サブゲーム

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
(12人の利用者による、間の19版が非表示)
1行: 1行:
 
'''サブゲーム'''/''Subgame''とは、[[ゲーム]]中に[[呪文]]や[[能力]]の[[効果]]によって生み出されるゲームのことである。
 
'''サブゲーム'''/''Subgame''とは、[[ゲーム]]中に[[呪文]]や[[能力]]の[[効果]]によって生み出されるゲームのことである。
 +
{{#card:Shahrazad}}
  
サブゲームが発生すると、各[[プレイヤー]]は現在[[プレイ]]しているゲームを中断し、そのゲームの[[ライブラリー]]を[[デッキ]]としてサブゲームを開始する。この際に、デッキの枚数に関するルールは無視されるが、デッキの枚数が7枚未満ならゲーム開始時に7枚[[引く]]ことができないので開始直後に[[敗北]]する([[マリガン]]をしても敗北を免れることはできない)。また、ゲームの[[先攻]]は[[無作為に]]選ぶ。
+
==ルール==
 +
===サブゲーム開始の手順===
 +
サブゲームが発生すると、各[[プレイヤー]]は現在[[プレイ]]している[[ゲーム]]を中断し、サブゲームを開始する。
  
[[メインゲーム]]のライブラリー以外の[[領域]]にあった[[カード]]は、サブゲームでは[[ゲームの外部]]にあると見なし、サブゲームに影響を与えることはない。
+
サブゲームの開始に際して、既存の[[領域]]と別の新しい領域が一揃い作られる。各プレイヤーは[[メインゲーム]][[ライブラリー]][[カード]]を全てサブゲームのライブラリーに移動させ、[[切り直す]]。メインゲームのそれ以外の領域にあるカードは、[[#カジュアル変種ルールにおける追加の開始の手順|後述する例外]]を除き、サブゲームの対応する領域に移動することはない。
  
サブゲームが終了すると、サブゲームを行っていたプレイヤーはサブゲームに使用したカードをメインゲームのライブラリーに[[戻す|戻し]]、ライブラリーを[[切り直す|切り直し]]てメインゲームの続きを行う。
+
どのプレイヤーが[[先攻]]かは[[無作為に]]決定し、以降は通常の通常のゲームと同様に進行する。
  
*かつてはサブゲームで[[追放]]されたカードは追放されたままであった(2007年7月の[[総合ルール]]変更でライブラリーに戻るようになった)。そのため、以下のようなことが可能だった。
+
*[[デッキ#デッキの最小枚数|デッキの最小枚数]]に関するルールは無視されるため、それを満たしていない場合であっても問題ない。ただし、デッキの枚数が7枚未満ならゲーム開始時に7枚[[引く]]ことができないので開始直後に[[敗北]]する([[マリガン]]をしても敗北を免れることはできない)。
 +
 
 +
====[[カジュアル変種ルール]]における追加の開始の手順====
 +
*[[プレインチェイス戦]]では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分の[[次元デッキ]]をメインゲームの[[統率]]領域からサブゲームの統率領域に動かし、切り直す。[[表向き]]の[[次元]][[カード]]や[[現象]]カードはメインゲームの統率領域に残る。
 +
*[[ヴァンガード戦]]では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分の[[ヴァンガード]]・カードをメインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かす。
 +
*[[統率者戦]]では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分の[[統率者]]を(それが統率領域にあれば)メインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かす。
 +
*[[アーチエネミー戦]]では、サブゲームの開始に際して、[[魔王]]は自分の[[計略デッキ]]をメインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かし、切り直す。表向きの計略カードはメインゲームの統率領域に残る。
 +
 
 +
===サブゲーム外のオブジェクトやカウンターの扱い===
 +
メインゲームにある全ての[[オブジェクト]]ならびにメインゲームの[[ゲームの外部|外部]]にある全てのカードは、(特別にサブゲームに持ち込まれない限り)サブゲームの外部にあるものとして扱う。サブゲームに関係していないプレイヤーは、サブゲームの外部にあるものとして扱う。
 +
 
 +
*[[願い]]などでサブゲーム中にメインゲームのカードを持ち込むことができる。
 +
**メインゲームのカードをサブゲームに持ち込んだ場合、メインゲームにおいて、そのオブジェクトが領域を離れたことによる[[誘発型能力]]がある場合にはそれは[[誘発]]する。ただし、メインゲームが再開されるまで[[スタック]]に積まれることはない。
 +
 
 +
メインゲームにおいて、プレイヤーが持っていた[[カウンター (目印)|カウンター]]([[毒カウンター]]など)はサブゲームに持ち込まれることはないが、その個数は記録され、サブゲームが終了してメインゲームに戻った際にはそれを持った状態に戻る。また、サブゲーム中にプレイヤーが得たカウンターはメインゲームに持ち込まれることはない。
 +
 
 +
===サブゲーム終了時の手順===
 +
サブゲームの終了時に、自身が[[オーナー]]であるカードでサブゲームの統率領域以外の領域に残っているものをすべてメインゲームのライブラリーに戻して切り直す(サブゲームの[[追放]]領域にあるカードも含む)。[[#カジュアル変種ルールにおける追加の終了時の手順|後述の例外]]を除き、サブゲームにある他のオブジェクトならびに全ての領域は消滅する。
 +
 
 +
メインゲームは、中断されたところから再開する。まず、サブゲームを作った[[呪文]]や[[能力]]が解決される。その呪文カードが既に[[スタック]]に存在しなくなっていてもこの処理は行なう。次に、サブゲームの間にメインゲームのカードを取り除くことによって誘発したメインゲームの能力がある場合、それらがスタックに積まれる。
 +
 
 +
====カジュアル変種ルールにおける追加の終了時の手順====
 +
*プレインチェイス戦のサブゲームの終了に際して、表向きの次元カードや現象カードを[[裏向き]]にし、オーナーの次元デッキの一番下に置く。その後、各プレイヤーは自分の次元デッキをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かし、切り直す。
 +
*ヴァンガード戦のサブゲームの終了に際して、各プレイヤーは自分のヴァンガード・カードをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かす。これは{{CR|312.2}}の例外である。
 +
*統率者戦のサブゲームの終了に際して、各プレイヤーは自分の統率者を(それが統率領域にあれば)サブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かす。
 +
*アーチエネミー戦のサブゲームの終了時に、サブゲームの統率領域に存在する表向きの計略カードを裏向きにし、オーナーの計略デッキの一番下に戻す。その後、魔王は自分の計略デッキをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かし、切り直す。
 +
 
 +
===その他===
 +
*サブゲームを発生させた呪文や効果は、メインゲームでは[[スタック]]に積まれたままになる。サブゲームが終了して初めて[[解決]]し[[墓地]]に置かれる。
 +
**したがって、[[Fork]]や[[石成エンジン/Lithoform Engine]]等によりサブゲームを発生させた呪文や効果がコピーされた場合、まずそのコピーによるサブゲームが開始され、それが終了し解決された後にメインゲームにおいて再びサブゲームが開始される。
 +
*サブゲームがサブゲーム中に作られることもありうる。この場合、新しいサブゲームから見ると、現在のサブゲームはメインゲームということになる。
 +
 
 +
===旧ルール===
 +
*かつてはサブゲームで[[追放]]されたカードは追放されたままであった([[2007年]]7月の[[総合ルール]]変更でライブラリーに戻るようになった)。そのため、以下のようなことが可能だった。
 
**[[対戦相手]]のカードを積極的に追放し、元のゲームに戻った際に対戦相手のライブラリーがボロボロになるようにする。
 
**[[対戦相手]]のカードを積極的に追放し、元のゲームに戻った際に対戦相手のライブラリーがボロボロになるようにする。
 
**カードを片っ端から[[待機]]させ、元のゲームに戻った際にそれらが[[展開]]されるようにする。
 
**カードを片っ端から[[待機]]させ、元のゲームに戻った際にそれらが[[展開]]されるようにする。
*サブゲームを発生させた呪文は、メインゲームではこれが[[スタック]]に積まれたままになる。サブゲームが終了して初めて[[墓地]]に置かれる。
 
*[[願い]]などでサブゲーム中にメインゲームのカードを持ち込んだ場合、メインゲームにおいてオブジェクトが領域を移動したことに伴う[[誘発型能力]]がある場合、それが誘発する。ただし、スタックに積まれるのはサブゲームの終了後となるため、[[誘発忘れ]]には注意。
 
  
サブゲームを行うと倍のスペースが必要となりゲームも非常に長引くため、嫌がられることが多い。さらに、[[トーナメント]]では時間切れになる危険がある。
+
==サブゲームを行うカード一覧==
そのため、サブゲームを生み出すカードは[[アラビアンナイト]][[Shahrazad]]以来長い間登場しておらず、Shahrazadがサブゲームを生み出す唯一のカードになると思われていた。だが、冗談セットである[[アンヒンジド]][[Enter the Dungeon]]が登場し、現在はサブゲームを生み出すカードは2枚となっている。
+
*[[Shahrazad]] [[アラビアンナイト]]
 +
*[[Enter the Dungeon]][[アンヒンジド]]
 +
*[[カウントダウン残り1/The Countdown Is at One]]([[Unstable]])
 +
*[[綱引き/Tug of War]]([[Unfinity]]
  
*[[Enter the Dungeon]]は公式の[[フォーマット]]で使用できない上に[[ライフ]]が5の状態でサブゲームを始める、と上記の問題に対する配慮が見られる(ただしそこは"アン"。サブゲームを開始するにあたって場所を移動しなければならない)。
+
==その他==
*Shahrazadは[[ヴィンテージ]]で禁止されているにも関わらず特例で[[統率者戦]]での使用が可能とされていた時期もあったが、現在ではその特例も撤廃されている。そのため現在Shahrazadを使用できるフォーマットは存在しない(厳密にはアラビアンナイトを用いた[[リミテッド]]でも使用できるが、そんなものをやることはまず無いだろう)。
+
*サブゲームを行うと倍のスペースが必要となりゲームも非常に長引くため、嫌がられることが多い。さらに、[[トーナメント]]では時間切れになる危険がある。そのため、[[レガシー]]および[[ヴィンテージ]]のいずれでもShahrazadは[[禁止カード]]に指定されている。[[統率者戦]]の開始当初は特例としてShahrazadが使用可能であったが、後にこの特例も撤廃された。
 +
*[[アン・ゲーム#アン・ゲーム用セット|アン・セット]]で登場したものはいずれも公式の[[フォーマット]]で使用できない上に[[ライフ]]が少ない状態でサブゲームを始める、と上記の問題に対する配慮が見られる。なお、[[Unstable]]発売記念の期間限定で[[アン・カード]]が使用できる統率者戦では禁止カードに指定されている。
 +
*Shahrazadは禁止されており、それ以外はアン・カードであるため、サブゲームを行えるのは[[カジュアルプレイ]]を除けばアラビアンナイトを用いた[[リミテッド]]くらいしかない。
 +
*[[新たなるファイレクシア]]では、サブゲームでなく新たにゲームを開始する[[解放された者、カーン/Karn Liberated]]が登場した。
  
 
==参考==
 
==参考==
*[[Shahrazad]]
 
*[[Enter the Dungeon]]
 
 
*[[ルーリング]]
 
*[[ルーリング]]
  
{{#cr:714}}
+
{{#cr:{{その他のルールのCR番号|サブゲーム}}}}

2023年4月15日 (土) 03:04時点における最新版

サブゲーム/Subgameとは、ゲーム中に呪文能力効果によって生み出されるゲームのことである。


Shahrazad (白)(白)
ソーサリー

プレイヤーは、それぞれのライブラリーを自分のデッキとしてマジックのサブゲームをプレイする。そのサブゲームに勝利できなかったプレイヤーはそれぞれ、自分のライフの端数を切り上げた半分を失う。


目次

[編集] ルール

[編集] サブゲーム開始の手順

サブゲームが発生すると、各プレイヤーは現在プレイしているゲームを中断し、サブゲームを開始する。

サブゲームの開始に際して、既存の領域と別の新しい領域が一揃い作られる。各プレイヤーはメインゲームライブラリーカードを全てサブゲームのライブラリーに移動させ、切り直す。メインゲームのそれ以外の領域にあるカードは、後述する例外を除き、サブゲームの対応する領域に移動することはない。

どのプレイヤーが先攻かは無作為に決定し、以降は通常の通常のゲームと同様に進行する。

  • デッキの最小枚数に関するルールは無視されるため、それを満たしていない場合であっても問題ない。ただし、デッキの枚数が7枚未満ならゲーム開始時に7枚引くことができないので開始直後に敗北する(マリガンをしても敗北を免れることはできない)。

[編集] カジュアル変種ルールにおける追加の開始の手順

  • プレインチェイス戦では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分の次元デッキをメインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かし、切り直す。表向き次元カード現象カードはメインゲームの統率領域に残る。
  • ヴァンガード戦では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分のヴァンガード・カードをメインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かす。
  • 統率者戦では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分の統率者を(それが統率領域にあれば)メインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かす。
  • アーチエネミー戦では、サブゲームの開始に際して、魔王は自分の計略デッキをメインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かし、切り直す。表向きの計略カードはメインゲームの統率領域に残る。

[編集] サブゲーム外のオブジェクトやカウンターの扱い

メインゲームにある全てのオブジェクトならびにメインゲームの外部にある全てのカードは、(特別にサブゲームに持ち込まれない限り)サブゲームの外部にあるものとして扱う。サブゲームに関係していないプレイヤーは、サブゲームの外部にあるものとして扱う。

  • 願いなどでサブゲーム中にメインゲームのカードを持ち込むことができる。
    • メインゲームのカードをサブゲームに持ち込んだ場合、メインゲームにおいて、そのオブジェクトが領域を離れたことによる誘発型能力がある場合にはそれは誘発する。ただし、メインゲームが再開されるまでスタックに積まれることはない。

メインゲームにおいて、プレイヤーが持っていたカウンター毒カウンターなど)はサブゲームに持ち込まれることはないが、その個数は記録され、サブゲームが終了してメインゲームに戻った際にはそれを持った状態に戻る。また、サブゲーム中にプレイヤーが得たカウンターはメインゲームに持ち込まれることはない。

[編集] サブゲーム終了時の手順

サブゲームの終了時に、自身がオーナーであるカードでサブゲームの統率領域以外の領域に残っているものをすべてメインゲームのライブラリーに戻して切り直す(サブゲームの追放領域にあるカードも含む)。後述の例外を除き、サブゲームにある他のオブジェクトならびに全ての領域は消滅する。

メインゲームは、中断されたところから再開する。まず、サブゲームを作った呪文能力が解決される。その呪文カードが既にスタックに存在しなくなっていてもこの処理は行なう。次に、サブゲームの間にメインゲームのカードを取り除くことによって誘発したメインゲームの能力がある場合、それらがスタックに積まれる。

[編集] カジュアル変種ルールにおける追加の終了時の手順

  • プレインチェイス戦のサブゲームの終了に際して、表向きの次元カードや現象カードを裏向きにし、オーナーの次元デッキの一番下に置く。その後、各プレイヤーは自分の次元デッキをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かし、切り直す。
  • ヴァンガード戦のサブゲームの終了に際して、各プレイヤーは自分のヴァンガード・カードをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かす。これはCR:312.2の例外である。
  • 統率者戦のサブゲームの終了に際して、各プレイヤーは自分の統率者を(それが統率領域にあれば)サブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かす。
  • アーチエネミー戦のサブゲームの終了時に、サブゲームの統率領域に存在する表向きの計略カードを裏向きにし、オーナーの計略デッキの一番下に戻す。その後、魔王は自分の計略デッキをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かし、切り直す。

[編集] その他

  • サブゲームを発生させた呪文や効果は、メインゲームではスタックに積まれたままになる。サブゲームが終了して初めて解決墓地に置かれる。
    • したがって、Fork石成エンジン/Lithoform Engine等によりサブゲームを発生させた呪文や効果がコピーされた場合、まずそのコピーによるサブゲームが開始され、それが終了し解決された後にメインゲームにおいて再びサブゲームが開始される。
  • サブゲームがサブゲーム中に作られることもありうる。この場合、新しいサブゲームから見ると、現在のサブゲームはメインゲームということになる。

[編集] 旧ルール

  • かつてはサブゲームで追放されたカードは追放されたままであった(2007年7月の総合ルール変更でライブラリーに戻るようになった)。そのため、以下のようなことが可能だった。
    • 対戦相手のカードを積極的に追放し、元のゲームに戻った際に対戦相手のライブラリーがボロボロになるようにする。
    • カードを片っ端から待機させ、元のゲームに戻った際にそれらが展開されるようにする。

[編集] サブゲームを行うカード一覧

[編集] その他

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

QR Code.gif