忍術

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忍術/Ninjutsu
種別 起動型能力
登場セット 神河謀叛
プレインチェイス2012
モダンホライゾン
神河:輝ける世界
CR CR:702.49

忍術(にんじゅつ)/Ninjutsuは、神河謀叛で初登場したキーワード能力。これを持つカードプレイヤー手札にあるときにのみ機能する起動型能力である。

  • 「術」という漢字は海外にて「ジツ/jitsu」と読まれることも多い(Wikipedia:ja:柔術)が、これは「jutsu」。「Ninjitsu」ではない。

Ninja of the Deep Hours / 深き刻の忍者 (3)(青)
クリーチャー — 人間(Human) 忍者(Ninja)

忍術(1)(青)((1)(青),あなたがコントロールする、ブロックされなかった攻撃しているクリーチャー1体を手札に戻す:あなたの手札からこのカードを、タップ状態かつ攻撃している状態で戦場に出す。)
深き刻の忍者がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたはカードを1枚引いてもよい。

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定義

忍術 [コスト]/Ninjutsu [コスト]は、「[コスト], このカードをあなたの手札から公開する, あなたがコントロールするブロックされていない攻撃クリーチャー1体をオーナーの手札に戻す:このカードをあなたの手札からタップ状態で攻撃している状態で戦場に出す。」を意味する。

解説

忍者の隠密行動を表した能力。この能力を持つクリーチャーはすべて忍者である。神河ブロック以外ではプレインチェイス2012でデッキテーマの1つとして取り上げられ(忍者の夜/Night of the Ninja)、忍術を持つ新規カードが収録された。統率者2018では、変種の上忍術が登場した。モダンホライゾン神河:輝ける世界でも再登場した。

モダンホライゾンまで忍術および上忍術を持つクリーチャーはすべて(またはそれらの多色)にのみ存在する。神河:輝ける世界ではそれに加えにも拡張された。

忍者はプレイヤー戦闘ダメージを与えた時に誘発する誘発型能力(いわゆるサボタージュ能力)を持つものが多く、ブロックされないことが決まった直後に忍術を起動し、忍者によってダメージを与えるのが基本。

戦闘ダメージが与えられたあと、忍術を起動することも可能である。忍者のサボタージュ能力を誘発させる機会を見逃すことになるし、また大型クリーチャーを戻して唱え直すのはテンポロスになりやすい(それならば無理に忍術を使うより忍者を素出しするほうが現実的である)ため、ほとんど使われないテクニックだが、例外も存在する(後述)。

ルール

以下、「起動コストとして手札に戻す、ブロックされなかった攻撃クリーチャー」のことを「囮役」、「忍術を起動したクリーチャー・カード」のことを「忍者カード」ないし「忍者」と表記する。

  • 忍者カードの公開、および囮役を手札に戻すことは起動コストである。
    • 忍者カードが手札になければ忍術は起動できない。当たり前のように思えるかもしれないが、イカサマ防止の意味もあるのでしっかり確認すること。
    • この能力がスタックを離れるまで、カードは公開され続ける。ただし、そのカードは公開されている間も手札にある。
    • ブロックされていないあなたの攻撃クリーチャーがいないと起動できない。つまり、ブロック・クリーチャー指定ステップ戦闘ダメージ・ステップ戦闘終了ステップのいずれかのステップ中にしか起動できない。ブロックされていないクリーチャーの項も参照。
      • 攻撃クリーチャーが「ブロックされていない状態」になるのはブロック・クリーチャーの指定後である(CR:509.1h)。よって忍術は攻撃クリーチャー指定ステップには起動できない。
    • 1体の囮役だけで、複数枚の忍者カードの忍術を使うことはできない。しかし逆に、1枚の忍者カードで複数回の忍術を起動し、その回数ぶんの囮役を手札に戻すことはできる。そうした場合、もちろん戦場に出るのは1体だけである。
  • 忍術は対象をとらない。
    • 囮役が被覆を持っていても問題ない。移し変え/Redirectなどで違うクリーチャーを囮役に変更される、ということもない。
  • 忍術で戦場に出た忍者は、囮役とは別のオブジェクトである。
    • 囮役につけられていたオーラ装備品が忍者につけられる効果はない。囮役の位相カウンターなどが引き継がれることもない。
      • 囮役が(例えば警戒を持つなどの理由で)アンタップ状態であっても、忍者がそれに応じてアンタップ状態で出ることはない。
    • 呪文や能力の対象になっているクリーチャーを囮役にしても、忍者が代わりにその呪文や能力の対象になることはない。その呪文や能力は対象を失って立ち消えする。
  • 忍者は、攻撃している状態で戦場に出る。詳細は該当ページを参照。
  • 忍術を起動解決するタイミングによって、戦闘ダメージを与えるのが忍者なのか囮役のほうなのかが変わる。
    • 忍者によって戦闘ダメージを与えたいのなら、ブロック・クリーチャー指定ステップ中に起動する必要がある。逆に囮役によって戦闘ダメージを与えたあとで入れ替わりたいなら、戦闘終了ステップに起動すればよい。
    • 先制攻撃二段攻撃を持つクリーチャーが戦場にいる場合、戦闘ダメージ・ステップが増える点に注意。例えば、先制攻撃ないし二段攻撃を持つ囮役が第1戦闘ダメージ・ステップに戦闘ダメージを与えたあとで忍術を起動し、続く第2戦闘ダメージ・ステップで忍者も戦闘ダメージを与える、という動きも可能。

その他

  • 忍者が他のクリーチャーに変装して近づき、警戒をすり抜けたところで突然正体を現す様子を表現した能力とされる。
    • 下記公式コラム「When Ninjas Attack」には「“it was a ninja in disguise all along”」/「“ずっと何かに化けていた忍者”」という言及があり、また発売当初のゲームぎゃざのルール解説コーナーでも「敵のクリーチャーは実は変装した忍者だった!」と紹介されている。
    • 神河謀叛の公式ハンドブックにはマジック・クリエイティブ・ディレクターのBrady Dommermuth霧刃の忍び/Mistblade Shinobiにインタビューする形式で忍者と忍術を紹介する記事が掲載されている。こちらでは「霧刃の忍び:ほかのクリーチャーに敵の注意をそらさせる能力があるゆえ、拙者が敵陣の後ろに回り、攻撃することができる。そのクリーチャーの役割は攻撃クリーチャーというよりおとりで、拙者がそのクリーチャーに取って代わるのだ。拙者自身が鳥やほかのクリーチャーに変化できるわけではない。」とあり、前述のコラムとは矛盾している。
    • 前者は開発時のイメージ、後者は世界観などを踏まえた設定ということだろう。前者を読んで「ブロックされなかったクリーチャーと忍者がそっくり丸々入れ替わる」と解釈したプレイヤーが、装備品やオーラもそのまま忍者につけかえられるような誤解を抱くケースもあったので、ハンドブックの記述は「誤解の余地を減らしたもの」と言える。
  • 囮役のクリーチャーには回避能力とETB能力を兼ね備えたクリーチャーが適任。また戦場を離れるときに誘発する能力とも同じく相性がよい。歩く火力消散/消失のような「制限時間つき」クリーチャーともシナジーを形成する。
  • ラヴニカのギルドでは忍術と銀枠殺しのメアリー/Mary O'Killの能力を複合したような「変装/Disguise」というメカニズムが勘案されたが、セット全体の複雑さを下げるべく没にされた[1]

脚注

  1. Guild to Order, Part 2/支配するギルド その2Making Magic 2018年9月17日 Mark Rosewater著)

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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