オデッセイ

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[[アポカリプス]]から100年後、[[ドミナリア/Dominaria]]の他の大陸から隔絶された[[オタリア/Otaria|オタリア大陸]]を舞台とする。
 
[[アポカリプス]]から100年後、[[ドミナリア/Dominaria]]の他の大陸から隔絶された[[オタリア/Otaria|オタリア大陸]]を舞台とする。
  
テーマは[[墓地]]で、新[[キーワード能力]]として、墓地の枚数を参照する能力[[スレッショルド]]と、墓地からも[[プレイ]]できる[[フラッシュバック]]が登場した(スレッショルドは、後に[[能力語]]に変更された)。
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テーマは[[墓地]]で、新[[キーワード能力]]として、墓地の枚数を参照する能力[[スレッショルド]]と、墓地からも[[プレイ]]できる[[フラッシュバック]]が登場した(スレッショルドは、後に[[能力語]]に変更された)。墓地で機能するカードには墓地で目立つよう左上に[[墓石アイコン]]が付いている。また、[[手札]]を捨てることで強化される[[共鳴者]]も多数登場した。
  
また、[[手札]]を捨てることで強化される[[共鳴者]]も多数登場した。特に[[サイカトグ/Psychatog]][[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]はカードリスト公開時点では過小評価されていたが、発売後すぐに評価が逆転し、オデッセイを代表する[[クリーチャー]]になった。
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[[フィルターランド]]や、古参プレイヤーには懐かしい[[エイトグ]][[ルアゴイフ]]の[[サイクル]]が登場し、一部はトーナメントシーンでも活躍した。他にも[[野生の雑種犬/Wild Mongrel|猟犬]][[生命の噴出/Life Burst|噴出カード]]、[[エイヴンの祭殿/Aven Shrine|祭殿]]のサイクルなどがある。
  
他に低評価から高評価へ逆転したカードとして以下の例が挙げられる。
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*オデッセイ以降は[[打ち消す|カウンター]][[呪文]]が弱くなったといわれる。[[中略/Syncopate]]なども収録されていたが、低コストでの確定カウンターをもとめる当時の「[[パーミッション]]」にはあまり採用されなかった。
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*直前の[[ブロック (総称)|ブロック]]である[[インベイジョン・ブロック]]が[[多色]]を推していたのに対し、このセットでは[[トリプルシンボル]]以上のカードが比較的多く見られ、[[単色]]を推すような傾向が見られる。
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==特筆するカード==
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カードリスト公開時には低評価だったが、高評価へ逆転したカードとして以下の例が挙げられる。
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*[[サイカトグ/Psychatog]] - [[パーマネント]]の[[生け贄]]が必要なサイクルの他のカードと違い、豊富に存在する[[リソース]]である[[手札]]と[[墓地]]の組み合わせによる爆発力、継戦能力が評価され、[[エクステンデッド]]まで活躍する[[サイカトグ]]デッキの主力となった。
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*[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]] - 手札1枚に対して割りに合わない[[効果]]と考えられていたが、牽制や[[プロテクション]]の回避として有用であり、[[トーメント]]の[[マッドネス]]との[[シナジー]]によって一線級のクリーチャーとなった。
 
*[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]:ソーサリーである点で[[獣の襲撃/Beast Attack]]より低く見られていたが、[[マナカーブ]]に沿って運用できることが評価されてトップレアにまで昇り詰めた。
 
*[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]:ソーサリーである点で[[獣の襲撃/Beast Attack]]より低く見られていたが、[[マナカーブ]]に沿って運用できることが評価されてトップレアにまで昇り詰めた。
 
*[[炎の稲妻/Firebolt]]:やはりソーサリーである点で[[火力]]として実戦レベルかは疑問視されていたが、単純に[[アドバンテージ]]がとれる点でフラッシュバックの代表格になった。
 
*[[炎の稲妻/Firebolt]]:やはりソーサリーである点で[[火力]]として実戦レベルかは疑問視されていたが、単純に[[アドバンテージ]]がとれる点でフラッシュバックの代表格になった。
 
*[[激動/Upheaval]]:プロプレイヤーからも完全なネタカードとみられていたが、[[激動サイカトグ]]の強烈なリセットカードとして環境を席巻した。
 
*[[激動/Upheaval]]:プロプレイヤーからも完全なネタカードとみられていたが、[[激動サイカトグ]]の強烈なリセットカードとして環境を席巻した。
  
逆に、[[Jon Finkel]]の[[インビテーショナルカード]]である[[影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator]]は当初、[[ゲームぎゃざ]]に「私がオデッセイのトップレアです」と話すイラストが掲載されるほど、はっきりとしたトップレアであったが、使用率の高い[[サイカトグ/Psychatog]]、[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]に弱かったため、使用率は徐々に下がっていった。
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逆に、[[Jon Finkel]]の[[インビテーショナルカード]]である[[影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator]]は当初、[[ゲームぎゃざ]]に「私がオデッセイのトップレアです」と話すイラストが掲載されるほど、はっきりとしたトップレアであったが、使用率の高いサイカトグ、野生の雑種犬に弱かったため、使用率は徐々に下がっていった。
  
 
同様に発売前に高評価を得ながら凋落していったカードとして以下の例が挙げられる。
 
同様に発売前に高評価を得ながら凋落していったカードとして以下の例が挙げられる。
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*[[納墓/Entomb]]:オデッセイで最も価格の高いカード(2014年8月現在)。[[死体発掘/Exhume]]、[[再活性/Reanimate]]とのコンボで[[レガシー]]環境の「[[リアニメイト]]」の必須パーツとなった。
 
*[[納墓/Entomb]]:オデッセイで最も価格の高いカード(2014年8月現在)。[[死体発掘/Exhume]]、[[再活性/Reanimate]]とのコンボで[[レガシー]]環境の「[[リアニメイト]]」の必須パーツとなった。
 
*[[ワームの咆哮/Roar of the Wurm]]:4マナで破格の6/6[[ワーム]]・トークンが出せるマナレシオを評価され、[[物静かな思索/Quiet Speculation]]とのコンボで「[[クワイエット・ロアー]]」をスタンダード環境およびエクステンデッド環境で活躍させた。
 
*[[ワームの咆哮/Roar of the Wurm]]:4マナで破格の6/6[[ワーム]]・トークンが出せるマナレシオを評価され、[[物静かな思索/Quiet Speculation]]とのコンボで「[[クワイエット・ロアー]]」をスタンダード環境およびエクステンデッド環境で活躍させた。
*[[リスの巣/Squirrel Nest]]:トークン量産からロックにつなげる「[[リス対立#オデッセイ・ブロック期|リス対立]]」のキーカード。[[対立/Opposition]]、[[静態の宝珠/Static Orb]]とのコンボで場を制圧した。
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*[[リスの巣/Squirrel Nest]]:トークン量産からロックにつなげる「[[リス対立#オデッセイ・ブロック期|リス対立]]」のキーカード。[[対立/Opposition]]、[[静態の宝珠/Static Orb]]とのコンボで[[戦場]]を制圧した。
 
*[[敏捷なマングース/Nimble Mongoose]]:スレッショルドの代表カード。限定的ながら1マナ3/3の[[被覆]]クリーチャーとしてスタンダードで「[[8Man]]」や「[[ターボバランス]]」などで活躍し、[[レガシー]]でも「[[Canadian Threshold]]」に採用された。
 
*[[敏捷なマングース/Nimble Mongoose]]:スレッショルドの代表カード。限定的ながら1マナ3/3の[[被覆]]クリーチャーとしてスタンダードで「[[8Man]]」や「[[ターボバランス]]」などで活躍し、[[レガシー]]でも「[[Canadian Threshold]]」に採用された。
 
*[[熊人間/Werebear]]:スレッショルドの代表カードその2。[[秘教の処罰者/Mystic Enforcer]]とともに「[[スーパーグロウ]]」の必須パーツとしてエクステンデッド環境に強い影響を与えた。
 
*[[熊人間/Werebear]]:スレッショルドの代表カードその2。[[秘教の処罰者/Mystic Enforcer]]とともに「[[スーパーグロウ]]」の必須パーツとしてエクステンデッド環境に強い影響を与えた。
 
*[[機知の戦い/Battle of Wits]]:ライブラリー枚数が240枚を超える「[[バベル]]」のキーカード。[[笹沼希予志]]氏によって実戦レベルであることが証明された。
 
*[[機知の戦い/Battle of Wits]]:ライブラリー枚数が240枚を超える「[[バベル]]」のキーカード。[[笹沼希予志]]氏によって実戦レベルであることが証明された。
 
*[[平等化/Balancing Act]]:リメイクされた[[天秤/Balance]]。コンボデッキ「[[ターボバランス]]」で[[土を食うもの/Terravore]]および[[インベイジョン]]の[[サクリファイスランド]]との相性は抜群であった。
 
*[[平等化/Balancing Act]]:リメイクされた[[天秤/Balance]]。コンボデッキ「[[ターボバランス]]」で[[土を食うもの/Terravore]]および[[インベイジョン]]の[[サクリファイスランド]]との相性は抜群であった。
*[[ミラーリ/Mirari]]:発売後しばらく使用されずに放置されていた[[伝説のアーティファクト]]。後に爆発的なマナを産む「[[ウェイク]]」のキーカードとなり[[世界選手権03]]で優勝した。
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*[[ミラーリ/Mirari]]:発売後しばらく使用されずに放置されていた[[伝説のアーティファクト]]。後に爆発的なマナを生む「[[ウェイク]]」のキーカードとなり[[世界選手権03]]で優勝した。
 
*[[陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion]]:いやがらせのお手本のような[[伝説のクリーチャー]]。黒系[[ビート・コントロール]]「[[ノワール]]」の中心カードとして[[日本選手権02]]で準優勝した。
 
*[[陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion]]:いやがらせのお手本のような[[伝説のクリーチャー]]。黒系[[ビート・コントロール]]「[[ノワール]]」の中心カードとして[[日本選手権02]]で準優勝した。
 
オデッセイ以降は[[打ち消す|カウンター]][[呪文]]が弱くなったといわれる。[[中略/Syncopate]]なども収録されていたが、低コストでの確定カウンターをもとめる当時の「[[パーミッション]]」にはあまり採用されなかった。
 
 
[[フィルターランド]]や、古参プレイヤーには懐かしい[[エイトグ]]や[[ルアゴイフ]]の[[サイクル]]が登場し、トーナメントシーンでも活躍した。他にも[[野生の雑種犬/Wild Mongrel|猟犬]]や[[生命の噴出/Life Burst|噴出カード]]、[[エイヴンの祭殿/Aven Shrine|祭殿]]のサイクルなどがある。
 
 
直前の[[ブロック (総称)|ブロック]]である[[インベイジョン・ブロック]]が[[多色]]を推していたのに対し、このセットでは[[トリプルシンボル]]以上のカードが比較的多く見られ、[[単色]]を推すような傾向が見られる。
 
  
 
==テーマデッキ==
 
==テーマデッキ==
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|||[[Henry Stern]]
 
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|開発チーム||[[Randy Buehler]] (lead)
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==公式特集ページ==
 
==公式特集ページ==
 
*[http://magic.wizards.com/ja/game-info/products/card-set-archive/odyssey オデッセイ](マジック英語公式日本語版  セット特設サイト)
 
*[http://magic.wizards.com/ja/game-info/products/card-set-archive/odyssey オデッセイ](マジック英語公式日本語版  セット特設サイト)
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*[https://mtg-jp.com/reading/mm/0031537/ よ~いドン!](Making Magic 2018年12月10日) - セット開発の基本的な発想について
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マジックの小ネタを紹介するミニコラム。Arcana
 
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/odyssey-logos-2002-01-09 Odyssey logos](Arcana 2002年1月9日) - オデッセイのロゴ案
 
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/odyssey-logos-2002-01-09 Odyssey logos](Arcana 2002年1月9日) - オデッセイのロゴ案
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*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/what-if-odyssey-art-2002-01-11 "What If?" with Odyssey art](Arcana 2002年1月11日) - 元の発注とは別のカードに使われた[[イラスト]]達
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/odyssey-spheres-2002-01-15 Odyssey Spheres] Arcana 2002年1月15日) - [[真理の領域/Sphere of Truth|領域]][[サイクル]]のイラストについて
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/almost-reprinted-2002-01-16 Almost Reprinted](Arcana 2002年1月16日) - オデッセイへ[[再録]]が検討されていたカード達
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/dwarves-2002-01-21 The Dwarves](Arcana 2001年1月21日) - [[ドワーフ]]のスケッチ
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/bearscape-dead-2002-01-22 Bearscape of the Dead](Arcana 2001年1月22日) - [[熊の谷/Bearscape]]と[[死者の夜明け/Dawn of the Dead]]の関係
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/getting-2-1-2002-01-24 Getting 2-for-1](Arcana 2001年1月24日) - [[悔悟せる吸血鬼/Repentant Vampire]]と[[勇敢な行為/Gallantry]]のイラスト
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/lavamancers-buddy-2002-01-25 Lavamancer's Buddy](Arcana 2001年1月25日) - [[片意地な使い魔/Obstinate Familiar]]と[[渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer]]の関係
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/odyssey-artifacts-2002-01-28 Odyssey Artifacts](Arcana 2002年1月28日)- プレイテスト中[[アーティファクト]]だったカード
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/what-if-odyssey-art-ii-2002-02-11 "What If?" with Odyssey art II](Arcana 2002年2月11日) - 元の発注とは別のカードに使われた[[イラスト]]達その2
  
 
==参考==
 
==参考==
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*[[Odyssey]] (小説)
 
*[[Odyssey]] (小説)
 
*[[カードセット一覧]]
 
*[[カードセット一覧]]
**[[オデッセイ・ブロック]]
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**[[インベイジョン・ブロック]]([[インベイジョン]] - [[プレーンシフト]] - [[アポカリプス]])
***[[オデッセイ]]
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**[[第7版]]
***[[トーメント]]
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**[[オデッセイ・ブロック]]([[オデッセイ]] - [[トーメント]] - [[ジャッジメント]])
***[[ジャッジメント]]
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**[[オンスロート・ブロック]]([[オンスロート]] - [[レギオン]] - [[スカージ]])
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**[[第8版]]
  
 
[[Category:エキスパンション|おてつせい]]
 
[[Category:エキスパンション|おてつせい]]

2022年7月12日 (火) 13:43時点における最新版

オデッセイ/Odyssey
シンボル ミラーリ/Mirari
略号 OD, ODY
コードネーム Argon
発売日 日:2001年10月1日
セット枚数 全350種類

オデッセイ/Odysseyは、オデッセイ・ブロックの大型エキスパンション。日本では2001年10月1日に発売された。意味は「長い冒険」。

目次

[編集] 概要

アポカリプスから100年後、ドミナリア/Dominariaの他の大陸から隔絶されたオタリア大陸を舞台とする。

テーマは墓地で、新キーワード能力として、墓地の枚数を参照する能力スレッショルドと、墓地からもプレイできるフラッシュバックが登場した(スレッショルドは、後に能力語に変更された)。墓地で機能するカードには墓地で目立つよう左上に墓石アイコンが付いている。また、手札を捨てることで強化される共鳴者も多数登場した。

フィルターランドや、古参プレイヤーには懐かしいエイトグルアゴイフサイクルが登場し、一部はトーナメントシーンでも活躍した。他にも猟犬噴出カード祭殿のサイクルなどがある。

[編集] 特筆するカード

カードリスト公開時には低評価だったが、高評価へ逆転したカードとして以下の例が挙げられる。

逆に、Jon Finkelインビテーショナルカードである影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltratorは当初、ゲームぎゃざに「私がオデッセイのトップレアです」と話すイラストが掲載されるほど、はっきりとしたトップレアであったが、使用率の高いサイカトグ、野生の雑種犬に弱かったため、使用率は徐々に下がっていった。

同様に発売前に高評価を得ながら凋落していったカードとして以下の例が挙げられる。

またデッキのコンセプトとなるカードも多く収録され、新環境に影響を与えた。

[編集] テーマデッキ

[編集] パッケージ・イラスト

[編集] デザイン

デザイン・チーム Mark Rosewater (lead)
Mike Donais
Richard Garfield
William Jockusch
Henry Stern
デベロップ・チーム Randy Buehler (lead)
Michael Donais
Mike Elliott
William Jockusch
Henry Stern
アート・ディレクター Dana Knutson
Ron Spears

[編集] 公式特集ページ

  • オデッセイ(マジック英語公式日本語版  セット特設サイト)
  • よ~いドン!(Making Magic 2018年12月10日) - セット開発の基本的な発想について

マジックの小ネタを紹介するミニコラム。Arcana

[編集] 参考

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