吹き荒れる潜在能力/Possibility Storm
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(→ルール: CR番号ズレを修正、分割カードやMDFCについての事例を追記) |
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*元呪文と[[カード・タイプ]]がひとつでも共通していれば、新呪文となる。完全に一致している必要はない。 | *元呪文と[[カード・タイプ]]がひとつでも共通していれば、新呪文となる。完全に一致している必要はない。 | ||
**例えば元呪文が[[アーティファクト・クリーチャー]]だった場合、[[アーティファクト]]が公開されれば一致するので新呪文となる。[[クリーチャー]]でも同様だし、あるいは[[クリーチャー・エンチャント]]であっても同様。 | **例えば元呪文が[[アーティファクト・クリーチャー]]だった場合、[[アーティファクト]]が公開されれば一致するので新呪文となる。[[クリーチャー]]でも同様だし、あるいは[[クリーチャー・エンチャント]]であっても同様。 | ||
+ | **現行のルールでの[[分割カード]]はスタック外にある場合、カード全ての性質を合計した性質を持つため、インスタント+ソーサリーの組み合わせならそのどちらかが元呪文であれば新呪文になる。 | ||
*新呪文を唱えることは任意であるため、唱えないことを選択してもよい。 | *新呪文を唱えることは任意であるため、唱えないことを選択してもよい。 | ||
**例えば[[触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable]]が新呪文になったとしても、追放領域から唱えると敗北するため、唱えないことを選択するべきだろう。 | **例えば[[触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable]]が新呪文になったとしても、追放領域から唱えると敗北するため、唱えないことを選択するべきだろう。 | ||
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**例えば元呪文が[[打ち消す|打ち消された]]場合に起こる。打ち消すならば、吹き荒れる潜在能力の解決を待って新呪文のほうを打ち消したほうがよい。 | **例えば元呪文が[[打ち消す|打ち消された]]場合に起こる。打ち消すならば、吹き荒れる潜在能力の解決を待って新呪文のほうを打ち消したほうがよい。 | ||
**また吹き荒れる潜在能力が二つ以上[[戦場]]にある状況でも起こる。この場合、どちらか一方の吹き荒れる潜在能力は元呪文を追放できないが、新呪文はあわせて二つ唱えることができる。 | **また吹き荒れる潜在能力が二つ以上[[戦場]]にある状況でも起こる。この場合、どちらか一方の吹き荒れる潜在能力は元呪文を追放できないが、新呪文はあわせて二つ唱えることができる。 | ||
− | *元呪文と新呪文のタイプの比較には、元呪文がスタックにあったときの最後の情報を用いる({{CR|608. | + | *元呪文と新呪文のタイプの比較には、元呪文がスタックにあったときの最後の情報を用いる({{CR|608.2h}})。 |
**変異で唱えた[[生けるものの洞窟/Zoetic Cavern]]が追放された場合、スタックにあった最後の情報はクリーチャーなので、新呪文としてクリーチャー・呪文を唱えられる。 | **変異で唱えた[[生けるものの洞窟/Zoetic Cavern]]が追放された場合、スタックにあった最後の情報はクリーチャーなので、新呪文としてクリーチャー・呪文を唱えられる。 | ||
+ | *分割カードや[[当事者カード]]、[[モードを持つ両面カード]]などで新呪文を元呪文と異なるカード・タイプで唱えられるなら、そちらで唱えても良い。 | ||
+ | **例えば[[嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies]]はクリーチャーが元呪文でなければ新呪文になれないが、一度新呪文として確定したら[[プレインズウォーカー_(カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]である星界の騙し屋、ティボルト/Tibalt, Cosmic Impostorとして唱えてもよい。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[カード個別評価:ドラゴンの迷路]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:ドラゴンの迷路]] - [[レア]] |
2022年1月12日 (水) 21:09時点における版
エンチャント
プレイヤー1人が自分の手札から呪文を1つ唱えるたび、そのプレイヤーはそれを追放し、その後、自分のライブラリーの一番上から、それと共通のカード・タイプを持つカードを追放するまでカードを追放し続ける。そのプレイヤーはそのカードをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。その後、そのプレイヤーは吹き荒れる潜在能力により追放されたすべてのカードを自分のライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
赤にしばしば登場する混沌系エンチャント。手札から呪文を唱えたとき、ライブラリーにある同じカード・タイプを持つ他のカードを唱えなおさせる。
お互いに呪文がどういう結果を生むのか不確定になってしまう、まさに「混沌」と呼ぶにふさわしいカード。特に唱えるタイミングが重要である打ち消し呪文やコンバット・トリック系呪文は得られる効果が激減してしまうことから、対抗色である白や青の得意戦術を妨害できる点も赤らしい1枚と言える。呪文もプレイヤーも対象にとる必要がなく、唱えた呪文は一時的とは言え追放されるので打ち消されない呪文に対しての抑止力にもなる。
効果は自分にも及ぶので、下手な使い方をすれば自分の首を絞めかねない。しかしデッキ構築の段階からしっかり意識しておけば多少は結果を操作できる。極端に言えばデッキ内に特定のカード・タイプの呪文を1種類しか入れていなければ必ずその呪文が唱えられるのでデメリットを回避できる。また、バーンやウィニーのようなデッキなら、多少違った呪文になろうが結果に大差はない。特にウィニーのような全体除去に弱いデッキでは対処を1,2ターン遅らせるだけで勝利が確定する場合が多いため採用を検討する価値はある。5マナとやや重いのが難点だが、これ自身除去しづらいエンチャントで、普通のデッキにはエンチャント除去はそう多く投入されないため隙は少ない。
軽い呪文をタネに、より重く強烈な呪文を使う、変身/Polymorphのようなコンボに利用できると効果的。実際にモダンでは、メムナイト/Memniteから引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornに繋げる地雷デッキ「吹き荒れる潜在能力コンボ」が生まれた。
ルール
以下、「手札から唱えたカード」のことを「元呪文」、「ライブラリーから出てきたカード」のことを「新呪文」とする。
- 誘発条件は、「手札から呪文を唱えたとき」である。
- 元呪文とカード・タイプがひとつでも共通していれば、新呪文となる。完全に一致している必要はない。
- 例えば元呪文がアーティファクト・クリーチャーだった場合、アーティファクトが公開されれば一致するので新呪文となる。クリーチャーでも同様だし、あるいはクリーチャー・エンチャントであっても同様。
- 現行のルールでの分割カードはスタック外にある場合、カード全ての性質を合計した性質を持つため、インスタント+ソーサリーの組み合わせならそのどちらかが元呪文であれば新呪文になる。
- 新呪文を唱えることは任意であるため、唱えないことを選択してもよい。
- 例えば触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchableが新呪文になったとしても、追放領域から唱えると敗北するため、唱えないことを選択するべきだろう。
- 新呪文を唱えるのは効果の一部であるため、唱えるタイミングの制限を受けない。
- 瞬速クリーチャーやインスタントメントを元呪文に利用することで、瞬速を持たないクリーチャーやエンチャントを新呪文としてインスタント・タイミングで唱えることができる。
- 吹き荒れる潜在能力によってライブラリーから追放されたカードとともに、元呪文のカードもライブラリーの一番下に無作為に置く。
- 新呪文となったカードが「唱えられない」ことがありえる。その場合、新呪文を唱えないことを選ばなければならない。
- 例えば、元呪文がアーティファクト・クリーチャーで、アーティファクト・土地が公開された場合、タイプが一部一致するので新呪文候補となるが、土地であるため唱えることができない。
- ほかにも例えば新呪文が翻弄する魔道士/Meddling Mageで指名されている場合や、Resetなどのように唱えるに際し制限がある場合などが挙げられる。
- 元呪文は追放されるので解決されることはないが「唱えられている」。また、新呪文もそれとは別に新しく「唱えられている」。
- ライブラリーをすべて追放しても新呪文になりえるカードが出てこなかった場合、何も唱えられない。その後、追放したカードすべて(元呪文含む)をライブラリーの一番下に無作為に戻す(=ライブラリー全体を無作為に並べ直す ≒ライブラリーを切り直す)。
- 元呪文を追放できなかったとしても、新呪文を唱えることはできる。
- 元呪文と新呪文のタイプの比較には、元呪文がスタックにあったときの最後の情報を用いる(CR:608.2h)。
- 変異で唱えた生けるものの洞窟/Zoetic Cavernが追放された場合、スタックにあった最後の情報はクリーチャーなので、新呪文としてクリーチャー・呪文を唱えられる。
- 分割カードや当事者カード、モードを持つ両面カードなどで新呪文を元呪文と異なるカード・タイプで唱えられるなら、そちらで唱えても良い。
- 例えば嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Liesはクリーチャーが元呪文でなければ新呪文になれないが、一度新呪文として確定したらプレインズウォーカーである星界の騙し屋、ティボルト/Tibalt, Cosmic Impostorとして唱えてもよい。