ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler

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==解説==
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[[対戦相手]]、[[クリーチャー]]、[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]への全体火力は[[戦闘]]前に[[ブロッカー]]を[[除去]]するにも、戦闘後に対戦相手の[[ダメージ]]計算を狂わせるのにも役に立つ。特に[[霊気装置]]、[[飛行機械]]、[[苗木]]等の小粒[[トークン]]・クリーチャーや[[再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix]]の[[エレメンタル]]・トークンを[[アドバンテージ]]を失わずに始末できるのが嬉しい。[[戦場]]に出てからも3/3先制攻撃の戦闘力は高く、[[火力]][[呪文]]で補助することでかなりの制圧力を誇る。[[損魂魔道士/Soul-Scar Mage]]と組んで[[-1/-1カウンター]]をばら撒くプチ[[コンボ]]も単純だが強い。
  
ゴブリンとしては[[ゴブリンの戦長/Goblin Warchief]]の[[コスト]]低下を受けられないのは残念だが、[[速攻]]付与はCIP[[能力]]と先制攻撃の相乗効果が合わさり強力。
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[[トリプルシンボル]]3[[マナ]]のため[[ゴブリンの戦長/Goblin Warchief]]の[[コスト]]軽減を受けられないのは残念だが、[[速攻]]付与はETB[[能力]]と先制攻撃の相乗効果が合わさり強力。[[リミテッド]]でも、トリプルシンボルの唱えづらさに注意する必要こそあるが、やはり強力なカード。特に苗木戦略や[[ベルゼンロック典礼/Rite of Belzenlok]]に与える打撃は大きい。
  
[[スタンダード]]では登場直後から[[黒赤ビートダウン#カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック+ドミナリア期|黒赤アグロ]]のエースとして活躍する。[[グランプリ・バーミンガム2018]]ではトップ8に優勝者の[[Simon Nielsen]]を含む6人を送り込む原動力となった。
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==構築環境への影響==
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強力な基礎性能に加えて対戦相手にだけ1点火力をばら撒けるため[[タフネス]]1のクリーチャーへの圧力が非常に高く、環境から[[吸血鬼 (デッキ)|吸血鬼デッキ]]や苗木・[[ファンガス]]デッキを駆逐してしまった。同じ[[赤]]でも[[ボーマットの急使/Bomat Courier]]や[[地揺すりのケンラ/Earthshaker Khenra]]に対して強力な圧力となり、[[ミラーマッチ]]を意識してこれらのタフネス1クリーチャーの枚数を減らす、あるいは速度低下覚悟で完全に抜いてしまう戦略が採られるようになった。
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[[鉄葉ストンピィ]]などの[[緑]]系[[デッキ]]が使う[[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves]]に対しても有効。また損魂魔道士と組み合わせれば[[鉄葉のチャンピオン/Steel Leaf Champion]]や[[打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon]]相手にも一方的に押し勝てるようになるため、本来[[サイズ]]差で不利になりがちな赤系アグロと同デッキとの相性を逆転させる原動力となった。
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[[スタンダード]]では登場直後から[[黒赤ビートダウン#カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019期|赤黒アグロ]]のエースとして活躍し、[[グランプリバーミンガム18スタンダード]]ではトップ8に優勝者の[[Simon Nielsen]]を含む6人を送り込む原動力となった。[[プロツアー「ドミナリア」]]ではデッキ別使用率トップ3をこのカードを使用する赤黒アグロ・赤黒[[ミッドレンジ]]・[[スライ/スタンダード/カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019期|赤単アグロ]]が占め、トップ8でも[[Ernest Lim Pei Jin]]([[青白黒コントロール#カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019期|エスパー・コントロール]])を除く7人がこのカードを4枚投入した赤系アグロという大活躍を見せた。
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[[ローテーション]]後は相方の損魂魔道士を失ったこと、[[ラヴニカのギルド]]追加で[[多色]]環境となったことでトリプルシンボルが枷となり一時数を減らしたが、[[遁走する蒸気族/Runaway Steam-Kin]]や[[実験の狂乱/Experimental Frenzy]]の強さが明らかになると再び[[スライ/スタンダード/イクサラン・ブロック~基本セット2020期|赤単アグロ]]や[[ビッグ・レッド#イクサラン・ブロック~基本セット2020期|ビッグ・レッド]]といった赤単色デッキの主力として活躍。[[ラヴニカの献身]]追加後は[[黒赤]]・[[赤緑]]デッキが強化されたことで[[ステロイド/スタンダード/イクサラン・ブロック~基本セット2020期|グルール・ミッドレンジ]]に採用され、[[黒赤ビートダウン#イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019+ラヴニカのギルド+ラヴニカの献身期|ラクドス・ミッドレンジ]]を[[グランプリメンフィス19]]優勝に導く。またこれに接死を与える[[全体除去]][[コンボ]]を組み込んだ[[黒赤緑ビートダウン#イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019+ラヴニカのギルド+ラヴニカの献身期|ジャンド・デスチェイン]]というデッキ名の由来にもなるなど、継続して第一線で使われ続けた。
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==その他==
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*[[プレイヤー]]とプレインズウォーカーに同時にダメージを与える初の全体火力。
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**このようなカードが登場できたのは、[[ドミナリア]]での「[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)#プレインズウォーカーへのダメージの移し替え(廃止)|プレインズウォーカーへのダメージ移し替えルール]]」廃止によるもの。そういう意味では[[力の種/Seeds of Strength]]や[[狡猾な漂流者、ジェイス/Jace, Cunning Castaway]]のような、ルール変更のデモンストレーション・カードの1枚とも言える。
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*高い基礎性能が注目されがちだが、強力なETB能力を持つゴブリンということで[[コンボ]]への応用も可能。例えば[[祖神の使徒、テシャール/Teshar, Ancestor's Apostle]]+[[不死身、スクイー/Squee, the Immortal]]+[[スカークの探鉱者/Skirk Prospector]]+[[コスト減少カード]]の[[無限ループ]]に組み込めば[[無限ダメージ]]となる。
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*ETBで1点ダメージを与える3マナのゴブリンとしては[[火膨れ杖のシャーマン/Blisterstick Shaman]]があった。[[レア]]のトリプルシンボルになったことであらゆる点が強化されている。
  
 
==関連カード==
 
==関連カード==
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*[[トリプルシンボルカード]]
 
*[[トリプルシンボルカード]]
 
*[[カード個別評価:ドミナリア]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:ドミナリア]] - [[レア]]
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2022年2月9日 (水) 12:13時点における最新版


Goblin Chainwhirler / ゴブリンの鎖回し (赤)(赤)(赤)
クリーチャー — ゴブリン(Goblin) 戦士(Warrior)

先制攻撃
ゴブリンの鎖回しが戦場に出たとき、これは各対戦相手とそのプレイヤーがコントロールしている各クリーチャーと各プレインズウォーカーにそれぞれ1点のダメージを与える。

3/3

先制攻撃を持ち、ETB全体火力(後の祭典壊し/End the Festivities)を放つゴブリン戦士トリプルシンボルカードらしく派手な能力を持つ。

[編集] 解説

対戦相手クリーチャープレインズウォーカーへの全体火力は戦闘前にブロッカー除去するにも、戦闘後に対戦相手のダメージ計算を狂わせるのにも役に立つ。特に霊気装置飛行機械苗木等の小粒トークン・クリーチャーや再燃するフェニックス/Rekindling Phoenixエレメンタル・トークンをアドバンテージを失わずに始末できるのが嬉しい。戦場に出てからも3/3先制攻撃の戦闘力は高く、火力呪文で補助することでかなりの制圧力を誇る。損魂魔道士/Soul-Scar Mageと組んで-1/-1カウンターをばら撒くプチコンボも単純だが強い。

トリプルシンボル3マナのためゴブリンの戦長/Goblin Warchiefコスト軽減を受けられないのは残念だが、速攻付与はETB能力と先制攻撃の相乗効果が合わさり強力。リミテッドでも、トリプルシンボルの唱えづらさに注意する必要こそあるが、やはり強力なカード。特に苗木戦略やベルゼンロック典礼/Rite of Belzenlokに与える打撃は大きい。

[編集] 構築環境への影響

強力な基礎性能に加えて対戦相手にだけ1点火力をばら撒けるためタフネス1のクリーチャーへの圧力が非常に高く、環境から吸血鬼デッキや苗木・ファンガスデッキを駆逐してしまった。同じでもボーマットの急使/Bomat Courier地揺すりのケンラ/Earthshaker Khenraに対して強力な圧力となり、ミラーマッチを意識してこれらのタフネス1クリーチャーの枚数を減らす、あるいは速度低下覚悟で完全に抜いてしまう戦略が採られるようになった。

鉄葉ストンピィなどのデッキが使うラノワールのエルフ/Llanowar Elvesに対しても有効。また損魂魔道士と組み合わせれば鉄葉のチャンピオン/Steel Leaf Champion打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon相手にも一方的に押し勝てるようになるため、本来サイズ差で不利になりがちな赤系アグロと同デッキとの相性を逆転させる原動力となった。

スタンダードでは登場直後から赤黒アグロのエースとして活躍し、グランプリバーミンガム18スタンダードではトップ8に優勝者のSimon Nielsenを含む6人を送り込む原動力となった。プロツアー「ドミナリア」ではデッキ別使用率トップ3をこのカードを使用する赤黒アグロ・赤黒ミッドレンジ赤単アグロが占め、トップ8でもErnest Lim Pei Jinエスパー・コントロール)を除く7人がこのカードを4枚投入した赤系アグロという大活躍を見せた。

ローテーション後は相方の損魂魔道士を失ったこと、ラヴニカのギルド追加で多色環境となったことでトリプルシンボルが枷となり一時数を減らしたが、遁走する蒸気族/Runaway Steam-Kin実験の狂乱/Experimental Frenzyの強さが明らかになると再び赤単アグロビッグ・レッドといった赤単色デッキの主力として活躍。ラヴニカの献身追加後は黒赤赤緑デッキが強化されたことでグルール・ミッドレンジに採用され、ラクドス・ミッドレンジグランプリメンフィス19優勝に導く。またこれに接死を与える全体除去コンボを組み込んだジャンド・デスチェインというデッキ名の由来にもなるなど、継続して第一線で使われ続けた。

[編集] その他

[編集] 関連カード

[編集] サイクル

ドミナリアレア単色トリプルシンボルクリーチャーサイクル

[編集] 参考

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