タイムシフト

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'''タイムシフト'''/''Time Shifted''とは、[[時のらせんブロック]]の各[[エキスパンション]]に存在する特定の[[カード]]群の総称。
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{{ノート参照}}'''タイムシフト'''/''Time Shifted''とは、[[時のらせんブロック]]に存在する特定の[[カード]]群の総称。
 
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エキスパンションごとに定義は異なるが、何らかの形で「時」の遷移・超越が表現されている点で共通している。
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また、いずれにおいても通常のカードとは異なるカード背景が採用されており、タイムシフトであることを容易に見分けられるようになっている。
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*何らかの形で[[再録]]される際、通常の[[新枠]]で再録される。
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*もちろん、[[時間ふるい/Timesifter]]とは何の関係もない。
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各[[エキスパンション]]ごとに定義は異なるが、それぞれのテーマに沿って過去・現在・未来という「時」の遷移・超越が表現されている点で共通している。また、いずれにおいても通常のカードとは異なる[[枠]]が採用されており、タイムシフトであることを容易に見分けられるようになっている。
  
 
==[[時のらせん]]のタイムシフト==
 
==[[時のらせん]]のタイムシフト==
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[[時のらせん]]におけるタイムシフトは'''過去'''。再録カード専用の新たな[[稀少度|レアリティ]]として存在する。具体的には[[基本セット]]の[[リミテッド・エディション]]から[[スカージ]]までの'''再録カード'''121枚で構成される。[[エキスパンション・シンボル]]は[[紫]]色。収録元でのレアリティに関係なく、一括してタイムシフト枠として扱われる。{{Gatherer|id=109730|カード枠が当時のままの旧枠で印刷されている}}ことが特徴。
  
[[時のらせん]]におけるタイムシフトは、[[再録]]カード専用の新たな[[稀少度|レアリティ]]として存在する。
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時のらせんの[[トーナメントパック]]に3枚、[[ブースターパック]]に1枚入っており、通常のカードと同様[[テーマデッキ]]にも含まれている。テーマデッキにおいては、基本的に過去のレアリティを基準に枚数設定されている([[次元の混乱]]の[[再誕の儀式/Rituals of Rebirth]]には、例外的に元[[レア]]である[[センギアの従臣/Sengir Autocrat]]が含まれている)。
具体的には[[基本セット]]の[[アルファ]]版から[[スカージ]]までの再録カード121枚で構成される。
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[[エキスパンション・シンボル]]は[[紫]]色。
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収録元でのレアリティに関係なく、一括してタイムシフト枠として扱われる。
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カード枠が当時のままの[[旧枠]]で印刷されていることが特徴。
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時のらせんの[[トーナメントパック]]に3枚、[[ブースターパック]]に1枚入っており、通常のカードと同様[[テーマデッキ]]にも含まれている。
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[[コレクター番号]]はタイムシフト枠121枚で独立して設定されている。このためこれら121枚を、別個の付属エキスパンションのように解釈する場合もある。その場合、略号は「TSB」が用いられ、時のらせんを表す「TSP」と区別される。ただし大会における扱いは、時のらせんの一部として扱われる。そのため、時のらせんが使用できる[[フォーマット]]で使用可能である。
テーマデッキにおいては、基本的に過去のレアリティを基準に枚数設定されている([[次元の混乱]]の[[再誕の儀式/Rituals of Rebirth]]には、例外的に元[[レア]]である[[センギアの従臣/Sengir Autocrat]]が含まれている)。
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[[コレクター番号]]はタイムシフト枠121枚で独立して設定されている。
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初の試みであったが、「再録カード群のリスト」という概念は以後も[[Masterpiece Series]][[ザ・リスト]]などに受け継がれているほか、[[時のらせんリマスター]]では「[[旧枠]]加工カード」という形で同じく121枚が再録された。
このためこれら121枚を、別個の付属エキスパンションのように解釈する場合もある。その場合、略号は「TSB」が用いられ、時のらせんを表す「TSP」と区別される。
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ただし大会における扱いは、時のらせんの他のカードや通常の再録カードと全く変わらない。
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すなわち、時のらせんが使える[[フォーマット]]はもちろん、収録元のセットが含まれるフォーマットでも使用可能。
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*元が[[レア]]のものも[[コモン]]のものも同じ確率で出るため、当たりはずれが大きい。
 
*元が[[レア]]のものも[[コモン]]のものも同じ確率で出るため、当たりはずれが大きい。
*これまで日本語版が無かったカードには新しく日本語の[[カード名]]が付けられている。
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*これまで日本語版が無かったカード(例:[[闘技場/Arena]]など)には新しく日本語の[[カード名]]が付けられている。
*一部の[[クリーチャー]]は、[[クリーチャー・タイプ]]が新たに与えられたり、そのクリーチャー固有で持っていたものをより一般的なものに差し替えられたりしている。
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*一部の[[クリーチャー]]は、[[クリーチャー・タイプ]]が新たに与えられたり、再編されたりしている。
 
*[[プレミアム・カード]]では過去のカードよろしく、流星マークが復活している。
 
*[[プレミアム・カード]]では過去のカードよろしく、流星マークが復活している。
 
*時のらせん[[ブロック (総称)|ブロック]]全体の傾向と同じく、現在とは異なる過去の[[色の役割]]のカードがかなり多い。
 
*時のらせん[[ブロック (総称)|ブロック]]全体の傾向と同じく、現在とは異なる過去の[[色の役割]]のカードがかなり多い。
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*121枚というのは印刷時における1シートの枚数である(11枚×11枚)。ここから、レアリティに区別がない理由が分かる。
 
*121枚というのは印刷時における1シートの枚数である(11枚×11枚)。ここから、レアリティに区別がない理由が分かる。
 
*エキスパンション・シンボルの色から「紫」と呼ばれることもある。
 
*エキスパンション・シンボルの色から「紫」と呼ばれることもある。
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*マジックの歴史上初の[[ボーナスシート]]と言える。
  
 
時のらせんのタイムシフト・カード一覧は[[カード個別評価:時のらせんタイムシフト]]を参照。
 
時のらせんのタイムシフト・カード一覧は[[カード個別評価:時のらせんタイムシフト]]を参照。
  
 
==[[次元の混乱]]のタイムシフト==
 
==[[次元の混乱]]のタイムシフト==
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[[次元の混乱]]におけるタイムシフトはもうひとつの'''現在'''。[[稀少度|レアリティ]]ではなく、既存の[[カード]]の'''[[色]]のみを変えた[[同型再版]]'''である(もしくは後述のように若干の変更がある)一連のカードに対する総称として存在する。各色に9種類、全45種類。「プレナーシフト」や「カラーシフト」などと呼ばれることもある。
  
[[次元の混乱]]におけるタイムシフトは、[[稀少度|レアリティ]]ではなく、既存の[[カード]][[]]のみを変えた[[同型再版]]である一連のカードに対する総称として存在する。
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カード枠は{{Gatherer|id=125873|新たに製作された専用のもの}}が用いられている。[[カード名]][[タイプ行]][[P/T]]が濃い背景色に白い文字色となっているのが特徴(後に登場した[[両面カード]][[第2面]]も似た配色をしている)。また[[文章欄]]やカード全体の背景柄も従来とは異なっている。これは[[新枠]]の「もう一つの可能性」をデザインしたものである。
基本的に色以外の部分はモデルとなったカードと同じだが、色の変更及び新[[能力]][[消失]]」に関わり、若干の変更がある場合もある(後述)。
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カード枠は新たに製作された専用のものが用いられている。
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白字で書かれた[[カード名]]・[[カード・タイプ]]・[[P/T]]が特徴。
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これは[[新枠]]の「もう一つの可能性」をデザインしたものである。
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各色に9種類、全45種類。
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通常通り3種類のレアリティが存在する。
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通常通り3種類のレアリティが存在する。次元の混乱の[[ブースターパック]]に、[[コモン]]が3枚、[[アンコモン]]か[[レア]]が1枚の計4枚入っており、後者の[[スロット]]にレアが入る確率は1/4である。通常のカードと同様[[テーマデッキ]]にも含まれている。
次元の混乱の[[ブースターパック]]に、[[コモン]]が3枚、[[アンコモン]]か[[レア]]が1枚の計4枚入っており、後者のスロットにレアが入る確率は1/4である。
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通常のカードと同様[[テーマデッキ]]にも含まれている。
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[[コレクター番号]]は次元の混乱の通常のカードとは独立していない。
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[[コレクター番号]]は次元の混乱の通常のカードとは独立していない。ただし各色において、通常のカードがアルファベット順に並べられた後に、タイムシフトのカードが同様に並べられており、微妙に区別されている。
ただし各色において、通常のカードがアルファベット順に並べられた後に、タイムシフトのカードが同様に並べられており、微妙に区別されている。
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*モデルのカードから色以外の部分で変更がある例を以下に挙げる。
 
*モデルのカードから色以外の部分で変更がある例を以下に挙げる。
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**[[海賊の魔除け/Piracy Charm]]は、[[葬送の魔除け/Funeral Charm]]で[[沼]][[土地渡り|渡り]]を与えていたのが、[[島]]渡りを与えるようになっている。
 
**[[海賊の魔除け/Piracy Charm]]は、[[葬送の魔除け/Funeral Charm]]で[[沼]][[土地渡り|渡り]]を与えていたのが、[[島]]渡りを与えるようになっている。
 
**[[カルシダーム/Calciderm]]は、[[ブラストダーム/Blastoderm]]で[[消散]]3であったのが[[消失]]4に変更されている。
 
**[[カルシダーム/Calciderm]]は、[[ブラストダーム/Blastoderm]]で[[消散]]3であったのが[[消失]]4に変更されている。
*次元の混乱に「[[白]]い[[記憶の欠落/Memory Lapse]]」を[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/af155 収録しようとした]ことから着想を得た模様。しかし、実際にはそのようなカードは収録されず、代わりに[[魔力の乱れ/Force Spike]]の白へのタイムシフトである[[マナの税収/Mana Tithe]]が登場した。
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*次元の混乱に「[[白]]い[[記憶の欠落/Memory Lapse]]」を収録しようとした<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/not-their-place-2007-01-26-0 Not Their Place]([[Latest Developments]] [[2007年]]1月26日 [[Aaron Forsythe]]著)</ref>ことから着想を得た模様。しかし、実際にはそのようなカードは収録されず、代わりに[[魔力の乱れ/Force Spike]]の白へのタイムシフトである[[マナの税収/Mana Tithe]]が登場した。
**その「白い記憶の欠落」は後の[[コンフラックス]]で[[確実性の欠落/Lapse of Certainty]]として登場。[[点数で見たマナ・コスト]]が1だけ上昇している。
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**その「白い記憶の欠落」は後の[[コンフラックス]]で[[確実性の欠落/Lapse of Certainty]]として登場。[[マナ総量]]が1だけ上昇している。
 
*[[色の役割]]を乱すカードがある一方で、[[原基の印章/Seal of Primordium]]や[[放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer]]など、現代の色の役割としては適正になるようなカードも少なくない。
 
*[[色の役割]]を乱すカードがある一方で、[[原基の印章/Seal of Primordium]]や[[放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer]]など、現代の色の役割としては適正になるようなカードも少なくない。
*「プレナーシフト」や「カラーシフト」などと呼ばれることもある。
 
  
次元の混乱のタイムシフト・カードは[[カード個別評価:次元の混乱タイムシフト]]を参照のこと。
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次元の混乱のタイムシフト・カードは[[カード個別評価:次元の混乱タイムシフト]]を参照。
  
 
==[[未来予知]]のタイムシフト==
 
==[[未来予知]]のタイムシフト==
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未来予知におけるタイムシフトは'''未来'''。後述する方針に沿って製作された'''完全に新規のカード'''の総称を表す。通常通り3種類の[[稀少度|レアリティ]]が存在する。全81種類。前2作と異なり、パックにおける専用スロットや出現確率は特に設定されておらず、通常のカードと同じように封入される。もちろん[[テーマデッキ]]にも通常通り収録。「フューチャーシフト」や「ミライシフト」などと呼ばれることもある。
  
未来予知におけるタイムシフトは、後述する方針に沿って製作された一連のカードの総称を表す。
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楕円形の[[絵|イラスト]]欄を持ち、[[マナ・コスト]]がイラスト左側にある、見る者の度肝を抜く{{Gatherer|id=136142|斬新なデザインのカード背景}}が特徴。このデザインは「未来を垣間見ている」ことを表している(当時、一部の[[プレイヤー]]から「以後の[[マジック]]は全てこのデザインに変更される」との誤解もあったが、実際にこのカード枠が使用されたのはこのセットのみ)。
[[時のらせん]][[次元の混乱]]のように過去の[[カード]]と同じ[[ルール文章]]を持ったカードではなく、完全に新規のカードで構成される。
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通常通り3種類の[[稀少度|レアリティ]]が存在する。全81種類。
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前2作と異なり、パックにおける専用スロットや出現確率は特に設定されておらず、通常のカードと同じように封入される。
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もちろん[[テーマデッキ]]にも通常通り収録。
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楕円形の[[絵|イラスト]]欄を持ち、[[マナ・コスト]]がイラスト左側にある、見る者の度肝を抜く斬新なデザインのカード背景が特徴。このデザインは「未来を垣間見ている」ことを表している。
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以下の3種類のいずれかの方針に沿って製作されている。
 
以下の3種類のいずれかの方針に沿って製作されている。
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#未来において扱う計画のないコンセプトを持つカード
 
#未来において扱う計画のないコンセプトを持つカード
  
とは言え、はた目にはどのカードがどのカテゴリーに該当するのか判断するのは難しい。
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とは言え、傍目にはどのカードがどのカテゴリーに該当するのか判断するのは難しい。一例を挙げれば、既存のものから新しく考案されたものまで膨大な種類が登場する[[キーワード能力]]や、発売時点では意味を成していない「[[プレインズウォーカー]]」「[[からくり]]」「組み立てる」といった用語が、上記のコンセプトが何を意味するのか考えるヒントになるかもしれない。
一例を挙げれば、既存のものから新しく考案されたものまで膨大な種類が登場する[[キーワード能力]]や、発売時点では意味を成していない「[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]」「[[からくり]]」「組み立てる」といった用語が、上記のコンセプトが何を意味するのか考えるヒントになるかもしれない。
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*何枚かのカードは実際に未来のセットでそのまま収録されている。ただしイラストはそのままとは限らない。
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*何枚かのカードは実際に未来の[[セット]]でそのまま収録されている。ただしイラストはそのままとは限らない。
 
**[[グールの大群/Mass of Ghouls]] ([[第10版]])
 
**[[グールの大群/Mass of Ghouls]] ([[第10版]])
 
**[[ボールドウィアの威嚇者/Boldwyr Intimidator]] ([[モーニングタイド]])
 
**[[ボールドウィアの威嚇者/Boldwyr Intimidator]] ([[モーニングタイド]])
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**[[燐光の饗宴/Phosphorescent Feast]] ([[イーブンタイド]])
 
**[[燐光の饗宴/Phosphorescent Feast]] ([[イーブンタイド]])
 
**[[血まなこの練習生/Bloodshot Trainee]] ([[ミラディンの傷跡]])
 
**[[血まなこの練習生/Bloodshot Trainee]] ([[ミラディンの傷跡]])
*「フューチャーシフト」や「ミライシフト」などと呼ばれることもある。
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**[[ネシアンの狩猟者/Nessian Courser]] ([[テーロス]])
*マナ・コストが左側にきているのは、[[手札]]を扇状に持ったときに見やすいようにするためである。トランプのスートやランクが左上(と右下)に書かれているのと同じ。黎明期のものはともかく、現在の[[TCG]]では[[コスト]]などの重要な情報は全て左上に記載されている。
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**[[エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor]] ([[アモンケット]])
*カード左上の模様で[[カード・タイプ]]を判断できるようになっている。例として、爪のような模様は[[クリーチャー]]・カード。
+
**[[蒸気打ちの親分/Steamflogger Boss]] ([[Unstable]])
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**[[ナルコメーバ/Narcomoeba]] ([[ラヴニカのギルド]])
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**[[にやにや笑いのイグナス/Grinning Ignus]]([[ストリクスヘイヴン:魔法学院]])
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*マナ・コストが左側に来ているのは、[[手札]]を扇状に持ったときに見やすいようにするためである。トランプのスートやランクが左上(と右下)に書かれているのと同じ。黎明期のものはともかく、現在の[[トレーディングカードゲーム]]では[[コスト]]などの重要な情報は左上に記載されるようになっている。
 +
**発売時点での未来で発売した[[Secret Lair Drop Series/2022年#Finally! Left-Handed Magic Cards|Left-Handed Magic Cards]]もマナ・コストが左側に来ている。
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*カード左上のアイコンで[[カード・タイプ]]を判断できるようになっている。例として、爪のような模様はクリーチャー・カード。これらのアイコンは後に[[MTGアリーナ]]での[[コレクション]]検索などにも流用されている。
  
未来予知のタイムシフト・カードは[[カード個別評価:未来予知タイムシフト]]を参照のこと。
+
未来予知のタイムシフト・カードは[[カード個別評価:未来予知タイムシフト]]を参照。
  
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===未来予知以外で未来を示すカード===
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未来予知の[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]が[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)]]の登場を示唆したように、他の[[カード・セット]]でも登場時点で存在しない[[メカニズム]]やカードを参照するカードがたびたび登場している。ストーリー上の要請であったり、次のセットを暗示する話題作りであったりと理由は様々である<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0018247/ 霊気の道 その1]([[Making Magic]] [[2017年]]1月16日 [[Mark Rosewater]]著)</ref><ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0018714/ 『アモンケット』語り その2]([[Making Magic]] [[2017年]]5月1日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。布石カードとも呼ばれる。
 +
*[[カルドラの盾/Shield of Kaldra]] → [[カルドラの兜/Helm of Kaldra]]
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*[[ウギンの目/Eye of Ugin]] → [[エルドラージ]]
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*[[名高い武器職人/Renowned Weaponsmith]] → [[龍火の薬瓶/Vial of Dragonfire]]
 +
*[[闇の暗示/Dark Intimations]] → [[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]]の再登場
 +
*[[来世への門/Gate to the Afterlife]] → [[王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift]]
 +
*[[Surgeon General Commander|Surgeon <del>General</del> Commander]] → [[変容]]
 +
*[[R&D Playtest cards]]の複数のカード → [[キーワード・カウンター]]、[[犬]]、[[切削]]など多数(当該項目参照)
 +
*[[偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifier]] → [[バトル]]
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==[[時のらせんリマスター]]のタイムシフト==
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時のらせんブロックのカードを再録した[[時のらせんリマスター]]では、初出が新枠ではないカードが旧枠の仕様で再録されている。詳細は[[時のらせんリマスター]]の項を参照。
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==脚注==
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<references />
 
==参考==
 
==参考==
 
*[http://web.archive.org/web/20090204123112/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/shindo/20060907/index.html 時(のらせん)の過ぎ行くままに]([[タカラトミー]])
 
*[http://web.archive.org/web/20090204123112/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/shindo/20060907/index.html 時(のらせん)の過ぎ行くままに]([[タカラトミー]])
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*[http://wayback.archive.org/web/20081112082035/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/saito/20061027/index.html 時のらせん:緑のタイムシフトカード](文:[[斎藤友晴]])
 
*[http://wayback.archive.org/web/20081112082035/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/saito/20061027/index.html 時のらせん:緑のタイムシフトカード](文:[[斎藤友晴]])
 
*[http://wayback.archive.org/web/20081112042937/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/morita/20061029/index.html 時のらせん:その他のタイムシフトカード](文:[[森田雅彦]])
 
*[http://wayback.archive.org/web/20081112042937/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/morita/20061029/index.html 時のらせん:その他のタイムシフトカード](文:[[森田雅彦]])
*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mr247 Purple Reign]([[WotC]];英語)
+
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/purple-reign-2006-09-25 Purple Reign]([[Making Magic]] [[2006年]]9月25日 [[Mark Rosewater]]著) - 時のらせんタイムシフトについて
 
+
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/chaos-theory-2007-01-08 Chaos Theory]([[Making Magic]] [[2007年]]1月8日 [[Mark Rosewater]]著) - 次元の混乱タイムシフトについて
*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mr261 Chaos Theory]([[WotC]];英語)
+
*[https://mtg-jp.com/reading/mm/0034247/ バック・トゥ・ザ・『未来予知』(フューチャーサイト)]([[Making Magic]] [[2020年]]8月3日 [[Mark Rosewater]]著) - 未来予知タイムシフトカードの逆再録の可能性について
 
+
*[https://mtg-jp.com/reading/mm/0034262/ バック・トゥ・ザ・『未来予知』(フューチャーサイト)・パート2]([[Making Magic]] [[2020年]]8月10日 [[Mark Rosewater]]著)
 +
*[https://mtg-jp.com/reading/mm/0034282/ バック・トゥ・ザ・『未来予知』(フューチャーサイト)・パート3]([[Making Magic]] [[2020年]]8月17日 [[Mark Rosewater]]著)
 
*[[カード個別評価:時のらせんブロック]]
 
*[[カード個別評価:時のらせんブロック]]
 
*[[カードセット一覧]]
 
*[[カードセット一覧]]

2024年1月22日 (月) 04:14時点における最新版

タイムシフト/Time Shiftedとは、時のらせんブロックに存在する特定のカード群の総称。

エキスパンションごとに定義は異なるが、それぞれのテーマに沿って過去・現在・未来という「時」の遷移・超越が表現されている点で共通している。また、いずれにおいても通常のカードとは異なるが採用されており、タイムシフトであることを容易に見分けられるようになっている。

目次

[編集] 時のらせんのタイムシフト

時のらせんにおけるタイムシフトは過去。再録カード専用の新たなレアリティとして存在する。具体的には基本セットリミテッド・エディションからスカージまでの再録カード121枚で構成される。エキスパンション・シンボル色。収録元でのレアリティに関係なく、一括してタイムシフト枠として扱われる。カード枠が当時のままの旧枠で印刷されていることが特徴。

時のらせんのトーナメントパックに3枚、ブースターパックに1枚入っており、通常のカードと同様テーマデッキにも含まれている。テーマデッキにおいては、基本的に過去のレアリティを基準に枚数設定されている(次元の混乱再誕の儀式/Rituals of Rebirthには、例外的に元レアであるセンギアの従臣/Sengir Autocratが含まれている)。

コレクター番号はタイムシフト枠121枚で独立して設定されている。このためこれら121枚を、別個の付属エキスパンションのように解釈する場合もある。その場合、略号は「TSB」が用いられ、時のらせんを表す「TSP」と区別される。ただし大会における扱いは、時のらせんの一部として扱われる。そのため、時のらせんが使用できるフォーマットで使用可能である。

初の試みであったが、「再録カード群のリスト」という概念は以後もMasterpiece Seriesザ・リストなどに受け継がれているほか、時のらせんリマスターでは「旧枠加工カード」という形で同じく121枚が再録された。

  • 元がレアのものもコモンのものも同じ確率で出るため、当たりはずれが大きい。
  • これまで日本語版が無かったカード(例:闘技場/Arenaなど)には新しく日本語のカード名が付けられている。
  • 一部のクリーチャーは、クリーチャー・タイプが新たに与えられたり、再編されたりしている。
  • プレミアム・カードでは過去のカードよろしく、流星マークが復活している。
  • 時のらせんブロック全体の傾向と同じく、現在とは異なる過去の色の役割のカードがかなり多い。
  • サイクル5枚の中の1枚だけが再録、というパターンが非常に多い。
  • 121枚というのは印刷時における1シートの枚数である(11枚×11枚)。ここから、レアリティに区別がない理由が分かる。
  • エキスパンション・シンボルの色から「紫」と呼ばれることもある。
  • マジックの歴史上初のボーナスシートと言える。

時のらせんのタイムシフト・カード一覧はカード個別評価:時のらせんタイムシフトを参照。

[編集] 次元の混乱のタイムシフト

次元の混乱におけるタイムシフトはもうひとつの現在レアリティではなく、既存のカードのみを変えた同型再版である(もしくは後述のように若干の変更がある)一連のカードに対する総称として存在する。各色に9種類、全45種類。「プレナーシフト」や「カラーシフト」などと呼ばれることもある。

カード枠は新たに製作された専用のものが用いられている。カード名タイプ行P/Tが濃い背景色に白い文字色となっているのが特徴(後に登場した両面カード第2面も似た配色をしている)。また文章欄やカード全体の背景柄も従来とは異なっている。これは新枠の「もう一つの可能性」をデザインしたものである。

通常通り3種類のレアリティが存在する。次元の混乱のブースターパックに、コモンが3枚、アンコモンレアが1枚の計4枚入っており、後者のスロットにレアが入る確率は1/4である。通常のカードと同様テーマデッキにも含まれている。

コレクター番号は次元の混乱の通常のカードとは独立していない。ただし各色において、通常のカードがアルファベット順に並べられた後に、タイムシフトのカードが同様に並べられており、微妙に区別されている。

次元の混乱のタイムシフト・カードはカード個別評価:次元の混乱タイムシフトを参照。

[編集] 未来予知のタイムシフト

未来予知におけるタイムシフトは未来。後述する方針に沿って製作された完全に新規のカードの総称を表す。通常通り3種類のレアリティが存在する。全81種類。前2作と異なり、パックにおける専用スロットや出現確率は特に設定されておらず、通常のカードと同じように封入される。もちろんテーマデッキにも通常通り収録。「フューチャーシフト」や「ミライシフト」などと呼ばれることもある。

楕円形のイラスト欄を持ち、マナ・コストがイラスト左側にある、見る者の度肝を抜く斬新なデザインのカード背景が特徴。このデザインは「未来を垣間見ている」ことを表している(当時、一部のプレイヤーから「以後のマジックは全てこのデザインに変更される」との誤解もあったが、実際にこのカード枠が使用されたのはこのセットのみ)。

以下の3種類のいずれかの方針に沿って製作されている。

  1. 未来において扱うであろうコンセプトを持つカード
  2. 未来において扱う(扱わない)かもしれないコンセプトを持つカード
  3. 未来において扱う計画のないコンセプトを持つカード

とは言え、傍目にはどのカードがどのカテゴリーに該当するのか判断するのは難しい。一例を挙げれば、既存のものから新しく考案されたものまで膨大な種類が登場するキーワード能力や、発売時点では意味を成していない「プレインズウォーカー」「からくり」「組み立てる」といった用語が、上記のコンセプトが何を意味するのか考えるヒントになるかもしれない。

未来予知のタイムシフト・カードはカード個別評価:未来予知タイムシフトを参照。

[編集] 未来予知以外で未来を示すカード

未来予知のタルモゴイフ/Tarmogoyfプレインズウォーカー (カード・タイプ)の登場を示唆したように、他のカード・セットでも登場時点で存在しないメカニズムやカードを参照するカードがたびたび登場している。ストーリー上の要請であったり、次のセットを暗示する話題作りであったりと理由は様々である[2][3]。布石カードとも呼ばれる。

[編集] 時のらせんリマスターのタイムシフト

時のらせんブロックのカードを再録した時のらせんリマスターでは、初出が新枠ではないカードが旧枠の仕様で再録されている。詳細は時のらせんリマスターの項を参照。

[編集] 脚注

  1. Not Their PlaceLatest Developments 2007年1月26日 Aaron Forsythe著)
  2. 霊気の道 その1Making Magic 2017年1月16日 Mark Rosewater著)
  3. 『アモンケット』語り その2Making Magic 2017年5月1日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

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