萎縮

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'''萎縮'''/''Wither''はキーワード能力の1つ。[[シャドウムーア]]で登場する。
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'''萎縮'''(いしゅく)/''Wither''は、[[シャドウムーア]]で制定された[[キーワード能力]]。[[クリーチャー]]に与えられる[[ダメージ]]の性質を変える[[常在型能力]]である。
  
 
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==定義==
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萎縮を持つ[[発生源]]からダメージがクリーチャーに与えられた場合、そのクリーチャーにダメージを負わせるのではなく、その数の[[-1/-1カウンター]]をそのクリーチャーの上に置く。
  
 
==解説==
 
==解説==
===ルール===
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萎縮を持つ発生源がクリーチャーに与えるダメージは、ダメージではなくその分の-1/-1カウンターの形で残り、そのダメージを与えられたクリーチャーを恒久的に弱体化させる。その性質から、[[頑強]]およびに[[再生]][[破壊不能]]クリーチャーへの対策になる。
萎縮を持つ[[発生源]]から[[クリーチャー]]に与えられた[[ダメージ]]はクリーチャーに残らない。そうではなく、それはその点数に等しい[[-1/-1カウンター]]をそのクリーチャーの上に置く。
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*[[プレイヤー]]や[[プレインズウォーカー]]にダメージを与える場合は通常通り処理される。
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主に[[]]や[[]]、[[緑]]のカードが持つ。[[白]]や[[青]][[単色]]でこの能力を持つカードはないが、それらの[[色]]を含む[[混成カード]]が存在するので、一応は単色でも運用可能である。
*これはダメージを受けたあとの処理を変更する。ダメージを[[置換効果|置換]]するわけではない。
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シャドウムーア・ブロックでは[[ブロック (総称)|ブロック]]のいちテーマである、「-1/-1カウンター」を用いる要素として大々的に扱われた。[[カルロフ邸殺人事件]]では[[メカニズム|カメオ・カード]]である[[名うての殺人鬼、虐殺少女/Massacre Girl, Known Killer]]1枚でのみ扱われている。
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*[[プレインチェイス]]でも[[次元]][[カード]]の[[レイヴンの地/Raven's Run (次元カード)|レイヴンの地/Raven's Run]]で扱われている。
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===ルール===
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*[[プレイヤー]]など、クリーチャーでないものにダメージを与える場合は通常通り処理される。
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*これはダメージを受けたあとの処理を変更する。ダメージを[[置換効果|置換]]するわけではなく、ダメージで[[誘発]]する[[誘発型能力]]でもない。
 
**例えば、この能力と[[絆魂]]や[[接死]]を同時に持つクリーチャーがダメージを与えても、きちんと絆魂や接死は機能する。
 
**例えば、この能力と[[絆魂]]や[[接死]]を同時に持つクリーチャーがダメージを与えても、きちんと絆魂や接死は機能する。
*これは萎縮自体が持つ能力ではない。ダメージに関するルールが「発生源が萎縮を持つかどうか」を参照しているのである。そのため、この処理は最後の情報を参照することができる。
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**スタックに置かれないため、[[もみ消し/Stifle]]などで萎縮を打ち消すことはできない。
**萎縮を持つクリーチャーが[[戦闘ダメージ]]を割り振ったあと、ダメージを与える前にそれが場を離れても、場を離れた時点で萎縮を持っていたのならばこの処理が適用される。
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*これは萎縮自体が持つ能力ではない。ダメージに関するルールが「発生源が萎縮を持つかどうか」を参照しているのである。そのため、この処理は[[最後の情報]]を参照することができる。
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**萎縮を持つ[[パーマネント]]が何らかの効果によってダメージを与える前にそれが[[戦場を離れる|戦場を離れ]]ても、戦場を離れた時点で萎縮を持っていたのならばこの処理が適用される。
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*萎縮を持つ発生源からのダメージで-1/-1カウンターを置くのは、その発生源のコントローラーである。
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**[[スカラベの巣/Nest of Scarabs]]など、-1/-1カウンターをどのプレイヤーが置いたのかを参照するカードが存在する。
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**以前はどのプレイヤーが[[カウンター (目印)|カウンター]]を置くのかが不明瞭であったが、[[2017年]]4月28日の[[総合ルール]]更新で明確化された。
  
 
===その他===
 
===その他===
シャドウムーアで登場した[[キーワード能力]]で、クリーチャーへの[[ダメージ]]が継続的に弱体化を与えることになる。
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*「発生源」が持つという、少し変わった能力である。
 
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**[[恒久の拷問/Everlasting Torment]]は「ダメージは発生源が萎縮を持つ[[かのように]]与えられる」能力を持つ。
*主に[[]][[]][[]]の能力であり、シャドウムーアの段階では、[[青]]は[[混成カード]]で1枚のみ、[[白]]には1枚も存在しない。
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*後に、プレイヤーへのダメージの与え方も変更する能力である[[感染]]が登場している。
*[[頑強]]クリーチャー及び[[再生]]対策になる。
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**一つの発生源が萎縮と感染の両方をもっても、クリーチャーに置かれる-1/-1カウンターは倍にはならない。
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*[[アモンケット・ブロック]]ではデザイン当初[[再録]]メカニズムとして検討されていたが、最終的に不採用となった<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/0018644/ 『アモンケット』のデベロップ](Card Preview 2017年4月4日)</ref><ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0018671/ 『アモンケット』でのデベロップの疑問](Latest Developments 2017年4月14日)</ref><ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0018677/ 『アモンケット』に入ろう その3](Making Magic 2017年4月17日)</ref>。
  
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==脚注==
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==参考==
 
==参考==
 
*{{WHISPER検索/カードテキスト|萎縮}}
 
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*[[ルーリング]]
 
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[[Category:キーワード能力|いしゆく]]
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2024年2月2日 (金) 20:56時点における最新版

萎縮/Wither
種別 常在型能力
登場セット シャドウムーア・ブロック
カルロフ邸殺人事件
CR CR:702.80

萎縮(いしゅく)/Witherは、シャドウムーアで制定されたキーワード能力クリーチャーに与えられるダメージの性質を変える常在型能力である。


Sickle Ripper / 鎌の切り裂き魔 (1)(黒)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental) 戦士(Warrior)

萎縮(これはクリーチャーに-1/-1カウンターの形でダメージを与える。)

2/1


Puncture Blast / 穿刺破 (2)(赤)
インスタント

萎縮(これはクリーチャーに-1/-1カウンターの形でダメージを与える。)
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。穿刺破はそれに3点のダメージを与える。


[編集] 定義

萎縮を持つ発生源からダメージがクリーチャーに与えられた場合、そのクリーチャーにダメージを負わせるのではなく、その数の-1/-1カウンターをそのクリーチャーの上に置く。

[編集] 解説

萎縮を持つ発生源がクリーチャーに与えるダメージは、ダメージではなくその分の-1/-1カウンターの形で残り、そのダメージを与えられたクリーチャーを恒久的に弱体化させる。その性質から、頑強およびに再生破壊不能クリーチャーへの対策になる。

主にのカードが持つ。単色でこの能力を持つカードはないが、それらのを含む混成カードが存在するので、一応は単色でも運用可能である。

シャドウムーア・ブロックではブロックのいちテーマである、「-1/-1カウンター」を用いる要素として大々的に扱われた。カルロフ邸殺人事件ではカメオ・カードである名うての殺人鬼、虐殺少女/Massacre Girl, Known Killer1枚でのみ扱われている。

[編集] ルール

  • プレイヤーなど、クリーチャーでないものにダメージを与える場合は通常通り処理される。
  • これはダメージを受けたあとの処理を変更する。ダメージを置換するわけではなく、ダメージで誘発する誘発型能力でもない。
    • 例えば、この能力と絆魂接死を同時に持つクリーチャーがダメージを与えても、きちんと絆魂や接死は機能する。
    • スタックに置かれないため、もみ消し/Stifleなどで萎縮を打ち消すことはできない。
  • これは萎縮自体が持つ能力ではない。ダメージに関するルールが「発生源が萎縮を持つかどうか」を参照しているのである。そのため、この処理は最後の情報を参照することができる。
    • 萎縮を持つパーマネントが何らかの効果によってダメージを与える前にそれが戦場を離れても、戦場を離れた時点で萎縮を持っていたのならばこの処理が適用される。
  • 萎縮を持つ発生源からのダメージで-1/-1カウンターを置くのは、その発生源のコントローラーである。

[編集] その他

  • 「発生源」が持つという、少し変わった能力である。
  • 後に、プレイヤーへのダメージの与え方も変更する能力である感染が登場している。
    • 一つの発生源が萎縮と感染の両方をもっても、クリーチャーに置かれる-1/-1カウンターは倍にはならない。
  • アモンケット・ブロックではデザイン当初再録メカニズムとして検討されていたが、最終的に不採用となった[1][2][3]

[編集] 脚注

  1. 『アモンケット』のデベロップ(Card Preview 2017年4月4日)
  2. 『アモンケット』でのデベロップの疑問(Latest Developments 2017年4月14日)
  3. 『アモンケット』に入ろう その3(Making Magic 2017年4月17日)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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