授与

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(702.102a この呪文の授与 コストを支払うことを選択したなら、これはオーラ・エンチャントとなり、エンチャント(クリーチャー)を得る。)
(定義の「」の位置をCR原文のものに変更。私を~とはコンセプトが異なるように思います。また広い環境でエンチャント対策が疎かかは微妙なところ。)
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'''授与'''(じゅよ)/''Bestow''は、[[テーロス]]で登場した[[キーワード能力]]。これを持つ[[カード]]が[[スタック]]領域にある間と、[[スタック]][[戦場]]の両方で機能する2つの[[常在型能力]]を表す。
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'''授与'''(じゅよ)/''Bestow''は、[[テーロス]]で登場した[[キーワード能力]]。これを持つ[[カード]]が[[スタック]][[領域]]にある間と、スタックと[[戦場]]の両方で機能する2つの[[常在型能力]]を表す。
  
 
{{#card:Observant Alseid}}
 
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==定義==
 
==定義==
'''授与'''<nowiki>[</nowiki>[[コスト]]<nowiki>]</nowiki>は、「[[あなた]]はこのカードを、その[[マナ・コスト]]を[[支払う]]のではなく、[コスト]を支払って[[唱える|唱えて]]もよい。」および「あなたがこの[[呪文]]の授与コストを支払うことを選択したなら、これは[[オーラ]]・[[エンチャント]]となり、[[エンチャント(クリーチャー)]]を得る。」を意味する。これらの[[効果]]は、この呪文が[[解決]]される時点で[[不正な対象|不適正な対象]]を[[対象]]としていたか、またはこの呪文がなった[[パーマネント]]が[[はずす|外れる]]かのどちらかが起こるまで残る。授与コストの支払いは[[代替コスト]]のルールに従う。
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'''授与'''<nowiki>[</nowiki>[[コスト]]<nowiki>]</nowiki>/''Bestow'' [コスト]は、「[[あなた]]はこのカードを、その[[マナ・コスト]]を[[支払う]]のではなく、[コスト]を支払って[[唱える|唱えて]]もよい。」および「あなたがこの[[呪文]]の授与コストを支払うことを選択したなら、これは[[オーラ]]・[[エンチャント]]となり、[[エンチャント(クリーチャー)]]を[[得る]]。これらの[[効果]]は、この呪文が[[解決]]される時点で[[不正な対象|不適正な対象]]を[[対象]]としていたか、またはこの呪文がなった[[パーマネント]]が[[はずす|外れる]]かのどちらかが起こるまで残る。」を意味する。授与コストの支払いは[[代替コスト]]の[[総合ルール|ルール]]に従う。
  
呪文のコントローラーがその授与コストを支払うことを選択した場合、そのプレイヤーはオーラ呪文の適正な対象を選ぶ。適正な対象を選ぶことができないかぎり、授与コストを支払うことを選択することはできない。
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呪文の[[コントローラー]]がその授与コストを支払うことを選択した場合、その[[プレイヤー]]はオーラ呪文の適正な対象を選ぶ。適正な対象を選ぶことができないかぎり、授与コストを支払うことを選択することはできない。
  
授与を持つオーラ呪文の解決時にその対象が不適正だった場合、それをオーラ呪文にする効果は終了する。それはクリーチャー呪文として引き続き解決され、その呪文のコントローラーのコントロール下で戦場に出される。これは{{CR|608.3a}}の例外である。
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授与を持つオーラ呪文の解決時にその対象が不適正だった場合、それをオーラ呪文にする効果は終了する。それは[[クリーチャー]]呪文として引き続き解決され、その呪文のコントローラーの[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]下で[[戦場に出す|戦場に出される]]。これは{{CR|608.3a}}の例外である。
  
授与を持つオーラが不正なオブジェクトやプレイヤーについている場合、それははずれる。これは{{CR|704.5n}}の例外である。
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授与を持つオーラが不正な[[オブジェクト]]やプレイヤーに[[つける|ついている]]場合、それははずれる。これは{{CR|704.5n}}の例外である。
  
 
==解説==
 
==解説==
クリーチャーとして唱えるかオーラ呪文として唱えるか選ぶことができるキーワード能力。テーロスではこの能力を持っているカードはすべて[[クリーチャー・エンチャント]]であり、オーラになった場合エンチャント先のクリーチャーにクリーチャーとしての性能をそのまま与えるデザインになっている。
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クリーチャーとして唱えるかオーラとして唱えるかを選ぶことができるキーワード能力。[[テーロス/Theros]]の[[神|神々]]が、その力を定命の者へ恩恵として授けたり、あるいは姿形を持つ使者として送り出したりする様子をイメージしている。
  
呪文として唱えたときも、エンチャントとして戦場に出ているときもエンチャント先が無くなったらクリーチャーになるのでオーラ特有の[[カード・アドバンテージ]]の損失が無い。
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状況に応じて2つの役割を選ぶことができるため、汎用性の面で優秀。またオーラ呪文としてスタックにあるときも、オーラとして戦場にあるときも[[エンチャント (キーワード能力)|エンチャント]]先がいなくなると自動でクリーチャーになるので、オーラ特有の[[カード・アドバンテージ]]の損失もない。その分、授与コストは全体的に[[重い|重め]]に設定されている。
  
*当たり前だが、エンチャントとして[[除去]]された時には[[墓地]]に置かれる。
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テーロスではこの[[能力]]を持っているカードはすべて[[クリーチャー・エンチャント]]であり、オーラになった場合、エンチャント先のクリーチャーに自身のクリーチャーとしての性能をそのままプラスするデザインになっている。
  
 
==ルール==
 
==ルール==
*その呪文をオーラ呪文として唱えるかは、それがスタックに置かれてから決定される。「あなたはクリーチャー呪文を唱えられない」という効果がある場合あなたは授与を持つクリーチャー呪文を唱えることはできないし、「あなたは、クリーチャー・カードを、それが[[瞬速]]を持っているかのように唱えてもよい。」という効果は、授与を持つクリーチャー・カードを[[インスタント]]を唱えられるときならいつでもオーラ呪文として唱えることを可能とする。
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;唱えるとき
*スタック上では、授与を持つ呪文はクリーチャー・エンチャント呪文またはエンチャント呪文のいずれかである。同時に両方であることはない。
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*授与コストを支払うことが選択された場合、授与を持つ呪文は直ちに「オーラの[[サブタイプ]]を持つエンチャント」になり、能力「エンチャント(クリーチャー)」を得る。この時、それまで持っていた[[カード・タイプ]]は上書きされる({{CR|205.1a}})。これによりクリーチャーでなくなったなら、その呪文は[[クリーチャー・タイプ]]と[[パワー]]、[[タフネス]]を失う。
*授与コストを支払う事を選んだ場合、それはクリーチャー呪文では無いので[[ソンバーワルドの賢者/Somberwald Sage]]等からの[[マナ]]は支払う事はできない。
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*授与を持つクリーチャー・カードを唱えることを宣言し、スタックに置く段階では、それはまだクリーチャーである。
*他のオーラ呪文と異なり、授与を持つオーラ呪文はその解決時に対象が不適正な対象となった場合に[[立ち消え]]することはない。それはクリーチャー・エンチャント呪文として解決され、クリーチャーとして戦場に出る。
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**例1:「あなたはクリーチャー呪文を唱えられない」という効果がある場合、あなたは授与を持つクリーチャー・カードをマナ・コストを支払って唱えることも、授与コストを支払って唱えることもできない。
*他のオーラと異なり、授与を持つオーラは外れた時にオーナーの墓地に置かれることはない。それをオーラにしている効果が終了してエンチャント(クリーチャー)を失い、クリーチャーとして(正確にはクリーチャー・エンチャントとして)戦場に残る。
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**例2:「あなたは、クリーチャー・カードを、それが[[瞬速]]を持っているかのように唱えてもよい。」という効果は、授与を持つクリーチャー・カードを[[インスタント・タイミング]]でオーラ呪文として唱えることを可能とする。
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*授与コストを支払うことが選択された場合、オーラの対象を選ぶ段階ではそれはすでにクリーチャー呪文ではない。したがって、[[プロテクション]](クリーチャー)を持つクリーチャーも対象として適正である。
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*授与コストを支払うことが選択された場合、呪文の総コストを支払う段階ではそれはすでにクリーチャー呪文ではない。したがって、[[ソンバーワルドの賢者/Somberwald Sage]]などによって生み出された[[マナ]]で授与コストを支払うことはできない。
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*呪文を唱えることで[[誘発]]する[[誘発型能力]]は、唱える過程が完了した段階で誘発する。[[原始の報奨/Primeval Bounty]]をコントロールしている場合、マナ・コストを支払って唱えたときには1番目の能力が、授与コストを支払って唱えたときには2番目の能力が誘発する。
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;唱えた後、スタック上にあるとき
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*授与を持つクリーチャー・エンチャント・カードは、スタック上ではクリーチャー・エンチャント呪文またはオーラ・エンチャント呪文のいずれかである。同時に両方であることはない。
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**例1:授与コストで唱えられた場合、[[否認/Negate]]の対象として適正である。
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**例2:クリーチャー呪文であってもオーラ呪文であっても、[[無効/Annul]]の対象として適正である。
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*他のオーラ呪文と異なり、授与を持つオーラ呪文は対象不適正で[[打ち消す|打ち消される]]([[立ち消え]]する)ことはない。授与を持つオーラ呪文の'''解決時'''にその対象が不適正だった場合、それをオーラ・エンチャントにする効果とエンチャント(クリーチャー)を持たせる効果が終了し、失っていた各[[特性]]が戻る。それはクリーチャー・エンチャント呪文として引き続き解決され、クリーチャー・エンチャントとして[[戦場に出る]]。
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**例1:授与を持つオーラ呪文を対象に否認を唱えられた場合、それに[[対応して]]オーラの対象を[[除去]]しても、授与を持つ呪文は否認によって打ち消される。授与を持つ呪文がクリーチャー呪文になるのはその解決時であり、否認の解決はそれよりも前だからである。
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**例2:授与を持つオーラ呪文の解決前にその対象を除去しても、[[本質の散乱/Essence Scatter]]の対象にすることはできない。授与を持つ呪文の解決時までそれはクリーチャー呪文にならず、一度解決に入ったら、解決が完了してそれがスタックを離れるまでプレイヤーが[[優先権]]を得るタイミングはないからである。
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;戦場にあるとき
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*授与を持つクリーチャー・エンチャント・カードは、戦場ではクリーチャー・エンチャントまたはオーラ・エンチャントのいずれかである。同時に両方であることはない。
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**例1:オーラであるときには[[殺害/Murder]]の対象にできず、[[オドリックの十字軍/Crusader of Odric]]でクリーチャーとしてカウントできず、[[呪文裂き/Spell Rupture]]でパワーを参照できない。
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**例2:クリーチャーであってもオーラであっても、[[解消の光/Ray of Dissolution]]の対象として適正である。
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*他のオーラと異なり、授与を持つオーラははずれたときに[[オーナー]]の[[墓地に置く|墓地に置かれる]]ことはない。授与を持つオーラがはずれた場合、それをオーラ・エンチャントにする効果とエンチャント(クリーチャー)を持たせる効果が終了し、失っていた各特性が戻る。それはクリーチャー・エンチャントとして戦場に残る。
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*授与を持つオーラが[[破壊]]されたり、[[追放]]されたり、[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げられ]]たりする場合、それは「はずれた」ことにはならず、通常通り[[戦場を離れる]]。
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*授与を持つオーラがクリーチャーになっても、それはクリーチャーが戦場に出たことにはならない。
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*[[召喚酔い]]に関しては[[召喚酔い#クリーチャーでないパーマネントがクリーチャーになった時]]を参照。
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*オーラでありクリーチャーでないときでも、[[悪意の幻霊/Baleful Eidolon]]の持つ[[接死]]や[[希望の幻霊/Hopeful Eidolon]]の持つ[[絆魂]]が失われているわけではない。[[炎の一斉攻撃/Flame Fusillade]]でオーラである悪意の幻霊に[[ティム]]能力を付与した場合、そのティム能力による[[ダメージ]]を[[与える|与えられた]]クリーチャーは[[状況起因処理]]によって破壊される。
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**[[雨雲のナイアード/Nimbus Naiad]]の持つ[[飛行]]などもオーラであるときに失われるわけではないが、クリーチャーでないため基本的には意味を持たない。
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;その他
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*授与を持つカードは、スタックでも戦場でもない領域ではオーラのサブタイプを持たない。
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*授与を持つカードを何らかの効果によって戦場に出す場合、それをオーラとして戦場に出すことはできない。それは必ずクリーチャー・エンチャントとして戦場に出る。
  
 
==その他==
 
==その他==
*同様のコンセプトを持つ過去のカードとして[[リシド]]や[[生体武器]]、[[象の導き/Elephant Guide]]などが存在する。[[私をクリーチャーにしてカード]]のアレンジ版としてみることもできる。
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*ルール上はエンチャントでないカードが持っていても機能する能力であるが、テーロス現在、授与を持つカードはすべてクリーチャー・エンチャントであり、またオブジェクトに授与を与えるカードは存在しない。
*オーラやクリーチャーのどちらで戦場に出ても[[屈辱/Mortify]]には弱い。
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*同様のコンセプトを持つ過去のカードとして[[リシド]]や[[象の導き/Elephant Guide]]が存在する。オーラではないが、[[生体武器]][[湧血]]にも似ている。
*テーロス・ブロック以外のエンチャント破壊は総じて軽く使いやすいものが多いのは逆風。広い環境ほどアーティファクトより対策が行われていない点は有利。
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*[[テーロス・ブロック]]以外のエンチャント除去に[[軽い|軽く]]使いやすいものが多いのは逆風と言える。
*ルール上はクリーチャー以外が持っていても機能できる能力であるが、[[テーロス]]現在では授与を持つカードは[[クリーチャー・エンチャント]]のみ。
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==参考==
 
==参考==

2013年9月29日 (日) 17:24時点における版

授与/Bestow
種別 常在型能力
登場セット テーロス
CR CR:702.103

授与(じゅよ)/Bestowは、テーロスで登場したキーワード能力。これを持つカードスタック領域にある間と、スタックと戦場の両方で機能する2つの常在型能力を表す。


Observant Alseid / 目ざといアルセイド (2)(白)
クリーチャー エンチャント — ニンフ(Nymph)

授与(4)(白)(このカードを授与コストで唱えた場合、これはエンチャント(クリーチャー)を持つオーラ(Aura)呪文である。クリーチャーにつけられていない場合、これは再びクリーチャーになる。)
警戒
エンチャントされているクリーチャーは+2/+2の修整を受けるとともに警戒を持つ。

2/2


Nighthowler / 夜の咆哮獣 (1)(黒)(黒)
クリーチャー エンチャント — ホラー(Horror)

授与(2)(黒)(黒)(このカードを授与コストで唱えた場合、これはエンチャント(クリーチャー)を持つオーラ(Aura)呪文である。クリーチャーにつけられていない場合、これは再びクリーチャーになる。)
夜の咆哮獣とエンチャントされているクリーチャーは、それぞれ+X/+Xの修整を受ける。Xは、すべての墓地にあるクリーチャー・カードの数である。

0/0

定義

授与[コスト]/Bestow [コスト]は、「あなたはこのカードを、そのマナ・コスト支払うのではなく、[コスト]を支払って唱えてもよい。」および「あなたがこの呪文の授与コストを支払うことを選択したなら、これはオーラエンチャントとなり、エンチャント(クリーチャー)得る。これらの効果は、この呪文が解決される時点で不適正な対象対象としていたか、またはこの呪文がなったパーマネント外れるかのどちらかが起こるまで残る。」を意味する。授与コストの支払いは代替コストルールに従う。

呪文のコントローラーがその授与コストを支払うことを選択した場合、そのプレイヤーはオーラ呪文の適正な対象を選ぶ。適正な対象を選ぶことができないかぎり、授与コストを支払うことを選択することはできない。

授与を持つオーラ呪文の解決時にその対象が不適正だった場合、それをオーラ呪文にする効果は終了する。それはクリーチャー呪文として引き続き解決され、その呪文のコントローラーのコントロール下で戦場に出される。これはCR:608.3aの例外である。

授与を持つオーラが不正なオブジェクトやプレイヤーについている場合、それははずれる。これはCR:704.5nの例外である。

解説

クリーチャーとして唱えるかオーラとして唱えるかを選ぶことができるキーワード能力。テーロス/Theros神々が、その力を定命の者へ恩恵として授けたり、あるいは姿形を持つ使者として送り出したりする様子をイメージしている。

状況に応じて2つの役割を選ぶことができるため、汎用性の面で優秀。またオーラ呪文としてスタックにあるときも、オーラとして戦場にあるときもエンチャント先がいなくなると自動でクリーチャーになるので、オーラ特有のカード・アドバンテージの損失もない。その分、授与コストは全体的に重めに設定されている。

テーロスではこの能力を持っているカードはすべてクリーチャー・エンチャントであり、オーラになった場合、エンチャント先のクリーチャーに自身のクリーチャーとしての性能をそのままプラスするデザインになっている。

ルール

唱えるとき
  • 授与コストを支払うことが選択された場合、授与を持つ呪文は直ちに「オーラのサブタイプを持つエンチャント」になり、能力「エンチャント(クリーチャー)」を得る。この時、それまで持っていたカード・タイプは上書きされる(CR:205.1a)。これによりクリーチャーでなくなったなら、その呪文はクリーチャー・タイプパワータフネスを失う。
  • 授与を持つクリーチャー・カードを唱えることを宣言し、スタックに置く段階では、それはまだクリーチャーである。
    • 例1:「あなたはクリーチャー呪文を唱えられない」という効果がある場合、あなたは授与を持つクリーチャー・カードをマナ・コストを支払って唱えることも、授与コストを支払って唱えることもできない。
    • 例2:「あなたは、クリーチャー・カードを、それが瞬速を持っているかのように唱えてもよい。」という効果は、授与を持つクリーチャー・カードをインスタント・タイミングでオーラ呪文として唱えることを可能とする。
  • 授与コストを支払うことが選択された場合、オーラの対象を選ぶ段階ではそれはすでにクリーチャー呪文ではない。したがって、プロテクション(クリーチャー)を持つクリーチャーも対象として適正である。
  • 授与コストを支払うことが選択された場合、呪文の総コストを支払う段階ではそれはすでにクリーチャー呪文ではない。したがって、ソンバーワルドの賢者/Somberwald Sageなどによって生み出されたマナで授与コストを支払うことはできない。
  • 呪文を唱えることで誘発する誘発型能力は、唱える過程が完了した段階で誘発する。原始の報奨/Primeval Bountyをコントロールしている場合、マナ・コストを支払って唱えたときには1番目の能力が、授与コストを支払って唱えたときには2番目の能力が誘発する。
唱えた後、スタック上にあるとき
  • 授与を持つクリーチャー・エンチャント・カードは、スタック上ではクリーチャー・エンチャント呪文またはオーラ・エンチャント呪文のいずれかである。同時に両方であることはない。
    • 例1:授与コストで唱えられた場合、否認/Negateの対象として適正である。
    • 例2:クリーチャー呪文であってもオーラ呪文であっても、無効/Annulの対象として適正である。
  • 他のオーラ呪文と異なり、授与を持つオーラ呪文は対象不適正で打ち消される立ち消えする)ことはない。授与を持つオーラ呪文の解決時にその対象が不適正だった場合、それをオーラ・エンチャントにする効果とエンチャント(クリーチャー)を持たせる効果が終了し、失っていた各特性が戻る。それはクリーチャー・エンチャント呪文として引き続き解決され、クリーチャー・エンチャントとして戦場に出る
    • 例1:授与を持つオーラ呪文を対象に否認を唱えられた場合、それに対応してオーラの対象を除去しても、授与を持つ呪文は否認によって打ち消される。授与を持つ呪文がクリーチャー呪文になるのはその解決時であり、否認の解決はそれよりも前だからである。
    • 例2:授与を持つオーラ呪文の解決前にその対象を除去しても、本質の散乱/Essence Scatterの対象にすることはできない。授与を持つ呪文の解決時までそれはクリーチャー呪文にならず、一度解決に入ったら、解決が完了してそれがスタックを離れるまでプレイヤーが優先権を得るタイミングはないからである。
戦場にあるとき
その他
  • 授与を持つカードは、スタックでも戦場でもない領域ではオーラのサブタイプを持たない。
  • 授与を持つカードを何らかの効果によって戦場に出す場合、それをオーラとして戦場に出すことはできない。それは必ずクリーチャー・エンチャントとして戦場に出る。

その他

  • ルール上はエンチャントでないカードが持っていても機能する能力であるが、テーロス現在、授与を持つカードはすべてクリーチャー・エンチャントであり、またオブジェクトに授与を与えるカードは存在しない。
  • 同様のコンセプトを持つ過去のカードとしてリシド象の導き/Elephant Guideが存在する。オーラではないが、生体武器湧血にも似ている。
  • テーロス・ブロック以外のエンチャント除去に軽く使いやすいものが多いのは逆風と言える。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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