: 1行:
 
{{#card:Elspeth, Knight-Errant}}
 
{{#card:Elspeth, Knight-Errant}}
[[アラーラの断片]]で新たに登場した[[レアリティ]]、[[神話レア]]のうちの1枚。
 
  
現在登場している[[プレインズウォーカー]]で、[[忠誠度]]コストがプラスの[[能力]]を2つ持つものはこれのみ。代わりにコストが小マイナスの能力がなくなっている。
+
[[アラーラの断片]]で登場した[[バント/Bant]]の[[プレインズウォーカー]][[忠誠度]][[コスト]]がプラスの[[忠誠度能力]]を2つ持つ最初のプレインズウォーカー。代わりにコストが小マイナスの[[能力]]がなくなっている。
これにより、どちらの能力を使っても忠誠度がどんどん増えていき、相手に妨害されないかぎり確実にコストが大マイナスの能力を使用することができるという点が大きな特徴。
+
  
一つ目の能力は1/1[[兵士]][[トークン]]を生み出す。[[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]と比べると出てくるトークンは頼りないが、忠誠度が減らないので心置きなくクリーチャーの頭数を増やせる。
+
;1つ目の+1能力
 +
:1/1[[兵士]]・[[クリーチャー]]・[[トークン]]の[[生成]]。
 +
:[[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]と比べると出てくるトークンは頼りないが、忠誠度が増えるため使い勝手がよく、エルズペス自身の身を守る点でも有効。
  
二つ目の能力は[[天使の祝福/Angelic Blessing]]。[[ソーサリー]]タイミングなので[[コンバット・トリック]]等には使えないが、[[サイズ]]を大きくしながら回避能力を得るので、攻撃を通しやすい。
+
;2つ目の+1能力
 +
:[[天使の祝福/Angelic Blessing]]。
 +
:プレインズウォーカーの能力は[[ソーサリー・タイミング]]でしか[[起動]]できないので[[コンバット・トリック]]には使えないが、[[サイズ]]を大きくしながら[[回避能力]]を与えるので[[ダメージ]]を見込める。
  
三つ目の能力は、自分のプレインズウォーカー以外の[[パーマネント]]が[[ダークスティール]]化する。他のプレインズウォーカーの大技に比べると派手さはないが、自分のクリーチャーが[[戦闘]][[除去]]で破壊されなくなるというのはその後の戦闘をかなり一方的にできる。
+
;-8能力
 +
:[[あなた|自分]]が[[コントロール]]するプレインズウォーカー以外の[[パーマネント]]が[[破壊不能]]を持つ[[紋章]]の獲得。
 +
:自分のクリーチャーがダメージや[[破壊]]による[[除去]]に[[除去耐性|耐性]]を持つことになり、その後の[[戦闘]]をかなり有利に進められる。こちらから[[全体除去]]を行い、相手だけ大量破壊に持っていければ大きな[[アドバンテージ]]にもなる。
  
[[リミテッド]]ではこれ1枚で次々とクリーチャーが増えて攻撃が通りにくくなり、放っておくとクリーチャーが破壊できなくなるという、非常に強力なカード。初期忠誠度が高めで[[ブロッカー]]を自身で生成できるので、除去耐性も高い。
+
2番目と3番目の能力がクリーチャーのサポートであるものの、1番目の能力でそのクリーチャーを自ら生成できると能力が自己完結しており、手札で[[腐る]]ということがまずない。着実に忠誠度を増やしながらトークンを生産してゆき、2番目の能力で[[ダメージレース]]にも大きく貢献する。3番目の能力を起動後にトークンを生成し続けていけば[[勝利]]まではもはや秒読み。その[[戦場]]における制圧力の高さを買われ、[[スタンダード]]から[[レガシー]]まで幅広く活躍する良[[カード]]。
 +
 
 +
[[リミテッド]]でもこれ1枚で次々とクリーチャーが増えて[[攻撃]]が通りにくくなり、放っておくと増えたクリーチャーを破壊できなくなるという、非常に強力なカード。初期忠誠度が高めで[[ブロッカー]]を自身で生成できるので除去耐性も高い。
 +
 
 +
[[レガシー]]では[[青白石鍛冶#レガシー|青白石鍛冶]]や[[青白奇跡コントロール#レガシー|青白奇跡]]の[[サイドボード]]に採用されることがある。クリーチャー除去と[[打ち消す|打ち消し]]が強力なこの環境では対戦相手のクリーチャーによる対処がされづらく、逆に[[呪文]]によるものであってもこのスペックのプレインズウォーカーを確定で仕留められる[[カード]]も少ないため、[[戦場]]に出さえすればかなり信頼のおける[[フィニッシャー]]として機能する。また、同[[マナ]]域で似た役割の[[精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor]]が[[真髄の針/Pithing Needle]]で止められがちであるため、フィニッシャーを散らすという目的もある。
 +
 
 +
*印刷時は3番目の忠誠度能力が「残りのゲームの間、破壊されない」というゲームのルールに影響する[[継続的効果]]を生み出すものだったが、[[2010年]]7月の[[オラクル]]で「破壊されない」という紋章を得るものに変更された。なお、紋章を用いる初めてのカードであった。元々ゲームのルールに影響を及ぼすものであったため、忠誠度能力の[[解決]]後に[[戦場に出る|戦場に出た]]パーマネントにも影響を与えていた(→{{CR|611.2c}})。そのため、機能はそれほど大きく変わっていない。
 +
**[[基本セット2014]]での破壊不能の制定に伴い、「破壊不能を持つ」という紋章を得るものに変更された。破壊されないという性質でなくなり、[[謙虚/Humility]]などの能力を[[失う|失わせる]]カードによって対処できるようになったため、若干の弱体化と言える。
 +
**[[Modern Masters]]および[[Guilds of Ravnica Mythic Edition]]には専用の紋章・カードが収録されている。(→[[トークン・カード]])
 +
*[[デュエルデッキ]]:[[エルズペスvsテゼレット]]に{{Gatherer|id=217825|新規イラスト}}で収録された。
 +
*[[Guilds of Ravnica Mythic Edition]]に{{Gatherer|id=456589|新規イラスト}}で収録された。イラストは鎧に空いた穴や黄金の仮面など、[[テーロス・ブロック]]のストーリー後のエルズペスを描いている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/guilds-ravnica-packaging-promos-and-more-2018-09-04 Guilds of Ravnica Packaging, Promos, and More](Feature 2018年9月4日 [[Blake Rasmussen]]著)</ref>。
 +
 
 +
==カードとしての評価==
 +
公式コラムなどでは、総じて「しぶとい」という評価が多い。高めの初期忠誠度をトークンを生み出しながらさらに上げて行くため、とにかく非常に硬い。
 +
 
 +
具体的には、'''使っていると地味だが、使われると嫌なカード'''、または同[[マナ・コスト]]の[[黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane]]と比較して、'''アジャニは勝っている状態を決められるカードで、エルズペスは負けている局面を耐えられるカード'''など。
 +
 
 +
派手さは無いが汎用性が高く、様々な局面、デッキで活躍できるいぶし銀と言えるだろう。
 +
 
 +
==関連カード==
 +
{{キャラクターを表すカード/エルズペス・ティレル}}
 +
 
 +
===サイクル===
 +
{{サイクル/アラーラの断片ブロックのプレインズウォーカー}}
 +
 
 +
==ストーリー==
 +
詳細は[[エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel (ストーリー)]]を参照。
  
 
==参考==
 
==参考==
 +
<references />
 +
*[https://media.magic.wizards.com/images/wallpaper/WP_Elspeth_1280X960.jpg 壁紙(1280x960)]([https://magic.wizards.com/en/articles/media/wallpapers Complete List of Wallpapers])
 +
*[[カード名国語辞典#遍歴|遍歴]]([[カード名国語辞典]])
 
*[[カード個別評価:アラーラの断片]] - [[神話レア]]
 
*[[カード個別評価:アラーラの断片]] - [[神話レア]]
 +
*[[カード個別評価:Modern Masters]] - [[神話レア]]
 +
*[[Secret Lair Drop Series/2022年#Artist Series: Volkan Baga|Secret Lair Drop Series: Artist Series: Volkan Baga]]
 +
*[[Guilds of Ravnica Mythic Edition]]
 +
__NOTOC__

2022年9月27日 (火) 12:09時点における最新版


Elspeth, Knight-Errant / 遍歴の騎士、エルズペス (2)(白)(白)
伝説のプレインズウォーカー — エルズペス(Elspeth)

[+1]:白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体生成する。
[+1]:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+3/+3の修整を受けるとともに飛行を得る。
[-8]:あなたは「あなたがコントロールするアーティファクトとクリーチャーとエンチャントと土地は破壊不能を持つ。」を持つ紋章を得る。

4

アラーラの断片で登場したバント/Bantプレインズウォーカー忠誠度コストがプラスの忠誠度能力を2つ持つ最初のプレインズウォーカー。代わりにコストが小マイナスの能力がなくなっている。

1つ目の+1能力
1/1兵士クリーチャートークン生成
野生語りのガラク/Garruk Wildspeakerと比べると出てくるトークンは頼りないが、忠誠度が増えるため使い勝手がよく、エルズペス自身の身を守る点でも有効。
2つ目の+1能力
天使の祝福/Angelic Blessing
プレインズウォーカーの能力はソーサリー・タイミングでしか起動できないのでコンバット・トリックには使えないが、サイズを大きくしながら回避能力を与えるのでダメージを見込める。
-8能力
自分コントロールするプレインズウォーカー以外のパーマネント破壊不能を持つ紋章の獲得。
自分のクリーチャーがダメージや破壊による除去耐性を持つことになり、その後の戦闘をかなり有利に進められる。こちらから全体除去を行い、相手だけ大量破壊に持っていければ大きなアドバンテージにもなる。

2番目と3番目の能力がクリーチャーのサポートであるものの、1番目の能力でそのクリーチャーを自ら生成できると能力が自己完結しており、手札で腐るということがまずない。着実に忠誠度を増やしながらトークンを生産してゆき、2番目の能力でダメージレースにも大きく貢献する。3番目の能力を起動後にトークンを生成し続けていけば勝利まではもはや秒読み。その戦場における制圧力の高さを買われ、スタンダードからレガシーまで幅広く活躍する良カード

リミテッドでもこれ1枚で次々とクリーチャーが増えて攻撃が通りにくくなり、放っておくと増えたクリーチャーを破壊できなくなるという、非常に強力なカード。初期忠誠度が高めでブロッカーを自身で生成できるので除去耐性も高い。

レガシーでは青白石鍛冶青白奇跡サイドボードに採用されることがある。クリーチャー除去と打ち消しが強力なこの環境では対戦相手のクリーチャーによる対処がされづらく、逆に呪文によるものであってもこのスペックのプレインズウォーカーを確定で仕留められるカードも少ないため、戦場に出さえすればかなり信頼のおけるフィニッシャーとして機能する。また、同マナ域で似た役割の精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor真髄の針/Pithing Needleで止められがちであるため、フィニッシャーを散らすという目的もある。

[編集] カードとしての評価

公式コラムなどでは、総じて「しぶとい」という評価が多い。高めの初期忠誠度をトークンを生み出しながらさらに上げて行くため、とにかく非常に硬い。

具体的には、使っていると地味だが、使われると嫌なカード、または同マナ・コスト黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmaneと比較して、アジャニは勝っている状態を決められるカードで、エルズペスは負けている局面を耐えられるカードなど。

派手さは無いが汎用性が高く、様々な局面、デッキで活躍できるいぶし銀と言えるだろう。

[編集] 関連カード

[編集] サイクル

アラーラの断片ブロックプレインズウォーカー。各断片に1人ずつ配置されている。プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Planeswalkerのみコンフラックスでの登場で、他はアラーラの断片に収録されている。

[編集] ストーリー

詳細はエルズペス・ティレル/Elspeth Tirel (ストーリー)を参照。

[編集] 参考

  1. Guilds of Ravnica Packaging, Promos, and More(Feature 2018年9月4日 Blake Rasmussen著)
QR Code.gif