夏の帳/Veil of Summer
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インスタント
このターンに対戦相手が青か黒の呪文を唱えていたなら、カードを1枚引く。このターン、あなたがコントロールしている呪文は打ち消されない。ターン終了時まで、あなたとあなたがコントロールしているパーマネントは青からと黒からの呪禁を得る。(それらは、対戦相手がコントロールしている青や黒の呪文や能力の対象にならない。)
基本セット2020の対抗色対策カードサイクルの緑。かつての強力カード中断/Abeyanceと似た状況を作り出す、広範囲に打ち消されないと青・黒からの呪禁を付与する上に条件つきでキャントリップもついてくる呪文。
秋の帳/Autumn's Veilから全面的に強化された上位互換。特にキャントリップがついたのが大きな進歩で、適切な呪文に対応して唱えるだけで1マナでテンポ・アドバンテージのみならず1枚のカード・アドバンテージをも獲得できる。打ち消し呪文や除去呪文はもちろんのこと、各種能力に対応しての呪禁付与として使っても損はないし、最悪でも対戦相手が何か行動を起こしていればサイクリングのように使える。
除去、打ち消し、手札破壊等、青黒の得意とする多くのアクションを容易に却下でき、存在そのものが心理アドバンテージを産む優秀なサイドボード要員。登場時のスタンダードではエスパー・コントロールやグリクシス・コントロールに対しての有効な対策になり、青単テンポの復権やシミック・フラッシュの登場も活躍を後押ししている。エルドレインの王権の登場後は強力な緑の脅威に対する黒や青の対策を封じ込めて、このカードを苦手とするデッキそのものを環境から駆逐してしまった。
モダン以下でもサイドボード要員の一つとして採用されている。特にストームデッキには有効であり、露払いの手札破壊を無効化し、フィニッシュの苦悶の触手/Tendrils of Agonyもまとめて対処できてしまう。キーカードに対する手札破壊や打ち消しを防ぐ性能を評価されて、コンボデッキ側が搭載する動きもある。
- サイクル中唯一1マナであり、また除去ではない。
- 青でも黒でもない打ち消しに対しても、打ち消し耐性部分は機能する。
- 打ち消されない効果を目当てにする場合、普通は対戦相手の打ち消しに対応してこれを唱えればよい。しかし、刹那など呪文を唱えるタイミングを制限するカードが存在する環境の場合、通したい呪文より先にこちらを唱え解決させるプレイングが必要になることもある。登場時のスタンダードでは、対戦相手が時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerをコントロールしている場合などに注意。
- 秋の帳とはカード名や効果だけでなくイラストも類似している(秋の帳のイラスト/夏の帳のイラスト)。
禁止指定
2019年11月12日より、パイオニアで禁止カードに指定される[1]。緑単信心をはじめとした緑ベースのアグロとランプデッキがミッドレンジとコントロールデッキを餌食としてメタゲームに過剰に存在しており、自然なメタゲームの圧力がより良くこれらの戦略に対する反発力を提供するようにするための措置である。
さらに2019年11月22日(Magic: The Gathering Arena、Magic Onlineでは11月18日)より、スタンダードでも禁止カードに指定される[2]。食物デッキの支配だけでなく、競技メタゲームにおいて緑のデッキが多すぎることもこの環境の問題点であった。このカードはサイクルの他のカードと比べて強すぎ、緑のデッキに妨害に対する過剰な耐性を与え、メタゲームの自己修復可能性の大きな妨げとなっていた。
関連カード
サイクル
基本セット2020の2色同時対策カードのサイクル。いずれも自身の対抗色2色を対策するインスタントかソーサリーで、稀少度はアンコモン。基本セット2011の色対策カードサイクルのリメイク。
- 敬虔な命令/Devout Decree(白→黒・赤)
- 霊気の疾風/Aether Gust(青→赤・緑)
- 害悪な掌握/Noxious Grasp(黒→緑・白)
- 丸焼き/Fry(赤→白・青)
- 夏の帳/Veil of Summer(緑→青・黒)
脚注
- ↑ November 11, 2019 Pioneer Banned Announcement/2019年11月11日 パイオニア禁止告知
- ↑ November 18, 2019 Banned and Restricted Announcement/2019年11月18日 禁止制限告知