創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
3行: 3行:
 
[[赤緑白青]]の4[[色]]になった[[オムナス/Omnath]]。1[[引く|ドロー]]の[[ETB]][[能力]]と、同一[[ターン]]中に[[解決]]された回数に応じて[[効果]]が変わる[[上陸]]能力を持つ。
 
[[赤緑白青]]の4[[色]]になった[[オムナス/Omnath]]。1[[引く|ドロー]]の[[ETB]][[能力]]と、同一[[ターン]]中に[[解決]]された回数に応じて[[効果]]が変わる[[上陸]]能力を持つ。
  
4[[マナ]]4/4+[[キャントリップ]]の基本性能に加え、上陸能力で多彩な[[アドバンテージ]]を稼ぐことができる。特に真価を発揮するのは同一ターン中に2回以上[[土地]]を[[戦場に出す|戦場に出した]]場合で、[[スタンダード]]の[[カードプール]]に限っても[[寓話の小道/Fabled Passage]]、[[進化する未開地/Evolving Wilds]]、[[耕作/Cultivate]]、[[僻境への脱出/Escape to the Wilds]]などその手段は豊富に存在する。
+
[[ゼンディカーの夜明け]]屈指の[[パワーカード]]であり、記録的なスピードで[[スタンダード]]の[[禁止カード]]に指定された。
  
1回目の効果は[[ライフ]][[回復]]。4点という数値は大きく、時間を稼ぎたい[[ランプ]][[デッキ]]の戦略に適している。状況によっては、寓話の小道をあえて[[対戦相手]]のターンに[[起動]]し、この効果を複数回使うことを優先するのも手。
+
==解説==
 +
4[[マナ]]4/4+[[キャントリップ]]の基本性能に加え、[[上陸]][[能力]]で多彩な[[アドバンテージ]]を稼ぐことができる。特に真価を発揮するのは同一[[ターン]]中に2回以上[[土地]]を[[戦場に出す|戦場に出した]]場合で、[[スタンダード]]の[[カードプール]]に限っても[[寓話の小道/Fabled Passage]]、[[進化する未開地/Evolving Wilds]]、[[耕作/Cultivate]]、[[僻境への脱出/Escape to the Wilds]]などその手段は豊富に存在する。
 +
 
 +
1回目の[[効果]]は[[ライフ]][[回復]]。4点という数値は大きく、時間を稼ぎたい[[ランプ]][[デッキ]]の戦略に適している。状況によっては、寓話の小道をあえて[[対戦相手]]のターンに[[起動]]し、この効果を複数回使うことを優先するのも手。
  
 
2回目の効果は[[マナ加速]]。オムナスを[[唱える|唱えた]]直後に寓話の小道を[[プレイ]]すれば、実質[[フリースペル]]のようなもの。さらに次のターンにも使用できれば、8マナ前後まで一気にジャンプできる。この[[カード]]の中核と言える強力な効果。
 
2回目の効果は[[マナ加速]]。オムナスを[[唱える|唱えた]]直後に寓話の小道を[[プレイ]]すれば、実質[[フリースペル]]のようなもの。さらに次のターンにも使用できれば、8マナ前後まで一気にジャンプできる。この[[カード]]の中核と言える強力な効果。
11行: 14行:
 
3回目の効果は[[火力]]。ランプデッキでも[[クロック]]を刻む展開がないわけではないので、あって困る効果ではない。[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]に[[ダメージ]]を[[与える|与え]]られるのも利点で、マイナス能力を使用したばかりのプレインズウォーカーなら概ね[[除去]]できる。
 
3回目の効果は[[火力]]。ランプデッキでも[[クロック]]を刻む展開がないわけではないので、あって困る効果ではない。[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]に[[ダメージ]]を[[与える|与え]]られるのも利点で、マイナス能力を使用したばかりのプレインズウォーカーなら概ね[[除去]]できる。
  
[[色拘束]]が強いが、上述の通り昨今の多色化推奨の環境も手伝って3~4ターン目に容易に4色のマナを用意できるため、ほとんど欠点になっていない。序盤の[[タップイン]]による[[テンポ]]ロスも、このカードが機能し出せば充分に取り戻せる。同じ[[ゼンディカーの夜明け]]に収録された[[水蓮のコブラ/Lotus Cobra]]の存在も大きい。
+
高い性能の代償として[[色拘束]]が強いが、上記の土地[[サーチ]]手段に加えて[[トライオーム]][[水蓮のコブラ/Lotus Cobra]]などの存在もあり、スタンダードでも3~4ターン目には容易に4色のマナを用意できるため、ほとんど欠点になっていない。序盤の[[タップイン]]による[[テンポ]]ロスも、このカードが機能し出せば充分に取り戻せる。
  
登場時のスタンダードでは[[オムナス・ランプ#スタンダード|オムナス・ランプ]]の[[キーカード]]となり、[[自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath]]が即座に[[禁止カード]]に指定されるほどの環境支配を見せた。その後も[[ティムール・アドベンチャー|オムナス・アドベンチャー]]のキーカードとして、[[メタゲーム]]の中心に居座り続けている。また[[ヒストリック]][[パイオニア]][[モダン]]にも、これを中心とする[[オムナス・ランプ]]が存在する。
+
登場時のスタンダードでは[[オムナス・ランプ#スタンダード|オムナス・ランプ]]の[[キーカード]]となり、[[自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath]]が即座に[[禁止カード]]に指定されるほどの環境支配を見せた。その後も[[オムナス・アドベンチャー]]のキーカードとして[[トップメタ]]の座に居座り続けた結果、このカード自身も記録的なスピードでの禁止指定を受けた([[#禁止指定|後述]])。
 +
 
 +
[[ヒストリック]]でもスタンダードと同様に、[[オムナス・ランプ#ヒストリック|オムナス・ランプ]]が短期間ではあるが活躍した。また[[パイオニア]][[モダン]]にも、これを中心とする[[オムナス・ランプ]]が存在する。
  
 
==ルール==
 
==ルール==
21行: 26行:
 
**例:オムナスAの上陸能力が1回解決されたターンにオムナスBが[[戦場に出る|戦場に出た]]。[[レジェンド・ルール]]によりAを残したなら、そのターン中の次の解決で発生するのは2回目の効果である。Bを残したなら、次に発生するのは1回目の効果である。
 
**例:オムナスAの上陸能力が1回解決されたターンにオムナスBが[[戦場に出る|戦場に出た]]。[[レジェンド・ルール]]によりAを残したなら、そのターン中の次の解決で発生するのは2回目の効果である。Bを残したなら、次に発生するのは1回目の効果である。
 
*オムナスを[[唱える|唱えて]][[戦場に出す|戦場に出した]]なら、[[あなた]]はオムナスが戦場に出たときの[[誘発型能力]]がスタックに置かれた状態で[[優先権]]を得る。このターンに[[土地]]を[[プレイ]]する権利を残していたとしても、あなたが土地をプレイできるようになる前に、[[対戦相手]]はオムナスを[[除去]]する呪文や能力を使用する機会を得る。
 
*オムナスを[[唱える|唱えて]][[戦場に出す|戦場に出した]]なら、[[あなた]]はオムナスが戦場に出たときの[[誘発型能力]]がスタックに置かれた状態で[[優先権]]を得る。このターンに[[土地]]を[[プレイ]]する権利を残していたとしても、あなたが土地をプレイできるようになる前に、[[対戦相手]]はオムナスを[[除去]]する呪文や能力を使用する機会を得る。
 +
 +
==禁止指定==
 +
[[2020年]]10月12日より、[[スタンダード]]で[[禁止カード]]に指定される<ref name="N_1">[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/october-12-2020-banned-and-restricted-announcement October 12, 2020 Banned and Restricted Announcement]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034476/ 2020年10月12日 禁止制限告知](News [[2020年]]10月12日 [[Ian Duke]]著)</ref>。[[オムナス・アドベンチャー]]が最も勝率の高い[[デッキ]]となり、[[自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath]]の禁止で弱体化した[[オムナス・ランプ#スタンダード|オムナス・ランプ]]も依然として[[メタゲーム]]を歪めていたため。その顕著な例として、[[2020年シーズン・グランドファイナル]]では32人中23人の[[プレイヤー]]がオムナスを含むデッキを選択した<ref>[https://magic.gg/news/2020-season-grand-finals-metagame-breakdown 2020 Season Grand Finals Metagame Breakdown]/[https://mtg-jp.com/coverage/2020grandfinals/article/0034439/ 2020年シーズン・グランドファイナル メタゲームブレイクダウン](MAGIC.gg 2020年10月8日 [[Frank Karsten]]著)</ref>。
 +
 +
同じく2020年10月12日より、[[ヒストリック]]で一時停止カードに指定される<ref name="N_1" />。スタンダードと同様に強力であり、使用率も(特に[[BO|BO3]]で)増加傾向にあったため。
 +
 +
同じく2020年10月12日より、[[ブロール]]で禁止カードに指定される<ref name="N_1" />。圧倒的に使用率の高い[[統率者]]であり、勝率も最も高かったため。
 +
 +
*スタンダードでは、[[紙|テーブルトップ]]基準で発売から17日、[[Magic: The Gathering Arena]]および[[Magic Online]]基準でも25日で禁止されたことになる。これは、[[アンティ]]に関する[[カード]]の「0日」を除けば、スタンダードで使用可能だった日数の最短記録であり、これまでその座にあった[[記憶の壺/Memory Jar]]の45日を大幅に更新している。
  
 
==関連カード==
 
==関連カード==
29行: 43行:
  
 
詳細は[[オムナス/Omnath]]を参照。
 
詳細は[[オムナス/Omnath]]を参照。
 +
 +
==脚注==
 +
<references />
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[マナを生み出すがマナ能力でないカード]]
 
*[[マナを生み出すがマナ能力でないカード]]
 
*[[カード個別評価:ゼンディカーの夜明け]] - [[神話レア]]
 
*[[カード個別評価:ゼンディカーの夜明け]] - [[神話レア]]
__NOTOC__
 

2020年10月13日 (火) 01:26時点における版


Omnath, Locus of Creation / 創造の座、オムナス (赤)(緑)(白)(青)
伝説のクリーチャー — エレメンタル(Elemental)

創造の座、オムナスが戦場に出たとき、カード1枚を引く。
上陸 ― 土地1つがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、このターンで初めてこの能力が解決されるなら、あなたは4点のライフを得る。二度目なら、(赤)(緑)(白)(青)を加える。3度目なら、創造の座、オムナスは各対戦相手とあなたがコントロールしていない各プレインズウォーカーに、それぞれ4点のダメージを与える。

4/4

赤緑白青の4になったオムナス/Omnath。1ドローETB能力と、同一ターン中に解決された回数に応じて効果が変わる上陸能力を持つ。

ゼンディカーの夜明け屈指のパワーカードであり、記録的なスピードでスタンダード禁止カードに指定された。

目次

解説

4マナ4/4+キャントリップの基本性能に加え、上陸能力で多彩なアドバンテージを稼ぐことができる。特に真価を発揮するのは同一ターン中に2回以上土地戦場に出した場合で、スタンダードカードプールに限っても寓話の小道/Fabled Passage進化する未開地/Evolving Wilds耕作/Cultivate僻境への脱出/Escape to the Wildsなどその手段は豊富に存在する。

1回目の効果ライフ回復。4点という数値は大きく、時間を稼ぎたいランプデッキの戦略に適している。状況によっては、寓話の小道をあえて対戦相手のターンに起動し、この効果を複数回使うことを優先するのも手。

2回目の効果はマナ加速。オムナスを唱えた直後に寓話の小道をプレイすれば、実質フリースペルのようなもの。さらに次のターンにも使用できれば、8マナ前後まで一気にジャンプできる。このカードの中核と言える強力な効果。

3回目の効果は火力。ランプデッキでもクロックを刻む展開がないわけではないので、あって困る効果ではない。プレインズウォーカーダメージ与えられるのも利点で、マイナス能力を使用したばかりのプレインズウォーカーなら概ね除去できる。

高い性能の代償として色拘束が強いが、上記の土地サーチ手段に加えてトライオーム水蓮のコブラ/Lotus Cobraなどの存在もあり、スタンダードでも3~4ターン目には容易に4色のマナを用意できるため、ほとんど欠点になっていない。序盤のタップインによるテンポロスも、このカードが機能し出せば充分に取り戻せる。

登場時のスタンダードではオムナス・ランプキーカードとなり、自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrathが即座に禁止カードに指定されるほどの環境支配を見せた。その後もオムナス・アドベンチャーのキーカードとしてトップメタの座に居座り続けた結果、このカード自身も記録的なスピードでの禁止指定を受けた(後述)。

ヒストリックでもスタンダードと同様に、オムナス・ランプが短期間ではあるが活躍した。またパイオニアモダンにも、これを中心とするオムナス・ランプが存在する。

ルール

禁止指定

2020年10月12日より、スタンダード禁止カードに指定される[1]オムナス・アドベンチャーが最も勝率の高いデッキとなり、自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrathの禁止で弱体化したオムナス・ランプも依然としてメタゲームを歪めていたため。その顕著な例として、2020年シーズン・グランドファイナルでは32人中23人のプレイヤーがオムナスを含むデッキを選択した[2]

同じく2020年10月12日より、ヒストリックで一時停止カードに指定される[1]。スタンダードと同様に強力であり、使用率も(特にBO3で)増加傾向にあったため。

同じく2020年10月12日より、ブロールで禁止カードに指定される[1]。圧倒的に使用率の高い統率者であり、勝率も最も高かったため。

関連カード

ストーリー

きっかけとなったエルドラージ/Eldraziが滅んでもなお、マナを吸収し変化し続けるオムナス/Omnathの力、の憤怒、容赦ないに加え、生命を育む平地の体現となった。

詳細はオムナス/Omnathを参照。

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 October 12, 2020 Banned and Restricted Announcement/2020年10月12日 禁止制限告知(News 2020年10月12日 Ian Duke著)
  2. 2020 Season Grand Finals Metagame Breakdown/2020年シーズン・グランドファイナル メタゲームブレイクダウン(MAGIC.gg 2020年10月8日 Frank Karsten著)

参考

QR Code.gif