毒カウンター

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毒カウンター/Poison Counterは、プレイヤーが得る特殊なカウンター。10個以上の毒カウンターを得たプレイヤーは状況起因処理によって敗北する。


Marsh Viper / マーシュ・バイパー (3)(緑)
クリーチャー — 蛇(Snake)

マーシュ・バイパーがプレイヤー1人にダメージを与えるたび、そのプレイヤーは毒(poison)カウンターを2個得る。(10個以上の毒カウンターを持っているプレイヤーはこのゲームに敗北する。)

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Glistener Elf / ぎらつかせのエルフ (緑)
クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) エルフ(Elf) 戦士(Warrior)

感染(このクリーチャーは、クリーチャーに-1/-1カウンターの形でダメージを与え、プレイヤーに毒(poison)カウンターの形でダメージを与える。)

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Leeches (1)(白)(白)
ソーサリー

プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはすべての毒(poison)カウンターを失う。Leechesはそのプレイヤーにその数と同じ点数のダメージを与える。


目次

解説

ルール

毒カウンターは、プレイヤーが得るカウンターである。いずれかのプレイヤーが10個以上の毒カウンターを得た場合、そのプレイヤーは次に優先権が発生したときに敗北する。双頭巨人戦では、チームが15個以上の毒カウンターを得た場合、そのチームは次に優先権が発生したときに敗北する。これらは状況起因処理である。

プレイヤーが1個以上の毒カウンターを持っている場合、あるいは双頭巨人戦においてチームが1つ以上の毒カウンターを持っている場合、そのプレイヤー(達)は「毒を受けている/poisoned」と言う。

毒カウンターに関連したキーワード能力には、有毒感染毒性が存在する。関連した能力語としては堕落が存在する。

変遷

初出はレジェンドと非常に古くからあるが、初期はあまり有用ではなく、関連するキーワードやルールを含めてさまざまに見直しが繰り返されてきたシステムである。

黎明期
レジェンドビジョンズ
毒を与えることについてのキーワード類は特になく、毒を与えられる条件はカードごとに個別のテキストで記載されていた。その内容も『戦闘ダメージを与えられたとき』『(戦闘以外でも)ダメージを与えられたとき』『攻撃してブロックされなかったとき』というようにカードによって条件が異なっていた。しかし戦闘を絡めることが必要なタイプでは、10回攻撃通してやっと毒カウンター10個に届くというようなクリーチャーばかりであり、それだけ攻撃が通るならば通常のクリーチャーで20点のライフ削っても同じこと。クリーチャーとしての性能も高いとは言えず、まともに活躍した毒関係カードは攻撃に頼らずに炎の鞭/Fire Whipとのコンボで2個の毒カウンターを置けるマーシュ・バイパー/Marsh Viperくらいであった。
時のらせんブロック
ウェザーライト以降は毒関係のカードが収録されず、その後長らくこのルールは半ば忘れ去られていたが、時のらせん沼地の蚊/Swamp Mosquitoタイムシフトされて復活。未来予知では新規カードの悪性スリヴァー/Virulent Sliverも登場し、有毒というキーワード能力も作られた。
悪性スリヴァーの活躍は目覚ましく、プロツアーサンディエゴ07双頭巨人戦ブースター・ドラフト)の準決勝で毒カウンターによる決着が発生した。さらにインビテーショナル07においても、悪性スリヴァーとハートのスリヴァー/Heart Sliverによる毒殺システムを組みこんだヴィンテージハルクフラッシュを使用するTiago Chanが見事優勝を飾った。時のらせんブロック構築でも悪性スリヴァーをフル投入したデッキが構築され、それなりの戦果をあげている。
  • この時期においても黎明期同様に、毒カウンターを与えるカードは黒か緑、またはアーティファクトのカードであった(新キーワードの有毒も黒と緑とに与えられていた)。
ミラディンの傷跡ブロック以降
新たに感染という毒カウンターに関連したキーワード能力が作られ、それ以外の毒カウンター関連のカードも多く収録された。また、呪文能力で毒を与えるインスタントソーサリーも初登場した。ミラディンの傷跡ブロックが使用可能な各種フォーマットでは毒殺を狙う感染デッキが一定の戦果を挙げている。
その後も少数ではあるが、カルドハイム牙持ち、フィン/Fynn, the Fangbearer)や団結のドミナリア潜伏工作員、アジャニ/Ajani, Sleeper Agent)でこれを扱うカードが作られている。
ファイレクシア:完全なる統一以降
ミラディンの傷跡ブロックと舞台を同じくするファイレクシア:完全なる統一およびファイレクシア:完全なる統一統率者デッキではファイレクシア病のフレーバーとともに再びフィーチャーされ、毒を与えるキーワード能力毒性と毒カウンターを参照する能力語堕落が登場した。
この時期のスタンダードでは毒を勝ち筋とする高速ウィニーデッキとしてセレズニア・ポイズンが成立。性質上デッキ相性の差が大きく、環境を席巻するほどには至らないものの、刺さるデッキにはほぼ勝てるある種の地雷系デッキとして一定の存在感を示している。
機械兵団の進軍では原初の病、エターリ/Etali, Primal Sickness1枚のみが扱っている。
  • この時期においては、のみ毒カウンターを与えられる単色カードがない。ただし、原初の病、エターリは第1面のマナ・コストが赤マナのみで変身にも他の色を必要としないので、実用上は赤単色カードとしてみなすことができる。

その他

  • 20点のライフ減らすところを10個の毒カウンターで済ませられるので、よく「毒カウンター1個はライフ2点に相当する」と言われる。
    • また、統率者戦では初期ライフが40点になるため毒カウンター1個がライフ4点に相当するようになる。そのため、高パワーを出せる統率者が勝利手段として感染付与カードを用いることも多い。
    • 前述の通り、ライフと比べて回復手段が非常に限定的なため、ダメージ以上に効果的なケースも多い。逆に、ライフを減らす手段と併用する意味合いが薄い事が欠点。かといって対戦相手への攻撃手段を毒カウンターのみに頼ると、対戦相手はライフロスのデメリットやコストを19点まで使い放題となる。この欠点は堕落の登場により多少だが改善された。
  • Mark Rosewaterは、ミラディンの傷跡で感染を収録する際、毒カウンターとライフの差別化のために「毒カウンターは決して取り除けなくする」という方針を立てた[1]。だがその後プレイヤーの反応などから「マジックに毒を乗り越える手段があって良いのかどうか」「ライフと毒を全く違うものとして扱うべきか」を検討する必要があるとの発言を行っている[2]
  • Magic: The Gathering for PCの最終ボスはライフが非常に多いので、毒カウンターで倒すのも有効な手段の1つ。
  • 時のらせんブロック以前にも復活が試されていた時期があった。
  • 2011年4月より、双頭巨人戦ではチームごとに毒カウンターをカウントすることになり、「チームで15個得た場合、そのチームは敗北する」「チームで1つ以上得ている場合、そのチームの各プレイヤーは『毒を受けている』とする」と変更された[3]
  • ミラディンの傷跡ブロック各種やファイレクシア:完全なる統一ブースターパックには、トークン・カードスロットに毒カウンター用の補助カードが封入されていることがある。カード・セットごとにそれぞれデザインが異なる。
  • ファイレクシア関連のフレイバーからか、Magic OnlineMagic Companionでは毒カウンターはΦマークで表される。上記の補助カードでも同様である。一方、MTGアリーナでは緑色の雫で表される。これは初実装がファイレクシアと無関係な牙持ち、フィン/Fynn, the Fangbearerであったためと考えられる。

毒関係のカード一覧

キーワード能力

キーワード能力以外でプレイヤーに毒を与えるカード

クリーチャー

インスタント

ソーサリー

アーティファクト

エンチャント

プレインズウォーカー

毒を受けていることを参照するカード

毒対策カード

脚注

  1. Something Wicked This Way Comes, Part 1(Internet Archive)/おかしなことがやってきた その1(Feature 2010年9月6日 Mark Rosewater著)
  2. State of Design 2011/デザイン演説2011(Making Magic 2011年8月22日 Mark Rosewater 著)
  3. March 18 2011 DCI Banned & Restricted List Announcement(Internet Archive)/2011年3月18日制限禁止リスト告知(News 2011年3月18日 WotC著)

参考

引用:総合ルール 20231117.0

引用:総合ルール 20231117.0

引用:総合ルール 20231117.0

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