待機

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2021年5月4日 (火) 10:13時点における版

待機/Suspend
種別 常在型能力誘発型能力
登場セット 時のらせんブロック
モダンホライゾン
統率者2021
CR CR:702.62

待機(たいき)/Suspendは、時のらせんブロックで初登場したキーワード能力。待機を持つカード手札にある際に機能する常在型能力と、追放領域に待機している際に機能する2つの誘発型能力からなる。


Durkwood Baloth / ダークウッドのベイロス (4)(緑)(緑)
クリーチャー — ビースト(Beast)

待機5 ― (緑)(このカードをあなたの手札から唱えるのではなく、(緑)を支払うとともにそれを時間(time)カウンターが5個置かれた状態で追放する。あなたのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、それをそのマナ・コストを支払うことなく唱える。それは速攻を持つ。)

5/5

定義

待機 N ― [コスト]/Suspend N - [コスト]は以下の3つの能力からなる。

解説

カードプレイするまでに時間がかかってしまうが、代わりに本来のマナ・コストより低いコストで使えたり、なんらかのボーナスを得られたりできる能力である。

コストの「先払い」ができることから、他のカードと合わせて1ターンに複数枚のカードを唱えやすくなる。その点で、打ち消し呪文全般には効果的な能力ともいえる。また、唱えた呪文の回数を数える能力(例えばストームなど)との相性もよい。

ほとんどの待機を持つカードは通常の唱え方と待機を経由した唱え方のどちらも可能であるが、一部にはマナ・コストがなく待機を経由してしか唱えられないものもある。マナ・コストの無いカードの記事を参照。

ルール

待機開始の常在型能力

  • 待機にはコストと数字が指定されている。
    • コストや数字が指定されていない待機能力がカードに与えられることがあるが、その場合追放する効果や時間カウンターを置く効果も同時に含まれている。
  • 待機コストを支払って追放領域に待機させる行為は特別な処理であり、スタックを用いない。
  • 「あなたがこのカードを手札からスタックに置くことで唱え始められる場合」とは、その呪文のカード・タイプによる通常の制限、および瞬速歴伝翻弄する魔道士/Meddling Mageなどの効果の影響を加味する(CR:601.3)。
  • 待機を開始する時点では、対象などを選ぶ必要はない。それらは実際に唱える際に選ぶ。

待機状態

  • あるカードが「待機状態/suspended」であるとは、それが追放領域にあり、待機を持ち、時間カウンターが1個以上乗っている状態を意味する。
    • 待機を持っているが時間カウンターがない状態、あるいは時間カウンターはあるが待機を持っていない状態は、待機状態ではない。
  • 追放領域にある、待機状態ではない待機呪文に時間カウンターが乗せられれば、そのカードは待機状態となる。

待機終了の誘発型能力

  • 最後の時間カウンターを取り除いたとき、プレイすることを許可する誘発型能力が誘発する。
  • カードをプレイするのは強制である。追加コストを支払えない、適正な対象が存在しない、および翻弄する魔道士/Meddling Mageによって唱えることを禁止されているなど、不可能な場合を除き、必ずプレイしなければならない。
    • 何らかの効果で追加コストにマナが要求されている場合、その分のマナがマナ・プールにあるならそれを支払わなくてはならない。しかしマナ能力の起動は強制されないため、マナ・プールに必要量のマナが無いなら「追加コストを支払えない」としてもよい。もちろん、唱えたいのなら土地などからマナを出して追加コストに充ててもよい。
  • 必然的に、追放領域からプレイすることになるし、またマナ・コストを支払わずにプレイすることになる。一部の呪文や能力との相性に注意。
  • 注釈文では「マナ・コストを支払うことなく唱える」となっているが、実際のルールは上述の通り「マナ・コストを支払うことなくプレイする」である点に注意。

その他

  • 待機より前に登場したアーテイのおせっかい/Ertai's Meddlingは、スタック上の呪文を擬似的な待機状態にする。
  • 唱えるために数ターンを要する「伝説の呪文」を表現するために神河救済で用意されていたメカニズムであったが、実際の「伝説の呪文」には歴伝が割り当てられることとなり、待機は時のらせんまで保留となった[1]
  • 開発当初は待機によって唱えられたクリーチャーが速攻を持つ機能はなかったが、プレイテストの結果プレイヤーは長い時間をかけてようやく手に入れたクリーチャーですぐに攻撃したくなるものだということが分かったという。この本性に逆らうべく様々な手法が試みられたが、最終的には全ての待機クリーチャーに速攻を与えることでプレイヤーが望むように行動できるようにした[2]
  • 待機を持つカードではイラストに水色の「時間の波」が描かれており[3]、また多くのものでは「境界を越える」ことをイメージさせる描写がなされている。
    • 「青緑色の霊気のゼリーに閉じ込められていた別時間の呪文やクリーチャーが現在に出現する」というコンセプトであり、アメリカ合衆国で放映されていたSFテレビドラマ「トワイライト・ゾーン」の1エピソードから着想を得ている[4]
  • 注釈文が非常に長い。ルール的にも複雑であり、そのためストーム値も高くなっている。

参考

  1. Time Spiral Q&A(Latest Developments 2006年11月10日)
  2. Twenty Years, Twenty Lessons—Part 1 /20の年、20の教訓 その1([[Making Magic 2016年5月30日)
  3. 27 Things You Might Not Have Known About Time Spiral Block/『時のらせん』ブロックについて諸君が知らない27のこと(Making Magic 2021年3月8日 Mark Rosewater著)
  4. Act Two of Three/三部作第2部 マジックの風味(Internet Archive)(Feature 2007年2月15日 Jeremy Jarvis著)

引用:総合ルール 20231117.0

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