種類別

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(同一の種類別に属する継続的効果の適用順について)
 
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=種類別/Layer=
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'''種類別'''/''Layer''とは、[[オブジェクト]]の[[特性]]に関する複数の[[継続的効果]]の適用順を決定する際の、継続的効果の分類を指すルール用語。分類したあとの適用順のルールも含めてこの用語で表す場合もある。
  
[[継続的効果]]は6つの種類別に分類される。
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==分類==
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[[オブジェクト]]の[[特性]]に関する[[継続的効果]]は、以下の7つの種類別に分類される。
  
*第1種:[[コピー]]効果(例:[[エンチャント複製/Copy Enchantment]])
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*第1種:[[コピー可能な値]]を変更する効果
*第2種:[[コントロール]]変更効果(例:[[不忠の糸/Threads of Disloyalty]])
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*第2種:[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]変更効果(例:[[支配魔法/Control Magic]])
 
*第3種:[[文章変更効果]](例:[[幻覚/Mind Bend]])
 
*第3種:[[文章変更効果]](例:[[幻覚/Mind Bend]])
*第4種:[[タイプ]]・[[サブタイプ]]・[[特殊タイプ]]変更効果(例:[[自然の類似/Natural Affinity]])
+
*第4種:[[カード・タイプ]]・[[サブタイプ]]・[[特殊タイプ]]変更効果(例:[[自然の類似/Natural Affinity]])
*第5種:第1〜4種、第6種に該当しない一般の継続的効果
+
*第5種:[[]]変更効果(例:[[純粋の色/Purelace]])
*第6種:[[パワー]][[タフネス]]変更効果
+
*第6種:[[能力]]追加効果、[[キーワード・カウンター]]、能力除去効果、能力を持つことを禁止する効果(例:[[勇気の元型/Archetype of Courage]])
第6種に関してはさらに細分化されており、以下のように分類される。
+
*第7種:[[パワー]][[タフネス]]変更効果
**6a:[[特性定義能力]]の効果(例:[[ルアゴイフ/Lhurgoyf]])
+
**6b:一般の効果(例:[[彫像の威圧者/Graven Dominator]][[巨大化/Giant Growth]]
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**6c:[[カウンター]]の効果
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**6d:パワーやタフネスを特定の値にするのではなく、[[修整]]を加える類いの[[常在型能力]]の効果(例:[[邪悪なる力/Unholy Strength]]、[[魂の裏切りの夜/Night of Souls' Betrayal]])
+
**6e:[[パワー]][[タフネス]]を[[入れ替え]]る効果。(例:[[熱を帯びた夢、萬迩智/Mannichi, the Fevered Dream]])
+
  
*第1種から第6種までは「こぴこんぶんたいいっぱんぱわー」、第6種の中は「定位置にカウンター、習性で入れ替わる」と覚えておくといいだろう。→[[http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/rule/20051029/index.html|参考]]
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第1種と第7種に関してはさらに細分化されており、以下の種類細別に分類される。
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*第1種
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**1a:コピー可能な効果の適用(例:[[クローン/Clone]]、[[変容]])
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**1b:裏向きの呪文やパーマネントの特性の適用({{CR|708.2}}によって定義)
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**上記2つが適用された最終的な特性がコピー可能な値となる。
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*第7種
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**7a:パワーやタフネスを定義する[[特性定義能力]]の効果(例:[[ルアゴイフ/Lhurgoyf]])
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**7b:パワーやタフネスを特定の値にする効果(例:[[魔術師の女王/Sorceress Queen]])
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**7c:パワーやタフネスを(特定の値にするのではなく)[[修整]]する効果(例:[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]、[[巨大化/Giant Growth]]、[[+X/+Yカウンター]])
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**7d:パワーとタフネスを[[入れ替え]]る効果(例:[[回れ右/About Face]]
  
ある効果が複数の種類別に分類できるなら、それぞれが適切な種類別として扱われる。
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種類別は「こぴ・こん・ぶん・たい・いろ・のう・ぱわー」、第7種の種類細別は「てい・せっと・しゅうせい・いれかわる(定説と習性、入れ替わる)」という語呂合わせで覚えられる。
以前は、第4種に分類できる効果がある場合は例外であったが、現在はこれも例外ではない。
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*例:[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]の能力は、「+1/+1の[[修整]]を受ける」部分が第6b種、「あなたの選んだ[[色]]になる」部分が第5種である。
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*[[基本セット2010]]以前は、第5種と第6種を合わせて「一般の効果」、第7b~第7d(当時の第6b~6d)も「パワーやタフネスを変更する一般の効果」「カウンターによる効果」「パワーやタフネスに修整を与える(特定の値にしない)[[常在型能力]]による効果」という区分だった。
*例:[[野の源獣/Genju of the Fields]]の(クリーチャー化)能力は、[[スピリット]]のクリーチャーになる部分が第4種、パワーとタフネスを設定する部分が第6b種、それ以外(「[[]]である」や[[絆魂]]を得る部分)が第5種である。
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**当時は第1種から第6種までを「こぴこんぶんたいいっぱんぱわー」、第6種の中は「定位置にカウンター、習性で入れ替わる」という語呂合わせで覚えておけた<ref>[http://web.archive.org/web/20090214112328/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/rule/20051029/index.html 土曜学校総集編 2005年10月前半号(WebArchive)](タカラトミーマジック公式サイト 2005年10月)</ref>。
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*[[基本セット2015]]より、第7b種に該当し、タイプを変更しない効果には「基本のパワーとタフネス/Base power and toughness」という表記がされるようになった<ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/release-notes-2014-07-07 MAGIC 2015 CORE SET RELEASE NOTES ]/[https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0010823/ 『基本セット2015』リリースノート]([[Daily MTG]] 2014年7月7日)</ref>。
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*[[2020年]]4月の[[イコリア:巨獣の棲処]]発売に伴う総合ルール更新で、第1種がコピー可能な値を変化させる種別と再定義され、さらにカウンターによる修整と継続的効果による修整が同一の種別になった<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0033938/ 『イコリア:巨獣の住処』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)]([[Daily MTG]] 2020年4月13日)</ref>。
  
[[オブジェクト]]の特性は、それそのものの値から始まり、それから第1種から順に、種類別に継続的効果を適用して求める。
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==解説==
[[CR:503.2|パーマネント]][[裏向き]]であることによる影響(2/2でありそれ以外の[[特性]]がない[[クリーチャー]]である)は、第1種より後、第2種より前に適用される。([[CR 503.2]])
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[[オブジェクト]][[特性]]は、それそのものの値(それが[[カード]]であればカードに印刷されたもの)から始まり、[[呪文]][[能力]]等により様々な[[継続的効果]]が適用されることで定められる。種類別とは、この継続的効果の適用順を厳密に定めるために存在するルールである。種類別は、その継続的効果が生成された順番に関わらず、第1種から第7d種までがこの順番の通りに適用される。同一の種類別に属する複数の継続的効果に関しては、適用順を定めるためのルールが別途存在する(後述)。
  
それぞれの種類別において、まず[[特性定義能力]]による効果を最初に適用し、それから他の効果を適用する。
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*例:[[ルーン爪の熊/Runeclaw Bear]][[対象]][[巨大化/Giant Growth]]を[[唱える|唱え]]、[[解決]]された。この時ルーン爪の熊のパワー・タフネスは、「2/2」というカードに印刷された値から始まり、その後に「+3/+3の[[修整]]を受ける」という第7c種の継続的効果を適用することで定められる。すなわち、5/5になる。
同じ種類別で他の効果に[[依存]]する効果があるなら、その依存先すべての効果が適用された直後にそれを適用する。このとき複数の効果が同時に適用されることになったら、それらは[[タイムスタンプ]]順に適用される。特性定義能力の効果は他の効果に依存しないので、その適用が他の効果より後になることはない。
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*例:上記の5/5になったルーン爪の熊がいる状態で[[突破/Crash Through]]を唱え、解決された。この時ルーン爪の熊は、「[[トランプル]]を得る(第6種)」と「+3/+3の修整を受ける(第7c種)」の2つの継続的効果が適用され、5/5トランプルになっている。
複数の効果の依存性がループしているのなら、上記のルールを無視してそれらは[[タイムスタンプ]]順に適用される。
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**ここで注意したいのは、継続的効果の適用順は必ず種類別の順番に従うということである。この例では、巨大化と突破が唱えられた順番は継続的効果の適用順に関しては関係がない。
  
*例:[[謙虚/Humility]]の「1/1になる」という効果は第6b種の「一般の効果」である。
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*例:[[縮退/Diminish]]の「基本のパワーとタフネスが1/1になる」という効果は第7b種の「パワーやタフネスを特定の値にする効果」である。
**クリーチャーに+1/+1カウンターが乗っているときに謙虚が場に出ると、カウンターでの[[修整]]は第6c種なので、そのクリーチャーは2/2になる。
+
**[[+1/+1カウンター]]が乗っているクリーチャーに縮退の効果が適用されると、[[カウンター (目印)|カウンター]]による効果は第7c種なので、7b(縮退)→7c(カウンター)の順で適用されるため、そのクリーチャーは2/2になる。
**[[十字軍/Crusade]]が場にあるとき謙虚が場に出ると、十字軍の効果は第6d種なので、白のクリーチャーは2/2になる。
+
**あなたが[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]とクリーチャー1体を戦場に出している状態で、そのクリーチャーに縮退の効果が適用されると、栄光の頌歌の効果は第7c種なので、7b→7cの順で適用されるため、そのクリーチャーは2/2になる。
**[[戦士の誉れ/Warrior's Honor]]で修整を受けているクリーチャーがいるときに謙虚が場に出ると、戦士の誉れの修整は([[常在型能力]]ではないため)第6b種であり、さらに[[独立]]しているため、[[タイムスタンプ]]順に従って適用され、1/1となる。
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*例:[[オパール色の輝き/Opalescence]]2つ(以下Op1,Op2)と謙虚(以下Hu)が[[]]に出ている場合、[[タイムスタンプ]]順により結果が変化する。
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ある[[効果]]が複数の種類別に分類できるなら、それぞれが適切な種類別として扱われる。
まず、第4種の[[クリーチャー化]]と第5種の「能力を失う」はこの順に適用される。
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残りの「パワーとタフネスがその点数で見たマナ・コストに等しい」と「1/1である」は両方第6b種であり、さらに[[独立]]しているので、[[タイムスタンプ]]順に適用する。
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*例:[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]の[[起動型能力]]がもたらす継続的効果は、「あなたの選んだ色になる(第5種)」と「+1/+1の[[修整]]を受ける(第7c種)」に分けられ、この順番で適用される。
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*タイムスタンプがOp1,Op2,Huの順の場合
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*例:[[滝の源獣/Genju of the Falls]][[クリーチャー化]]する起動型能力がもたらす継続的効果は、「[[スピリット]][[クリーチャー]]になる。それは[[土地]]でもある(第4種)」、「[[青]]になる(第5種)」、「[[飛行]]を持つ(第6種)」、「3/2になる(第7b種)」に分けられ、この順番で適用される。
**「1/1である」が最後に適用されるため、全ての[[全体エンチャント]]は1/1となる。
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*タイムスタンプがOp1,Hu,Op2の順の場合
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*以前は、第4種に分類できる効果がある場合はすべて第4種としてまとめられていたが、現在ではこのルールは廃止されている。
**Op2が最後に適用されるが、自身には適用しないので、Op2は1/1、それ以外の全体エンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
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*タイムスタンプがHu,Op1,Op2の順の場合
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ある効果が複数の種類別に分類されていて、いずれかの種類別においてその効果が適用されはじめた場合、この効果を生み出している[[能力]]が途中で[[失う|失われ]]たとしても、その能力からの効果はそれぞれの種類別で適用される。
**Opの両方があとに適用されるため、全ての全体エンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
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*例:[[待ち伏せ司令官/Ambush Commander]]の持つ常在型能力からの継続的効果は、「森はエルフ・クリーチャーである。それは土地でもある(第4種)」「森は緑である(第5種)」「森は1/1である(第7b種)」から成る(これらすべて一つの能力からの効果であることに注意)。ここで待ち伏せ司令官に[[お粗末/Humble]]を使用して「能力を失わせる(第6種)」とき、適用順を考えると「森は1/1である」の部分の適用前にこの能力が失われてしまうことになる。しかしこの時点で「森は1/1である」と同じ能力に含まれる「森はエルフ・クリーチャーである。それは土地でもある」「森は緑である」は適用済みであるため、「森は1/1である」の部分もそのまま適用され、最終的に森はP/Tを持たないのではなく1/1になることができる。
**この問題は「Op-Op-Hu問題」と呼ばれることもある有名なものであり、[[ウルザズ・デスティニー]]発売当時から議論が行われていた。
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このルールの存在意義は、まさにこの問題を簡潔かつ明確に処理することである。
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===同一の種類別に属する継続的効果の適用順について===
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それぞれの種類別(および種類細別)において、まず[[特性定義能力]]による効果を最初に適用し、それから他の効果を適用する。
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同じ種類別で他の効果に[[依存]]する効果があるなら、その依存先すべての効果が適用された直後にそれを適用する。このとき複数の効果が同時に適用されることになったら、それらは[[タイムスタンプ]]順に適用される。
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*特性定義能力の効果は他の効果に依存しないので、その適用が他の効果より後になることはない。
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*例:[[機械の行進/March of the Machines]]と[[マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice]]が[[戦場]]に出ている場合、どちらが先に出たか関係なく、[[クリーチャー]]でない[[パーマネント]]は、その[[マナ総量]]に等しい[[パワー]]と[[タフネス]]を持つ[[アーティファクト・クリーチャー]]になる。なぜなら、マイコシンスの格子を適用することで機械の行進の効果がどのパーマネントに適用されるかが変化するため、機械の行進はマイコシンスの格子に依存しているからである。
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*例:[[ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth]]と[[血染めの月/Blood Moon]]が戦場に存在する場合、これらの能力がもたらす継続的効果はいずれも「第4種:カード・タイプ・サブタイプ・特殊タイプ変更効果」である。このとき、血染めの月の効果を適用することでアーボーグの効果の結果が変わってくる([[]]になることでルール文章が失われる)ため、アーボーグは血染めの月に依存していることになる。このため、血染めの月が必ず先に適用され、すなわちアーボーグは「ルール文章を持たない伝説の土地・山」となる。こちらは依存によりいずれかの効果が失われるケース。
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複数の効果の依存性がループしているのなら、上記のルールを無視してそれらはタイムスタンプ順に適用される。
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*例:[[オパール色の輝き/Opalescence]]2つ(以下Op1,Op2)と[[謙虚/Humility]](以下Hu)が戦場に出ている。これらの能力は第4種「クリーチャーになる」と第6種「能力を失う」、そして第7b種である「パワーとタフネスがその[[マナ総量]]に等しい」「基本のパワーとタフネスが1/1になる」とに分解できる。したがってまず第4種と第6種を適用し、その後に第7b種である残りの2つを適用する。この2つは[[独立]]している(依存関係にない)ので、タイムスタンプ順に適用し、タイムスタンプ順により結果が変化する。
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*#タイムスタンプがOp1→Op2→Huの順の場合
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*#*「1/1である」が最後に適用されるため、全ての[[オーラ]]でない[[エンチャント]]は1/1となる。
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*#タイムスタンプがOp1→Hu→Op2の順の場合
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*#*Op2が最後に適用されるが、自身には適用しないので、Op2は1/1、それ以外のオーラでないエンチャントはそのマナ総量に等しいパワー・タフネスを持つ。
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*#タイムスタンプがHu,Op1,Op2の順の場合
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*#*Opの両方があとに適用されるため、全てのオーラでないエンチャントはそのマナ総量に等しいパワー・タフネスを持つ。
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**一見するとOpやHuの第7b種の部分は適用前にHuの「能力を失う」で失われるので無効化されそうだが、上記で例としている待ち伏せ司令官とお粗末の関係と同じく、既にOpは「クリーチャーになる」の部分が、Huは「能力を失う」の部分が適用されているため、同じ能力に含まれている第7b種の部分もそのまま適用されることになる。
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**この問題は「Op-Op-Hu問題」と呼ばれることもある有名なものであり、[[ウルザズ・デスティニー]]発売当時から議論が行われていた。このルールの存在意義は、まさにこの問題を簡潔かつ明確に処理することである。
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 +
==脚注==
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<references />
  
 
==参考==
 
==参考==
 +
*[https://mtg-jp.com/reading/wpn/0004663/ WPN通信 #40:種類別の見分け方]([[WPN]],[http://mtg-jp.com/ mtg-jp.com])
 +
*[https://mtg-jp.com/reading/wpn/0004664/ WPN通信 #41:続・種類別の見分け方~タイムスタンプ](同上)
 
*[[依存]]
 
*[[依存]]
 
*[[独立]]
 
*[[独立]]
 
*[[継続的効果]]
 
*[[継続的効果]]
*[[常在型能力]]
 
 
*[[ルーリング]]
 
*[[ルーリング]]
*[[ティタニアの歌/Titania's Song]](かつて依存のループを作っていたカード)
 
  
===該当ルール===
+
{{#cr:613}}
{{#cr:418.5}}
+

2022年10月15日 (土) 00:02時点における最新版

種類別/Layerとは、オブジェクト特性に関する複数の継続的効果の適用順を決定する際の、継続的効果の分類を指すルール用語。分類したあとの適用順のルールも含めてこの用語で表す場合もある。

目次

[編集] 分類

オブジェクト特性に関する継続的効果は、以下の7つの種類別に分類される。

第1種と第7種に関してはさらに細分化されており、以下の種類細別に分類される。

種類別は「こぴ・こん・ぶん・たい・いろ・のう・ぱわー」、第7種の種類細別は「てい・せっと・しゅうせい・いれかわる(定説と習性、入れ替わる)」という語呂合わせで覚えられる。

  • 基本セット2010以前は、第5種と第6種を合わせて「一般の効果」、第7b~第7d(当時の第6b~6d)も「パワーやタフネスを変更する一般の効果」「カウンターによる効果」「パワーやタフネスに修整を与える(特定の値にしない)常在型能力による効果」という区分だった。
    • 当時は第1種から第6種までを「こぴこんぶんたいいっぱんぱわー」、第6種の中は「定位置にカウンター、習性で入れ替わる」という語呂合わせで覚えておけた[1]
  • 基本セット2015より、第7b種に該当し、タイプを変更しない効果には「基本のパワーとタフネス/Base power and toughness」という表記がされるようになった[2]
  • 2020年4月のイコリア:巨獣の棲処発売に伴う総合ルール更新で、第1種がコピー可能な値を変化させる種別と再定義され、さらにカウンターによる修整と継続的効果による修整が同一の種別になった[3]

[編集] 解説

オブジェクト特性は、それそのものの値(それがカードであればカードに印刷されたもの)から始まり、呪文能力等により様々な継続的効果が適用されることで定められる。種類別とは、この継続的効果の適用順を厳密に定めるために存在するルールである。種類別は、その継続的効果が生成された順番に関わらず、第1種から第7d種までがこの順番の通りに適用される。同一の種類別に属する複数の継続的効果に関しては、適用順を定めるためのルールが別途存在する(後述)。

  • 例:ルーン爪の熊/Runeclaw Bear対象巨大化/Giant Growth唱え解決された。この時ルーン爪の熊のパワー・タフネスは、「2/2」というカードに印刷された値から始まり、その後に「+3/+3の修整を受ける」という第7c種の継続的効果を適用することで定められる。すなわち、5/5になる。
  • 例:上記の5/5になったルーン爪の熊がいる状態で突破/Crash Throughを唱え、解決された。この時ルーン爪の熊は、「トランプルを得る(第6種)」と「+3/+3の修整を受ける(第7c種)」の2つの継続的効果が適用され、5/5トランプルになっている。
    • ここで注意したいのは、継続的効果の適用順は必ず種類別の順番に従うということである。この例では、巨大化と突破が唱えられた順番は継続的効果の適用順に関しては関係がない。
  • 例:縮退/Diminishの「基本のパワーとタフネスが1/1になる」という効果は第7b種の「パワーやタフネスを特定の値にする効果」である。
    • +1/+1カウンターが乗っているクリーチャーに縮退の効果が適用されると、カウンターによる効果は第7c種なので、7b(縮退)→7c(カウンター)の順で適用されるため、そのクリーチャーは2/2になる。
    • あなたが栄光の頌歌/Glorious Anthemとクリーチャー1体を戦場に出している状態で、そのクリーチャーに縮退の効果が適用されると、栄光の頌歌の効果は第7c種なので、7b→7cの順で適用されるため、そのクリーチャーは2/2になる。

ある効果が複数の種類別に分類できるなら、それぞれが適切な種類別として扱われる。

  • 以前は、第4種に分類できる効果がある場合はすべて第4種としてまとめられていたが、現在ではこのルールは廃止されている。

ある効果が複数の種類別に分類されていて、いずれかの種類別においてその効果が適用されはじめた場合、この効果を生み出している能力が途中で失われたとしても、その能力からの効果はそれぞれの種類別で適用される。

  • 例:待ち伏せ司令官/Ambush Commanderの持つ常在型能力からの継続的効果は、「森はエルフ・クリーチャーである。それは土地でもある(第4種)」「森は緑である(第5種)」「森は1/1である(第7b種)」から成る(これらすべて一つの能力からの効果であることに注意)。ここで待ち伏せ司令官にお粗末/Humbleを使用して「能力を失わせる(第6種)」とき、適用順を考えると「森は1/1である」の部分の適用前にこの能力が失われてしまうことになる。しかしこの時点で「森は1/1である」と同じ能力に含まれる「森はエルフ・クリーチャーである。それは土地でもある」「森は緑である」は適用済みであるため、「森は1/1である」の部分もそのまま適用され、最終的に森はP/Tを持たないのではなく1/1になることができる。

[編集] 同一の種類別に属する継続的効果の適用順について

それぞれの種類別(および種類細別)において、まず特性定義能力による効果を最初に適用し、それから他の効果を適用する。

同じ種類別で他の効果に依存する効果があるなら、その依存先すべての効果が適用された直後にそれを適用する。このとき複数の効果が同時に適用されることになったら、それらはタイムスタンプ順に適用される。

  • 特性定義能力の効果は他の効果に依存しないので、その適用が他の効果より後になることはない。
  • 例:ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth血染めの月/Blood Moonが戦場に存在する場合、これらの能力がもたらす継続的効果はいずれも「第4種:カード・タイプ・サブタイプ・特殊タイプ変更効果」である。このとき、血染めの月の効果を適用することでアーボーグの効果の結果が変わってくる(になることでルール文章が失われる)ため、アーボーグは血染めの月に依存していることになる。このため、血染めの月が必ず先に適用され、すなわちアーボーグは「ルール文章を持たない伝説の土地・山」となる。こちらは依存によりいずれかの効果が失われるケース。

複数の効果の依存性がループしているのなら、上記のルールを無視してそれらはタイムスタンプ順に適用される。

  • 例:オパール色の輝き/Opalescence2つ(以下Op1,Op2)と謙虚/Humility(以下Hu)が戦場に出ている。これらの能力は第4種「クリーチャーになる」と第6種「能力を失う」、そして第7b種である「パワーとタフネスがそのマナ総量に等しい」「基本のパワーとタフネスが1/1になる」とに分解できる。したがってまず第4種と第6種を適用し、その後に第7b種である残りの2つを適用する。この2つは独立している(依存関係にない)ので、タイムスタンプ順に適用し、タイムスタンプ順により結果が変化する。
    1. タイムスタンプがOp1→Op2→Huの順の場合
    2. タイムスタンプがOp1→Hu→Op2の順の場合
      • Op2が最後に適用されるが、自身には適用しないので、Op2は1/1、それ以外のオーラでないエンチャントはそのマナ総量に等しいパワー・タフネスを持つ。
    3. タイムスタンプがHu,Op1,Op2の順の場合
      • Opの両方があとに適用されるため、全てのオーラでないエンチャントはそのマナ総量に等しいパワー・タフネスを持つ。
    • 一見するとOpやHuの第7b種の部分は適用前にHuの「能力を失う」で失われるので無効化されそうだが、上記で例としている待ち伏せ司令官とお粗末の関係と同じく、既にOpは「クリーチャーになる」の部分が、Huは「能力を失う」の部分が適用されているため、同じ能力に含まれている第7b種の部分もそのまま適用されることになる。
    • この問題は「Op-Op-Hu問題」と呼ばれることもある有名なものであり、ウルザズ・デスティニー発売当時から議論が行われていた。このルールの存在意義は、まさにこの問題を簡潔かつ明確に処理することである。

[編集] 脚注

  1. 土曜学校総集編 2005年10月前半号(WebArchive)(タカラトミーマジック公式サイト 2005年10月)
  2. MAGIC 2015 CORE SET RELEASE NOTES /『基本セット2015』リリースノート(Daily MTG 2014年7月7日)
  3. 『イコリア:巨獣の住処』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)(Daily MTG 2020年4月13日)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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