誓い破り

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誓い破り/Oathbreaker(オースブレイカー変種ルール)は、ハイランダーで行われる多人数戦カジュアル変種ルールの1つである。統率者戦と多くの共通点を持つ。

目次

概要

伝説のクリーチャー統率者として選ぶ代わりに、プレイヤープレインズウォーカー1枚を自身の誓い破り/Oathbreakerとして、インスタントソーサリー1つを誓い破りのトレードマークの呪文/Signature Spellとして選ぶ。

誓い破りは統率者と同様にゲームの開始前に統率領域に置かれる。また、以前に唱えられた回数につき(2)の追加コストがかかり、領域変更に関するルールも統率者戦における統率者のそれと同じである。

トレードマークの呪文も同様のルールに従う。ただし、それは誓い破りを戦場コントロールしているときにしか唱えられず、解決に際して統率領域に戻る(バイバックなどを無視する)。

統率者戦と同様に、誓い破りの固有色によってデッキの構築は制限され、基本土地ではないカードは1枚ずつしかデッキに入れることはできない。

あなたの統率者」と書かれているカードの文章は、「あなたの誓い破り」と読み替える。

統率者戦とは異なり、誓い破り変種ルールのデッキは60枚ちょうどでなければならない(これには誓い破りとトレードマークの呪文が含まれる)。開始時のライフの総量は20点である。勝利条件として統率者ダメージのルールは用いない。

公式化

初出時は非公式フォーマットであり、フォーマット名およびルールとしてのOathbreakerはそのままオースブレイカーと読まれていた。また、Signature Spellは刻銘呪文と訳されていた。2023年3月16日に公式フォーマットとして認定され[1]、「誓い破り」という日本語名を手に入れた。また、Signature Spellは「トレードマークの呪文」と訳された。

公式フォーマット化の理由は、誓い破り運営が創設した非営利団体MagiKidsを支援するためである[2]

誓い破りのルール管理は依然として誓い破り運営が行い、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは関わらない。また、統率者戦用セットのような公式サポート製品を販売したり、競技フォーマットとしてDCI認定する予定もない[3][4]

ルール

もしマジック総合ルールに誓い破り変種ルールの項目があれば以下のようになるだろうという形で、非公式にルールが提唱されている。

  • 906.1 誓い破り変種ルールでは、デッキは、そのデッキの誓い破り・カードとして指定されたプレインズウォーカーと、トレードマークの呪文として指定されたインスタント・呪文かソーサリー呪文によって率いられる。誓い破り変種ルールは、weirdcards.orgが制作したものである。通常のマジックのルールすべてに加えて、以下の追加ルールを用いる。
  • 906.2 誓い破り変種ルールは多人数戦である。通常、無差別戦 変種ルールに「複数への攻撃選択ルールを用い、「影響範囲限定」選択ルールは用いない。rule 806参照。
  • 903.3 各デッキには誓い破りとして指定されるプレインズウォーカーが1枚含まれる。この指定はそのカードで示されたオブジェクト特性ではなく、そのカードそのものの持つ属性である。領域を変更したとしても、そのカードはこの指定を受け続ける。
  • 906.4 各デッキにはトレードマークの呪文として指定されるインスタントかソーサリーが1枚含まれる。トレードマークの呪文の色は、誓い破りの固有色の中に収まらなければならない。この指定はそのカードで示されたオブジェクトの特性ではなく、そのカードそのものの持つ属性である。領域を変更したとしても、そのカードはこの指定を受け続ける。
    • 906.4a トレードマークの呪文は、対応する誓い破りがオーナーのコントロール下で戦場にあるときにのみ唱えられる。
    • 906.4b 共闘を使う際には、各誓い破りはおのおのトレードマークの呪文を持つ。それぞれのトレードマークの呪文は自身の誓い破りの固有色による制限を受ける。
  • 906.5 誓い破り変種ルールにおいては、ある誓い破りを使うデッキに入れることが出来るカードを決定するために固有色を用いる。カードの固有色とは、そのカードのマナ・コストルール文章に含まれるマナ・シンボルと、その特性定義能力色指標によって定義される色のことである。
    • 906.5a 固有色は、ゲームの開始前に確定する。
    • 906.5b カードの固有色を決定するに際し、注釈文は無視する。
    • 906.5c カードの固有色を決定するに際しては、両面カードの第2面も考慮する。
  • 906.6 誓い破り変種ルールのデッキは以下のデッキ構築ルールに従う。
    • 906.6a デッキには、誓い破りとトレードマークの呪文をあわせてちょうど60枚のカードが含まれなければならない。
    • 906.6b 基本土地以外のカードは、すべてがそれぞれ異なるカード名でなければならない。
    • 906.6c 誓い破り変種ルールのデッキに入れることができるカードは、その固有色の全てがそのデッキの誓い破りの固有色に含まれるものだけである。
    • 906.6d 基本土地タイプを持つカードを誓い破り変種ルールのデッキに入れる場合、誓い破りの固有色に含まれる色のマナを出すものでなければならない。
    • 906.6d デッキには誓い破りとトレードマークの呪文が入っていなければならない。
    • 906.6f デッキはヴィンテージで使用可能なカードで構成されていなければならない。これには禁止カードは含まれない。禁止カードのリストはoathbreakermtg.org/banned-listで管理されている。
  • 906.7 ゲームの開始時に、各プレイヤーは自分の誓い破りとトレードマークの呪文をデッキから取り出し、統率領域にオモテ向きで置く。各プレイヤーは残りの58枚のカードからなるデッキを切り直し、それをライブラリーとしてゲームを始める。
  • 906.8 開始プレイヤーが決定したら、各プレイヤーは自分のライフ総量を20点にし、7枚のカードを引く
  • 906.9 プレイヤーは、統率領域にある自分の誓い破りを唱えることができる。誓い破りを統率領域から唱えるには、それ以前にそのゲームの間に統率領域からそれを唱えた回数ごとに{2}を追加コストとして支払う。この追加コストは俗に「統率者税」と呼ばれる。
  • 906.10 誓い破りがどこかから追放されたりオーナーの手札墓地やライブラリーに置かれたりする場合、オーナー代わりにそれを統率領域に置いてもよい。この置換効果は同じイベントに複数回適用できる。
  • 906.11 プレイヤーは、統率領域にある自分のトレードマークの呪文を、それに対応する誓い破りを戦場でコントロールしている限り、唱えることができる。トレードマークの呪文を統率領域から唱えるには、それ以前にそのゲームの間に統率領域からそれを唱えた回数ごとに{2}を追加コストとして支払う。
  • 906.12 トレードマークの呪文がどこかから追放されたりオーナーの手札や墓地やライブラリーに置かれたりする場合、オーナーは代わりにそれを統率領域に置かなければならない。この置換効果は同じイベントに複数回適用できる。
    • 906.12a トレードマークの呪文が何らかの方法で統率領域でもスタックでもない領域に移動しようとするなら、かわりにそれを統率領域に置く。これは、バイバックのような他の置換効果よりも優先される。
  • 906.13 ゲームの外部のカードを参照する能力は、誓い破り変種ルールでは機能しない。
  • 906.14 ルールや効果があなたの統率者を参照するなら、それはかわりにあなたの誓い破りを参照する。

禁止カード

以下のカードが誓い破り変種ルールでは禁止されている。太字統率者戦ヴィンテージで禁止・制限されていない誓い破り独自のもの。最新の禁止リストはoathbreakermtg.org/banned-listを参照。

かつて禁止されていたカード

以下のカードはかつて禁止であったが、いずれも禁止解除されている(本家統率者戦でも解除されたものは割愛)。

脚注

  1. @weirdcards(誓い破り運営のTwitter 2023年3月16日)
  2. @wizards_magic(MTG米国公式Twitter 2023年3月17日)
  3. @wizards_magic(MTG米国公式Twitter 2023年3月17日)
  4. @wizards_magic(MTG米国公式Twitter 2023年3月17日)

参考

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